トロイア大森林

森は情報以上に危険な場所と化していた。
あたりからモンスター達が現れ、囲まれる。
絶体絶命かと思われた時、その男は現れた。
「そこにいたか…」漆黒のマントに覆われた
男がゆっくりと降りてくる。モンスターは、
突然、現れたマントの男に襲いかかるが、
次の瞬間、何体もの召喚獣が現れモンスター
たちを灰にする。あれを一瞬で！？ 驚異的
な召喚力を持つ男のおかげで敵の数が減る。
今のうちに、と自分はガースと森を進む。

ガースはその気弱さとは裏腹にそこそこの
実力者だった。アイオラには及ばないものの
そつなくピクトロジカを操っているが、必要
以上にキョロキョロして落ち着かない感じ。
俗に言う「挙動不審」というやつだ。
この森にはいろんな噂があり、奇妙な現象が
よく起こると聞くから、そのせいなのだろう
とは思うが……。そういえば森に届く光が減
りはじめたころから、誰かの視線を感じる…
気のせいだとは思うが、後ろを確認しよう。

ガースも巨大プレート探索要員としてここに
派遣されたのだろうと勝手に考えていたが、
改めて尋ねてみると「派遣？……そう…そう
なんですよ！まったくいつも人使いが荒いと
いうか…参りますよね正直…」なんだか歯切
れが悪い感じはあるけど、協会に対する愚痴
ばかりいいはじめたので話題を変えて、この
森で感じる視線について尋ねてみる。「そ、
そうですか？あまり感じないですけどね…」
その割にはキョロキョロしっぱなしだが…

森の中でモーグリの一団と出会った。巨大プ
レートの情報はないかと、いろいろ聞き出す
が特に目立った情報はなかった。協会の動向
など情報交換し、それじゃあと別れようとす
るが、子供モーグリが一団からはぐれてしま
ったとのこと。一緒に捜索することにして、
捜索エリアを分担した。自分はガースと一緒
にここから南方向の探索に出かける。ガース
のニコニコ顔が一瞬だけ真顔になったのが気
になるが…。急いでさがそう。

子供モーグリは無事に見つかった。歩き疲れ
て木陰で眠っていたのを見つけた。モンスタ
ーにも襲われず、無事でなによりだった、

モーグリ一団と別れて、ガースとともに巨大
プレート探索を進める。なぜか早足で先を急
ぐガース。理由を尋ねても、納得できる答え
はない。 もうすぐ森が終わる、というとこ
ろで突然走りはじめるガース。不意をつかれ
て追いかけるがなかなか追いつかない。

「た、助けてくれ！」森を抜けた先では、
先行していたガースが、オーディンの槍に
肩を射抜かれていた……。
側に立つマントの男に、何事か聞く。
「この男は、協会に逆らった罪人だ。
だから、俺が審判をくだしにきた」
男は協会の異端審問者だった。協会に逆らい
大きな不利益をもたらす犯罪者を取り締まる
人物。彼はその中でも、最高位と称される
実力を持つ「黒翼のグルカ」だった……。