スマブラ個人小説/リュシオンの小説/作品その2・精霊になった少女/魂魄妖夢編

Last-modified: 2008-11-15 (土) 00:36:44

妖夢:私が精霊になりましょう!
幽々子:え?…う…嘘…よね…妖夢…あなたが何故精霊になる必要があるの?
妖夢が精霊になることを決意したようだ。幽々子はすぐに泣きすがる
妖夢:幽々子様…お許しください…私はあなたにお仕えできることが一番の幸せです
それは今でも変わりません…
幽々子:じゃあ…何故…何故妖夢が精霊にならなきゃいけないの?お願い…行かないで…私の前からいなくならないで…妖夢…
妖夢:幽々子様…クラリッサさんはタブーを倒すためにどうしても必要な力を持っているんです…そのために私たちの誰かが精霊にならなければならないなら霊夢さんや魔理沙さんよりも私が精霊になったほうがいいのです…私は…本当にあなたの従者で居られて本当によかった…ありがとうございました…この刀を…私だと思って…大事にとっていてください…
妖夢は既に泣きじゃくっている幽々子にそっと楼観剣と白楼剣を手渡した
妖夢は必死に涙を堪えている…もう一押しで彼女も幽々子のように涙を流してしまうだろう
妖夢の体がだんだん透けてきた、精霊になる一歩手前なのだろう
そんな中…ラブライナが歩み寄り、妖夢に言葉をかけた、この言葉が彼女の心を打った…
妖夢:うう…幽々子…様…私は…あなたが成仏なさるまで…お傍に…居たかった…ですが…私は…死ぬわけではありません…精霊になって…その役目を果たしたら…必ず幽々子様の…元に…戻ってきますから…うわぁぁ…
妖夢は幽々子の胸に顔を埋め、今まで堪えて来た涙を一気に流した…幽々子も涙を流しながら…妖夢をただ抱きしめたが…その時は来てしまった…妖夢は幽々子の腕の中で静かに消えた
幽々子:妖夢…ううう…
ギンタ:どうするんだい?もう…
幽々子:いいえ…何処にも行かないわ…妖夢が自らの体を捧げてまで仲間を守ったその勇気ある行動を無駄にしないためにも…私は留まって最後まで戦う
そして…戦いが終わり、幽々子は妖夢がいなくなった白玉楼に帰って来ていた、妖夢が幽々子に渡した刀は帰って来た時に作られた祭壇に飾られている
咲夜:幽々子…お邪魔するわ…
幽々子:咲夜…待っていたわ…
紅魔館のメイド長、十六夜咲夜が白玉楼に来ていた
戦いが終わって以来、幽々子は咲夜に度々料理を教わっていた
咲夜:ねぇ幽々子、何故急に料理を教えてほしいと言い出したの?
咲夜は幽々子が料理を教わりたいと言い出した理由がわからなかった
幽々子:…妖夢の為よ…
咲夜:え?でも妖夢はもういなくなってしまった…精霊になったはず
幽々子:確かにそうよ…でも妖夢は私に約束してくれた…精霊としての役目を終えたら必ず私の元に戻ってくると…
だからいつか妖夢が精霊としての役目を終えて帰って来たらまずなによりも最初に私の手料理を食べさせてあげたいの…
咲夜:…そう…だったら私もがんばって教えないとね…
いつかきっと私の大切な妖夢は帰って来てくれる何百年後になっても構わないわ、妖夢に一目会うまでは絶対に…絶対に…成仏なんかしないわ