シラエスク地溝帯ザリアルカエ共和国およびチクラスタル旧市街調査区域分遣総督府とメクロステリエルホルンローエラ南岸危険管理地帯

Last-modified: 2016-07-30 (土) 02:08:50

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シラエスク地溝帯ザリアルカエ共和国およびチクラスタル旧市街調査区域分遣総督府とメクロステリエルホルンローエラ南岸危険管理地帯 (Republic of Zalavkae in Slaeski Valley, the Detachmental Surveyors' Government-General Old City of Ciklastlae and Crisis Management Zone of M'cklosteciel Hollenauela Southern Shore)とは、ヤーディシア大陸南東部、かつてチクラシュタル・メクフォステリフォン・フォロノワ連邦およびシャール地溝帯(いわゆるチーシャ連邦)が存在した地に建設された「統治機構」である。
南岸地域の荒廃によりシラエスク(シャーレン)原住のサルティマータ人が多数派となったことから、地名がサルティマータ語風に改められた。

以前の状況については以下リンクを参照のこと。
チクレシュッテン=メクスフォルト=フォロノワ=シャーレン四重帝国
チクラシュタル・メクフォステリフォン・フォロノワ連邦およびシャール地溝帯
チクラシュタル・メクフォステリフォン・フォロノワ・シャール大同帝国

前史-チーシャ大同帝国以後

東ヤーディシアおよび南ヤード海大連邦と名乗った大帝国の崩壊後、ファシズムによる栄光の奪回を図ったチーシャ大同帝国マーシア・ソツォの試みは大失敗に終わった。
共産圏連合によって更なる勢力後退を強いられ、制限の中で成立した第二チーシャ連邦はブラガヴィア植民地競争に国運をかけ、地域大国アゼマットラント・ラーメンのサフラーヴィ朝ヤフハルディヴェーシュコユンルとホーゼルフマーダの傀儡化に成功したが、既にヤーディシア国家がブラガヴィアを牛耳る時期は終わっていた。
チーシャ植民地公社軍はブラガヴィア南部の掌握に失敗したばかりか、ルーンラント公国との衝突を回避できずルーンラント・リーゼンバウム核戦争を引き起こし、ヤーディシアの本国を荒廃させるという史上類を見ない自殺的国家運営を演ずることになった。


ブラガヴィアの動乱に呼応して、チーシャ軍はルーンラント本国への侵入を試みた。リーゼンバウムとの戦争に付きっ切りだったルーンラントは、この邪魔な闖入者に対してまともに付き合うよりも、片手間に集中核攻撃を加え消滅させる手を取った。
伝統あるチーシャ陸軍は、交戦もかなわぬままルーンラントの余剰核兵器により蒸発した。
チーシャ南岸地帯は、地獄と化した。かつて大陸随一の繁栄を誇ったこの地域は、自国軍に蹂躙され、他国軍に略奪され、ついには集中核攻撃を受け「核兵器による面制圧」の実験場となり、局地的ながら文明が消滅するに至った。


そして、大陸の端にあった一つの国家が大部分の人から忘れ去られた、核戦争後の世界。


残された人々は、戦果をほぼ免れたシラエスク地溝帯へ移住、大陸南東部の文化文明を受け継ぐとしてザリアルカエ共和国建国を宣言、大陸共同体の一自治体として命運を保った。


一方、南岸地帯は20年の時を経てもなお不毛の大地であり続けた。
ザリアルカエ共和国はチーシャ連邦の後継組織として南部地域の管理を委任され、ここに南岸危険管理地帯が成立した。
インフラの消滅、超高レベルの放射線のため、人が住むことは出来ない・・・






・・・しかしそこに、人がいなかったわけではなかったのである。少なくとも三種類の人間たちが、危険管理区域内で活動していた。
一つはザリアルカエ共和国政府に許可を得て「天然の高放射線」下に実験施設を建設した企業。その中には核の応酬の中でなお継戦能力を持つ暗黒兵器の開発を進める死の商人もいた。彼らは大陸共同体の衰退を内外から援け、その崩壊と共に本格的に動き始めた。


二つには、汚染土を採取し放射線発電所に売りつける盗掘者たちであった。生活に窮した者達の末路であったが、電力会社から支給される貧弱な装備は放射線を防ぐに足りず、管理区域へ盗掘に入る人間の数と同じだけ古参の盗掘者が消えていった。
「第二次全面戦争史」における新生ザリアルカエ共和国の歩みは、一議員が「盗掘者の死体が除染に最も貢献している」と発言したことに端を発する混乱から幕を開けることになる。




おや、三つめ・・・?誰の事だ・・・?
外界から認識されている「滞在者」は、前述の二者しかいないはずだが・・・?

地理

国家組織のほぼすべてがシラエスク地溝帯におさまっている。南岸地帯は実態が無いに等しいが、チクラスタルには出先機関が設置されており、防染能力のある高速輸送機によって本国と行き来が出来る。

シラエスク地溝帯ザリアルカエ共和国(シャール臨時共和国)

ザリアルカエ(39)

旧ジャルカ。首都。今や大陸南東地方の要となった。

連邦直轄地

プラーガ(27)

旧プラーグかつてチーシャ軍が核に焼かれた古戦場。前線観測所が置かれている。
未だに高い線量が観測されており、周辺地域への汚染の拡大が懸念されることから、周辺地域の調査隊は大規模な活動の権限を認められている。

カラルブリアン(24)

チクラスタル旧市街調査区域分遣総督府管区

チクラスタル(35)

旧チクラシュタル。国家領域の最西端。旧市街の西半分が大部分廃墟となりながらも形を留めており、郊外に建設された総督府から、南岸地帯全域へ調査隊が派遣されている。

ウラーナ(34)

旧ウラナ。旧市街がウラーナ監視区域としてチクラスタル旧市街調査区域分遣総督府管区に編入されている。
他の南岸地域の例にもれず、かつてチーシャ連邦の勢力下にあった同地は甚大な放射能汚染が確認されている。

カスタイ(31)

旧カッサ。汚染土採取販売業者の管理区域侵入ルートを断つため、派出所が設置された。

メクロステリエルホルンローエラ南岸危険管理地帯

メクロステリエラ(36)

旧メクフォステリフォン。かつて存在したロスメール(帝都ヴォスメール)は、メクフォステリフォンの名を先住の地からもたらしたアスタック人の子孫・・・ラーメン人と共に跡形もなく消滅した。
他の2市と違い港を持たないため、復興の波から完全に取り残されている。

ホルンローエレ(38)

旧フォロノワ。ラーン人が入植してフォロノワ帝国発祥地となる以前はサルティマータ人の集落があったとされ、市名もその時代に用いられていたものに戻された。
南岸地帯がシラエスク地溝帯を支配していた名残であるエイエーネ(フェーンネ)総督府要塞は、シラエスクを見据える北向きだったものを一度解体したのち、寸分たがわず組み直して南向きの建物にされた。
小規模に再建されたホルンローエレ(フォロノワ)港を介して南ヤーディシア海沿岸諸国とシラエスク地溝帯の間に交易がおこなわれているほか、チクラスタルにむけて電信線が引かれている。

マルトフ(37)

旧マルチア。ホルンローエラから南ヤード海通商路へのアクセスを確立するため、幹線道路が整備された。
汚染地帯となった市街地の再興時期は未定。

ヘゼン大陸海洋研究区域

南ヤード海に点在する、海洋の放射能調査と流出した汚染土の回収の拠点。「ヘゼン」とは「フェザーン」の意。

バルガジ(56)

旧ヴェンガジェ。研究区域の本部の所在地。

ゼロルク(68)

チーシャ建国史に名を遺す聖地である。死の島となっていたが、旧チーシャの遺民ラーマン人の強い希望により編入が決まった。

:)

アンドロケレ(41)

旧カラシュ・セヴェリン首府アンタンジル。カラシュ政府により開発、放棄された化学兵器・生物兵器により壊滅的な汚染が広がっている。
アンタンジル宮殿を含む旧市街地は有毒で腐食性の高いガスが立ちこめており、近づくことができないほど危険とされる。宮殿跡ではフィアッセ公女の亡霊が侵入者を取り殺すとも噂される。抑圧的な政府及び貴族層は毒の沼に沈んだが、カルト教団じみたマフィアが狂信と麻薬と暴力を持って新たな支配者として君臨している。
蔓延るアンフェタミン系の麻薬もまたカラシュ政府により兵士や労働者を支配するために開発され、大量に生産された負の遺産である。これらは人心の荒廃とともにヤーディシア全土に浸透している。
汚染された土壌では農業生産量は低く、人口は減り続けている。