東ロンフォール

ロンフォールにつきアイオラとわかれた後、
再び、思いもかけぬ再会が待っていた。
合流した調査隊に、Σプレート捜索を続けて
いた、英雄ラルドがいたのだ。
「少しは、一人前になったか？」
話したい、聞きたいことは沢山あったのに、
うまく言葉がまとまらない。
その時、突然、濃い霧があたりを包み、
霧の中からモンスターが現れる。混乱の最中
調査隊は分断されてしまった……。

濃霧とモンスターによる混乱はさらに拡大し
調査隊の統制は一気に乱れた。視界も利かず
もはや暗闇の中で戦っているのと同じ状況。
こんなところで迷っていたら、モンスターの
思うツボだ。自分で冷静に考えなければ。
まずは、同士討ちを避けるために調査隊の
メンバーを固めよう。モンスターの応戦に
集中していては逆に危険だ。近くの叫び声を
頼りに隊員の背中をさがす。
「落ち着いて！助けにきました！」

隊員を助けてまわることで、５人ほどの集団
を形成できた。さらに大きな集団を形成しよ
うと動き出したところに不気味な笑い声が。
「ぶヒャはハハハ…＠％？＃＆！……」
よく聞き取れないが、人間のものではない
ことだけは確かだ。もしかして、話に聞いた
知性のあるモンスター！？天を仰いでいると
ころにモンスターの急襲！距離をとろうとす
るも、四方を囲まれている！集団で固まった
ところを狙われてしまった！

なんとかピンチを乗り越えたものの、さっき
の不気味な笑い声からすると、自分の行動は
完全に読まれていたようだ。集団を個に分断
し、さらに小集団化したところを囲む。組織
化されたモンスターはかなりの脅威だ。
霧に包まれたまま、次の一歩を踏み出すこと
ができない。
「おい！無事か！そこを動くなよ！」
さっき聞いたあの声……。ラルド！！
防戦を続けながら、ここでラルドを待つ。

集団でラルドを待っていたはずだが、何者か
に体を持ち上げられ地面に叩きつけられた。
「コザカしいピクトロジカーどもメ…ジブン
が何をしているのか…ワカランのか…！」
これが…あのモンスター！繰り出された一撃
をかろうじてよける。まわりに味方はなし。
もちろんラルドの姿も。どうすれば…
「まずはキサマからダ！！」
やるしかない……！できるか……？

ギルガメッシュが、最後の力を振り絞り自分
に問いかける。
「若きピクトロジカー……、キサマはナンの
ためにタタカいナニをナソウとしている？」
人々を助け、自分も英雄と呼ばれるような…
そういった時に、彼は笑い声をあげた。
「キサマは、この霧の中と同じで、ナニもみ
えてはいない、自らの行いがナニヲ導くのか
思考し、理解することができないなら……」
そして全てを語ることなく消えていった。