ロマサガ2

Last-modified: 2011-10-27 (木) 22:06:48

ロマンシングサ・ガ2(1993年・スーパーファミコン)
 ─はるかなる帝国と悲しき英雄の詩

 

概要

スーファミで展開されたロマンシングサガシリーズ第2弾(サガシリーズとしては通算5作目)。
プレイヤーはヴァレンヌ帝国の皇帝となり世界を脅かす七英雄との戦いの歴史を築いてゆく。

屈指の完成度

納期に人一倍厳しいことで有名な河津秋敏氏が手掛けるサガシリーズは明らかなデバッグ不足や中途半端なイベントの破片が散見されることが多い。しかし今作は隅々まで作り込まれておりサガシリーズらしからぬ(失礼)完成度を誇っている。
だが、勿論というべきか・・・バグが全くないわけではない。カセット内のセーブデータを異次元に追放してしまうクリティカルなものから小技として有益なものまで多岐に渡る。中でも陣形効果絡みのバグや棍棒技「地裂撃」のバグはいわゆる"仕様です"が地で通用してしまいそうなほどバグとは気付かない代物である。

Dr.キョンの戦闘講座

今作では(特に戦闘において)様々な新システムが導入されている。以下に一例を記述する。

  • 閃き
    技の習得は武器のレベルアップや店購入などで行われていたが、今作では戦闘中にある程度ランダムで突然習得する。
    技を"閃いた"際、キャラの頭上に電球が飛び出るのが特徴である。
    キャラごとに設定されている"閃き適正"と敵モンスターに設定されている"閃きレベル"によって閃くか否かが決定するのであるが、序盤から比較的閃きレベルの高いモンスターと戦うことができるのでいきなり上級技を使いゲームを優位に進めることができる。
  • 陣形
    前作でも前列や中列、後列など隊列の概念はあったものの、今作ではそのシステムを昇華させ"陣形"という形で戦闘に華を添える。
    陣形はそれぞれに特徴が設定されている。パーティ全員が確実に先制するが、その後は無防備状態になるラピッドストリームや逆に敵の行動が全て終わらないと行動できないが、パーティ全員に防御力ボーナスが就くムー・フェンスなど使いどころを弁えれば強力な効果を得ることのできるものが多い。
    陣形を習得するためにはその陣形を所持しているクラスを皇帝に据える必要がある。逆に言えば、その工程を踏むだけで欲しい陣形が手に入るため所持している陣形をはぎ取られたキャラクターが謎の失踪を遂げる悲劇が繰り返される。

RTAにおいて

今作のRTAでポイントとなるのが、戦闘回数管理と年代ジャンプである。
このボスは何回目の戦闘で撃破して、ここの字幕チェックポイントで年代ジャンプして・・・・・・もちろん指先も忙しいが、それ以上に頭脳をフル回転させて挑むプレイヤーが多い。
そして今作で初登場し以後の作品でも猛威を振るうことになるクイックタイムの存在。
初登場ということでバランス調整の塩梅が上手くわからなかったのであろうか、それとも高難易度に対する救済であろうか・・・一言で言うと存在そのものがバグではないかと疑いたくなる程壊れた性能を誇っている。
もちろん敵の攻撃に耐え得るほどの防御力を確保できないRTAにおいては最大の防御策であるため重宝される。ただし、クイックタイムを習得するためにはそれ相応の稼ぎを行わなければならない為覚悟が必要である。