身近な食用作物/とうもろこし

Last-modified: 2022-04-24 (日) 17:18:19
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別名 トウキビ、ナンバンキビ
イネ科トウモロコシ属 
学名 Zea mays
原産地 メキシコ、南アメリカ北部
一年草

南アメリカのアンデス山麓が原産だと考えられています。15世紀末にコロンブスによってヨーロッパに伝えられ、アジアには16世紀のはじめ、わが国へは安土桃山時代に伝えられました。当時は南蛮貿易が盛んだったので、この頃はトウキビとかナンバンキビなどと呼ばれ、現在でもその呼び名は方言として残っています。時代は下って、江戸時代末期に刊行された日本最古の彩色植物図鑑である「本草図譜」には粒の黄色い普通種とともに赤や紫、白色など様々な品種のとうもろこしが当時からあったことがわかっています。
食用としてはスイートコーン(甘味種)やポップコーン(爆裂種)、フリントコーン(硬粒種)、ワキシーコーン(もち種)、それに飼料用としてはデントコーン(馬歯種)が栽培されています。
以下に、とうもろこしのそれぞれの種類について説明します。

  • スイートコーン(甘味種)
    食用の品種。茹でる、焼く、蒸す調理方法があります。
    加工食品用の材料でもあり、コーンフレークやコーンミールなどの材料にもなっています。
  • ポップコーン(爆裂種)
    加熱すると勢いよく破裂するため、菓子のポップコーンの原料となります。
  • フリントコーン(硬粒種)
    食用、家畜用飼料、工業用原料に主に使用されます。北海道で古くから栽培される八列もろこしや、山梨県で栽培される甲州もろこしは本種の系統です。
  • ワキシーコーン(もち種)
    粒が(ろう)(ワックス)を塗ったように照りがあるため、このように呼ばれます。デンプンがもち性を示すため、もち米の代替品として、加工原料に使われます。粒の色は紫色や白色、黄色があります。
  • ジャイアントコーン
    南米でのみ栽培される大粒の種子を持つとうもろこしで、生食では味が悪いため、油で揚げて食用にすることがほとんどです。
  • デントコーン(馬歯種)
    成長すると果実に含まれる糖分がほとんどデンプンに変わるため、通常は生食用にはしません。主に家畜用飼料、デンプン(コーンスターチ)の原料、エタノール生産に使用されます。

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