MS戦記 機動戦士ガンダム0079外伝

Last-modified: 2011-10-25 (火) 21:17:44

MS戦記 機動戦士ガンダム0079外伝/原作:高橋 昌也 作画:近藤 和久

717 :MS戦記 機動戦士ガンダム0079外伝:2011/10/24(月) 02:21:01.33 ID:???
ジオン公国に生まれたフレデリック・ブラウンは、MS(モビルスーツ)パイロットに憧れ、
訓練学校に候補生として入学する。
一般学校の成績は最下位だったが、訓練学校では必死の努力で猛訓練に耐え、見習い下士官として合格した。
憧れのザクに乗り、厳しいが有能な中隊長バルク大尉や、
人情味溢れる上官ハウンズマン曹長の元で実地訓練に励むブラウン。
だが訓練開始から一週間後、ジオン公国は地球連邦に宣戦布告し、ブラウンも学生兵のまま実戦に参加する。
彼の任務はコロニー落とし作業の警備だったが、そこでコロニー中の住人が毒ガスで虐殺されているのを目撃してしまう。
戦争の現実にショックを受けるブラウンだが、そのとき連邦軍の巡洋艦サラミスが現れ、
コロニーに向かって突っ込んでくる。
ブラウンはザクの肩を吹き飛ばされつつも、仲間とともにサラミスに取り付き、
ブリッジを潰して撃沈に成功した。
この戦いの結果、ブラウンに卒業証書が渡され、伍長として正式にザクのパイロットになった。

それから数ヵ月後。ブラウンは一度負傷したもののザクのパイロットとして奮戦し、
軍曹に昇進してナウマンとモーデルという部下を持つ小隊長になっていた。
戦況は思わしくなく、ジオンは地球侵攻作戦を進めていたが終結の気配がなく、
連邦軍はV作戦により新型MSと戦艦を開発し、反撃の機会を狙っていた。
ジオンの地球攻撃軍司令であるガルマ大佐が戦死してまもなく、
連邦軍がヨーロッパで反撃を行うという情報が入る。
ブラウン達は鉱山地帯オデッサへの増援として、巡洋艦ザンジバルに乗り地球へと降下した。
艦内でブラウンは、黒い三連星と呼ばれるジオンのエース達と出会う。
彼らと意気投合し、新型MSであるドムを見せてもらうブラウン。
だが連邦の白い新型MSはさらに強いと聞かされる。



718 :MS戦記 機動戦士ガンダム0079外伝:2011/10/24(月) 02:21:46.78 ID:???
地球に降下してから一週間後、連邦軍のオデッサ攻略作戦が始まった。
MSがほとんどなく、戦車と航空機ばかりの連邦軍だったが、圧倒的物量での攻勢にジオンはずるずると後退。
また、黒い三連星も連邦の白いMS相手に戦死したと聞かされる。
ブラウンの部隊は連邦軍の陸上戦艦ビッグトレーを攻撃、上に取り付いて
ブリッジや砲台を破壊するがなかなか動きが止まらない。
破壊に気を取られたそのとき、背後に敵歩兵が忍び寄り、対MSミサイルの攻撃で部下の
ナウマンのザクが破壊されてしまう。
倒れるザクに巻き込まれて死亡する歩兵を尻目に、連邦の将軍は自分一人で小型機に乗り
ビッグトレーから脱出しようとする。
だがブラウンのザクが足止めし、将軍を捕虜にすることに成功する。
捕虜になっても尊大な連邦の将軍に怒りをあらわにするブラウン。
しかしそのとき後方部隊が連邦軍に突破されたと連絡が入り、ブラウンはモーデルやハウンズマンと共に救援に向かう。
何体ものザクが無残に破壊されている中、一人で奮戦していたバルク大尉。
それを助けようとした瞬間、連邦の白いMSが現れてバルク大尉のザクは爆散する。
ブラウン、モーデル、ハウンズマンは必死に白いMSに挑むが、あっという間に三機のザクは撃破されてしまう。
かすり傷で脱出できた三人は、味方の敗残兵とともにオデッサを脱出し、ジオンのマッドアングラー隊に救助される。
オデッサは陥落し、ジオンは開戦以来最大の敗北となった。

それから一ヵ月後。今まで隠されていた連邦軍本拠地ジャブローの入り口が、
マッドアングラー隊のシャア大佐によって発見された。
その情報を元にジャブロー攻略作戦が計画される。ブラウン達の部隊には新型MSのドムが配備された。
また、戦死したバルク大尉に代わってゲイツ大尉が赴任してくるが、
この新たな中隊長は自分に甘く部下に厳しいタイプで、ブラウンは反感を抱く。



719 :MS戦記 機動戦士ガンダム0079外伝:2011/10/24(月) 02:22:45.41 ID:???
そしてジャブロー攻略作戦が始まった。
ブラウン達の部隊は空中空母ガウから降下を始めるが、
ジャブローの対空砲火は凄まじく味方は次々とやられ、モーデルも戦死する。
さらには連邦軍の量産型MSのジムまで現れ、部下のナウマンは怯えて戦えなくなる。
ゲイツ中隊長は戦わないナウマンに怒って殺すとまで言い始めるが、連邦軍が近づくと後方にさっさと逃げ出した。
ブラウンはナウマンに「かあさん一人守れないぞ」と叱咤し、それでナウマンは奮起して戦い、
ジムを一機破壊する。
だが背後から現れたジムの攻撃で、ナウマンはMSを失う。
ハウンズマンの助けによりナウマンはなんとか無傷で脱出するが、そのときゲイツ中隊長より援護の命令がくる。
後方に駆けつけると、そこではゲイツ中隊長が部下を盾にして連邦軍から逃げていた。
その光景に不満を抱きつつも、連邦軍を撃破して救援するブラウン。
だが中隊長は感謝の言葉一つなく、さらにMSを失ったナウマンに気付くと殴りつけ、素手で前線に立てと罵倒した。
その態度に我慢できなくなったブラウンはドムから降りて、中隊長を殴ろうとする。
ハウンズマンが止めに入るが、なおも傲慢な態度を変えない中隊長に、ハウンズマンの方がキレて殴りつけてしまう。
ゲイツ中隊長はハウンズマンを軍法会議にかけると宣言する。
ブラウンはやり場のない怒りを爆発させ、ドムに乗り込んで単身連邦軍に突撃する。
現れる連邦軍のMSや戦車を次々と撃破するブラウン。しかし隠しトーチカの砲撃を受け、絶体絶命となる。
だがそのとき、ハウンズマンのドムが現れてブラウンをかばい、代わりに被弾した。
ハウンズマンは「常に冷静に判断しろ。自分の憎しみで人を殺すな」と言い残して絶命する。
そしてジャブロー攻略作戦は失敗し、ブラウンは宇宙往還機コムサイに乗って宇宙へと脱出した。

その後フレデリック・ブラウンは、ジオン最終防衛戦のア・バオア・クーに出撃し、そのまま行方不明となる。
彼の乗ったゲルググの残骸は見つかったが、死体はついに発見されなかった。

以上