ルドラ【1】
「天候というのは、少々荒れていた方が楽しいと思わない?」 この世界には様々な嵐がある。大木をなぎ倒すような嵐もあれば、大波によって船を転覆させるような嵐もある。だが、どんな嵐が起こっても、ルドラの起こす暴風雨に勝ることはないだろう。 |
ルドラ【2】
「嵐には芸術性があるの。風の音や雨粒が織りなす破壊の芸術よ」 ルドラの魔力によってつくられた嵐は、尋常ではない力を持つ。そして、その期間はルドラが満足するまで続き、ほとんどの場合は、地上のすべてがなぎ倒されても終わることはない。 |
ルドラ【3】
「嵐とは偉大なる自然の力。そこに刃向うことは、何人たりともできないのよ」 嵐を呼ぶルドラ。彼女が生み出す激しい魔の暴風は街を丸ごと薙ぎ払う。そんな彼女の暴挙を見かねた飛竜の一族は、ルドラを討つべく立ち上がった。 |
ルドラ【4】
「飛竜の翼ごときで、私の風に立ち向かえるとでも思っているのかしら」 飛竜たちはルドラを囲み、火球を吐き出して彼女を焼こうとする。しかし、竜の炎はことごとく激しい雨と雨に打ち消された。さらに渦を巻く空気の柱が形成され、飛竜たちは次々とその中に巻き込まれていく。竜の力をもってしても、大自然を操るルドラには敵わなかった。 |