所属 | Военно-морской флот СССР |
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艦種・艦型 | 23型計画戦艦 |
正式名称 | Советский Союз |
名前の由来 | Советский Союз ロシア語でソビエト連邦 |
起工日 | 1938.7.15 |
進水日 | 未進水 |
就役日 | 未就役 |
その後 | 1941.7.10建造中止 1947計画破棄 1949年解体 |
全長(身長) | 269.4m |
基準排水量(体重) | 58215.8英t(59150t) |
出力 | Brown Boveri式重油専焼缶6基Brown Boveri式蒸気タービン3基電気モーター3基(ターボ・エレクトリック方式)3軸 201000PS(198250.334shp) |
最高速度 | 28.0kt(51.85km/h) |
航続距離 | 14.0kt(25.93km/h)/7680海里(14223.36km) |
乗員 | 1924名 |
装備(建造時) | 406mm50口径Б-37三連装砲3基9門 152.4mm57口径Б-38連装砲6基12門 100mm56口径Б-34連装高角砲6基12門 ЗАУ37mm61-K機関砲x40(10x4) 艦載機x4 |
装甲 | 舷側:180~420mm 甲板:25+100~170+50mm 砲塔:230~495mm バーベット:50~425mm 艦橋:250~425mm 隔壁:75~365mm |
設計案 | Gio. Ansaldo & C,Genova (アンサルド社 イタリア共和国リグーリア州ジェノヴァ県ジェノヴァ)を基にソ連で設計 |
建造所 | Балтийский завод,Ленинград\Санкт Петербург (バルト工場社(ソ連 第189号工場) 旧ソビエト連邦レニングラード 現ロシア連邦北西連邦管区サンクトペテルブルク連邦市サンクトペテルブルク) |
- ソビエツキー・ソユーズはソ連が建造する予定であった23設計戦列艦の1番艦。
“予定であった”という通り、建造計画は中止となっている。 - 名前の由来は文字通り「ソビエト連邦」を意味する。
他に「Советская Украина ソビエツカヤ・ウクライナ」、「Советская Белоруссия ソビエツカヤ・ベロルーシヤ」、「Советская Россия ソビエツカヤ・ロシア」といった3隻の同型艦も建造が予定されていた。それぞれソビエトの~と言う意味。
実現していれば、一番艦の「ソ連」を筆頭にウクライナ・白ロシア・ロシアが続くと言う、ソ連と言う国家とそれを構成する民族の文化的中心を体言する艦となるはずだった。 - ロシア革命後、ソ連海軍は戦艦を含む海上戦力の不足に悩まされていた。
と言うのも、ソ連海軍の戦艦は1910年代に建造された前時代的なガングート級戦艦ぐらいであり、他国に性能でも数でも遅れを取っていた。
ドイツや日本と言った周辺諸国の海軍戦力の増強に対応するべく、1936年に艦隊整備計画が発動。
この計画を基にして建造予定となったのがこの23設計戦列艦である。 - イタリアから送られた設計案を基にして開発が進められた艦であるため、イタリア戦艦の特徴であるプリエーゼ式水雷防御を採用する予定であった。
また、対日戦も想定しており、アメリカの政府に対して主砲や船体などの技術提供を求める交渉も行っていた。
ただし、こちらは要求する技術が明らかに過剰であり後に資金の問題を含めて交渉は決裂した。 - 主要武装として1937年型40.6cm三連装砲を3基搭載。他に15.2cm速射砲、10cm高角砲合わせて24門12基も搭載しており、実現していればソ連海軍で最も重武装の艦となる筈であった。
速力も28ノットを予定しており、計画上の性能は同時期の戦艦の中でも良好な物となっている。
またベースとなったイタリア戦艦と比較するとソビエツキー・ソユーズは艦首にシアが設けられており、凌波性を高めた設計となっている。
船体設計は砲撃時の安定性も重視しており、船の幅も非常に大きかった。 - かなりの重装甲が施されている。砲撃戦に対する装甲である舷側はもちろん、爆撃に対する甲板や艦橋の装甲がかなり分厚くなっている。
- ソ連海軍の期待の星であった23設計戦列艦であったが、前述の通り実際には建造されなかった。
その主な理由が1941年に発生した独ソ戦、いわゆる大祖国戦争である。
ドイツ軍との戦いでソ連は戦艦を建造するどころではない状況へと突入、1930年代後半に建造が開始された23設計戦列艦は全艦が建造中止となった。
そのため、1938年7月に起工されたソビエツキー・ソユーズは進水する事なく解体された。- また、例によってスターリンの大粛清により建造計画の遅延も響いており、設計期間自体も長くなってしまったのが要因である。