【邪神】ベリアル【1】
「悪は絶対的に悪である。対して、正義というのはいくつもあるらしいな」 神同士、人同士で相争う姿を見て、ベリアルはせせら笑う。自らが動かなくても、悪のための血は流れるのだ。 |
【邪神】ベリアル【2】
「その正しさを証明したいなら、己を倒して見せろ」 例え思想が正しくても、その剣が折れては意味がない。ベリアルの足下には、正しき者達の血が淀んだ沼を作っている。 |
【邪神】ベリアル【3】
「ほう、己の目を見てまだ動けるとは、たいした胆力の持ち主だな」 ベリアルの言葉には、軽い驚きがこもっていた。久しぶりに、全ての力を振るうことができそうだ。 |
【邪神】ベリアル【4】
「心地よい感触だ。これが己にとって最大の快楽よ」 屠った相手の血を全身に浴び、ベリアルは恍惚の表情を浮かべた。その間も、敵を薙ぐ腕の動きは止まらない。 |