| 目次 |
取り扱い上の注意
難易度
- 信号の扱いやすさ
- 接点出力(スイッチなど)
- 電圧出力(デジタル、アナログ)
- シリアル通信(UART,I2C,SPIなど)
- ノイズ耐性
- 信号処理(ノイズ軽減、センサフュージョンなど)
レーザー光を使用するセンサについては、大会によって使用が禁止されている場合があるので大会規則を読むこと。また、Class1でも直接目に入らないように配慮すること。
物体の検出
接触型
物理的な接触があるセンサ。
マイクロスイッチ
[添付]
[添付]
操作感がよいのでマウスなどの操作ボタンとしても用いられる。
ピン押ボタン形、ヒンジレバー形、ローラー形など用途に応じて選択する。例えば、OMRONのZシリーズがある。
- 使用例
- スライド機構の末端を検出する(ヒンジレバー形、ローラー形)
- 壁に接触させて壁に沿って動作させる(ローラー形)
リミットスイッチ
マイクロスイッチを用途に応じたケースに組み込んだもの。マイクロスイッチと同じものを指す場合もある。主に作動限界点につけられることからこのように呼ばれている。
非接触型
物理的な接触を伴わずに検出できるセンサ。近接スイッチとも。
光センサ
赤外線LEDも組み込んだフォトインタラプタ 透過型、反射型
ICを内蔵し、光変調型 外部光にも比較的強い
カラーフィルタをつけるとカラーセンサ
実際に使用する場合は外部から光が入らないようにガードをつけるとよい(環境に左右されにくくなる)。
※相撲ロボットで使うやつ追記
リードスイッチ
磁気を検出して接点が開閉する。センサ本体はガラス管になっているので、そのままでは扱いにくいのでケースに組み込んだものが便利。
- 使用例
- 磁石を取り付けた物体の近接を検出
ホールセンサ
リードスイッチと同じく磁気を検出するセンサ。ホール素子に加えて、差動アンプやシュミットトリガを内蔵したホールICが便利。
- 使用例
- ブラシレスモーターのロータ位置の検出
距離(測距)センサ
超音波
超音波の反射を利用したセンサ。
モジュール化されたもの(HC-SR04、PINGなど)が扱いやすい。
マイコンからパルスを送り、出力パルスの時間を測定するものが多い。
測定範囲(例):5~400cm、ものによっては10m程度まで(ただし高価)
精度:割りと高め?
安定度:?
- 検出しやすいもの
- コンクリートなどの硬いもの
- 苦手なもの
- 布状のものなど音を吸収するもの
近すぎる(センサにほぼ接触した状態)と音波が受信部に届かないため計測不能になる。
- HC-SR04についての特記
- ロットによって不具合があるものがあります by 課題研究で沼にハマった人
- 超音波距離センサーモジュール「HC-SR04」回路不具合の修正
赤外線(PSDセンサ)
赤外線を照射して反射角から距離を計算する。
センサの例 : GP2Y0A21YK
アナログ値は距離におおよそ反比例します。
測定範囲(例):10~70cm
精度:±10cm程度までが実用範囲、距離が遠くなるほど電圧が低くなるので精度は悪くなる。
- 検出しやすいもの
- 紙などマットな質感のもの(データシート参照)
- 苦手なもの
- 鏡など光沢面
- 物体が斜めのとき?
近距離(~10cm程度)は、出力が不安定になる(反比例しない)ので使えません。
レーザー測距センサ
ToF(Time of Flight)ともいう。レーザー光を照射し、反射してもどるまでの時間を計測する。
測定範囲(例):3~200cm
他の距離センサよりも小型である。
パルスボール
ボールに組み込まれた赤外線LEDが、1200Hz周期の階段状の波形を40kHzで変調した光を出す。
それをリモコン受信用ICで受光するが、ボールとの距離が遠いほど、弱い部分が受信できなくなるので出力パルスが短くなる。
そのため、出力をLPFでフィルタする(1200Hzの波形をならす)とボールとの距離におおよそ比例した出力電圧が得られる。
(もしくはマイコンで直接パルス幅読み取ってもいいと思う)
センサを複数個つけると方向も検知できる。
位置センサ
リニアエンコーダ
光学式や磁気式がある。
回転センサ
ロータリーエンコーダ
機械式、光学式、磁気式のものがある。
機体のタイヤに取り付ければ移動距離、速度などが検出できる。モーターに取り付ければ回転速度、位置を検出できる。
周期を90°ずらして2相出力とすると回転方向も検出できる。
ポテンショメータ
原理的にはボリュームと同じであるが、回転トルクが低く、寿命が長く、摺動雑音(回したときに出るノイズ)が少ない。
角分解能が非常に高い、回転角が有限(大抵180度まで)
サーボモーターに内蔵されている
- 多回転ボリュームを流用?
電流センサ
抵抗での電圧降下を検出するもの、ホール素子を用いたものなどがある。
- 用途
- バッテリ電流の監視(過電流防止、ロギング)
- モーターの電流フィードバック制御
その他
- 温度センサ
モーターやドライバ、バッテリの温度監視に用いられる。 - 湿度センサ
- 気圧センサ
ドローンなどで高度の測定など。
空気圧の測定にも。 - においセンサ
空気清浄機、ガス漏れ警報機、アルコール検査器など。口臭でロボットを操作とか? - pHセンサ
- 放射線センサ
シンチレータを用いたものやGM管を使用したものがある。 - ロードセル
体重計や電子天秤に入っている。トルク測定にも使用される。 - 圧力センサ
感圧部分に圧力を加えると抵抗値が変化する。 - 曲げセンサ
- 圧電センサ
衝撃を加えると電圧が発生する。圧電ブザーを流用できる。 - 人感センサ
人間や小動物などから発せられる赤外線を検出する。ミリ波帯電波のドップラー効果を利用したものもある。 - 偏光板を発光側と受光側にそれぞれつければねじれ角が分かる?(ローテクセンサ)
マウスの流用
XY方向の移動量を光学式の場合は非接触で検知できる。おまけにボタンx3とスクロールホイール(エンコーダ)付き(ものに依るが)。
PCとの接続方式にはいくつか種類がある。
- USB
USBホストシールドなどが必要、もしくはV-USBとか?
ワイヤレス化も容易なはず(メリット?)。 - PS/2
一見USB接続でも変換して使えるものがある。マイコンからはI2Cで接続できるし(←記憶違いでした、Arduinoではこちらのページが参考になります)通信も規格化されているので最強? - 分解してセンサチップと直接通信
データシートを入手してセンサチップにあった通信をする必要がある(ものによってはライブラリ化されているものもあり)。
最近はUSB通信機能も一体化しているものが多いため、できない可能性が高い。
マウスのセンサの種類はこちらのページが詳しい。
http://www.pasonisan.com/pc-i-o/mouse-type.html
ロボットに使うにはリフトオフディスタンス(LoD)が長いほうが有利だと思われる
地面とセンサ間の距離を一定にする
LEDを拡張してLoDを長くしたり安定度を高められるか?
IMU関連
- 加速度センサ
加速度の検出ができる。直線的な加速だけでなく、重力加速度も検出できるので地面に対して垂直方向の傾きも検出できる(水平方向は重力加速度が変化しないので普通は検出できない)。自由落下や衝撃も検出できる。- 長所
- 高速動作に向いている?(自信なし)
- 短所
- 連続的に加減速している状態では、重力加速度と他の加速度との切り分けが難しい
- 長所
- ジャイロセンサ
角速度を検出できる。角度を求めるには積分する必要がある(単純な積分では2軸以上で正しく求められない。後述)。加速度センサと違い、加減速中や水平方向の角度も求めることができる。
よくドリフト(停止していても角速度が検出されている現象)する。初期化が重要。
LEGO NXTやEV3にも付属する。しかし、上記の問題がよく発生するので不評(部内)。
- 地磁気センサ
地磁気を検出する。コンパスセンサとも言う。- 長所
- 地磁気を用いているので絶対的な角度を得られる
- 短所
- 出力信号に偏りがあるので補正が必要
- 近くに強力な磁石(モーターとか)がある場合、その影響を受ける恐れがある
- 長所
センサの検出できる方向を軸数で表すことがよくある。たとえば、3方向(X,Y,Z)の加速度センサを3軸センサという。
また、複数のセンサを合わせて言う場合がある。たとえば、3軸の加速度センサと3軸のジャイロセンサを合わせて6軸、3軸の加速度・ジャイロ・地磁気センサを合わせて9軸という。
正確に姿勢計算したい場合は9軸をモジュール化したものを使用すると便利(多分)。近いうちに試します(予定)。
各センサにはそれぞれ得意、不得意があるので、それらの情報を合わせて(補正して)扱うとより正確に姿勢を求めることができます。これをセンサフュージョンと言います。Madgwickフィルタやカルマンフィルタ、相補フィルタが有名です。
GPS
もともとは軍事用に開発されたもの(→デュアルユース)。
人工衛星から送られてくる時刻データのズレをもとに地球上の位置を求めることができる。屋外で数10m~移動するような時に使用できるかも。
受信機はモジュール化されていて、主にシリアル通信で設定、読み出しができます。
信号処理
チャタリング・バウンシング
機械式接点の場合必要
LPF
平均処理
積分、微分
Madgwickフィルタ
PID制御→制御の項目へ
