勇者デンジュモクの冒険

Last-modified: 2017-07-28 (金) 13:12:25



ここはUB王国。女王テッカグヤの王政と女神フェローチェの加護によって、この国は長らく栄えていた。
しかし、魔王アクジキングが女神を封印し、恵みと幸せが失われてしまった。
そんな王国に、今、ひとりの勇者が立ち上がる!


テッカグヤ「お主が……勇者ナマコブシか」
デンジュモク「イヤ勇者俺ぇ! そいつ俺の使い魔だから!」
ナマコブシ「よろしくお願いします!」
テッカグヤ「ホホ、うっかりじゃよwww
して、本当に魔王討伐に向かうんじゃな?」
デンジュモク「ああ! この手柄で、故郷の村をもっと発展させんだ! そのために来た!」
テッカグヤ「そうか……では、お主らには力を授けよう」
ーデンジュモク の 魔法攻撃 が 上がった !
ーデンジュモク は ほうでん を 覚えた !
デンジュモク「ありがとよ!」
テッカグヤ「ついでに、これも授けよう」
ーデンジュモク は Zリング を 手に入れた !
テッカグヤ「これはこの国に古くから伝わる秘宝……まあ使い方は不明じゃが、持っていくといい」
ナマコブシ「そんな重要なアイテムをもらっちゃっていいんですか?」
テッカグヤ「実はいっぱいあるんじゃwww勘のいいそなたには……」
ーナマコブシ は セーブ を 使えるようになった !
デンジュモク「……なにそれ」
ナマコブシ「分かりません……でもすごく重要な気がします!」
デンジュモク「まあいいか……よし、さっそく行くか!」
ナマコブシ「待ってください! いくらデンジュモクさんでも、ひとりで魔王に挑むのはちょっと無謀です。
ここは、酒場にでも行ってパーティを揃えましょう!」


デンジュモク「ここが酒場……よし」
デンジュモク「たのもーーーーーーー!!!
俺たちはこれから魔王討伐に行く勇者様御一行だ!
仲間に加わりたいやつはいるか!!?」
しーーーーん………………
ナマコブシ「やっぱり……「待て」」
デンジュモク&ナマコブシ「「!?」」
マッシブーン「面白そうな話じゃないか……俺も参加しよう」
デンジュモク「ホントか!?」
マッシブーン「ああ! ただし……」
マッシブーン「俺と戦って、一本取ったらな」


ナマコブシ「聞いたことがあります……筋肉戦士〈イクスパンション〉マッシブーン……あまりの強さに、パーティに入れられることはなかったそうです……パーティの中で強さが違いすぎると連携が取りにくいとかで」
デンジュモク「ふーん……そんな強い相手と戦えるなんて、オラワクワクすっ……な」
ナマコブシ「大丈夫ですか?」
デンジュモク「心配いらねえよ、俺だって雷の魔道士〈ライトニング〉だ」
ナマコブシ「いきなり中2展開ですね」
デンジュモク「そういうメタ発言は本編だけにしろって」
ナマコブシ「イヤ、デンジュモクさんもですよ。
……ところで、勝機はあるんですか?」
デンジュモク「……ま、あるよ」
マッシブーン「そろそろ始めようか」


ナマコブシ「では……始め!」
デンジュモク「さいみんじゅつ!」
マッシブーン「(まずは眠らせにきたか、だが)甘い! グロウパンチ!」
デンジュモク「くッ! さすがのパワーだな! でもこっちだって負けちゃいねえぜ! ほうでん!」
マッシブーン「ぐ……ほう、やるな。 では……ッ!?」バタ
マッシブーン「な……んだ……!? まさか」
デンジュモク「麻痺状態、一本取った俺の勝ちだな。」
マッシブーン「さっきのほうでん……フフ、ハハハハ!
気に入った! デンジュモク……だな? お前に着いていく! なかなかおもしろい奴だな」
ナマコブシ「仲間です! やった!」
デンジュモク「よろしくな、マッシブーン」
マッシブーン「ああ! よろしく!」


一行「「「…………」」」
デンジュモク「……なあ」
マッシブーン「なんだ?」
ナマコブシ「どうしたんです?」
デンジュモク「普通こういうのって最初森じゃね?
なんで俺ら今普通に険しい山登ってんの?」
ナマコブシ「聞いていなかったんですか? 女神の封印を解くには、世界に4人いる賢者から力を授けてもらう必要があるんですよ」
デンジュモク「初耳だな……で、この山にその賢者がいるのか」
ナマコブシ「はい。 戦の賢者、コケコさんがいます」
マッシブーン「コケコ……聞いたことがあるな。 戦いが大好きで、自らも鍛練のために険しい山に籠っていると」
デンジュモク「めんどくせーヤツだな……」
ナマコブシ「それだけじゃありませんよ。 最近この辺りに出るようなんです」
マッシブーン「出る? 何が?」
デンジュモク「まっまさか幽霊~なんて言うんじゃないだろうな!」
ナマコブシ「幽霊じゃありませんよ。 盗賊です。 旅人から集団で金品を奪うそうで……人数は少なくとも50人はいるらしいです」
デンジュモク「ふーん……迷惑な奴らがいたもんだぜ」
マッシブーン「おっ見えてきたぞ! 祭壇だ!」


デンジュモク「ここが戦の賢者の祭壇……オーイ! 賢者とやら! 俺たちは勇者だ! 力を授けてくれ!」
しーーーん…………
マッシブーン「誰もいない?」
ナマコブシ「おかしいですね、場所は合ってると思うんですが……」
???「おい! お前ら!」
デンジュモク「なんだあ? お前が賢者か?」
カミツルギ「違うね! 僕は折り紙盗賊<スラッシュ>カミツルギ! 金目のものをよこせ!」
デンジュモク「…………ちっさ」
カミツルギ「小さい言うなァ! 僕は本気だぞ……周りを見ろ!」
マッシブーン「! 何者かの気配……? 少なくとも30はいるな」
カミツルギ「子供だからってなめるなよ! さあ、早く金目のものを!」
デンジュモク「…………」
カミツルギ「どうした!? 怖じ気づいたか!」
デンジュモク「…………オメー、本当はひとりだろ」
カミツルギ「なっ!?」
ナマコブシ「ひとり!? どういうことですか?」
デンジュモク「こういうことだよ! 見ろ! ほうでん!」
バチバチバチバチィッ!!
マッシブーン「!! まさか、周りの気配は全て……折り紙のハリボテか!」
デンジュモク「そういうことだ。 おそらくコイツの被害に合った奴らは周りの気配の多さにビビって金品渡しちまったんだろうなあ……もうお前の負けだぜ、ガキ!」
カミツルギ「…………うう、うー……うわああああああん! ごめんなさい! 故郷の村で悪い病気が流行って、薬を買うお金が必要だったんだーー! 本当にごめんなさいーー!!」
ナマコブシ「カミツルギさん……」
マッシブーン「…………」
デンジュモク「……なぁ、お前。 カミツルギ」
カミツルギ「ふえ?」
デンジュモク「お前、俺たちと一緒に来ないか?」
ナマコブシ「ええっ!? ホントですか!?」
カミツルギ「……兄ちゃん?」
デンジュモク「俺たちは勇者一行。 魔王を倒して手柄を立てれば、薬くらいすぐに買えるぜ。 お前、本当の武器はそんな子供だましのハリボテじゃなくて、その立派なエッジだろ? 盗賊なんかじゃなくて、もっと自分を活かせよ」
マッシブーン「そうだな。 軽量系の戦士が欲しいと思っていたし」
カミツルギ「みんな……うん! ありがとう!」
ナマコブシ「よろしくお願いします!」
???「ハッハッハ……見ていたぞ」
デンジュモク「誰だ!?」
カプ・コケコ「俺は戦の賢者、コケコ!」


カプ・コケコ「俺はただ力が欲しいだけの奴には会わねえ。 本当に魔王を倒せる器か、それを見ていたんだ」
マッシブーン「デンジュモクは合格ってことか?」
カプ・コケコ「そうだ! お前らには賢者の力を授けよう!」
勇者一行「「おおーー!」」
カプ・コケコ「…………」
勇者一行「「…………?」」
ナマコブシ「……えーとあの、力は?」
カプ・コケコ「魔法でちゃっちゃと授けるなんて誰が言った。 今日からしばらく、お前らはここで猛特訓だ!」
勇者一行「「えええーーー!!?」」


続く