ニスロク【1】
「人が恐怖を感じる時の表情……私はそれが何よりも好きなの」 この世界には様々な種類の悪魔がいる。しかし、ニスロクほどたちの悪い悪魔は多くない。彼女は人を怖がらせ、その恐怖を食料としているのだ。 |
ニスロク【2】
「恐怖……畏敬……絶望……人間は私にいろいろな感情を抱くけれど、そのどれもが私にとって最高のご馳走なの」 ニスロクの食事は実に独特だ。何も知らない者が見れば、ただ拷問をしているようにしか見えないだろう。しかし、ニスロクは人間を殺したりはしない。死んだ人間は恐怖しないからだ。 |
ニスロク【3】
「圧倒的な力の差を見せつけられた時の恐怖……それが極上の味わいなのよ」 これまで何人もの悪魔祓いの戦士がニスロクに立ち向かい、無残に散っていった。相手が自分たちの手に負える悪魔ではないと知った時の彼らの恐怖は、ニスロクにこの上ない喜びを与えた。 |
ニスロク【4】
「恐れ、ひれ伏し、諦めなさい。あなたたちは私の空腹を満たすためにいるのだから」 ニスロクを倒すべく、人間と天使の連合軍が、彼女の邸宅を目指して進撃する。しかし、なんと間の悪いことだろうか。今の彼女は空腹なのだ。人も天使も区別なく、経験したことのない恐怖の底に叩き落されるだろう。 |