ハイザックのバリエーション

Last-modified: 2024-04-18 (木) 18:49:54

登録日:2012-02-13 (月) 21:13:28
更新日:2024-04-18 (木) 18:49:54
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Tag: ガンダム MSV Ζガンダム ガンダムZZ 逆襲のシャア AOZ ハイザック 地球連邦軍 ティターンズ ネオ・ジオン 機動戦士Ζガンダム




この項目では、グリプス戦役期の地球連邦軍及びティターンズの主力モビルスーツ(以下MS)であるRMS-106ハイザックのバリエーションについて解説する。

RX-106


ハイザックのプロトタイプ。後述の“マリン・ハイザック”をベースにした機体、あるいはその逆であるとも言われている。
Ξガンダムと番号の前後関係が紛らわしくなるので長らく詳細不明の機体だったが、
2017年になって『A.O.Z Re-Boot ガンダム・インレ -くろうさぎのみた夢-』にて、藤岡建機氏による新解釈でRX-106 ハイザック試作型として設定が怪文書の仲間入り整理された。

連邦軍が一年戦争後初めて本格的に設計・開発した新鋭機で、コストを度外視した高性能機であったため、量産化にあたってアナハイム社?がデチューンしたものが今のハイザックであるという。
また、試作された内の数機は水中用MSやヴァナルガンドのベース機となった。

旧ジオン公国軍が残したMS開発・生産施設があり旧ジオン系技術者の多くもそのまま連邦軍に再就職して勤務していたグラナダ基地で開発され、
旧ジオン公国軍のMS-06シリーズの設計を受け継いでいるが、名称はザクの連邦側の俗称「ザック」に変更された。
グラナダには連邦軍工廠に隣接するようにアナハイム社が旧ジオニック社から引き継いだ大規模なMS工場が置かれ、
連邦軍グラナダ基地開発陣とアナハイム社ガンダム開発計画スタッフとの技術交流も盛んに行われ、
ルナ・チタニウム合金を装甲材に使用し、ジオン系の技術と連邦系の技術が融合されている。
アナハイム社主導で行われていたガンダム開発計画が連邦系の技術を中心としているのに対し、ハイザック計画はジオン系の技術を中心としており、
開発計画に加わっていたアナハイム社から排熱システムと一体となった専用ジェネレーターを提供され、ザク系MSとしてははじめてビーム兵器の搭載が可能となった。
試作型の時点ではビームスプレーガンとビームサーベルしか装備出来なかったものの、正式量産機では出力に改良が加えられて連邦軍量産機としては初のビームライフル標準装備機となる予定であった。
0083年中頃に試作機がロールアウトし、テストが行われたが、フィードバックを期待していたガンダム開発計画の中断により開発が暗礁に乗り上げ、
計画は大幅な変更を余儀なくされ、様々な新機軸を盛り込んだ新鋭機の開発へ進む予定が、政治的な地殻変動によって計画が変更された。

余談だが、何故か『A.O.Z Re-Boot』のHPでは英語表記が従来機の「Hi-ZACK」ではなく「HIGH-ZACK」となっている。*1

ハイザック先行量産型


HI-ZACK Pre Product Type

型式番号YRMS-106

読んで字の如くハイザックの先行量産型。
連邦の正規軍ではほぼ次期主力機の内定が決まっていたハイザックだったが、ティターンズでも勢力の拡大に伴ってMSの調達が必須となり、ハイザックでも正式採用に向けた評価試験が行われる運びとなった。
しかし、やはりザクのような外観がパイロット達の不興を買い、正当な評価が受けられないようになってしまっていた。
そんなハイザックの性能を実証する為にティターンズに配備されたものがこの先行量産型である。

正式機と若干外観が異なり、バックパックの放熱フィンが下向きであることと動力パイプが従来のザクⅡに近い位置にあるのが特徴。
また、ティターンズはアナハイム社をあまり信頼していなかったのでコックピットの全天周囲モニターをわざわざ旧来の操縦システムに戻している。

データ収集はT3部隊によって行われ、若干の改良を施した上で正式採用された。

バイザックTR-2 [ビグウィグ]

BY-ZACK TR-2 [BIG-WIG]

型式番号YRMS-106+BL-85X

ハイザック先行量産型とビームキャノンユニットのBL-85Xを組み合わせた機体。
大型火砲を運用する大型の機体の運用試験を目的に開発され、ティターンズのT3部隊がテストしていた。
名前がイザックではなくイザックなのは、コアのハイザック先行量産型以外にもジェネレーターとしてハイザックを一部の胸部パーツごと背面ユニットとして使用していることに由来する。

基本的に移動砲台なので機動性は極めて低く、実戦での運用は護衛が必要不可欠となる。
また、コアのジェネレーターとビームキャノンが連携している為に胸部パーツが破損しなければ分離出来ない、といったいかにも実験兵器らしい欠点を抱えている。
この機体を基に開発されたのが『機動戦士Ζガンダム』本編にも登場した“メガランチャー”である。

ハイザック ブラックヘアーズ特殊任務仕様

HI-ZACK [Black Hears]

型式番号YRMS-106

トリスタン特務大佐率いるティターンズ内の特務部隊「ブラックヘアーズ」に配備されたハイザック。
ベース機は先行量産型。

部隊名が表すように機体色は真っ黒に塗装され、頭部にはバイザーを装着、胸部へ装甲を追加、左肩はショルダースパイクを撤去してコンバットナイフを装備するなど、後のエコーズジェガンを思わせる装いとなっている。

アドバンスド・ハイザック


ADVANCED Hi-ZACK

型式番号RMS-106

日々高性能化するエゥーゴのMSに対抗するべく、ハイザックにガンダムTR-1[アドバンスド・ヘイズル]のデータを取り入れた強化型。

右肩をマラサイまたはロゼット、左肩をハイザックカスタム、バックパックをヘイズルの物に換装した他、全身に改修が加えられた。
また、トランスパックシステムの採用によりバックパックの自由な交換が可能。

ハイザック・キャノン


Hi-ZACK CANON

型式番号:RMS-106C

ビーム兵器を併用出来ないハイザックの火力を補う為にバックパックをパーフェクトガンダムに類似したキャノン・パックへと換装したもの。
ジム・キャノンと同型の240mmキャノン砲を備えている他にも胸部に着脱可能のバーザム(MS)に似た追加装甲や3連装ミサイルポッドの固定武装化など各所に改造が施されている。
キャノン砲はハイザックの低出力を鑑みて、ジェネレーターに負担をかけない実体弾キャノンを採用し、
このキャノン砲は弾頭の切り替えが可能で、キャノン砲自体をガトリング・スマッシャーに換装することも可能だった。

ティターンズ上層部では序々に少数精鋭部隊による討伐戦から正規軍部隊の臨時編入やジオン共和国軍の動員を含めたローラー作戦へのシフトを進めており、
ビーム兵器の併用が出来るマラサイの登場によって正式採用されなかったが、少数が生産・実戦配備された。

ちなみにこのキャノンパックはジム・キャノンの機構を外付けパック化した汎用装備らしく、ジム系やマラサイ、ガルバルディβなどの連邦軍の機体なら使用が可能となっている。
現場で「亀の子装甲」と呼ばれた胸部コクピットを保護する汎用増加装甲ユニットは、後にバーザムの胸部増加装甲に活かされた。

マリン・ハイザック(ザク・マリンタイプ)


Marine Hi-ZACK(ZAKU Marine type)

型式番号MS-06M → MSM-01
所属ジオン公国軍
地球連邦軍
ティターンズ
開発ジオニック社
生産形態量産機
全長18.2m
頭頂高17.5m
本体重量43.3t
全備重量60.8t
出力951kw
総推力66,000kg
センサー有効半径3,200m
最高速度45kt
武装60mm機関砲 ×2門
M6-G型4連装240mmサブロックガン
ブラウニーM8型4連装180mmロケットポッド ×2基

ジオン軍が開発したザク・マリンタイプ?は、戦後連邦軍に接収され、運用された。
“マリン・ハイザック”とは、その中でも前期型のM-1型をベースにハイザック用のタキム社製ジェネレーターを水冷化式に改修して搭載、コクピットをインジェクションポッドに換装して気密性を向上し、全天周囲モニター&リニアシートを導入するなどの改造を施して新たに量産した物を指す。
水中航行時は90°機体の姿勢が変わるため、リニアシートは水陸両用MSに適していた操縦システムだということが実証された。
まあ、単なるマイナーチェンジモデルである。

武装類はMSM-01時代と同一で、サブロック・ガンと頭部のバルカン砲である。頭部バルカンは連邦軍MSの規格に合わせるために60mm機関砲に換装された。
水中でのビーム兵器の有用性の関係からビームライフルの装備は不要と判断され、ハイザック用ジェネレータの出力は水中での機体姿勢やエンジンに優先的に回しているため、ビーム兵器の装備は不可能。
武装以外では作業用の大型ビーム・ライトを肩アーマーに装備することが可能で、他にも水中での作業時間を延長させるためのプロペラントタンクを装備することが可能となっている。

戦闘以外にもシロナガスクジラ?の生態調査にも使用された記録が残っており、0085年からハワイやニューギニア、ジブラルダル、スエズ運河をはじめとする拠点に配備され、水深の浅い湾内や河川などの警備任務や機雷除去などの掃海作業、海底ケーブル敷設工事、水没したMSや艦船のサルベージなどの作業度の高い補助任務を中心に様々な用途で用いられたようだ。
ザク・マリナーとザク・ダイバー?はこの機体を基にジャブローで開発された連邦軍製のMSである。

近年、『A.O.Z』によって名前だけ本家マリン・ハイザックから受け継がれた機体ということになった。

マリン・ハイザック(A.O.Z Re-Boot)

MARINE HIGH-ZACK

型式番号RX-106M
ARZ-106HZM(レジオン仕様)

『A.O.Z Re-Boot』にて藤岡建機氏がリデザインしたマリン・ハイザック。
一言で言うならザク・ダイバーをマッシブにしたようなデザイン。

やはり設定が怪文書化整理され、
ハイザック試作型をベースとした高性能水中用MSであったが、連邦軍が水中用MSの開発に消極的だったことと、ティターンズがTR計画で水中用のGパーツを開発していた為に量産されず、名前だけがザク・マリンタイプの近代化改修機に引き継がれたという。
なお、念願の量産は火星に逃れたティターンズ残党からデータを得たレジオンによって果たされた。

性能こそ二線級らしいが、機体の完成度は高く、技術はザク・マリナーとザク・ダイバー?に引き継がれ、特にマグネットハーケンとハイドロジェットパックはガンダム?F90Mタイプ?に受け継がれた、ということになった。

アクア・ハイザック

AQUA HIGH-ZACK

型式番号RMS-106M2
ARZ-106HZM-2(レジオン仕様)

マリン・ハイザック(AOZ)にアクア・ハンブラビを装着した状態。

グリプス戦争中はT3部隊によって各種試験運用されるに留まったが開発データがレジオンに流出、アクア・バーザムと共に運用されている。
ちなみにレジオンではアクア・バーザムのことをエリート用、アクア・ハイザックを一般兵用としているようだ。

ハイザック・カスタム


Hi-ZACK CUSTOM

型式番号RMS-106CS
所属地球連邦軍
ティターンズ
ジオン共和国軍
開発グラナダ開発基地
生産形態量産機
頭頂高18.0m
本体重量35.6t
全備重量60.7t
出力1,428kw
総推力74,000kg
センサー有効半径8,900m
装甲材質チタン合金セラミック複合材
ガンダリウム合金(一部)
武装狙撃用ビームランチャー
3連装ミサイルポッド
ビームサーベル
ビームライフル
ザク・マシンガン改?
主なパイロットカラ
ソラマ
ギリガン・ユースタス
地球連邦軍一般兵
ティターンズ一般兵
ジオン共和国軍一般兵

ティターンズの狙撃用MS。その生産数の少なさから別名隠れハイザック
動力パイプが赤いこと以外は色合いがよりザクⅡに近いものになっているのが特徴。
この他濃紺のティターンズカラー、連邦正規軍の青紫、ジオン共和国軍のグレー(ロールアウトカラー)なども存在する。

0087年11月のダカール宣言によってティターンズは連邦政府議会や軍の支持を失い、連邦正規軍を後ろ盾とした大規模な戦力を投じての掃討作戦から、独力の戦力のみによるゲリラ戦へと戦略の転換を行わなければならなかったため、量産機1機辺りの性能の向上を図り、少数精鋭でもってエゥーゴに対抗せねばならなくなったという急激な戦略転換によって生み出された機体である。

モノアイを狙撃能力に特化した高精度の物に換装、ジェネレーターをアナハイム社製に換装したことで出力がアップした。
これによって高出力の狙撃用ビームランチャーが使用可能となり、ビームサーベルやビームライフルなどビーム兵器の併用も問題なく出来るようになった。
また、出力強化に伴いバックパックを大型化して機動性も向上、バックパックにはジェネレーターの稼動率を上げるために補機が内蔵された。
取り付け位置は違うが補機の構造自体はRX-78-2ガンダム腰部のヘリウム・コアと同じ物で、長方形状かつ大容量のものが装着することによって稼働率に余裕を持たせた。
代わりにベース機ではジオン軍残党対策の索敵用にバックパックに装着されていた可動式のセンサーバインダーは、エゥーゴとの抗争においては必要性はなく撤去されている。
装甲も一部ガンダリウム合金への換装や装甲自体も厚くなっていて、全面的に性能が強化された。
そういう意味ではかつてのジム・スナイパーⅡゲルググJ?などと同じく「狙撃も出来る高性能汎用機」と同じであり、事実上のハイザック・アップデートモデルと言える。

本編では『Ζガンダム』39話に登場。
シャア?ハマーン?ミネバ?が会談するサイド2・13バンチコロニー「モルガンデン」に潜伏し、エゥーゴのMS9機を狙撃で仕留めていた。
しかし、10機目に捕捉したのが百式だったのが運の尽き。カラ機は百式に、ソラマ機は百式に行動不能にされたところをミネバの護衛のガザCに撃墜された。
目立った活躍は無かったが、劇場版『機動戦士ΖガンダムIII A New Translation -星の鼓動は愛-』でもゼダンの門で警備している様子が描写されている。

ハイザック同様、ティターンズ壊滅後はジオン共和国に払い下げられた。
連邦製の、しかも旧式のハイザックを与えられた共和国軍人の心境や如何にと思いきや、割と好評だったようだ。

小説版『ガンダムUC』にも登場していたのだが、アニメ版では出番がバッサリカットされてしまった。

因みにデザイナーから『モデラー泣かせ』という異名を貰っている。理由は通常機とデザインを比べると分かりやすい。
未だにプラモが出ない理由でもある。

アイザック


EWAC-ZACK

型式番号RMS-119
所属地球連邦軍
ティターンズ
青の部隊
ジオン共和国軍
ネオ・ジオン
新生ネオ・ジオン
ネオ・ジオン残党(袖付き)
F.S.S.
サナリィ
開発ルナツー?工廠
生産形態量産機
全高19.2m
頭頂高18.3m
本体重量41.6t
全備重量73.5t
出力1,428kw
総推力64,800kg
センサー有効半径26,000m
装甲材質チタン合金セラミック複合材
武装ザク・マシンガン改
ビームサーベル
シールド
主なパイロットガエル・チャン(小説版のみ)
エメ・ウィルヘッド
カサーケ
地球連邦軍一般兵
ティターンズ一般兵
ネオ・ジオン兵

ミノフスキー粒子散布化での電子戦を想定し、ハイザックをベースに早期警戒機として開発した偵察用MS。
同じ偵察機のEWACジムやEWACネロ?はパーツの互換性がある。
頭部のロト・ドームに内蔵されたパッシブ・レーダーシステムとデータシステム、腰部の対地カメラ、バックパックには通信アンテナとデータポッド、作戦行動時間延長用のプロペラント・タンクなどを搭載している。
また、前腕部を有線式探査ユニットのカメラ・アームに換装したりデータポッドを人工知能内蔵のドロイド・シーカーと交換したりも出来た。
コックピットは複座式でパイロットとオペレーターの2人で扱われるが、パイロットのみでも操縦可能。
『ジョニー・ライデンの帰還』ではジオン残党兵と元ティターンズ兵のコンビという変わり種が搭乗していたことも。

ティターンズ残党がネオ・ジオンに吸収された、あるいはダカールが占拠された際に一部がネオ・ジオンに流れ、そこから更にアフリカ解放を唱う武装勢力の“アフリカ解放戦線”や“青の部隊”、ネオ・ジオン残党の“袖付き”に流れた為に多くの勢力でその姿を確認出来る。
また、F.S.S(Federation Survey Service)やサナリィのような連邦政府と関連した半官・半民の団体にも配備された。
一方で本来の所属である地球連邦軍/ティターンズ仕様の機体は登場したことがない。

カラーリングに関しては設定画にも使われた青の部隊仕様のブルーが著名だが、それ以外にもネオ・ジオン仕様のグレーや袖付き所属機のグレー+エングレービング塗装が確認されている。
連邦軍カラーについては一度も登場したことがないので不明。

なお、デザイナーのカトキハジメ?氏のデビュー作の一つである。*2

ホビー・ハイザック


HOBBY Hi-ZACK

型式番号なし、またはRMS-116H
所属民間
ネオ・ジオン
開発ルナツー工廠?
頭頂高18.5m
重量35.4t
武装なし
主なパイロットギュネイ・ガス?
クェス・エア?

連邦軍の装備?更新が終わり、不要になって民間に払い下げられたハイザック。
“ホビー”とは「趣味」、「道楽」という意味で、おそらく単一の機体ではなく民間に払い下げられたハイザック全般を指していると思われる。

機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』に登場したホビー・ハイザックもそんな機体の一つで、武装を廃して民間に払い下げられ、スポーツ競技向けにホワイトとブルーを基調とした派手なカラーリングとなっている。
劇中ではシャア?を密かに護衛する目的でネオ・ジオンが買い上げ、ギュネイが操縦していた。
この機体がなければシャアはアムロに殺られていた、かもしれない。

なお、装甲の形状などノーマルタイプのハイザックとの差異が多く、むしろハイザック・カスタムか先行量産型に近いのでそちらがベースであると思われる。
型式番号からルナツー製*3だと思われるが、資料によっては「民生品の為型番無し」とするものもあるので詳細は不明。
コックピットもハイザック本来の物やグリプス戦役の頃の汎用コックピットでもなく、ガンダムMk-Ⅱの同タイプであるなど謎が多い。

ハイザックはバーニア数が多く、運動性が良好であることから、アクロバティックな動きが要求されるMSスポーツ競技に最適な機体としてマニアからの人気も高い。
これらのホビー・ハイザックには派手なカラーリングが施されて、各地のMSスポーツ大会や、アトラクションにおいて活躍している。

逆シャア』の機体以外にも『ジョニー・ライデンの帰還?』に通常型のハイザックベースと思しきホビーが国立公園で働いている様子が窺える。

ハイザック [ケラウノス所属機]


Hi-ZACK [KERAUNOS SQUAD]

型式番号RMS-106
主なパイロットフォルカー・メルクス
ダニカ・マクガイア

雑誌企画『ADVANCE OF Ζ 刻に抗いし者』に登場した反ティターンズ組織「ケラウノス」*4に所属するハイザック。
胸部ダクトを廃して冷却機を取り付けたことによって作戦活動時間が伸びた。
また、右肩もスパイクアーマーになっている。
武器は専用の155mmマシンガンランチャー。

ハイザック [アイリス]

Hi-ZACK [IRIS]

型式番号RMS-106
主なパイロットダニカ・マクガイア

頭部を破壊されたケラウノス所属機だが、正規パーツが無かったので名前以外は素性不明の怪しい試作頭部ユニットに変更したもの。
センサーの精度が向上している。
そのセンサー精度から、隊内では警戒役となっている。

アイリスとはその試作品の名称から取られている。

ハイザック [エピデンドルム]

Hi-ZACK [EPIDENDRUM]

型式番号RMS-106
主なパイロットダニカ・マクガイア

アイリスの頭部を更に換装。よりセンサーが強化され、純粋に早期警戒機となった。
モノアイ系の頭部の中にジム系のバイザーを突っ込んだ妙な頭をしている。

名称はセンサーが強化されたことにちなんで「エピデンドルム(判断力)」から。

ハイザック [ヴァナルガンド]


Hi-ZACK [Vanargand]

型式番号RX-106E
所属ティターンズ
開発オークランド研究所
武装ビームライフル
ハイパーバズーカ
シールド
主なパイロットロスヴァイセ

『ADVANCE OF Ζ 刻に抗いし者』に登場する地上用試験機で、強化人間?の少女・ロスヴァイセの専用機?

当初はワンオフのカスタム機という設定だったが、『A.O.Z Re-boot』で設定が改められて下記のハイザック飛行型の試作1号機に「灰狼(ヴァナルガンド)」という愛称が付けられたという扱いとなった。

準サイコミュを用いた感応波コントロールシステム「シャーマン・フレーム」の搭載によって追従性が高められている。
また、ベース機はプロトハイザックだが*5ガンダムTR-1[ヘイズル]?等の新技術やパーツを用いてアドバンスド・ハイザック仕様に改修が加えられた為、もはやハイザックはおろかザクらしい姿が殆ど見られない程の外観に変貌した。

特に機動性の強化は著しく、バックパックのフレキシブルブースターやスラスターによって1G重力下では他の追随を許さない。
もっとも、その機動性による高Gの為に強化人間にしか扱えないのだが。

強化人間の専用機であると同時にバイアラン?などの大気圏内飛行用MSのテスト機だったらしく、パイロットへの負担が増加するものの、短時間の飛行能力と高い機動性を有している。

武装はガンダムMk-Ⅱの物がベースであり、バレルとストックを延長して大型化したビームライフルと、ライフルのバレル下部にハイパーバズーカを装着するというゼク・アインやバーザム改、後のシナンジュ?に繋がるスタイル。
シールドはハイザックの物に打突用の外縁を取り付けたもので、表面に予備のEパックを4つまで取り付けられる。
表面にEパックを付けて大丈夫なのだろうか?
更に設定ではヘイズル改のイカロスユニットの試作品である試作型イカロス・ユニットを装着したフル装備形態も存在する。

見た目も中身もハイザックとは思えない高性能機だが、あくまで大気圏内用なのでロスヴァイセが宇宙に上がる際にオークランド研に返還された。
一方、『A.O.Z Re-boot』ではオークランド研に返還された経緯が「戦闘中に墜落してパイロットも再起不能になったから」と変わっている。*6

ハイザック飛行型

『A.O.Z Re-Boot』で設定されたヴァナルガンドの量産型。
こちらのベース機はアドバンスド・ハイザックをそのまま用いている。
試作機との違いは不明だが、少なくとも見た目は同じ。
量産には至らなかったが、一部の機体はティターンズ崩壊時に特務部隊を率いるトリスタン大佐に持ち出され、火星に亡命した際にレジオンに譲渡されて量産に至った。

ハイザック イカロス・ユニット試作プラン

ハイザック飛行型にTR計画の一環で開発された大気圏内用自立飛行強化装備「試作型イカロス・ユニット」を装着した状態。
厳密にはヘイズル用の物をそのまま付けているのではなく、ハイザック用に改修している。

機動性の強化は著しいが、パイロットに掛かる負荷も高く、寿命を縮める程であるという。

ヘイズルの方のイカロスユニットはバイアランに受け継がれたが、こちらはそのまま量産されたようだ。
とはいえ、これを装着するハイザック飛行型自体がティターンズ時代では試作機で終わったので生産台数は極めて少数だと思われる。

ハイザック レジオン鹵獲仕様


型式番号ARZ-106HZ

火星のジオン残党軍「レジオン」がグリプス戦役後に火星に逃れてきたティターンズ残党から鹵獲、または火星で生産された物。
基本構造はティターンズ時代と同じだが、カラーリングがレジオンのシンボルカラーである真紅になり、ジェネレーターなど内部構造がアップデートされている。
ビーム兵器が主装備でバックパックのフィン撤去してトライブレードを装備した前線向けの通常型と、
実弾兵装が主装備でマラサイのバックパックを装備した市街地などでの警護向けの軽装型が存在する。

グラン-ザック

GRAN-ZACK

型式番号ARZ-106GZk

レジオンのハイザックにホバリングスカートユニット「グランユニット」を装着したもの。

ローザック

LOW-ZACK

型式番号ARZ-106

これもレジオンの機体で、老朽化したハイザックを作業用に転化したもの。
かつて作業用ザクがそうだったように現地改修であるので、同一仕様の機体は存在しない。

ハイザック飛行型(レジオン仕様)

型式番号ARZ-106E

レジオンによって量産化された真紅のハイザック飛行型。
クローン強化人間部隊「新生PG(サイコ・ガール)部隊」によって運用される。

U.C.0091年に発生したティターンズ残党とジオン・マーズの反乱の際に鎮圧に4機が投入。
作業用MS中心の反乱軍に空中からの一方的な攻撃で圧倒的優位に立っていたが、クローン強化人間ミズノが乗るバケットホイールエクスカベーター型サイコガンダムMk-Ⅱ(非武装)が「疑似人格システムC.A?」を起動すると一転、ビームを全弾回避された挙げ句に高高度までジャンプしてきたサイコMk-Ⅱに徒手空拳で全機叩き落とされてしまった。

リビルドハイザック


漫画『機動戦士ガンダムF91プリクエル』に登場したサナリィによる改修機。別名「リビザック」。
「サナリィがアグレッサー機としてAE社製のジェガンを用いるのは角が立つ」という政治的配慮から代替機として用意されたもので、
ジェネレーター、フレーム、CPUのアップデートで性能はジェガン並みに引き上げられている。

G(グランド)・ザック


型式番号:PCX-005
所属:新生エゥーゴ
   スーパー・ジオン
生産形態:量産機
全高:18.65m
本体重量:30.5t

『機動戦士Oガンダム 光のニュータイプ』に登場?するハイザックの重武装強攻型。
ザクの後継機の中で最も安定した性能を持ち、新生エゥーゴやスーパー・ジオンなど複数の勢力で主力となっている。

……という設定だが、そもそも『Oガンダム』が「月刊OUT」のパロディ企画なので設定自体に意味は無い。

にせガンダムMk-Ⅱ


『元祖!SDガンダム』に登場。
にせガンダムがハイザックをスカウトして改造した姿。
頭はV字アンテナ、バルカンポッド、アゴを追加してガンダムMk-Ⅱ風にしているが、にせガンダムと違ってボディはちょっとスラスターが増えたくらいで殆ど色替えした程度に過ぎない。

『SDコマンド戦記 G-ARMS』の頃にはにせガンダムの元を離れてなんと本物のMk-Ⅱ(黒)とつるんでティターンズを結成、マスクコマンダーの影武者となっていた。

『SDV』ではリアル風の設定として、「バーザム開発の為、ハイザックにガンダムMk-Ⅱのデータをインプットした機体」という設定が与えられた。

【他ゲームへの出演】

機動戦士ガンダムバトルオペレーション2

ハイザック・カスタムとハイザック・キャノン[増加装甲]、アイザックが参戦していて、いずれも支援機である。
ハイザック・カスタムは450コストスタート。長射程のビームランチャーによる狙撃で相手をよろけさせていく狙撃サポートが得意。
支援機にしては足が速く、狙撃中にレーダーを確認できるため強襲機の接近に気づきやすい。
しかし手数が少なく、格闘を食らうと昇天級の大ダメージを受けるため、ポジション管理が命である。
ハイザック・キャノン[増加装甲]も450コストスタート。攻撃面では長射程の3連射キャノンと燃焼効果付きミサイルが強く、主兵装は専用ビームライフルとザクマシンガン改から選択可能でどちらを装備しても強い。
防御面は足こそ遅いが、それを補うようにHPと防御力がかなり高く、ほぼ全身に被ダメージをカットする緩衝材を持っているので生存力が高い。
強襲機が来ても持ち前の耐久とキャノンで粘り強く対抗できる。
アイザックは400コストスタート。
射撃兵装がザクマシンガン改とグレネードしかないが敵の位置を味方の知らせたり、相手のステルスやジャミングを無効化する珍しいタイプの機体。
攻撃力はないが逃げ足の速さと汎用機の比較的近くにいることが多いこともあり、強襲機につかまりにくい。

【立体化】

ハイザック自体の立体化が少ないという事情もあって、バリエーション機の立体化は希少。

……だったのだが、2023年7月に突如として福岡のGUNDAM SIDE-F限定商品としてHGUCホビー・ハイザック(A.O.Z RE-BOOT版)の発売が告知された。
ホビー・ハイザックのガンプラ?化自体が奇跡的なのにまさかの建機版デザインである。*7
これが意味していることは果たして……?

キットとしては完全新規造形。
頭が小さく肩部アーマーがデカい藤岡建機氏のデザインを忠実に再現している。
可動範囲も広く、複雑なカラーリングもほぼ再現(流石にモノアイやダクト、シールド表面はシールだが)しているが、残念ながら付属品は無い。

追記・修正は連邦製でもザクのフォルムを好む人がお願いします。


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*1 これまた何故かキャノンとカスタムだけそのままだが
*2 もうひとつ採用されたのはジムⅢだが、こちらは明貴美加氏がクリンナップしたものが作中に登場し、残りのガザマリナーとメタスマリナーは不採用となった。
*3 グリプス戦役当時の型式番号の規則だと「116=ルナツー(拠点11)製の6番目の機体」という意味。
*4 後にカラバに編入
*5 補修用のパーツは量産型の流用。
*6 パイロットがロスヴァイセとは明言されていないが、少なくともAOZ2とは別の世界線ではあるようだ。
*7 しかも建機版ホビーは本編に登場した機体ではなく、開発系統図の隅っこに描かれていただけ。