スマブラ個人小説/アイリスの小説/シリアス選択式ノベル 聖夜の宅配便 セチアパート その12

Last-modified: 2010-06-26 (土) 14:23:19

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「・・・わかるわけないだろ・・・お前らごときに、僕の気持ちなんか・・・。」








さっきまでの声とは違う、悲しそうな声が聞こえた。








・・・何か事情があるのね。








「・・・確かに、あなたの気持ちのすべてを、私は理解することはできない。
でも・・・少しなら。少しなら・・・わかるよ。








・・・だから話してみて。私が聞いてあげるから。」
























「・・・一週間前に・・・いっしょの夢を抱いていて・・・いっしょにその夢をかなえようって、いつでも言ってくれた女の友達が死んだ。
























・・・病気だったんだ。
















僕はそのことを知っていた。でも・・・!何もできなかった・・・!
















彼女のために、何かをしてあげたかったのに、何一つ出来やしなかった!!!
















・・・好きだったんだ、彼女のことが。自分でもわかっていた。
















でも、最期にそれを告げることもできなかった・・・!
















僕は・・・何をしてあげればよかったのか・・・そして・・・これから、彼女のために何をしてあげればいいのか・・・。
・・・考えてみたんだ。
















・・・どんな結果に行きついたかは忘れた。
気づいたらこんなことをしていた。
























・・・何をしているんだ、僕は。
























こんなことをしても・・・何も変わらないというのに・・・。
























彼女だって・・・・・・喜ぶわけがないことぐらい、わかっていたのに・・・!!
























・・・馬鹿・・・。
























・・・馬鹿だな、僕は。
























誰も喜ばないと知っていて、こんなことをするなんて・・・。
























馬鹿だよ、僕は・・・。」
























・・・そっか。
何をすればいいのか、わからなくなってしまったのね。
















悲しかったのね。苦しかったのね。
















私がわかるのは、せいぜいそれくらい。








でも、彼は、私が思っているそれ以上に思っていることがある。抱えていることがある。








そうじゃなきゃ、こんなこと・・・できないものね。








思った通りのことを言おう。それが一番。
























「・・・ありがとう。つらい思い出を、わざわざ私なんかに話してくれて。
























・・・でも、こんなことはしてはいけない。
























あなたも、わかっているわよね。
























あなたがこんなことをしてしまったら、あなたが大好きだった彼女も悲しい。
























・・・きっと言っているわよ、彼女。
馬鹿だな、って。何をしているの、って。
























・・・でも、悪いことをした、って気づけた。あなたは偉い。
























だから、もうやめましょう。こんなこと。」
























・・・しばらく聞こえたのは、すすり泣く声だけだった。
















・・・あ、そういえば・・・。
















「・・・リンクさん達、見ず知らずの私に、親切にしてくれてありがとうございました。
これ、お礼になればいいですが、どうぞ。」
















「・・・これは、クリスマスプレゼント、ですか?
2つも・・・ありがとうございます。」
















残り一つは・・・。
























「どうぞ。」
























「・・・?!・・・なんで、なんで僕に?
















僕は何も、いいことは・・・っ」
















「いいことをしたとか、悪いことをしたとか、関係ない。
























あなたに・・・あげたいの。
























きっと、中には・・・あなたの望んでいるものがあるわ。」
























「・・・悪いことをして、ごめんなさい。
























そして、
























ありがとう。開けてみるよ。」




プレゼント箱の中には・・・