世界観

Last-modified: 2015-12-13 (日) 22:05:21

「すべての始まり」

 世界には何もなかった。人間も神もいない、万事万物なし、空間も、そして時間もなかった。しかし、そこに一つの神秘的な「念」が生まれた。
 この「念」は、またたくさんの「念」を産み続け、すべての「念」が現実となって。そして、万事万物が生まれ、時間と空間も働きだしたのだ。これが全ての世界「万象界」である。
 その、「無始の始まり」以来、今日の今まで、「万象界」は数億、数万年が過ぎ去った。我々人類の物語は、高度な科学文明の都市「参駄天」から始まる。そこは万事万物の最盛期の時代を迎えていた。しかし、世の人は「天律の災」と呼ばれる災難が発生した後、すべての輝きが一瞬で失われた。しかし、世界はまだ消えていない。
 万象はまだ、続いている。この大地の生霊たちは、少しずつ滅びゆくこの境界に、救済の「律」を探している。

「天律の災」

 すべての不吉の前兆は、「不落城」の空に二つの太陽が現れたときに始まった。
繁華の国では、最盛期の「科学」文明の研究により作られた「丹」によって、未知なる底線に触れてしまった。その後、世界は連続四十九日もの地獄のような夜を過ごすこととなる。
 幾年もの戦いが続いていた国や勢力、種族たち、すべてが強大な恐怖に陥り、そして争うことをやめた。本来、お互いが隔てられていた空間、例えば人間界、黄泉界、そして神霊界などが、強大な力によって境界が失われ、一つとなった。居城と荒野すべて、百鬼夜行、妖魔は横領し、邪霊と鬼怪はあちこちに溢れている。
 万事万物も異変が生じ、多くの者が呪われたように病死し、妖魔に喰われ、あるいは邪霊に転化していった。残った人々は、恐怖の中、ただ生き続け、命が終わることを待つだけとなった。
 この災難は「天律の災」と呼ばれ、すべての希望を失い、世界が崩壊していった。その中、新たな力が生まれ、この漆黒の空を払い除けた。暗黒は一層ずつ失われていき、最後には純白に輝く、満月のような光に大地が照らされた。すべての人々は空に祈り、仰ぎ見た。
 それはまるで救済の希望のようであった…大地の秩序は回復し、全壊した「参駄天」からすべての人々は去り、永遠に封鎖された禁断の地となった。再び太陽を目にした人々は、この奇跡を「満月の神」が慈悲を与え、「万象界」に再生の機会を与えたという。
 しかしその一方、恐怖に苦しめられた人は、これがただもう一つの終末の前奏曲でしかない…まもなく、最後の日が訪れるともいう。この二つの言い方は全て正しい。この世は相も変わらず、人々の衝突と、終わりなき争いに溢れている。疲れた生命は、この破壊された大地に、必死で離苦得楽※の道を探す。それは、「X.A.O.C.」

※離苦得楽:仏教の教義の一つ、苦しみ事を離れて、真の楽(仏教の「極楽」)を手に入れること。仏教の教義には、離苦得楽の為に、探し続いてしかない。

「泰歳城の戦い」

 「天律の災」の後、「参駄天」の中心部は永遠なる廃墟となった。
 ここは、対抗することさえできない強力な妖魔と邪霊が存在し、人類にとって永久封鎖の禁止区域となった。しかし、逃げることすらできなかった難民たちは、数百年、妖魔と邪霊と交わり、血統不純な子孫が生まれていった。彼らはその世の者たちに軽蔑され、弥犬民、「リベリオン」と呼ばれた。
 リベリオンたちは、鬼神に対し恐れ敬う心を持ち、妖魔や邪霊たちと慎重に数百年もの長い間共存した。そして五十年前、「参駄天」に最も近い「東道域」の女王「天優」は、「東道域」諸国の勢力が整合した後、「天律の災」の原因を探るべく、兵を連れて「参駄天」へと侵入してしまった。彼女は妖魔と邪霊の根源を壊滅し、大地に真の平和を取り戻すことを望んだのであった。それは神聖なる啓示を受けたのか、「天優」は「不浄」の者といわれ蔑視されていた「リベリオン」達を開放することを決めていた。
 そして、「リベリオン」が古城の地理に精通していることをうけ、彼らを古城探索の案内役に抜擢したのであった。その後、「参駄天」の科学を研究する組織「英智殿」を筆頭とした重要勢力と共に連合軍を編成し、各地の古城で妖魔と激戦を繰り広げた。そしてついに、連合軍は最終目的地である王城に侵入した。
 そこは、古代「科学」文明の粋が集まったいにしえの王城「泰歳城」であった。しかし、「天優」が「泰歳城」の妖魔が集中する核心の封印をしたその時、「天律の災」の発生に関係する「丹」を使い、永遠に封じた。しかし、封印の地より出てきたのは、「天優」の遺体を抱える「リベリオン」の頭領「卍契」であった。すべての人々が驚愕した。あの、「不浄」の「卍契」のせいで「天優」が亡くなったのだと。
 しかし、「卍契」の沈黙と「天優」の安らかな死に顔が矛盾していたことも伝わっている千古以来、最も簡単な「律」でさえ、人類は理解できないのか…

「終末の再臨」

今、極東地方からの「濁流」が次々と「万象界」へ侵入してきた。日に日に増加している終末の異変、ついに限界へと達したのであった。参番政務局「ユナイテッドフォース」でも、「リベリオン」でも、もう間もなく、解き放たれた世界へと向かう。
この呪われたような運命を救済するために、両陣営は一時的な停戦を締結した。そして、終末に対抗するべく、協力行動が始まった。双方ともに、表面的には衝突は発生してはいないが、全ての人々は知っていた。彼らの恨みと矛盾は心の奥底に眠っていると。
こうして、「万象界」の人々は「天律の災」が再び降臨する強大な恐怖の中に、矛盾をはらみ、しかし、どうしようもない日々を過ごしている…

コメント