映像作品/【FINAL FANTASY THE ADVENTURE BIBLE】

Last-modified: 2021-08-05 (木) 22:16:39

2002年8月にエンターブレインの「ファミ通DVDビデオ」から三枚組ボックス仕様で発売された映像DVD。

FF1~10までの各作品の「トピックス」「ダイジェスト攻略ガイド」と、FF11の紹介映像「~ヴァナ・ディールへの誘い~」が収録されている。
定価は税抜き13,000円となかなか高額だった。


「トピックス」は作品の特徴やシステムを紹介する3分程度の映像。

  • ちなみにFF2の成長システムについては「レベルアップシステム」という題で紹介されている。

「攻略ガイド」は、ストーリーの流れをナレーション付きでダイジェストにまとめつつ、ピンポイントでボスモンスターの攻略ヒントが付いている。
各作品20~30分程度しかないので、もちろん詳細な攻略ガイドにはなっていない。
すべてのボス戦が収録されているわけでもなく、例えばFF5では強敵なはずのリクイドフレイム戦が完全に省略されていたりする。
攻略ガイドとしては正直それほど有用でもないのだが、ストーリーの要約として観るならそれなりにまとまっている。
ただし、PS以降の7~10の4作品はストーリーが長く設定が複雑なためか、6以前と比べて丁寧なストーリー解説がされておらず、大きくはしょられてしまっている。7~10はストーリーのダイジェスト解説としてもイマイチで、ボスバトル集のような状態。

  • FF1のネリクを、「ネクリじいさん」と言い間違えている箇所がある。
  • プレイヤーの行動で展開が変化するFF6の「シド救出イベント」は、シド死亡ルートの方で紹介している。
  • 4~6のパートで使われている映像はPS移植版のようである。
  • 各作品ラストバトル寸前までしか扱っていないため、エンディングの映像などは収録されていない。

FF11については攻略ガイドではなく、「~ヴァナ・ディールへの誘い~」という、まだFF11を遊んだことがない人に向けて、舞台設定やゲームシステムを紹介する映像になっている。


「ファイナルファンタジーを愛するすべての人へ……」というキャッチコピーがついているが、ファンアイテムとしてはかなり微妙な商品ではないだろうか…。
収録内容の大半を占めるのは「ダイジェスト攻略ガイド」だが、それがファンがすごく喜ぶような映像かといえば…。
というか、熱心なファンに向けて売る映像なら普通に「名場面集」とかにしたほうが良かったんじゃないかと思うのだが、なんでわざわざ攻略ガイドなんてものにしたのかも疑問である。
攻略情報を求めるなら、わざわざこれを買うよりも普通に攻略本を買ったほうが安価だし情報量も多いだろう。
実機でプレイする環境や時間が無い人が「どんなストーリーだったかな~?」と内容をざっくり振り返りたい場合なんかには悪くないかもしれない。
ただし、7~10は上記のように省略され過ぎていてストーリーの確認にも使えないが。


立派なボックス付きなのだが、今となっては顧みられることも少ない商品。
発売当時に13000円で購入した人は、高額な定価と薄い内容に、買ったことを後悔したのでは…。