ユハ【1】
「蛇は決して恐ろしい生き物ではないわよ。少なくともいい子に対してはね」 ユハの正体は100年生きた蛇だとされる。だが、彼女の攻撃性と残虐さを考えれば、それが嘘だろうことはすぐに分かる。彼女は蛇などではない。凶暴なドラゴンだ。 |
ユハ【2】
「脱皮を繰り返す蛇は永遠の象徴……もちろん、私自身もまた永遠の象徴よ」 ユハの妖艶な美しさは何世紀も変化していないという。ある者は、彼女が脱皮を繰り返しているからだというが、もちろんそんな姿を見た者はいない。 |
ユハ【3】
「私の毒牙から、誰が逃げられるというのかしら」 ユハの恐ろしさを世間に知らしめたのは、『蛇の夜』と呼ばれたあの事件だろう。ユハはお遊びで、王国騎士団の精鋭20騎を戦闘不能にしてしまったのだ。そこから、騎士団とユハの対立は本格的なものとなった。 |
ユハ【4】
「いくらでもかかっておいでなさい。私の蛇が、お腹を空かせているんですもの」 騎士団の組織した討伐隊は、何度もユハを襲撃した。だが、いずれの襲撃も成果を上げることはなかった。百戦錬磨の騎士たちでさえ、彼女の蛇から逃げることはできない。誰もが等しく、丸呑みにされるのだ。 |