43 :名無しさん@お腹いっぱい。 :03/05/22 02:34 ID:MipjIkPm 1/7 俺は、神となるべく運命の元に生まれてきた。 しかし、幼い俺にそんなことが分かるわけもなかった。 ∧__∧ ( ・∀・) (__) ※幼少モララー 44 :名無しさん@お腹いっぱい。 :03/05/22 02:34 ID:MipjIkPm 2/7 神は、老いてはならない。 神は、死んではならない。 ゆえに俺は不老不死だった。 大きな事故にもあった。海で溺れたこともあった。 痛かった。苦しかった。 しかし、一番の安息となる死は訪れてこなかった。 やがて、生き返る。傷も何もかも治って。 | おぉ!息を吹き返した! \  ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ∧◎∧奇跡だ ∧_∧ウゥ… ( ;´∀`) | ̄ ̄( ・A・) ̄| (\Ω/) |\⌒⌒⌒⌒⌒⌒\ |__|_| .| \ \ (__)_) \ |⌒⌒⌒⌒⌒⌒| \ |_______| 45 :名無しさん@お腹いっぱい。 :03/05/22 02:34 ID:MipjIkPm 3/7 そのころには、自分の運命を理解していた。 俺は神なのだ。不老不死なのだ。 痛くても苦しくても、生き延びれるほうが格段に良い。 俺は有頂天になっていた。 ひゃっほう ∧_∧ ◯( ・∀・ )◯ \ / |⌒I、| (_) ノ ∪ ∬ 46 :名無しさん@お腹いっぱい。 :03/05/22 02:34 ID:MipjIkPm 4/7 俺は神なのだ。皆の為になる事をするのだ。 そう思うことによって、俺は魅力的になっていたらしい。 やがて、俺も恋をした。 神が凡人を好きになってはいけないという思いもあったが、 自分の衝動には勝てなかった。 やがて、結婚し、子供もできた。 神にあるまじき行為だったが、俺は幸せだった。 よしよし ∧_∧ ∧∧ ( ・∀・∧__∧ (゚ー゚*) ( つ ( ) | ヽ と_)_(__) UU,,__)~ パパー 47 :名無しさん@お腹いっぱい。 :03/05/22 02:35 ID:MipjIkPm 5/7 しかし、その幸せも長くは続かなかった。 時が経ち、妻は他界し、息子もこの世を去ってしまった。 だが、俺はいつまでも若々しいまま、死ねなかったのだ。 __ ∧_∧ | | (::::::: ) |墓| (::::::: ) | | |:: |::: | | ̄ ̄ ̄| (_(__) |___| 48 :名無しさん@お腹いっぱい。 :03/05/22 02:35 ID:MipjIkPm 6/7 それから何度となく恋をし、そして死に別れていった。 もう恋をするまい。そう決めたこともあったが 自らの衝動に勝てる術もなかった。 もう、愛する者を失うのは嫌だ。 しかし、昂る心は抑えようが無い。 なら、いっそ…心から好きになる前に… /| / | | | ∧_∧ |_|(・A・ ) ⊂ ) ,、_,,,__..∧,,,、 | | | と;,..... ,@__,,_#(;;゚;0T)⊃ (_(__) `''''゙゙ '''´ 49 :名無しさん@お腹いっぱい。 :03/05/22 02:35 ID:MipjIkPm 7/7 こうして俺は残虐な神となった。 信者と称す者も増えた。反発する者も増えた。 しかし、誰一人俺の悲哀を理解しているものはいない。 誰一人……… ∧_∧ 俺は… (::::::: ) 一体何の為に (::::::: ) 生きているんだ… |::: |:::: | (__)_) ====終====