【潜月編】/【1章 滴る厄災】/【騎士の決断】

Last-modified: 2022-11-13 (日) 16:57:02

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イベントディミルヘイム編第2幕 潜月編 1章 第1話

概要

【ジュディス】による脅威が去り、次の脅威が近い未来にやってくることがわかっている今、【ブハンギ砂漠】にある【騎士団領】【ミルザブール】では日々兵士の練成を欠かさぬ日々が続いていた。
【リベル】【ミルリク・ベリアス】【メカドッグ】がここを訪れたのはそんなある日のこと。その理由は、今後の対策のひとつに【フラーマ】の星詠みの力を借りることであった。
【ナイトハルト】の妃となった【ディアナ】の弟と言う立場ながらも、【テオドール】の了承を得て騎士団の指南役を続けている【アルベルト】がリベル達の前にやって来ると、今度はリベルと共に【亡星獣】【ヴィタリタス】との戦いで戦った【ラファエル】の出番となり、その相手を【ロアーヌ】の兵士である【ザール】が行う事になる。
ザールは【ミカエル】【ディスノミア】【ルブラン平原】に存在していたキリアデの太守であった頃から仕えていたが、ヴァダガラの影響を受けた【デス】が率いる死霊軍の犠牲となり、ディスノミアが並行する数だけ、それが繰り返されていた。
だが、リベルが干渉した世界において、ザールは助け出され、存命したまま【ディミルヘイム】へと送られた事により、その記憶が統合され、危機察知に特化した能力を会得したようで、ラファエル相手に善戦する。
ザールの姿を目の当たりにしながら【太陽神バラル】の異変について未だに考えるリベルの姿を見たミルリクが声をかけ、来るべき事態に備えて【アデル・ベリアス】を始めとする者達が力になる事を約束する。
しかしその時、事件の知らせが届く。【オーレンシア大陸】で「ジュードロップ」が発生し、その重大さは【クレマール亜大陸】近辺の【リージョン諸島】からネオクーロン執政部経由で緊急時の特例通信が入るほどであった。
【ローザリア】王国の【クリスタルシティ】襲撃の一報を聞いた一行は、フラーマの来訪している【テオドール】の砦へと向かうが、星詠みの力は靄がかかったように先を見通す力が妨げられていた。そもそもフラーマがリベルたちをここに今日呼んだのは、その不調を伝えて今後起こる事件への対策のため報告するつもりだったのだが、事件の方が先に発生してしまったのである。
そこで、フラーマのもとを同じく訪れていたテオドールは、騎士団領に身をおくアルベルトにラファエルと共に騎士大隊を率いて【クリスタルシティ】へ救援に向かうよう指示を出す。
北方航路に当たる【エキドニア大陸】が危険地帯で無くなった事もあり、三日程度でオーレンシア大陸に到着できるようで、新たな脅威を知る意味でもテオドールの指示を了承したアルベルトはラファエルと共に出立する事になる。
新たな脅威に対する情報が少ないこともあり、リベルとミルリクも、明日にはここを出発し、オーレンシアの【アルタメノス帝国】でアデル皇帝と今後の対策を相談することを決める。
 
夜中のうちに出発したアルベルトを追いかけるような形で、翌日を迎えていよいよ荷支度を整えて出発しようとしたリベルとミルリクだが、メカドッグから急な知らせが届く。それはローザリアにおいてはひとまず事態を沈静化できたが、その脅威である「ジュードロップ」のおおまかな性質が伝えられたというものだった。
太陽が歪み、魔物が上空から降り注ぐため、通常の防衛線を重視する軍備という概念が役にたたないのが「降魔現象(ジュードロップ)」であるとしたら、それは地域問わず発生する可能性がある。そして出発しようとした騎士団領の上空を見上げると、太陽はまさに歪みはじめていた。
 
今この時、騎士団の半数近くがここを発った最悪のタイミングで、騎士団領にジュードロップの脅威が降り注いできた。
未知なる魔物の特性に攻撃を阻まれながらも善戦するが、油断すると再生を行った魔物が復活を遂げてしまい、不意打ちを受けた騎士達が犠牲となってしまい、戦況は混乱する事態に陥る。
 
この窮地を脱する為にテオドールとフラーマも自ら出陣し、リベルやミルリク、兵器武装にチューンナップしたメカドッグ、そして騎士団で練成に参加していた兵士ザールも参戦する死闘が幕を開けた。真影帝国との戦いの頃にリベルを支えるべく伝令のため各地を旅してきたザールも元々はロアーヌ王国の兵士。すでに不足ない戦力として、今回の魔物掃討に力を貸していた。そして彼らが遊撃部隊として動くことで、騎士たちも態勢を立て直すことができ、窮地をどうにか脱した。
南の大路に合流した騎士団もテオドールの号令により統率を取り戻し、残存する未知なる魔物を退け、新たな脅威を鎮圧した。
⋯かに見えた。
 
リベルたちが次に感じ取ったのは、肩がおさえられるような強力な圧力とともに発生した急激な気温低下。
フラーマは即席の星詠みで事態を把握しようと試みたが、出された結果とは⋯かつてディスノミアで絶対零度の脅威を齎した【三凶神】の一角である、【アン・ルー】の出現であった。
そして凍りつく騎士団領の町の中、アン・ルーは降り立ったのである。