クエストストーリー

Last-modified: 2017-02-10 (金) 03:51:03

各地域最後のBOSSクエストをクリアすると先頭キャラクターと人形との会話が発生します。
重大なネタバレが含まれる台詞もあるので自己責任で閲覧してください。

【HexRealm】

【HexRealm】
振り返ると魔女の谷は遠くにあった。
森はどこまでも静かだった。
いるのは魂だけとなった戦士と、魂をもたぬ人形の二つの影だけだった。

エヴァリストエヴァリスト「私が何者か、お前は知っているのか?」
人形「わかりません……」
エヴァリスト「だが何かを遣り残している、そんな気がする……時が経てば、思い出すだろうか」
アイザックアイザック「森を出たらどこに行く?」
人形「新しい魔を倒しに行きます」
アイザック「また、面倒な目に遭いそうだな」 
グリュンワルドグリュンワルド「お前は私が行き着く場所を知っているのか?」
人形「前に進め。そう言われています」
グリュンワルド「……自分が何者か、思い出すまで付き合うしかなさそうだな」
アベルアベル「たいした奴ではなかった」
人形「次へ進みましょう」
アベル「任せておけ。全部叩き切ってやる」
レオンレオン「静かになったな」
人形「そうですね」
レオン「なあ、もう少し愛想よくできないのか?」
クレーニヒクレーニヒ「どこもかしこも継ぎ接ぎだらけだね。まだ幻の世界にいるのだろうか」
人形「そうかもしれません」
クレーニヒ「でも、僕はこの世界の土を踏みしめている。それは現実だ」
ジェッドジェッド「この先に進めば運命は開けるはず。そうだよね?」
人形「……かもしれません」
ジェッド「そっけないね。君には心が無いのかい?」
アーチボルトアーチボルト「ここで俺は何をすればいいんだ?」
人形「前に進みましょう」
アーチボルト「先に進んで酒場でも見つかればいいがな」
マックスマックス「……」
人形「あの、先に進みましょう」
マックス「……」
ブレイズブレイズ「だいぶ歩いたようだ。疲れてはいないか?」
人形「問題ありません」
ブレイズ「では次はどこへ行く? とりあえずは君に従うしかないようだからな」
シェリシェリ「やっと抜けたわ。それにしても薄暗い森だったわね」
人形「そうですね」
シェリ「……反応が薄いわね。アンタも森と一緒で薄気味悪いわ」
アインアイン「怪我はないですか?」
人形「はい」
アイン「なら、良かったです。次はどこへ向いましょうか」
ベルンハルトベルンハルト「状況は確認した。このまま進めばいいのか?」
人形「はい」
ベルンハルト「俺を呼んだこの世界、もう少し知る必要がありそうだ」 
フリードリヒフリードリヒ「まだまだ、俺の敵じゃないな」
人形「次を急ぎましょう」
フリードリヒ「おう、まだまだ力はあり余ってるからな」
マルグリッドマルグリッド「なかなか興味深い場所ね。この先には何があるのかしら。楽しみだわ」
人形「そうですか」
マルグリッド「あとはこの異界を旅する間に、自分が何者かも判れば言うことないわ」
ドニタドニタ「やっと森を抜けたわ。この先は何があるのかしら」
人形「わかりません」
ドニタ「導くって言ったくせに、役に立たない人形よね」
スプラートスプラート「奇妙な雰囲気だ。こんな世界があるなんて……」
人形「私にはわかりません」
スプラート「何の疑問も感じないのかい? こんなにおかしな世界なのに?」
ベリンダベリンダ「死の匂いが無い世界……こんな世界があるなんてね」
人形「匂い、ですか?」
ベリンダ「そう。私の大好きな血と人の闘争の匂い。先に進めば見つかるかしら?」
ロッソロッソ「面倒なことに巻き込まれたな」
人形「大丈夫ですか?」
ロッソ「ふん、あんなのは雑魚だ。オレは無駄なことをしたくないだけだ」
エイダエイダ「森を抜けたわ。次はどこに進めばいいの?」
人形「あっちに向かいます」
エイダ「わかった。進路を変える場合はすぐに言って頂戴」
メレンメレン「館から随分離れてしまいましたね。お疲れではないですか?」
人形「はい。大丈夫です」
メレン「では、進みましょう。自分が何なのかを探すために」
サルガドサルガド「くだらん世界だ。なにもない」
人形「今は先に進むときです」
サルガド「いずれ謎は明かされるというわけか」
レッドグレイヴレッドグレイヴ「継ぎ接ぎだらけの奇妙な世界だ」
人形「そうでしょうか?」
レッドグレイヴ「小さな人形とこの奇怪な世界。まるで夢の中というわけか」
リーズリーズ「森を抜けたぞ。次はどこへ行く?」
人形「向こうです」
リーズ「化け物共の相手は慣れている、とっとと終わらせるぞ」
ミリアンミリアン「戦いはいつもついて回るわけだ。次はそこに向かう?」
人形「聖女様は先に進め、と仰っています」
ミリアン「何もわからぬ世界、付き合うしかないようだな」
ウォーケンウォーケン「私は何故ここにいるんだ?」
人形「今は先に進むときです」
ウォーケン「従うしかないのか……」
フロレンスフロレンス「森を抜けたら視界が広がった。これで索敵もしやすくなる」
人形「そうなのですか?」
フロレンス「視界が狭いほど危険が増すからな。私の傍を離れるなよ」
パルモパルモ「不気味な森だった。鳥の声も、虫の気配もないなんて…」
人形「それでも進まなければなりません」
パルモ「私たち、一体どうすればいいんだろう…」
アスラアスラ「まだ力は試しきれていない」
人形「まだ先があります」
アスラ「力を取り戻すために進むとしよう」
ブロウニングブロウニング「ふう、どうやらとんでもないところに辿り着いちまったみたいだな」
人形「先に進みましょう」
ブロウニング「やれやれ、他の選択肢は無さそうだ」
マルセウスマルセウス「なかなか楽しませてくれるな、この世界は」
人形「まだまだ、先は長くあります」
マルセウス「楽しみが長く続くならば、それは好ましい」
ルートルート「さて、随分と来てしまったが。本当に行くのかい?」
人形「進みましょう」
ルート「では、お嬢さんの言うとおりに」
リュカリュカ「ここで何をすべきか、少し考える時間が必要だ」
人形「先を急ぎましょう」
リュカ「せっかちな話だ。だが、他に道は無さそうだ」
ステイシアステイシア「人形さん、これからどうするの?」
人形「ただ前へ進む。それだけです」
ステイシア「そればっかり。まあいいわ、みんな殺すだけ。あははは」
ヴォランドヴォランド「さぁ、次はどこへ行くんだい?」
人形「あっちです」
ヴォランド「こんな世界にいつまでも留まっていられない。急ごう!」
C.C.C.C「やっと森を抜けたわ。ここで一度休憩を取ったほうがよさそう」
人形「休んでいる暇はありません」
C.C「先は長いんだし、途中で動けなくなるほうが大変だと思うんだけどなあ……」
コッブコッブ「こんなところで、俺に何をさせようっていうんだ?」
人形「先に進めばわかります」
コッブ「ちっ、ガキの使いじゃねえんだ。言われた通り何でもすると思うなよ」
イヴリンイヴリン「ねえ、お人形さん。一体どこまで進むの?」
人形「わかりません。ですが進むべき道はわかります」
イヴリン「そう……付いていくしかないのね」
ブラウブラウ「お屋敷から離れて大丈夫なのでしょうかね」
人形「問題は無いと思います」
ブラウ「あなたがそう仰るのならば、僕はそれに従うだけです」
カレンベルクカレンベルク「どこまで行けば終わりがあるんだい?」
人形「今はただ、進むだけです」
カレンベルク「先は長いようだね。だが、僕達は進むしかないのだろうね」
ネネムネネム「どこまでいくんですかぁ?」
人形「ずっとずっと、先です」
ネネム「そうですかぁ。おともしますねぇ」
コンラッドコンラッド「導き手とやら、ここから先はどこへ向かうのだ?」
人形「先にはより大きな脅威があります」
コンラッド「これも試練の一つ、受けて立とう」
ビアギッテビアギッテ「今までに無い体験ね。楽しめればいいのだけれど」
人形「まだ先はあります」
ビアギッテ「ふうん。退屈さえしなければそれでいいわ」
クーンクーン「なかなか楽しい世界だ。奇妙だが美がある」
人形「先に進みましょう」
クーン「急ぐ必要などないだろう、お前は機械なのだから」
シャーロットシャーロット「この先に進めば、何かが変わるのかな」
人形「前に進むことが、私達に与えられた使命です」
シャーロット「進むしかないのね。私も、貴方も」
タイレルタイレル「理不尽な法則で成り立つ世界がどうして存在できるのか。興味深いですね。」
人形「寄り道をしている時間はありません。」
タイレル「人形にそのような事を言われるとはね・・・・・・貴方も研究のし甲斐がありそうです」
ルディアルディア「まさか人形のお守りをさせられるとはな」
人形「何か問題がありますか?」
ルディア「……もう少し外見相応にしてくれれば、可愛げがあるんだけどなぁ」
ヴィルヘルムヴィルヘルム「先が見えないな。一体どこまで進むんだ?」
人形「わかりません。遠い場所へ向かいます」
ヴィルヘルム「遠い場所か。そこまで行けば、俺が何者かもわかるのかな……」
メリーメリー「あれもこれも、みんないつか見た景色と同じ…」
人形「立ち止まっている暇はありません」
メリー「せわしないお人形さんですこと。既知感に侵る時間さえも頂けないのですか」
ギュスターヴギュスターヴ「人形の戯れに付き合う暇など持ち合わせていないのだがな……」
人形「ですが先に進むしかありません」
ギュスターヴ「この仕打ち……仕組んだ者には相応の償いをして貰わねばならんな」
ユーリカユーリカ「私は何者なのでしょう。私の任務はなんですか?」
人形「先に進みます。私はあなたを導くためにいます。」
ユーリカ「そうですか。ではそのように。」
リンナエウスリンナエウス「いやはや、とんでもない場所があったもんだねぇ。」
人形「座り込むのはやめてください。先に進みます。」
リンナエウス「まぁそういわないでよ。ここは珍しいものがたくさんあるんだからさぁ。」
ナディーンナディーン「お嬢さん、どこまで行く気だい?」
人形「ずっと先です。私が導きます。」
ナディーン「曖昧な話だ。だけど、今は君に任せるしかないようだね。」
ディノディノ「やっと森から出られたぜ。どんどん進んじまっていいんだよな?」
人形「そうです。行きましょう。」
ディノ「よっしゃ、任せておけ!」
オウランオウラン「オレが聖女様のところへ行く必要はあるのか?」
人形「はい。聖女様はあなたにも記憶を取り戻して欲しいと。」
オウラン「それなら仕方がない。聖女様の言うことは絶対だからな。」
ノイクロームノイクローム「曖昧な自意識ほど危険なものはない。それでも進むというのか?」
人形「いずれ記憶は戻ります。」
ノイクローム「何を言っても無駄か。仕方がない、今は貴女に従おう」
イデリハイデリハ「妙な世界だ。このまんま進んで行けばいいのか?」
人形「貴方は戦うだけで良いのです。私が貴方を導きます。」
イデリハ「そうか……。お前が導くというなら従うしかないな。」
シラーリーシラーリー「おい、人形。なんでオレがこんなことしなきゃならねぇんだ。」
人形「私たちにできる事は進むことだけです。」
シラーリー「人形に聞いたオレが馬鹿だったよ。あぁ、面倒くせえ……」
クロヴィスクロヴィス「人形に従う日が来るとはね。」
人形「何か問題がありますか?」
クロヴィス「いや、今は進むしかない。君の命令に従うだけさ。」
アリステリアアリステリア「本当にこのまま進んでしまってよいのでしょうか……」
人形「私達に歩みを止める暇はありません。」
アリステリア「何があろうと、今は従うしかないのですね。」
ヒューゴヒューゴ「早く来いよ-!お前がいないと先に進めないだろ。」
人形「貴方の足が速いだけです。追いつけません。」
ヒューゴ「仕方ないなあ。おぶってやるから早く進もうぜ!」
アリアーヌアリアーヌ「なぜこんな機械の人形と一緒にいなきゃいけないのかしら。」
人形「何をそんなに苛立っているのですか?」
アリアーヌ「機械が嫌いなのよ。どうしてかまでは思い出せないけれど。」
グレゴールグレゴール「さて、どこに向かえばいいのかな?」
人形「こちらです。ついてきてください。」
グレゴール「わかった。何も思い出せないし、ぜんぶ君に任せるよ。」
レタレタ「森を出た後はこっちでいいんだっけ?」
人形「そうです。」
レタ「次はもうちょっと明るいところにいけるといいなー。」
エプシロンエプシロン「何処へ行くのだ?」
人形「聖女様の下です。」
エプシロン「失った記憶が戻るなら従おう。」
ポレットポレット「何も思い出せないから一緒にいるけど、」
ポレット「なんか凄く嫌な感じ。」
人形「どうかしましたか?」
ポレット「あ、ううん。何でもないよ、早く先に進もうか。」
ユハニユハニ「このまま進んでいけばいいわけ?」
人形「はい。進む道は私が示します。」
ユハニ「さいですか。」
ユハニ「そんじゃ、とりあえずは君に従うとしましょうかね。」
ノエラノエラ「辛気臭い森ねぇ……。この先もこんな感じなの?」
人形「進む道は分かりますが、風景まではわかりかねます。」
ノエラ「わかんないんじゃしょうがないか。」
ノエラ「だったら早く進みましょ。」
ラウルラウル「本当に進んでしまっていいのか?」
人形「私達に進む以外の選択肢はありません。」
ラウル「……何も分からない以上は従うしかないか。」
ジェミージェミー「記憶がないってぇのも不便だねェ。」
人形「何をしているのですか?」
ジェミー「いやいや、ちょっと調べものをね。」
ジェミー「アンタの言うとおりにはするから、心配無用さ。」
セルファースセルファース「ああ、足元が危ない。転ばないよう気をつけてください。」
人形「私を気にかける必要はありません。」
人形「それよりも進みましょう。」
セルファース「えっ……あ、はい。わかりました。」
ベロニカベロニカ「あんたさー、どうやって動いてんの?」
ベロニカ「ちょっと見せてよ。」
人形「それはできません。」
人形「どうしてもというのなら、聖女様にお尋ねください。」
ベロニカ「ちょっとくらいいいじゃない。ケチ臭いなー、もー。」
リカルドリカルド「なんだって俺がこんな目に遭わなきゃならねぇんだか。」
人形「愚痴を言っている暇はありません。」
リカルド「オマケに案内人は使命しか頭にない、子供みたいな人形。」
リカルド「俺が何したってんだよ……っとに。」
マリネラマリネラ「記憶に多大な欠落がある。」
マリネラ「これを改善する方法を模索したい。」
人形「貴女の記憶は、先に進めば取り戻すことが出来ます。」
マリネラ「状況は理解した。」
マリネラ「今は貴女に従うのが最善であると判断する。」
モーガンモーガン「本当にこの道でいいのか、おい。」
モーガン「嘘ついてたらどうなるかわかってんだろうな?」
人形「嘘はつきません。私の示す道に従ってください。」
モーガン「ま、ちゃんと先に進めるならいいさ。」
モーガン「何だろうと、やるこたぁ一つだ。」
ジュディスジュディス「チンタラ歩いてんじゃないよ。」
ジュディス「ったく、ノロマな人形だね。」
人形「私を置いていけば迷いますよ。」
ジュディス「チッ。こんなガキに従わなきゃならないなんて、」
ジュディス「アタシもヤキが回ったね。」
【ShadowLand】

【ShadowLand】
邪悪な悪魔は去った。
ヘラルドの心になにか、小さな光が差しこんだ
だが心のない人形にそれが何かはわからなかった。

エヴァリストエヴァリスト「なるほどな……」
人形「どうしました」
エヴァリスト「なに、少しずつ思い出してきたのだ。己が何者なのか……」 
アイザックアイザック「ふん、なかなか面倒な野郎だったぜ」
人形「問題ありません」
アイザック「ったく、そりゃ後ろで見てるだけのお前はそうだろうよ」 
グリュンワルドグリュンワルド「ひとまず面倒な敵は死んだ」
人形「さあ、先に進みましょう」
グリュンワルド「人形に戦いを命令されるとはな、奇妙な世界に来たものだ」
アベルアベル「この世界、どこまでも俺達を戦わせるらしいな」
人形「どうかしましたか?」
アベル「問題ない。剣技を磨く良い機会だ」
レオンレオン「ふぅ、やっと倒せたぜ。まだいるのかこんな奴が?」
人形「きっと、いると思います」
レオン「マジかよ。なあ、俺以外のヤツに頼んでもらえないか?」
クレーニヒクレーニヒ「怪物よりも恐ろしいものを、僕は知っている」
人形「そんなものがこの世界にいると?」
クレーニヒ「僕と一緒にいる深淵さ。いつか君もそれがわかる……」
ジェッドジェッド「少しずつだけど、なにか思い出してきたよ」
人形「そうですか」
ジェッド「無愛想だな。まあ、でも自分の力がここで必要なのは分かったよ」
アーチボルトアーチボルト「この世界でも化け物退治というわけか」
人形「問題はありませんか?」
アーチボルト「なに、肩慣らしといったところだ」
マックスマックス「……」
人形「問題ありませんか?」
マックス「……」
ブレイズブレイズ「これからどうする?」
人形「前に進みましょう」
ブレイズ「己を取り戻すにも、まず敵を倒してからということか」
シェリシェリ「たいしたことなかったわね」
人形「そうですか」
シェリ「次はどこに行けばいいの? アンタが進んでくれないと、アタシも進めないのよ」
アインアイン「早く先に進まないといけませんね」
人形「そうです、それがあなたの使命です」
アイン「わかりました。でも何か私にはやらなければならないことがあったような……」
ベルンハルトベルンハルト「敵はずいぶんと強くなったようだな」
人形「まだ、先はあります」
ベルンハルト「まだ剣の腕は鈍ってはいない。倒すだけだ」
フリードリヒフリードリヒ「少しずつ記憶がもどってきたぜ。戦っているうちにな」
人形「そうなのですか?」
フリードリヒ「ああ、俺にはどうやらやり残したことがあるようだ……。さあ、次の化け物退治に行こうぜ!」
マルグリッドマルグリッド「進めば進むほど奇妙な世界ね」
人形「奇妙ですか」
マルグリッド「随分と人ごとね。まあ、あなたも大概奇妙な存在だものね」
ドニタドニタ「まったく、これでここの奴らは全滅かしら?」
人形「そう思われます」
ドニタ「答えになってないって!ホント、出来損ないなのねアンタは」
スプラートスプラート「怪物か。今の僕なら相手にすることができる」
人形「先はまだあります」
スプラート「わかった。進むしかないんだよね」
ベリンダベリンダ「あっけないものね。この怪物も私の下僕にしてあげましょうか」
人形「魔物も操ることができるのですか?」
ベリンダ「さあ、どうだったかしら? その方法を思い出す必要があるわね」
ロッソロッソ「いつまでつづくんだ?この退屈な化け物退治は」
人形「前に進む、それだけです」
ロッソ「人形に自由意志はないか。命令を聞くだけでいいってのはさぞかし気楽だろうな」
エイダエイダ「こんな怪物と戦うことになるとはね・・・・・・」
人形「様々な魔物がこの世界にはいます」
エイダ「対策を練る必要がありそうだ。今日はここで休みましょう」
メレンメレン「さて、一息つきましょうか」
人形「次のクエストが待っています」
メレン「我々のような存在にも、休息は必要です。人と同じように」
サルガドサルガド「さあ、面倒な化け物は倒した」
人形「まだ、先は続きます」
サルガド「邪魔はすべて切り裂くだけだ。急ごう」
レッドグレイヴレッドグレイヴ「この程度、相手にもならんわ」
人形「もっと強い怪物が大勢います」
レッドグレイヴ「何者であろうと、余の行く手を阻むのならば容赦はせん」
リーズリーズ「俺にとってはたいしたことの無い相手だ」
人形「次の敵はもっと手強くなります」
リーズ「望むところだ。俺には燃やし尽くす相手が必要だからな」
ミリアンミリアン「油断できぬ相手だったな」
人形「より強い相手がこれから続きます」
ミリアン「戦い続けなければ、先はないということか」
ウォーケンウォーケン「こんな戦いは無意味だ。私にはほかにやることがあったはずなのだ」
人形「いまは先にすすむことしか出来ません」
ウォーケン「君は同じことばかり言うな。ただそれしか方法がないか……」
フロレンスフロレンス「怪物程度、装甲猟兵の敵ではない」
人形「先に進めば危険は増します」
フロレンス「相手を観察して、油断をしなければ問題はない。行くぞ」
パルモパルモ「シルフ、お人形さん、大丈夫だった?」
人形「大丈夫です」
パルモ「そう、よかった。この先も怪物が出るのかな。気を引き締めていかないと……」
アスラアスラ「我が技、力、すこしずつだが戻ってきている」
人形「怪物はまだ強くなります」
アスラ「このままいけばすべて取り戻せるというのか……」
ブロウニングブロウニング「やれやれ、こんなのは俺の仕事じゃないぜ」
人形「しかし、先に進むしかないのです」
ブロウニング「こんな場違いな所で、俺は何をやらされてんだ……」
マルセウスマルセウス「ふん、所詮は怪物。他愛ない」
人形「先を急ぎましょう」
マルセウス「時間はたっぷりある。この奇怪な世界を楽しもうではないか」
ルートルート「仰せのとおり、怪物は倒したよ。お嬢さん」
人形「さあ、先を急がないと。まだまだ相手はいます」
ルート「少々、人使いが荒いようだね。君は」
リュカリュカ「さて、ワシがここにいる目的。それを教えてくれぬか」
人形「今はまだ、先に進むこと(し)かできません」
リュカ「ふむ、自らの力でそれを知る必要があるということか」
ステイシアステイシア「もっと殺しがいのあるヤツはいないの?」
人形「次にすすみましょう」
ステイシア「うふふ、面白い人形。この世界もう少し楽しむことするわ」
ヴォランドヴォランド「あんな怪物と戦うのは初めてだ。これからもあんなのがいるのかい?」
人形「先に進めば、もっと強い怪物がたくさんいます」
ヴォランド「少し楽しみになってきたな。ゲームみたいだ」
C.C.C.C「なんとか倒せた……」
人形「まだ先は長いですよ」
C.C「戦闘は専門外なの! 誰か変わってくれそうな人は……いるわけないか。はぁ……」
コッブコッブ「クソみてえな怪物どもをどれだけ殺ればいいんだ?」
人形「まだ、戦うべき相手はたくさんいます」
コッブ「ふん、とっとと済ませるしかねえみたいだな」
イヴリンイヴリン「悪魔め……もう二度と私の前に現れないで……!」
人形「大丈夫ですか?」
イヴリン「……大丈夫、少し頭が痛いけど」
ブラウブラウ「お怪我はありませんか?」
人形「大丈夫です」
ブラウ「少しでもおかしいと感じたら、すぐに言ってくださいね」
ブラウ「僕らのようなものでも、無理をすれば大事となります」
カレンベルクカレンベルク「怪物か……以前どこかで対峙したような……」
人形「覚えがあるのですか?」
カレンベルク「いや、わからない。もっと人に近い姿だったような……」
ネネムネネム「おけがはありませんかぁ?」
人形「大丈夫です」
ネネム「なら、すすみましょうかぁ。さきはながそうですしねぇ」
コンラッドコンラッド「神意の代行者たる私に、怪物ごときは敵ではない」
人形「強い怪物はまだまだいます」
コンラッド「試練もまた神意。負けはせぬ」
ビアギッテビアギッテ「もう少し楽しませてくれる相手はいないの?」
人形「もっと強い怪物が先にいます」
ビアギッテ「そう。今度はがっかりさせないで頂戴ね」
クーンクーン「楽しませてもらったよ。だが、すこし物足りないようだ」
人形「より強い怪物が先にいます」
クーン「期待を裏切るな。機械」
シャーロットシャーロット「これが怪物……これが、戦うということ……」
人形「そうです。出てくるものは全て倒します」
シャーロット「戦ったその先に、何があるというんだろう……」
タイレルタイレル「このような怪物がこの後も出てくるんですか?」
人形「そうです。もっと強くなっていきます」
タイレル「どれだけ出てこようと兵器の検証材料にするだけです。問題はありませんね」
ルディアルディア「怪物相手なら何も考えなくていいから、楽なもんだな」
人形「どういうことですか?」
ルディア「人間に刃を向けると、相手の背後のこととか色々と考えてしまうんだ。面倒なものさ」
ヴィルヘルムヴィルヘルム「まさか怪物まで相手にすることになるとはな……」
人形「魔物を見たことはありませんか?」
ヴィルヘルム「さて、どうだったか。忘れているだけかもしれないな」
メリーメリー「わたくしが描くものとはやはり違いますわね」
人形「怖いのですか?」
メリー「怖ければとっくに逃げ出していますわ。逃げても無意味だと思いますけれど」
ギュスターヴギュスターヴ「他愛もない。知性を持たぬ下等生物など、この程度よ」
人形「知性がある魔物もいます。油断しないでください」
ギュスターヴ「人形風情が知った口を叩くな。魔物ごときの知略に翻弄されるほど、吾は無能ではない」
ユーリカユーリカ「魔物の悲鳴を聞くと、何か疼くものがあります。」
人形「感傷に囚われている暇はありません。」
ユーリカ「身体の底から震えるような高揚感……これは本当に感傷なのでしょうか?」
リンナエウスリンナエウス「いやぁ、魔物と戦うのは初めてだよ。」
人形「この先にも魔物はたくさん居ます。」
リンナエウス「そうかい。虫みたいな魔物が居れば楽しいんだけどねぇ。」
ナディーンナディーン「魔物か。久しく相手にしていなかった気さえするよ。」
人形「魔物と戦うのは初めてではないのですか?」
ナディーン「記憶が虚ろだからさっぱりさ。ま、必要ならそのうち思い出すよ。」
ディノディノ「なんだなんだ、ここの魔物共は根性がねぇな!」
人形「それは貴方が幸運だっただけなのでは?」
ディノ「何言ってんだよ。これも俺様の実力よ!だーっはっはっはっは!」
オウランオウラン「腹が減ったなぁ。」
人形「機械でもおなかがすくのですね。」
オウラン「ああ、オレは偉いからな。他の奴らとは違うんだ。」
ノイクロームノイクローム「戦い方は覚えている。この程度なら造作もない。」
人形「先に進むほど魔物は強くなります。」
ノイクローム「油断するつもりなどない。全てを光に還す、それだけだ。」
イデリハイデリハ「昔、こういったもんを倒すことを生業にしちょった覚えがある。」
人形「魔物に見覚えがあるのですか?」
イデリハ「ああ、ちぃとずつ思い出してきた。オイが何者なのかも。」
シラーリーシラーリー「何処に行っても戦え戦え。他にすることねぇのかよ。」
人形「記憶を取り戻すためには必要なことです。」
シラーリー「ケッ、どいつもこいつも。イライラさせやがる。」
クロヴィスクロヴィス「魔物は苦手だな。」
人形「何か嫌な思い出でもあるのですか?」
クロヴィス「僕は神経質でね。法で裁けないような奴等は苦手なのさ。」
アリステリアアリステリア「戦い続ければ、いつか全てを思い出すのでしょうか。」
人形「そうであると、私は聞いています。」
アリステリア「全てを思い出したとき、私達はどうなるのかしらね……」
ヒューゴヒューゴ「楽勝楽勝。ここらの魔物は平和ボケでもしてるのか?」
人形「油断は禁物です。この先にはもっと強い魔物がいます。」
ヒューゴ「その分強くなればいいだけだろ。問題ないね。」
アリアーヌアリアーヌ「人形のお守りの上に、魔物と戦わせるなんて」
アリアーヌ「貴女のご主人様は相当な人物よ。」
人形「聖女様は私達のためにこうして試練を課しています。」
アリアーヌ「貴女は他人に言われるがままの試練を」
アリアーヌ「胡散臭いとは露とも思わないのね。」
グレゴールグレゴール「やっと倒せた。足が動かなくなるような事態は初めてだね。」
人形「怖かったのですか?」
グレゴール「頭から危険信号が出ていたね。」
グレゴール「それを恐怖だというのなら、そうなのかもしれないね。」
レタレタ「こんなもんかな。それにしてもこの世界は魔物が多いね。」
人形「そうなのでしょうか。」
レタ「そうだよ!」
レタ「色々と旅してきたけど、こんなには襲われなかったよ!」
エプシロンエプシロン「化け物が化け物を倒す。滑稽だな。」
人形「あなたは人のように見えますが。」
エプシロン「本当に俺を人間だと思っているのか?」
エプシロン「ますます滑稽な話だ。」
ポレットポレット「あはは、ちょっと楽しくなってきた。」
人形「魔物と戦うのが楽しいのですか?」
ポレット「うん。弾が命中すると凄く嬉しくなる。変かな?」
ユハニユハニ「魔物か。この程度ならなんとかなるもんだな。」
人形「先に進むともっと強い魔物がいると聞いています。」
人形「油断はできません。」
ユハニ「うわ、マジでか。」
ユハニ「ねぇ、俺を選んだの人選ミスだと思うんだけど、大丈夫?」
ノエラノエラ「もー、小さい子供を連れた女を襲うとか酷いんじゃない?」
人形「これも貴女と私が地上へ行くための試練です。」
ノエラ「そればっかり言ってて楽しいのかしら?」
ノエラ「貴女自身の意見ってのは……求めるだけ無駄そうね。」
ラウルラウル「魔物と戦うのは初めてだ。」
人形「そうなのですか?」
人形「随分と戦い慣れているようにも見えましたが。」
ラウル「今は身体が覚えているだけだ。」
ラウル「だが、記憶を取り戻せば理由も分かるだろう。」
ジェミージェミー「いやー、こりゃ楽しい!」
人形「何がそんなに楽しいのですか?」
ジェミー「何って、全部だよ全部!」
ジェミー「思いっきり身体を動かせて、興味深いものも沢山ある。」
ジェミー「こんな楽しいことったらないよ!」
セルファースセルファース「多少ですが、記憶が戻ってきたようです。」
人形「そうですか。」
セルファース「こうも無感情であると、少し調子が狂いますね。」
セルファース「そのうち慣れるのでしょうか……」
ベロニカベロニカ「この世界の魔物って、君と同じ機械人形じゃないの?」
ベロニカ「だって、この世界は聖女が作ったんでしょ?」
人形「そこまではわかりかねます。聖女様は何も仰いませんので。」
ベロニカ「そっかぁ。そうすると、この魔物達は何処からやって来て」
ベロニカ「ここに住み着いたんだろう……?」
リカルドリカルド「よーし、次の相手はどいつだ?」
人形「使命を果たす気になったのですね。」
リカルド「ちげえよ。状況を全力で楽しむことにしただけだ。」
リカルド「使命なんざ知ったこっちゃねぇ。」
マリネラマリネラ「シミュレーション通りには上手く実行できないものだな。」
人形「魔物と戦ったことはないのですね。」
マリネラ「有事に備えたシミュレーションは幾度も行ったが」
マリネラ「実戦は初めてなのでね。不手際があれば改善に務めよう。」
モーガンモーガン「もっと金目の物を持ってる奴はいねぇのかよ。」
モーガン「つまんねぇな。」
人形「私達は旅をしていますが、そういった金品は不要です。」
モーガン「うっせーな。」
モーガン「ガタガタ抜かしてると、オメーのドタマもぶち抜くぞ。」
ジュディスジュディス「この世界の魔物はシケてるねぇ。」
ジュディス「ひとっつも金目の物を持っちゃいない。」
人形「私達に必要なものは手に入れていると思いますが。」
ジュディス「なーんもわかっちゃいないんだね、アンタは。」
ジュディス「はん。所詮シケた世界のシケた人形か。」
【MoonLand】

【MoonLand】
死を支配した妖女は息絶え、常世の国に朝日が昇る。
死人にも夢があった、望みがあった。
しかしその形は朝靄につつまれた景色のようにぼやけ、形を失っていた。

エヴァリストエヴァリスト「何を望もうと、敗北してしまえばそれで終わりと言うことだ」
人形「そうでしょうか」
エヴァリスト「戦いは勝ち続けなければ意味が無い。それがどんな戦いだろうとな」
アイザックアイザック「死を支配するとは、恐ろしい女だぜ」
人形「怖かったのですか?」
アイザック「怖いわけじゃねえ。ただ、死んだ後も働かされるのは気分が悪いって話さ」
グリュンワルドグリュンワルド「死を操る妖女か……」
人形「どうしましたか?」
グリュンワルド「記憶だ……。記憶の奥底に何か引っかかるものがあるのだ」
アベルアベル「死人だろうが吸血鬼だろうが、俺には関係のない話だ」
人形「そのようですね」
アベル「俺の前に立つのなら、どんなものでも斬り捨ててみせる。それが怪物だろうと神だろうとな」
レオンレオン「死んでからも働かされるなんて、悲惨な奴らだぜ」
人形「なぜですか?」
レオン「生きてた間だって、きっと働かされていたんだ。せめて死んだら静かにいさせてくれって思うもんだ」
クレーニヒクレーニヒ「吸血鬼か。死者に囲まれて満足だったのかな」
人形「わかりません」
クレーニヒ「それでも同胞に出会えると思って、こうして待っていたのかもしれないね」
ジェッドジェッド「吸血鬼が夜を作っていたのか」
人形「朝日が昇ってきました」
ジェッド「闇と死者を操る魔物。ボクが倒さなかったらこの場所はどうなっていたんだろう」
アーチボルトアーチボルト「いくら魅力的な女でも、吸血鬼とは付き合いきれんな」
人形「怪物は嫌いですか?」
アーチボルト「ははは。 まあ、本当に魅力的なら中身が怪物でも構わんか」
マックス人形「吸血鬼は滅びました」
マックス「……」
人形「ほら、朝日が……」
ブレイズブレイズ「朝日か。久しぶりに見る気がする」
人形「吸血鬼も灰となりました」
ブレイズ「光は死者を操る化け物さえ浄化する。邪悪なものは全て排除されるべきだ」
シェリシェリ「死者を操るなんて、厄介な吸血鬼ね」
人形「でも倒すことができました」
シェリ「吸血鬼は朝が来たからオシマイ。アタシ達と違って、人間や怪物さんは死があって大変よね」
アインアイン「恐ろしい吸血鬼でした」
人形「そうですか」
アイン「怖くなかったのですか? 死人を蘇らせていたのに……」
ベルンハルトベルンハルト「死者を操る吸血鬼。人外と戦うのも、力を試すには良い」
人形「力は大切な物ですか?」
ベルンハルト「目的があろうと無かろうと、力は持ち続けなければならない。俺のような男にとってはな」
フリードリヒフリードリヒ「さすがに、あれだけの死者を相手にするのは骨が折れたぜ」
人形「お疲れ様でした」
フリードリヒ「大本の吸血鬼も灰になったし、これ以上悪さはできないだろうよ」
マルグリッドマルグリッド「なかなか手応えのある怪物だったわ」
人形「次へ進みましょう」
マルグリッド「そんなに急ぐ必要はないわ。私がここにいる理由、少しずつわかってきたのよ」
ドニタドニタ「死んだ人間を操ってまで何がしたかったのかしらね」
人形「わかりません」
ドニタ「弱い人間は死んでようが生きてようが一緒だけどね。アタシにとっては」
スプラートスプラート「ずっと暗かったのに、突然朝がきたよ」
人形「吸血鬼を倒したからでしょうか」
スプラート「僕達が吸血鬼を倒さなかったら、ずっと暗いままだったんだね」
ベリンダベリンダ「死の匂いはとても甘くて魅惑的。吸血鬼もそれに魅入られたのね」
人形「だから死者を操ったと」
ベリンダ「好きなものはいつまでも手元に置いておきたいもの。黙って服従してくれるならなおさらね」
ロッソロッソ「死人を操る化け物。なかなか興味深いヤツだ」
人形「なにかわかりましたか」
ロッソ「ふん、お前に言ってもわかるまい。ただ、ケイオシウムの可能性ってヤツはこちらの予想を超えてくる」
ロッソ「この世界だってそうだ……」
エイダエイダ「死を操る吸血鬼……嫌なことを思い出したわ」
人形「それは記憶ですね」
エイダ「私の仲間も、敵も、みんなこうなった。死者を冒涜する恐ろしい戦いだった」
メレンメレン「吸血鬼も灰となれば復活はできません」
人形「すべて塵に戻りました」
メレン「直せば動く機械の我々も、塵となれば終わりですね……」
サルガドサルガド「汚れた怪物共と一緒に消え去るがいい。化け物め」
人形「朝日が昇ります」
サルガド「日の光だけはここでも変わらんようだな。さあ、先に行くぞ」
レッドグレイヴレッドグレイヴ「死者を操れる程度で余に歯向かうとは。無謀なことよ」
人形「吸血鬼は何がしたかったのでしょうか」
レッドグレイヴ「夜を支配したことで自分が偉大であると勘違いしたのだろう。滑稽な話だ」
リーズリーズ「吸血鬼も灰になったか」
人形「従えていた生ける死者もすべて滅びました」
リーズ「魂の無い死者を灰にしてやるのも、一つの情けさ」
ミリアンミリアン「やっかいな敵だったが。これで終わったようだな」
人形「日が昇ります」
ミリアン「光か……。懐かしい。だが、今の俺にはすこし眩しすぎる」
ウォーケンウォーケン「生ける死者と機械人形……何か思い出せそうだ……」
人形「大丈夫ですか?」
ウォーケン「ああ、少し休めば平気だろう。このまま進めば記憶の鍵が手に入るということか……」
フロレンスフロレンス「死者を相手にするのは、やはり気分のいいものではないな」
人形「吸血鬼と共に死者も灰に還りました」
フロレンス「そうだな。全て塵になった、私の悪夢も終わったのかもしれない……」
パルモパルモ「死や夜を支配するなんて、自然の摂理に反することだよ」
人形「吸血鬼が滅びたことで、それも終わりました」
パルモ「これでこの土地に正しい流れが戻る。そうだよね、シルフ」
アスラアスラ「人外の怪物も我が技の前では無力」
人形「吸血鬼は灰となりました」
アスラ「力無ければ滅びるのみ。それが摂理だ」
ブロウニングブロウニング「やれやれ、吸血鬼と戦う羽目になるとはな。恐怖小説は俺の趣味じゃない」
人形「怪物は恐ろしいですか?」
ブロウニング「恐くないわけないだろう。一介の探偵だぞ。こっちは」
マルセウスマルセウス「不死を気取る吸血鬼も、無へと戻ったわけだな」
人形「すべてはいつか無に帰ります」
マルセウス「我々はそれに抗い続ける。全てを賭してもな」
ルートルート「ふーむ、なかなか面倒な相手だったね。怪我はないかい? お嬢さん」
人形「大丈夫です。あなたは? ルート」
ルート「心配なく。この通り鞭の調子もいい」
リュカリュカ「老人には刺激の強い戦いだったな。まあ、勝ててよかった」
人形「朝日が昇ってきました」
リュカ「ふむ、朝はいいな。 新しい始まりはいつでも気分がいい」
ステイシアステイシア「吸血鬼も塵になったわ。ねえ、死ぬってどんな気分なんだろう」
人形「わかりません」
ステイシア「あはは、人形にわかるわけないか」
ヴォランドヴォランド「悪い吸血鬼は倒したよ。これでここも平和になったよね」
人形「平和、ですか?」
ヴォランド「そう。操られていた死者もこれで救われたし、きっと平和がやって来るさ」
C.C.C.C「吸血鬼を倒したら朝になった……どういう現象なのよ……」
人形「夜を操っていた、ということでしょうか」
C.C「だとすれば、何かしらの装置を使って太陽を隠してたってことなの? 興味深いわね」
コッブコッブ「気味の悪い女だ。趣味じゃねえな」
人形「吸血鬼は灰になりました」
コッブ「死体の始末の面倒がねえってのはいいな。吸血鬼にもいいところがあるってこった」
イヴリンイヴリン「夜が明ける……眩しい……」
人形「死者もみんな、いなくなりました」
イヴリン「光は浄化……闇の支配を跳ね除けるもの……」
ブラウブラウ「吸血鬼は夜も支配していたのですね」
人形「消滅したことで朝がやって来ました」
ブラウ「死者は土に還り、自然の摂理が戻った。ということなんでしょうね」
カレンベルクカレンベルク「夜の支配者は滅びた」
人形「そして、死者達も消え去りました」
カレンベルク「ああ、死者は朝に眠りにつく。永遠にね」
ネネムネネム「しんだひとをよみがえらせるのは、ちりょうなんでしょうかねぇ」
人形「死者も治せるのですか?」
ネネム「すくなくとも、わたしのちからではできませんねぇ。きゅうけつきさんがすごいのです」
コンラッドコンラッド「邪悪な吸血鬼は永劫の闇に消え去った。神意の賜物だ」
人形「日が昇ります」
コンラッド「光が戻ってきた。我が力を神が祝福してくださっているのだ」
ビアギッテビアギッテ「朝日が昇れば全て消える。あっけないものね」
人形「太陽が眩しいです」
ビアギッテ「日の光にさえ勝てない吸血鬼ごときが、私に敵うとでも思ったのかしら?」
クーンクーン「あの女、美意識はあったが少々詰めが甘い」
人形「美意識ですか?」
クーン「そう。それこそが大切な物なのだよ。機械と私を分かつ重大なものだ」
シャーロットシャーロット「夜が明ける。吸血鬼の世界は終わったのね……」
人形「吸血鬼も、死者もいなくなりました」
シャーロット「これで死者は安らかに眠ることができるのかしら?」
タイレルタイレル「惜しい事をしました。どこかに吸血鬼の資料が残っていればいいのですが」
人形「貴方も吸血鬼になりたいのですか?」
タイレル「吸血鬼になることに興味はありません。死者を復活させるという技術に興味があるんですよ」
ルディアルディア「吸血鬼が死んだら、みんないなくなったか」
人形「なぜ死者を蘇らせたのでしょうか」
ルディア「一人でいることに恐怖を覚える奴もいる。あの吸血鬼もそういう奴だったのかもしれないな」
ヴィルヘルムヴィルヘルム「操る吸血鬼が消えたら死人も再び土に返ったか。羨ましい話だ」
人形「羨ましい? どういうことでしょうか」
ヴィルヘルム「これでもう二度と痛みや苦しみを味わうことは無いんだ。俺と違ってな」
メリーメリー「支配者がいなくなれば操られた奴隷も消える。必然ですわね」
人形「吸血鬼はこうしてまで仲間が欲しかったのでしょうか」
メリー「自由意志の消えたものでないと傍に置けないなんて、虚しいお話ですわ」
ギュスターヴギュスターヴ「時すら凌駕する力。是非とも手に入れたいものだ」
人形「そうなのですか?」
ギュスターヴ「本来あるべき姿を捻じ曲げ、それを支配し、維持する」
ギュスターヴ「吾らの世界では未だ成せぬ事象である故にな」
ユーリカユーリカ「他人の死は操れても、己の死は操れなかったようですね。」
人形「吸血鬼を倒したことで、朝日も昇ってきました。」
ユーリカ「日光に焼かれる死人の悲鳴を聞きながら迎える朝も、良いものです。」
リンナエウスリンナエウス「マイクロマシンに頼らずとも物を操る能力か。凄いなぁ、羨ましいなぁ。」
人形「もしかして悔しいのですか?」
リンナエウス「私が何十年と研究していることを、こうも簡単に見せ付けられちゃねぇ。」
リンナエウス「悔しくないわけがないよ。」
ナディーンナディーン「死人をはべらせて女王様気取りか。見上げた根性だね、まったく。」
人形「羨ましいのですか?」
ナディーン「冗談じゃない。死者に世話されるほど悪趣味じゃないよ。」
ディノディノ「怪物じゃなけりゃ、是非ともお付き合いしたかったぜ。」
人形「吸血鬼では駄目なのでしょうか。」
ディノ「いくら綺麗でも、死人を操るようなお姉さんとはやっていける気がしねぇよ。」
オウランオウラン「飯も食えない、昼寝もできない。つまらない話だ。」
人形「死ぬのはつまらないということですか?」
オウラン「どうかな。オレたちのようになれば、幸せかもしれんな。」
ノイクロームノイクローム「死者はあるべき姿に戻った。歪んだ因果は正された。」
人形「死とはなんなのでしょう。怖いものですか?」
ノイクローム「さあ?死に向かう感情が理解できれば」
ノイクローム「いつかは判るかも知れない。」
イデリハイデリハ「朝か。太陽の恵みが戻ってきたんじゃったら、ここも安心じゃのぉ。」
人形「夜ではいけないのですか?」
イデリハ「闇は安らぎの休息ば与えてくれる。」
イデリハ「どっちも生きるためにゃあ必要ち。」
シラーリーシラーリー「主が消えれば死体も元通りか。胸糞わりぃなオイ。」
人形「何か辛いことでも思い出しましたか?」
シラーリー「うっせーな。人形が人の記憶に首突っ込んでくるんじゃねえよ。」
クロヴィスクロヴィス「恐ろしい吸血鬼だった。」
人形「この吸血鬼はそんなに手ごわい相手だったのですか?」
クロヴィス「美しさは、それだけで武器になるのだよ。」
クロヴィス「まぁ、人形にはわからないか。」
アリステリアアリステリア「やはり、主が消えれば死者も元に戻るのですね。」
人形「この吸血鬼と戦ったことがあるのですか?」
アリステリア「いえ……。」
アリステリア「ですが、とてもよく似たことができる人を知っている気がするのです。」
ヒューゴヒューゴ「美人な姉ちゃんだったなぁ。ちょっともったいないことしたかも。」
人形「あれは吸血鬼ですよ。怖くないのですか?」
ヒューゴ「確かに怖いけど、あんな美人の下僕になれるなら、それもいいかなって。」
ヒューゴ「あ、ダメ? 残念……。」
アリアーヌアリアーヌ「所詮は死人。主がいなければ生きられないのね。」
アリアーヌ「あぁいやだいやだ。」
人形「何をそんなに嫌悪しているのですか?」
アリアーヌ「無闇に聞きたがる癖は直しなさい。」
アリアーヌ「これ以上貴女を嫌いになったら、壊してしまいそうだわ。」
グレゴールグレゴール「静かになったね。」
グレゴール「吸血鬼に操られてた死者も、土に還ったのかな。」
人形「朝日も昇ってきましたね。」
グレゴール「わからないことが多いね。でも、その分学び甲斐がある。」
グレゴール「さあ、次の場所へ向かおう!」
レタレタ「吸血鬼を倒したら朝になった! すごーい!」
人形「死者もいなくなったようですね。」
レタ「全部あの吸血鬼のしわざだったってことかぁ。」
レタ「ってことは、もしかしてあたしたち凄いことしちゃった?」
エプシロンエプシロン「夜明けか。日の出を見るのはいつ振りだろうか。」
人形「この世界では朝日が上ることはめったにありません。」
エプシロン「そうだったか。だが、俺が以前この光景を見たのは……」
ポレットポレット「ここの死者は貴女と同じだね。」
人形「同じ、ですか?」
ポレット「だって、ご主人様の命令がないと何もできないんだよ?」
ポレット「それって貴女も同じでしょ。」
ポレット「あたしも、人の事はいえないけど……」
ユハニユハニ「ああいうのを魔性って言うのかねぇ……」
ユハニ「うっかり惚れるところだったわ。」
人形「貴方も死人の仲間入りをしたかったのですか?」
ユハニ「いや、そういうわけじゃないんだけど……」
ユハニ「怖いこと言うね、君。」
ノエラノエラ「たくさんの男を侍らせて偉そうにする人の気持ちは」
ノエラ「どうにも理解に苦しむわね。」
人形「私にもよくわかりません。」
ノエラ「人形とはいえ、貴女にはまだ早いかもね。」
ノエラ「それに理解しちゃったらかなり問題な気がするわ……」
ラウルラウル「死人とはいえ民間人だったものを撃つのは抵抗があるな。」
人形「吸血鬼を倒したことで、それももう終わりかと。」
ラウル「そうか。これで安らかに眠れると良いんだが。」
ジェミージェミー「死人ってさ、何しても怒らないからいいよね。」
人形「理解ができません。」
ジェミー「使えるところをくっつけて、動かして強くして」
ジェミー「そんでもってまたくっつけて強くして。」
ジェミー「いやー、考えるだけでたーのしーぃ!」
セルファースセルファース「吸血鬼と戦わされるとは思いませんでした。」
セルファース「ここに来てから不思議な事ばかりで驚かされますね。」
人形「どういうことでしょう。」
人形「吸血鬼とは不思議な存在なのですか?」
セルファース「地上にも魔物は多数いました。」
セルファース「しかし吸血鬼などは御伽噺の存在でもあったのですよ。」
ベロニカベロニカ「なんでこう人間に似た顔をしてる異形は美形が多いのか。」
人形「美しいことに何か問題があるのですか?」
ベロニカ「えーっと、そうじゃなくて。」
ベロニカ「同じ人の形なんだけど、向こうは完璧で」
ベロニカ「こっちは何かが足りないってのが不満というか。」
ベロニカ「うーん、なんて言ったらいいんだろうね。」
リカルドリカルド「美人なオネーサンには悪縁しかねぇのかね、俺は……」
人形「何を落ち込んでいるのですか?」
リカルド「男なら良いオンナと遊びたいっていう……」
リカルド「あー、すまん。お子ちゃまにはまだ早かったな。」
マリネラマリネラ「あの吸血鬼のように知性ある魔物は今後増えていくのか?」
マリネラ「だとすれば、戦闘の激化が予想されるな。」
人形「はい。先に進めば進むほど、強大な試練となっていきます。」
マリネラ「戦闘の効率化と、経験を即座にコミットして」
マリネラ「昇華する必要があるか。」
マリネラ「問題はそのために必要な時間がどれほど取れるか……」
モーガンモーガン「んだよ、死体も残らねえのか。」
モーガン「あんな別嬪なのにもったいねぇ。」
人形「倒した吸血鬼に何をするつもりだったのですか?」
モーガン「そりゃあれよ、大人にゃ別の楽しみ方があるんだよ。」
モーガン「……オメーが人形じゃなけりゃなー。あーあ。」
ジュディスジュディス「フフン。吸血鬼だか月光姫だか知らないけど、」
ジュディス「アタシの方が何倍も強くて美人だってことさ!」
人形「美醜の対決をしていたわけではないのですが……」
ジュディス「人生は全て勝ち負けで決まるんだよ。」
ジュディス「負けたら生きていけないんだ。覚えておきな。」
【Anemonea】

【Anemonea】
儚い一生を捧げて集めたものはすべて無駄になった。
最後の瞬間に執着とともにあった宝は竜の心をみたしたのだろうか。
死してなにかを残すことが出来たのだろうか。

エヴァリストエヴァリスト「どれだけ執着しようと、こうなっては無価値なものだな」
人形「一体何のためにこんなに集めたのでしょう」
エヴァリスト「理由か。それを必要としていたのは竜ではなく、この財宝を奪われた者達だろうな」
アイザックアイザック「集めた財宝も全部灰とはな。ご苦労な話だぜ」
人形「竜の望みはなんだったのでしょう」
アイザック「知らねえよ。ただ、あんな怪物にだって生きる目的ってヤツが必要だったんだろうよ」
グリュンワルドグリュンワルド「竜の命も宝も燃え尽きた……」
人形「あっけないものですね」
グリュンワルド「死と破壊は輝きだ。どんなものも終わりがあるから価値がある」
アベルアベル「財宝も竜も灰となったわけだ」
人形「竜は幸せだったのでしょうか」
アベル「さあな。ただ、ヤツには何か戦いのための目的が必要だったんだろうよ」
レオンレオン「こんなに財宝を集めて、何をしようとしてたんだか」
人形「わかりません」
レオン「まあ、灰になっちまえばみんな一緒だ。思いも願いもみんな消えて無くなるってことだ」
クレーニヒクレーニヒ「美しい財宝も、竜も、みんな塵となった」
人形「竜はどうしてここまで財宝に執着したのでしょう」
クレーニヒ「……ただ欲しかったから。きっと何かを欲していないと生きてる気がしなかったんじゃないかな」
ジェッドジェッド「竜は宝と一緒にこの世界からいなくなりたかったのかな」
人形「どういう意味でしょうか?」
ジェッド「どんな努力も虚しくなる事があるって話さ。君にはわからないか」
アーチボルトアーチボルト「財宝と自分の命、どちらも大切にできなかったようだな」
人形「竜はなぜ宝を集めていたのでしょうか」
アーチボルト「さあな。だが、何かを残せる人生はそう多くない。竜もそうだっただけさ」
マックス
人形「竜と宝、すべて灰になってしまいましたね」
マックス「……」
人形「これでよかったんですよね……」
ブレイズブレイズ「愚かな竜だ。死んで何が残るというのだ」
人形「宝は全て灰になりました」
ブレイズ「己の執着に飲み込まれたということだ。しかし……こうしか生きられなかったのだろうな、竜は」
シェリシェリ「あーあ、全部燃えちゃった」
人形「綺麗でしたね」
シェリ「モノは壊れなければずっと綺麗なまま。アタシ達もずっと美しいままよ」
アインアイン「全部、燃えてしまったようですね」
人形「綺麗だったのに、残念ですね」
アイン「それでも因果は巡ります。欲望を煽る宝は無くなってしまった方が良かったのかもしれません」
ベルンハルトベルンハルト「竜か……因縁があったな」
人形「記憶が戻ったのですか」
ベルンハルト「かなりな。ただ、全てではない。これから残りを見極めてみせる」
フリードリヒフリードリヒ「手強い相手だったぜ」
人形「でも、勝つことができました」
フリードリヒ「ああ、ついに勝てた。これで因縁も決着が付いた」
マルグリッドマルグリッド「馬鹿な竜、執着が身を滅ぼしたのよ」
人形「執着、ですか」
マルグリッド「そう。どんなに力や知性があっても、愚かな執着で破滅した者は多いわ」
ドニタドニタ「あーあ、全部燃えちゃった。綺麗だったのに、残念だわ」
人形「竜はなんのために集めていたのでしょうか?」
ドニタ「綺麗なものが傍にあるだけで幸せって気分、よくわかるわ。アンタには理解できないでしょうけど」
スプラートスプラート「大きすぎる力のせいで、竜はずっと一人だったのかもしれない」
人形「だから財宝を集めたと?」
スプラート「何も言わず、竜を傷つけずに傍にいてくれるのは宝物だけだった」
スプラート「だから、竜は必死になって集めたのかもしれないね」
ベリンダベリンダ「不変でいられるものなんて、絶対に無いのよ」
人形「でも、竜はそれを欲した」
ベリンダ「永遠なんてまやかしよ。生ある限り、死は必ず訪れる。なんで気付かないのかしら?」
ロッソロッソ「一生を掛けて財宝を集めるなど、クソくだらん生涯だ」
人形「どんな一生であればくだらなくないと?」
ロッソ「そんな質問自体くだらんね」
ロッソ「世界を知り、知識を広げるのが知識体としての本分だ。それ以外に意味は無い」
エイダエイダ「こうまでして集めた財宝に、意味はあったのだろうか……」
人形「竜にとっては、これが全てだったのでしょうか」
エイダ「綺麗なものを集める気持ちはわかっても」
エイダ「他者から奪ってまで囲い込みたいという気持ちはわからないわね……」
メレンメレン「美しいものも沢山あったのに。残念です」
人形「財宝は全部燃えてしまいました」
メレン「集めた財宝に意味はあったのですかね。自分を不死だと、思い違いをしていたのでしょうか」
サルガドサルガド「思い上がった怪物の無様な最後だな」
人形「なぜ、宝が必要だったのでしょうね」
サルガド「竜の傲慢さの象徴だ。それが己にふさわしいと勘違いをしていたのだ」
レッドグレイヴレッドグレイヴ「どれだけ美しくとも、塵になってしまえば一瞬か」
人形「竜は財宝を独り占めしたかったのかもしれません」
レッドグレイヴ「価値というのは他者がいて意味があるというもの。竜はそれがわかっていなかったようだな」
リーズリーズ「やっと倒すことができたぜ」
人形「前にも戦っていたのですか?」
リーズ「ああ、思い出したのさ。ここでの戦いを。これで俺はやっと自由になれた気がするぜ」
ミリアンミリアン「竜か。 ここでも戦うことになるとはな」
人形「昔の話ですか?」
ミリアン「俺にとっては昔でもない。だが、共に戦った仲間達はそうではないだろうな」
ウォーケンウォーケン「すべては灰と瓦礫に変わる……虚しいな」
人形「竜はなぜ宝を欲したのでしょう」
ウォーケン「目的なく生きることは難しい。例えそれが他者に理解できぬことであっても」
フロレンスフロレンス「欲望に駆られた者の末路か……」
人形「竜は満足だったのでしょうか」
フロレンス「満足していなかったから、犠牲者を増やしてでも財宝を集めた。そういうことだろ」
パルモパルモ「役目も、目的もなく、永遠に生き続けることなんてできるのかな?」
人形「だから竜は財宝を集めたのかもしれません」
パルモ「財宝集めが生きる目的だったとしても、元の持ち主から奪い取ることは正しいと思えないな」
アスラアスラ「無様な死だな。竜ともあろうものが」
人形「これが竜の望んだことなのでしょうか」
アスラ「欲望と執着は力を鈍らせるということだ。力とは覚悟からしか生まれん」
ブロウニングブロウニング「やれやれ、竜と探偵が戦う小説があったとしても、きっと売れないだろうな……」
人形「すべて灰になってしまいましたね」
ブロウニング「命あっての物種。俺だったら財宝より自分の命を大切にするね」
マルセウスマルセウス「竜は美を愛し、永遠を求めていた」
人形「それも今では真っ黒な残骸しか残っていません」
マルセウス「かもしれん。だが、竜の思いはこの世界の何処かに刻まれたのだ。永遠に」
ルートルート「なかなかの強敵。元猛獣使いの私でも手こずりましたよ」
人形「なぜ竜は財宝を集めていたのでしょうか」
ルート「金銀財宝なんて所詮『物』でしかありません。儚い花の美しさとは比べものにならないと私は思います」
リュカリュカ「伝説の竜と剣を交えることになろうとはな。しかし、恐ろしい敵であった」
人形「竜はなぜ宝に執着したのでしょうね」
リュカ「怪物の心まではわからん。しかし竜と語らうことができれば、それもな」
ステイシアステイシア「あんな美しかった財宝も全部、燃えくず。竜は何をしたかったんだろう」
人形「ただ、生きていたかったんだと思います」
ステイシア「どんな美しいものも、強い者も全部滅びる。世界は無意味で、ほんとおかしいわ」
ヴォランドヴォランド「こんなにたくさんの財宝を集めて、竜はどうするつもりだったんだろう」
人形「竜は満たされたのでしょうか」
ヴォランド「罪の無い人から大事なものを奪う気持ちなんて、ボクにはわからないよ。わかりたくもないけどね」
C.C.C.C「この財宝を集めるのに、竜はどれだけの時間を費やしたんだろう」
人形「でも、みんな燃えてしまいました」
C.C「どれだけ時間を掛けても、無くなってしまえば一瞬で終わる」
C.C「悲しいけど、そういう意味では私達も同じなのかもね」
コッブコッブ「ふん、竜とやり合う羽目になるとはな。まあ、いい土産話にはなったぜ」
人形「なぜ竜は財宝を集めていたのでしょうね」
コッブ「知るかよ。しかし強欲な野郎ってのは、端から見れば滑稽なもんだぜ」
イヴリンイヴリン「悲しい……竜の泣く声がする……」
人形「竜は悲しんでいるのですか?」
イヴリン「綺麗な財宝も、自分の命も奪われた。これが悲しみでないというのなら、何だというの……?」
ブラウブラウ「これだけ集めても、竜は満足できなかったのでしょうね」
人形「竜はどうしてこんなに財宝を集めたんでしょう」
ブラウ「欲とは底知れないものです。あれもこれもと欲しがる内に、竜自身にも止められなくなったのかもしれません」
カレンベルクカレンベルク「竜も、財宝も、全て無くなった。これでよかったのかもしれない」
人形「財宝を奪われた犠牲者たちは、救われたのでしょうか」
カレンベルク「どうだろうね。赤の他人に復讐の機会を奪われて恨んでいるかもしれないよ」
ネネムネネム「これでりゅうは、わるいことができませんねぇ」
人形「怨念も救われたのでしょうか」
ネネム「わるいところがあったら、わたしがなおしてあげますよぉ」
コンラッドコンラッド「強欲な竜には神の裁きが下された。これで全てが浄化されるであろう」
人形「竜はなぜ財宝を集めたのでしょうね」
コンラッド「罪は常に作られ続ける。そして、それを正し続けるのが我ら神意の代行者なのだ」
ビアギッテビアギッテ「竜も財宝も、燃えてしまえばみんな同じね」
人形「どうしたら竜は満足できたのでしょうか」
ビアギッテ「欲望が満たされることは無いでしょうね。後から後から貪欲に沸いてくる、欲望とはそういうものよ」
クーンクーン「惜しい。なかなか見所のある竜だったのに」
人形「竜は何を望んでいたのでしょう」
クーン「美を望む心は何よりも尊いもの。その執着こそが竜を竜たらしめていたのだろう」
クーン「ただ惜しむらくは、少し力が足らなかったようだ」
シャーロットシャーロット「価値があるものを奪っても、自分の価値が高まるわけではないのに……」
人形「竜は自分を認めてもらいたかったと?」
シャーロット「その手段が財宝を奪うことであったとするなら、それはとても悲しいことだわ」
タイレルタイレル「財宝なんて歯牙にも掛けない素晴らしい価値が、竜にはあったというのに……」
人形「竜自身の価値ということですか?」
タイレル「そう。竜自身の力は素晴らしいものでした。財宝なんかに寄りかかる必要なんて無いほどにね」
ルディアルディア「全部、燃えてしまったか」
人形「最後まで竜は財宝の傍から離れませんでしたね」
ルディア「竜は財宝という形あるものにしか縋れなかった。だから、後生大事に全部抱えて逝ったんだろうよ」
ヴィルヘルムヴィルヘルム「財宝という名の永遠、か……」
人形「どうして竜は財宝を欲しがったのでしょう」
ヴィルヘルム「自分がそういう風になれないから、いつまでも変わらない何かを手元に置いておきたかったのかもな」
メリーメリー「どれだけ美しくても、灰になればみな同じですわ」
人形「財宝に囲まれて、竜は幸せだったのでしょうか」
メリー「奪い返されるという恐怖と猜疑心を抱えて財宝を守り、生きる。幸福とは到底思えませんわね」
ギュスターヴギュスターヴ「畏怖の対象とされる竜も、眼前の欲に囚われている限りは只の愚か者でしかないな」
人形「財宝を集めることはいけないことなのでしょうか?」
ギュスターヴ「力と同様、財にも然るべき時に使役する時期がある。」
ギュスターヴ「それを逃し続ける者には破滅しか訪れないのだよ」
ユーリカユーリカ「竜も財宝も燃え尽きればただの塵ですね」
人形「どうしてこんなにたくさん集めたのでしょう」
ユーリカ「大切なものを奪われる悲鳴をまた聞きたくなったのかも知れません」
ユーリカ「だから大勢の人から財宝を奪い続けたのでしょう」
リンナエウスリンナエウス「竜と戦うのは工学師じゃなくて勇者の役割でしょうに。」
人形「それでも倒すことが出来ました。……って何をしているのですか。」
リンナエウス「あぁ、ちょっと竜のサンプル採取をね。」
リンナエウス「血液くらい持って帰っても大丈夫でしょ?」
ナディーンナディーン「どれだけご執心でも、無と帰れば意味はない。」
人形「竜はそれでも満足していたのでしょうか。」
ナディーン「どれだけ渇望しても、もう戻らないものだってある。」
ナディーン「それを理解しないまま逝ったことは幸福かもね。」
ディノディノ「カタキは取ってやったぞ、みんな……」
人形「以前にも戦ったことがあるのですか?」
ディノ「あぁ。仲間は殆ど全員あいつに殺された。でも、これでやっとみんなに顔向けができるってもんだ。」
オウランオウラン「さすがオレだな。ドラゴンごとき相手にならんよ。」
人形「熊という動物は凄いのですね。」
オウラン「熊が凄いんじゃあない。オレが偉大な獣だから凄いんだ。」
ノイクロームノイクローム「全て塵芥か。竜の真意は何だったのだろう。」
人形「竜も生きることに必死だったのかもしれません。」
ノイクローム「生に執着した結果がこの様なら、なんとも無意味な話だ。」
イデリハイデリハ「何の因果が巡るかわからんの。こいつを倒したのがオイじゃあとは。」
人形「この竜を知っているのですか?」
イデリハ「オイの仲間はこいつに殺されたゆぅて聞いた。」
イデリハ「オイが倒したことで、ちぃとは浮かばれたんやろうか……」
シラーリーシラーリー「ご大層な財宝抱えてても、殺されちまっちゃ意味ねぇよな。」
人形「竜は財宝を集めてどうしたかったのでしょうか。」
シラーリー「綺麗なものをずっと眺めていたい。そんなところなんじゃねぇの?」
クロヴィスクロヴィス「いやはやまったく。よくもまあこれだけの財宝を集めたものだ。」
人形「ですが、全部燃えてしまいました。」
クロヴィス「自分と一緒に罪の証拠も燃やしたってところだろう。」
クロヴィス「竜の最後の悪あがきさ。」
アリステリアアリステリア「竜は裁かれることにより、歴史にその名を刻みました。」
人形「それで竜は満足できたのでしょうか。」
アリステリア「永遠を欲しがっていたとすれば、名が残ることは本望かもしれませんね。」
ヒューゴヒューゴ「竜の気持ちはよーくわかるぜ。」
人形「私にはよくわからない感情です。」
ヒューゴ「お宝を奪う時のスリルと喜びってのは」
ヒューゴ「やった本人にしかわからないのさ。」
アリアーヌアリアーヌ「強欲な竜ね。滅ぼされてなお、財宝を手放さないなんて。」
人形「そうですね。竜も宝も全て塵となりました。」
アリアーヌ「少しでも残っていれば、あたくしが有効活用してさしあげたのに。」
アリアーヌ「残念だわ。」
グレゴールグレゴール「竜にとって財宝は命を懸けるほど大事なものだったんだね。」
人形「だから、ああやって一緒に塵になったということですか?」
グレゴール「自分が滅ぼされようとも、ずっと一緒にいたい。」
グレゴール「それがたぶん、執着という感情なんだろうね。」
レタレタ「竜ほどの大物が求めるくらいだし」
レタ「財宝にはすっごい価値があったんだろーなー。」
人形「それも全部なくなってしまいましたが。」
レタ「同時に、財宝を求めて争うこともなくなった。」
レタ「ちょっと勿体無いけど、それはそれでよかったのかもね。」
エプシロンエプシロン「一つの物事に固執したあまり、全てを失ったか。」
人形「財宝にはそれだけの価値があったということでしょうか。」
エプシロン「俺が記憶や肉体に固執するように、物の価値は様々だ。」
エプシロン「竜が財宝にどのような価値を見出していたか」
エプシロン「それは竜本人にしかわからん。」
ポレットポレット「こんな世界じゃ使い道はない気がするけど」
ポレット「竜は集めるだけで満足してたのかな?」
人形「わかりません。それに、財宝は竜と共に全て灰となりました。」
ポレット「天国か地獄かわからないけど」
ポレット「そんなところまで財宝を持ってってどうするんだろうね?」
ユハニユハニ「しまった。竜退治より先に宝探しをするべきだったか。」
人形「財宝が欲しかったのですか?」
ユハニ「財宝ねぇ……」
ユハニ「まぁ、とりあえずそういうことにしておくか。」
ノエラノエラ「どれだけ恨まれて血に汚れようと」
ノエラ「竜にとって財宝は生きる意味だったってことかしらね。」
人形「竜にもこのようなことをする理由があったと。」
ノエラ「そのために命を散らした人がいると思うと」
ノエラ「肯定していいものではないけどね。」
ラウルラウル「どこの世界も、力を持つものが持たざるものを蹂躙するのは」
ラウル「変わらないのか……」
人形「竜にも理由があったのかもしれません。」
ラウル「どのような理由があっても、弱者から財を奪うなど絶対に」
ラウル「あってはならないことだ。」
ジェミージェミー「どっかに腕か鱗でも転がってないかなーっと。」
人形「もう全て灰になりました。探すだけ無駄かと。」
ジェミー「えぇー。あんなに強い竜だ、絶対にいい研究材料になるぞ。」
ジェミー「何がなんでも探してやる!」
セルファースセルファース「な、何とか勝つことができました。」
人形「声が震えています。大丈夫ですか?」
セルファース「情けない姿をお見せしました。」
セルファース「かのように強大で恐ろしい存在と剣を交える機会など」
セルファース「ありませんでしたから……。」
セルファース「勝利を得られたのは本当に奇跡なのですよ。」
ベロニカベロニカ「今度は竜か。この世界は飽きないね。」
人形「そうでしょうか? よくわかりません。」
ベロニカ「あんたにとっちゃ全部初めての経験だし、わかんないか。」
ベロニカ「私も今まで色んなものを見てきたけど、」
ベロニカ「ここほど波乱万丈な場所はそうそうないってことだよ。」
リカルドリカルド「竜退治までさせられるとはな。」
リカルド「目撃してる奴がいないのが残念だ。」
人形「誰かに見ていてほしかったのですか?」
リカルド「強いってことを証明するには」
リカルド「それを証言する奴がいねぇと話にならんのよ。」
リカルド「これじゃ、酒の席での与太話がせいぜいだ。」
マリネラマリネラ「これだけの資産を手に入れて、なお求める強欲ぶり。」
マリネラ「どのような世界にも類似した行動を取る者はいるのだな。」
人形「地上にもこの竜がいるのですか?」
マリネラ「いや。高い攻撃性を用いるか計略を用いるかの違いはあるが」
マリネラ「思考と行動を同じくする人間がいるだけだ。」
マリネラ「竜そのものが存在していたわけではない。」
モーガンモーガン「結局手に入ったのはこれっぽっちかよ。」
モーガン「こんなんじゃ姉貴にどやされちまうぜ。」
人形「それは……まさか貴方……」
モーガン「あん?ちっとばかしくすねただけだろ。」
モーガン「大体、持ち主でもねぇクセにケチつけんじゃねぇよ。」
ジュディスジュディス「財宝ごと死ぬとはね。悔しいけどたいしたタマだよ。」
人形「竜の最後は賞賛に値するものなのでしょうか?」
ジュディス「綺麗なものを誰にも渡したくないのはみんな同じ。」
ジュディス「けど、アタシはそんな奴らから奪うのが一等たのしいのさ。」
ジュディス「アハハハハハハ!」
【The Throne】

【聖女の玉座】
聖女の怒れる魂は人形から去っていた。
心を得た人形は新しい旅に出る。
新たに己を取り戻したへラルド-先駆け-とともに。

エヴァリストエヴァリスト「炎の聖女は消えたか」
人形「これからどうしますか?」
エヴァリスト「自分のために生きれば良い。それが生きるということだ」
アイザックアイザック「大丈夫か?」
人形「問題ありません。それより、これからどうしますか?」
アイザック「いつもの調子に戻ったようだな。安心したぜ。さて、これからどうするか、だ」
グリュンワルドグリュンワルド「聖女を騙る怪物は去ったようだな」
人形「私たちを導くものはもうありません。これからどうしますか?」
グリュンワルド「お前の行きたいところについて行こう。人形」
アベルアベル「復活してまで成し遂げる復讐か……どうだ、気分は?」
人形「もう大丈夫です」
アベル「ならいい。戦いはまだ続くようだからな。付き合ってもらおう」
レオンレオン「元に戻ったようだな。しかし、聖女は復讐するために俺達を利用したってことか」
人形「はい。ですが、あの方は消えてしまわれました」
レオン「それでも、これで地上に戻れるというのなら悪くない。まだやれることがあるってことだからな」
クレーニヒクレーニヒ「聖女の思いは消えた。文字通り炎となって、燃え尽きた」
人形「なぜ、私は残ったのでしょうか」
クレーニヒ「それは僕にもわからない。でも、歩き続けていればきっと見つかるはずだよ」
ジェッドジェッド「ボクを呼んだのはこの聖女だった……でも、それもいなくなった」
人形「あなたは自分の運命を切り開くことができます」
ジェッド「そうだね。ボクは戻るよ。ボクの運命をもう一度変えるために」
アーチボルトアーチボルト「大丈夫か? まさかこんなことになるとはな」
人形「はい……。でもこれからどうすればいいのでしょうか」
アーチボルト「まあ、なるようになるさ。俺もやらねばならぬ事を思い出したところだしな。これからだ」
マックス人形「これですべて終わりました」
マックス「…………」
人形「……わかりました。ついて行きます」
ブレイズブレイズ「復讐か……」
人形「地上に戻りたいのですか?」
ブレイズ「ああ、戻るさ。私は私の生きる意味を取り返さなければならない」
シェリシェリ「あいつと私達の違いって何だろうね」
人形「復讐の心、ですか?」
シェリ「復讐…というか強い心かもね。絶対に成し遂げたいと思い続ければ、世界を作れるということかも」
アインアイン「炎の聖女…あなたもまた、悲しい存在だったのですね」
人形「ですが、もう私の中から消えました」
アイン「よかった。これで私達も新しい旅に出ることができますね」
ベルンハルトベルンハルト「概念は去った。気分はどうだ?」
人形「大丈夫です。ただ、これからどうしたらいいか……」
ベルンハルト「決めるのは後でもいいだろう。ただ、地上に戻るのが俺達に示された道のようだ」
フリードリヒフリードリヒ「おい、大丈夫か?」
導き手「はい。あの方は完全に消えました」
フリードリヒ「ならよかった。心配したぜ。でも、これで俺達も自由ってわけだ」
マルグリッドマルグリッド「復讐のためにここまで狂えたあの女には、少し感心したわ」
人形「私はこれからどうすればいいのでしょうか」
マルグリッド「その答えは地上に戻ってから決めれば良いわ。私もあそこに戻る理由をはっきりと思い出したから」
ドニタドニタ「炎の聖女のせいで、アタシはこんな目に遭ったわけだ」
人形「でも、いなくなってしまいました」
ドニタ「それでもアタシは生き残った。しばらくはこの腐れ縁を続けてみましょうかね」
スプラートスプラート「炎の聖女、あの人をどこかで見たような気がする……」
人形「聖女様とお知り合いでしたか?」
スプラート「わからない。でも、とても暖かい気持ちを覚えているよ。それから、とても悲しい想いだったんだ」
ベリンダベリンダ「聖女は全ての死を願っていた。私と同じ……」
人形「でも、あなたはそれを止めました」
ベリンダ「私は私がもたらす死が愛おしいだけ。他の何者にも邪魔はさせないわ」
ロッソロッソ「復讐に怨念、くだらん感情だ」
人形「私はこれから何をすればいいのでしょうか」
ロッソ「自分で決めればいい。ただ、俺はお前に少し興味が出てきたところだ」
エイダエイダ「聖女にも誇りがあった、貫く信念があった」
人形「ですが、それは地上を混乱に導く行為となります」
エイダ「聖女を止めたことで地上が平和になるのなら、私のしたことは間違っていなかったと思うわ」
メレンメレン「ミア様の魂は、きっと貴方に受け継がれたのです」
人形「聖女様の?」
メレン「そうです。憎しみは全て浄化され、新しい貴方としてここにいるのです」
サルガドサルガド「どうやら、茶番は済んだようだな」
人形「まさか、こんなことになるなんて……」
サルガド「まあ、終わったことだ。どうでもいい。本来の仕事に戻る時だ」
レッドグレイヴレッドグレイヴ「稚児の戯れも、これで仕舞だ」
人形「聖女様は世界を変えたかったのかもしれません」
レッドグレイヴ「機械でできた狂気とはな。最高の発明だったかもしれん。ヤツの……」
リーズリーズ「恨みか。だが、この女の執念がなければ俺も戻ってくることはできなかった」
人形「地上に戻りますか?」
リーズ「ああ、戻るさ。帰る所は自分で見つけてみせる」
ミリアンミリアン「どうやら、これで終わりのようだな。大丈夫だったか?」
人形「はい。ただ、これからどうすればいいのか……」
ミリアン「俺には戻らなきゃならない場所がある。そこに行くまでだ」
ウォーケンウォーケン「これがミアの望んだ結果なのか……」
人形「わかりません。ただ、聖女様の心は純粋でした」
ウォーケン「わかっている。それでも、これではあまりにな……」
フロレンスフロレンス「概念と復讐に身を焦がした者が聖女だなんてな」
人形「ですが、それももう終わりました。これからどうしますか?」
フロレンス「私は地上へ戻る。私の正義を貫くためにな」
パルモパルモ「そう、聖女はミアっていうんだ。普通の女の子だったんだね」
人形「聖獣は、聖女様の本来の姿を知っているのですか?」
パルモ「うん。ずっと一緒にいた大事なお友達だったんだって、私と同じように」
パルモ「……戦わせてしまってごめんね、シルフ」
アスラアスラ「世界の終わりに辿り着いたようだな」
人形「はい、確かにここが終着点です……」
アスラ「お前にとって終わりでも、私にとっては違う。私には地上で終わらせなければならないことがあるのだ」
ブロウニングブロウニング「やっと終わったか。ずいぶんな目に遭ったようだが大丈夫か?」
人形「ええ、ただこれ以上私は何をすればいいかわかりません」
ブロウニング「自由ってことだろ。好きなことをすれば良い。俺も元の稼業に戻るさ」
マルセウスマルセウス「聖女は去った。お前はここに残るのか?」
人形「わかりません」
マルセウス「ならば共に行こう。終わり無き世界を、機械のお前と生きてみたくなった」
ルートルート「ああ、聖女様の心が消えていく。ミア様の心が……」
人形「まだ私達にもやるべき事が残っている気がします」
ルート「君がそう言うならそうなんだろう。聖女様の思いはどこかに残っていると思いたい……」
リュカリュカ「これが最後の戦いか。長いようで短かったな」
人形「これからどうすべきでしょうか」
リュカ「戻るべきところに戻るのだろうな。なに、心配はいらんさ。お主にも戻る場所はきっとあるはず」
ステイシアステイシア「狂った世界の狂った女。聖女が一番まともよ」
人形「でも、倒してくれた」
ステイシア「アタシは混沌を愛してる。だから目の前のものは全部壊すの。あははははは」
ヴォランドヴォランド「怨念を持った聖女は倒した。世界はこれで救われたんだろうか」
人形「わかりません。ですが、あなたは私を助けてくれた」
ヴォランド「……そうだね、君が無事でよかったよ。さあ、ボクの家に帰ろう。君を歓迎するよ」
C.C.C.C「他人を犠牲にしてまで、聖女は世界に復讐したかったのかな?」
人形「かもしれません。ですが、聖女様はもういなくなりました」
C.C「そうしたら後は地上に戻るだけか。地上はどうなってるんだろう……?」
コッブコッブ「ご託を並べた結果がこれか。お前の主人はとんだ間抜けだな」
人形「すみません。でもこれであなたは自由です」
コッブ「別につまらなかった訳じゃねえ。ただ、これからはやりたいようにやらせてもらうぜ」
イヴリンイヴリン「炎の聖女がいなければ、私もここには来なかった……」
人形「私も心を手に入れることはできませんでした」
イヴリン「聖女の死を背負って、私たちは進まなければならないのね……」
ブラウブラウ「ミア様は、貴方に意志を託していきました」
人形「そうなのでしょうか?」
ブラウ「貴方が、貴方のままでここにいることが答えなんですよ」
カレンベルクカレンベルク「聖女の復讐は終わらせた。だけど僕の復讐は終わっていない」
人形「これからどこへ向かうのですか?」
カレンベルク「地上へ帰らなければいけない。僕と彼女の呪われた運命を終わらせるために」
ネネムネネム「ミアさま、わるいところはぜんぶなおしてあげましたよぉ」
人形「聖女様はどうなったんですか?」
ネネム「びょうきがなおって、わたしとあなたと、いっしょにいますよぉ。しんぱいないですぅ」
コンラッドコンラッド「やはり神意は正しかった。聖女は倒され私の時代が来るのだ」
人形「これからどうするのです?」
コンラッド「決まっている。地上も多元世界も、全てを神の意思の下に統一してみせる」
ビアギッテビアギッテ「復讐だけに生きるなんて、聖女はそれで退屈しなかったのかしら?」
人形「聖女様にとっては、それが全てだったのです」
ビアギッテ「私は嫌よ、そんな人生。でも、これで地上に戻れるわ。あなたも一緒に地上で楽しい事をしましょう」
クーンクーン「これで聖女は死んだのか?」
人形「はい、私を解放して消えました」
クーン「なるほど。狂気と美の境をなかなか楽しませてもらった」
クーン「この世界を作る力が機械のお前にも残っているといいがな」
シャーロットシャーロット「全てを賭しても成し得たいことがある。聖女はそれを思い出させてくれた」
人形「これからどうしますか?」
シャーロット「地上に戻りましょう。どうしても伝えたいことがある人がいるの」
タイレルタイレル「強い怨念はあらゆる法則を覆す。新しい発見ですが、この人形を犠牲にするほどではありませんね」
人形「どうして私を助けてくれたのですか?」
タイレル「貴方の心の形成に興味があった、それだけですよ。」
タイレル「帰ったらレポートを作成しますから、手伝ってくださいね」
ルディアルディア「聖女には、狂気に陥ってでも帰りたい場所があったんだな」
人形「私にはありません。あなたにはあるのですか?」
ルディア「そんなものはとっくの昔に失ったよ。だから探しに行こうと思う。君と一緒にな」
ヴィルヘルムヴィルヘルム「聖女は消えたが、俺は残った。どうあっても死ぬことはできないらしいな」
人形「これからどうしますか?」
ヴィルヘルム「前と同じだ。死ねないなりにもう少し生きてみるさ。君にも付き合ってもらうとしよう」
メリーメリー「炎の聖女に作られた世界の観測は、これで終了ね」
人形「聖女に作られた私の記録も、ここで終わりですか?」
メリー「いいえ、あなたの記録はここからが始まりですの」
メリー「あなたがどのような記録を刻むのか、わたくしはとても楽しみでしてよ」
ギュスターヴギュスターヴ「この程度で世界に復讐しようなど、思い上がりも甚だしい」
人形「これからどうしたらいいのでしょう」
ギュスターヴ「人形よ、お前は吾の従者となるのだ」
ギュスターヴ「そして共に地上に舞い戻り、世界を吾のものとする!」
ユーリカユーリカ「あなたの課した任務はこれで終了です」
人形「これからどうするのですか?」
ユーリカ「私の本来の任務に戻るだけです」
ユーリカ「この世界はとても居心地が良いのですが、地上へ戻らねばなりません」
リンナエウスリンナエウス「聖女は、限りなく人間に近づいた機械だったのかもしれないねぇ」
人形「心を持った私も、聖女様と同じように狂うのでしょうか」
リンナエウス「それは君次第じゃないかなぁ。心配なら私についておいで」
リンナエウス「狂ったらまた助けてあげるからさ」
ナディーンナディーン「暴走した感情ほど、手に負えないものはないってことか」
人形「でも、私に意志を託して聖女様はいなくなりました」
ナディーン「そうか。まぁでも、代わりに面白い因子が残った」
ナディーン「ふふ、地上に戻るのが楽しみだよ」
ディノディノ「一時はどうなるかと思ったぜ。大丈夫か?」
人形「なぜ助けたのですか? 私は聖女様の物でしたのに。」
ディノ「ここまで一緒に旅をしてきたんだぜ?」
ディノ「そんなお嬢ちゃんを見捨てたら、地上に戻るにも戻れねぇって。」
オウランオウラン「ミア様は優しかった。ポンコツのオレ達にも手を差し伸べて下さった」
人形「泣かないでください。聖女様は私と共にあります」
オウラン「すまない。すまない、ミア様……許して……」
ノイクロームノイクローム「ここであの女を滅することが出来たのは僥倖だ。」
人形「聖女様と何か因縁があったのですか?」
ノイクローム「貴女たちが聖女と崇めたあの女も、私が裁く罪人の一人だった。」
ノイクローム「それだけのこと。」
イデリハイデリハ「君もオイも、聖女に利用されとっただけじゃったんか。釈然とせんの。」
人形「ですが、私はこの旅で得るものがありました。」
イデリハ「オイも地上に戻ることができる。」
イデリハ「思い返せば、そう悪いことでもなかかもしれんな。」
シラーリーシラーリー「使命に殉じる気はなかったが、結局こうなったか。」
人形「そう言うならなぜ、私を助けたのですか?」
シラーリー「あぁ、お前がいなけりゃ本当の目的を思い出すこともなかったからな。」
シラーリー「その礼みたいなもんだ。」
クロヴィスクロヴィス「人形は生贄で、そのお守りは聖女の下僕となる。随分な話だ。」
人形「聖女様は私たちを駒として見ていたということでしょうか。」
クロヴィス「僕達が素直に従うと思い込んでいたのだったら」
クロヴィス「詰めが甘かったとしか言い様がないね。」
アリステリアアリステリア「因果を歪める者は裁かれました。」
人形「ですが、私は残りました。これからどうしましょう。」
アリステリア「ならば、その意味を知るために行動しましょう。」
アリステリア「私達と共に……」
ヒューゴヒューゴ「聖女も、人生をやり直したかったのかもな。」
人形「人生ですか。聖女様を失った私にもあるのでしょうか。」
ヒューゴ「わからないなら、地上に戻って一緒に探すか!」
ヒューゴ「それがいいな。うん、そうしよう!」
アリアーヌアリアーヌ「沢山の人生を狂わせた報いよ。黙って消え去るがいいわ。」
人形「私のことも、滅ぼしますか?」
アリアーヌ「……いいえ、貴女はあたくしについてきなさい。」
アリアーヌ「そして、あたくし達が地上ですることを、その目に焼き付けるのよ。」
グレゴールグレゴール「ミア様、ごめんなさい。」
グレゴール「でも、これ以上貴女が罪を重ねるのを止めたかった。」
人形「聖女様の心は浄化され、私と共にあります。」
人形「もう泣かないでください。」
グレゴール「これが優しさなんだね。やっとわかったよ……。」
グレゴール「ありがとう。」
レタレタ「恐ろしい聖女様もいたもんだねぇ。」
レタ「さて、これからどうする?」
人形「私は目標を失いました。あなたは?」
レタ「あたしはこの先にある世界に進むだけだよ。」
レタ「行くところがないなら、一緒に行こうか。」
エプシロンエプシロン「聖女は滅びた。」
エプシロン「だが俺が求めていた記憶を手に入れることはできなかった。」
人形「私も目的を失いました。」
エプシロン「ならば、共に行くか。」
エプシロン「俺は記憶を、お前は生きる意味を見出すためにな。」
ポレットポレット「貴女も聖女に色々なものを狂わされていたんだね。」
人形「そうなのでしょうか。私にはよくわかりません。」
ポレット「じゃあ、一緒に地上に行こう。」
ポレット「そうしたら、聖女がどれだけ貴女に酷いことをしてたか」
ポレット「わかるよ、きっと。」
ユハニユハニ「これで聖女はもう何もできないんだよな。」
ユハニ「この後はどうしたもんかな。」
人形「聖女様は浄化されました。」
人形「もう私達を導くものはありません。」
ユハニ「それなら君には地上で俺の用事に付き合ってもらうと」
ユハニ「しますかね。」
ノエラノエラ「あなたを助けるためとはいえ」
ノエラ「マスターの作った子を壊したのはマズかったかしらね……」
人形「聖女様は怨念に囚われていました。」
人形「これで良かったと思います。」
ノエラ「そう……。」
ノエラ「貴女がそういうならそれだけで救われた気がするわ。」
ラウルラウル「目的のために子供のような存在までも利用するとは。」
人形「聖女様は最初からこうするつもりだったのでしょうか……」
ラウル「おそらくはそうだろう。」
ラウル「だが、妄執と悪意に囚われた者の考えだ。」
ラウル「自分達が理解できるとは思えないがな。」
ジェミージェミー「さて、聖女は倒したし、君も助かった。」
ジェミー「やり残したことはあるかね?」
人形「いえ……それどころか、どうすればいいのか……」
ジェミー「そっかそっか。それなら私のところに来るといい。」
ジェミー「心を作り上げた人形なんて、そうそういないからねぇ。」
ジェミー「あぁ、壊れるようなことはしないから安心しろ。」
セルファースセルファース「貴女を救うためとはいえ」
セルファース「聖女を消滅させてしまうことになるとは……」
セルファース「私はどうやって地上に帰ればいいのでしょうか。」
人形「聖女様は浄化され、私と共にあります。」
人形「地上へ戻ることも可能であるかと。」
セルファース「そう、ですか……。では、地上へと戻りましょう。」
セルファース「貴女も行く当てがなければ、ご一緒にどうでしょうか?」
ベロニカベロニカ「さて、図らずも因果を歪める奴を倒した訳だけど……」
ベロニカ「あんた、大丈夫?」
人形「私に異常は無いようです。」
人形「聖女様も、貴方によって浄化されました。」
ベロニカ「浄化された、ねぇ。」
ベロニカ「ちょっと引っ掛かるものがあるけど、」
ベロニカ「これで聖女が無力化したなら、それでいいのかな。」
リカルドリカルド「これでスリリングな旅行は終了だ。ほら、帰るぞ。」
人形「私を連れて地上に戻る理由はないかと思いますが。」
リカルド「この様子じゃお前さん、帰るところがなさそうだからな。」
リカルド「お兄さんの好意には黙って従っておきな。」
マリネラマリネラ「想定外の事態が続いたが、これで目的達成の目処は付いたな。」
人形「喜ばしいことです。」
人形「ですが、聖女様を失った私はこれからどうしたらよいか……」
マリネラ「自由の身ではあるが、指標が無くなれば混乱もするか。」
マリネラ「貴女が身の振り方を決定するまで、私と共に行動しよう。」
モーガンモーガン「ったく、とんでもねぇ女だったな。」
モーガン「おいガキ、とっとと地上に行くぞ。」
人形「あの……助けてくださってありがとうございます。」
モーガン「あー、うるせーうるせー!」
モーガン「オメーはあの女ぶっ殺して手に入れた戦利品なんだよ。」
モーガン「これ以上薄ら寒いこと言うなら、売り飛ばすからな!」
ジュディスジュディス「やば。勢いであの女ぶっ殺しちゃったけど、」
ジュディス「どうやったら地上に戻れるのか吐かせるのを忘れてた!」
人形「あの……。」
ジュディス「……あん?なんだ、アンタ生きてたのかい。」
ジュディス「そういうことなら問題ないね。」
ジュディス「ほら、さっさと地上まで案内しな!」
【MemoryLand】

【MemoryLand】

【微笑の平原】

【微笑の平原】
魔物が倒れた後に残されたのは、小さく輝く何かのかけらであった。
かけらを手にしたヘラルドの脳裏に、何かがよぎる。

エヴァリストエヴァリスト「これはなんだ?」
人形「これは貴方が忘れ去った記憶を呼び戻す切っ掛けとなるものです。」
エヴァリスト「なるほどな。ならば、尚更お前に従わねばなるまい。」
グリュンワルドグリュンワルド「これは? 見ていると頭が痛くなる。」
人形「これは貴方が忘れ去った記憶を呼び戻す切っ掛けとなるものです。」
グリュンワルド「頭痛の正体はこれか。煩わしいが仕方がない」
アベルアベル「宝石のようなものを拾ったぞ。何だかわかるか?」
人形「これは貴方が忘れ去った記憶を呼び戻す切っ掛けとなるものです。」
アベル「なるほど。魔物を倒せば記憶が戻るということか。」
シェリシェリ「なにこれ。宝石とは違うみたい。」
人形「これは貴方が忘れ去った記憶を呼び戻す切っ掛けとなるものです。」
シェリ「そう。じゃあ早いところ集めましょ。」
シェリ「何もわからないままってのも、気持ち悪いわ。」
アインアイン「綺麗ですね。これは一体なんなのでしょう。」
人形「これは貴方が忘れ去った記憶を呼び戻す切っ掛けとなるものです。」
アイン「よかった。これがあれば記憶が戻るのですね。」
その他人形「これは貴方が忘れ去った記憶を呼び戻す切っ掛けとなるものです。」
人形「全てを思い出すためにも、貴方はこれを集める必要があります。」
【刻印の峡谷】

【刻印の峡谷】
ヘラルドは再びかけらを手に入れる。
色の違うそれらは、共鳴するかのように光り輝いていた。

エヴァリストエヴァリスト「違う色のかけらを手に入れた。種類があるということか。」
人形「かけらには記憶、命、死、時、魂とあります。」
人形「貴方に必要なものは私が知っています。」
エヴァリスト「ふむ、一つだけでは駄目ということか。」
グリュンワルドグリュンワルド「色が違うが、これも先ほどの物と同じか。」
人形「かけらには記憶、命、死、時、魂とあります。」
人形「貴方に必要なものは私が知っています。」
グリュンワルド「そういうことか。ならば集めるとしよう。」
アベルアベル「これもかけらなのか?」
人形「かけらには記憶、命、死、時、魂とあります。」
人形「貴方に必要なものは私が知っています。」
アベル「一つじゃ無意味なんだな。それなら集めればいい話だ。」
シェリシェリ「これもかけらなの? 色が違うけど。」
人形「かけらには記憶、命、死、時、魂とあります。」
人形「貴方に必要なものは私が知っています。」
シェリ「ふうん。そういうことなの。」
アインアイン「違う色のかけらですね。これも記憶に関係するんですか?」
人形「かけらには記憶、命、死、時、魂とあります。」
人形「貴方に必要なものは私が知っています。」
アイン「でしたら、集めましょう。手伝ってください。」
【爪牙の城】

【爪牙の城】
霞がかかった記憶の一部が鮮明になったような感覚があった。
何も判らぬまま進んでいた頃とは違う明確な意思を持ち始めていた。
ヘラルドは全ての記憶を取り戻すその時まで、
導き手とともに歩むことを決めたのだった。

エヴァリスト人形「これだけ集まれば、貴方の記憶が復活させられます。」
エヴァリスト「私が何者なのか、これでわかるということか。」
人形「全てではありません。思い出せるのは一部の記憶だけです。」
エヴァリスト「ならば全部思い出すまで集めれば良いだけの話。問題はない。」
グリュンワルド人形「これだけ集まれば、貴方の記憶が復活させられます。」
グリュンワルド「これで全て思い出せるのか?」
人形「全てではありません。思い出せるのは一部の記憶だけです。」
グリュンワルド「そう簡単な話ではないか。」
グリュンワルド「お前には暫く付き合わねばならないようだな。」
アベル人形「これだけ集まれば、貴方の記憶が復活させられます。」
アベル「なるほどな。全て思い出せるといいが」
人形「全てではありません。思い出せるのは一部の記憶だけです。」
アベル「まぁいい。戦い続ければいいだけだ。」
シェリ人形「これだけ集まれば、貴方の記憶が復活させられます。」
シェリ「やったわ。これで記憶が戻るのね。」
人形「全てではありません。思い出せるのは一部の記憶だけです。」
シェリ「そう……。都合よくは行かないものね。」
アイン人形「これだけ集まれば、貴方の記憶が復活させられます。」
アイン「やっと、ここに来る前のことを思い出せるのですね。」
人形「全てではありません。思い出せるのは一部の記憶だけです。」
アイン「そうですか……。ですが光が見えました。」
アイン「これからもよろしくお願いしますね。」
その他人形「これだけ集まれば、貴方の記憶が復活させられます。」
人形「全ての記憶を思い出すためにも、かけらを集めましょう。」



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  • 【HexRealm】モーガン「本当にこの道でいいのか、おい。」「嘘ついてたらどうなるかわかってんだろうな?」人形「嘘はつきません。私の示す道に従ってください。」モーガン「ま、ちゃんと先に進めるならいいさ。」「何だろうと、やるこたぁ一つだ。」 -- 2016-08-03 (水) 23:32:36
  • 【ShadowLand】モーガン「もっと金目の物を持ってる奴はいねぇのかよ。」「つまんねぇな。」人形「私達は旅をしていますが、そういった金品は不要です。」モーガン「うっせーな。」「ガタガタ抜かしてると、オメーのドタマもぶち抜くぞ。」 -- 2016-08-04 (木) 00:02:14
  • 【MoonLand】モーガン「んだよ、死体も残らねえのか。」「あんな別嬪なのにもったいねぇ。」人形「倒した吸血鬼に何をするつもりだったのですか?」モーガン「そりゃあれよ、大人にゃ別の楽しみ方があるんだよ。」「……オメーが人形じゃなけりゃなー。あーあ。」 -- 2016-08-04 (木) 02:51:10
  • 【Anemonea】モーガン「結局手に入ったのはこれっぽっちかよ。」「こんなんじゃ姉気にどやされちまうぜ。」人形「それは……まさか貴方……」モーガン「あん?ちっとばかしくすねただけだろ。」「大体、持ち主でもねぇクセにケチつけんじゃねぇよ。」 -- 2016-08-04 (木) 02:55:30
  • 【The Throne】モーガン「ったく、とんでもねぇ女だったな。」「おいガキ、とっとと地上に行くぞ。」人形「あの……助けてくださってありがとうございます。」モーガン「あー、うるせーうるせー!」「オメーはあの女ぶっ殺して手に入れた戦利品なんだよ。」「これ以上薄ら寒いこと言うなら、売り飛ばすからな!」 -- 2016-08-04 (木) 02:59:51
  • 【HexRealm】ジュディス「チンタラ歩いてんじゃないよ。」「ったく、ノロマな人形だね。」人形「私を置いていけば迷いますよ。」ジュディス「チッ。こんなガキに従わなきゃならないなんて、」「アタシもヤキが回ったね。」 -- 2016-08-31 (水) 18:09:28
  • 【ShadowLand】ジュディス「この世界の魔物はシケてるねぇ。」「ひとっつも金目の物を持っちゃいない。」人形「私達に必要なものは手に入れていると思いますが。」ジュディス「なーんもわかっちゃいないんだね、アンタは。」「はん。所詮シケた世界のシケた人形か。」 -- 2016-08-31 (水) 23:31:59
  • 【MoonLand】ジュディス「フフン。吸血鬼だか月光姫だか知らないけど、」「アタシの方が何倍も強くて美人だってことさ!」人形「美醜の対決をしていたわけではないのですが……」ジュディス「人生は全て勝ち負けで決まるんだよ。」「負けたら生きていけないんだ。覚えておきな。」 -- 2016-09-01 (木) 07:21:44
  • 【Anemonea】ジュディス「財宝ごと死ぬとはね。悔しいけどたいしたタマだよ。」人形「竜の最後は賞賛に値するものなのでしょうか?」ジュディス「綺麗なものを誰にも渡したくないのはみんな同じ。」「けど、アタシはそんな奴らから奪うのが一等たのしいのさ。」「アハハハハハハ!」 -- 2016-09-01 (木) 08:02:34
  • 【The Throne】ジュディス「やば。勢いであの女ぶっ殺しちゃったけど、」「どうやったら地上に戻れるのか吐かせるのを忘れてた!」人形「あの......。」ジュディス「......あん?なんだ、アンタ生きてたのかい。」「そういうことなら問題ないね。」「ほら、さっさと地上まで案内しな!」 -- 2016-09-01 (木) 16:21:02