ジラートの幻影/デルクフの塔再び

Last-modified: 2011-08-22 (月) 13:39:22

・デルクフの塔再び

進行内容
 ジラートの王子達の
 「神の扉計画」を阻止すべく
 クフィム島にあるデルクフの塔へ急げ!


■ジュノ下層・天晶堂

 

Aldo : お前か。ノーグでも言ったように、
 フェレーナの姿が見当たらない。
 オズトロヤ城でお前と会ったらしいが、その後
 ふさぎ込んで自分の部屋から出てなかったんだ。

 

Aldo : しばらくそっとしといてやろうと
 思ってたら、いつの間にか出ていって
 それっきりだ。一体、どこへ行っちまったんだ?
 お前も何か聞いたら教えてくれ、頼む。

 

Lion : アルド!

 

Lion : フェレーナの居場所が分かったかも
 しれないわ。

 

Aldo : ホントか?

 

Lion : ええ。
 ジュノの親衛隊長ウォルフガングが率いる
 精鋭部隊に、フェレーナが連れ去られてしまった、
 という話を聞いたの。

 

Aldo : ウォルフガング……?
 やはりカムラナートが黒幕か。

 

Lion : そしてフェレーナを連れたウォルフガングらは
 デルクフの塔に向かった、という話よ。
 アルド、無論あなたも来るわね。

 

Aldo : もちろんだ。
 こっちの準備が出来次第、殴り込みをかける!

 
 

■デルクフの塔下層

 

Lion : 一体ここでなにが行われているというの?
 フェレーナまで巻き込んで。

 

Aldo : 待たせたな、ライオン。
 さぁ、案内してくれ。

 

Lion : 問題は虹の祈りね。
 あれがないとやつらには
 近づけないわ。

 

Aldo : なに?
 お前、そいつを用意してないってのか?

 

Lion : そこは大丈夫。

 

Zeid : ……またお前か。
 こんなところになんの用だ。

 

Lion : あなたと同じ、って答えじゃ不満?

 

Zeid : 私は仲間なぞいらぬ。
 大体お前たちは虹の祈りを
 持っていないだろう。どうするつもりだ?

 

Lion : あなたなら持っていると思った。
 悪いけど、便乗させてもらうわ。

 

Zeid : 勝手にするがいい。

 

Lion : 相変わらずね。
 さぁ、アルド行きましょう。

 

Aldo : あぁ。オレは天晶堂のアルドだ。

 

Zeid : ザイド、だ。
 私の足手まといにだけはなるな。

 

Lion : まったく……。

 

Aldo : フェレーナ、オレが行くまでの辛抱だ。

 
 

■天輪の場

 

Kam'lanaut : お前達、まだ生きていたのか?
 ふん、いいところに来たな。じきに
 このクリサリスが息をふきかえす。

 

Aldo : クリサリス……?

 

Kam'lanaut : お前の足元にあるのが
 デルクフの制御システム、クリサリスだ。
 こいつをよみがえらせれば、再びトゥー・リアは
 姿をあらわす。

 

Lion : トゥー・リアって……神の扉と
 呼ばれた、空に浮かんでいたという島?
 古代の都とともに、消滅したんじゃなかったの?

 

Kam'lanaut : 今もトゥー・リアは
 天空で眠っている。我らと同じだよ。
 ずっと待っていたのだ、目覚めの時を。

 

Kam'lanaut : トゥー・リアが眠りから覚めれば、
 永遠の楽園はすぐそこだ。

 

Lion : ずっと眠っていたと言うの、あなた達
 ジラートの生き残りも、このデルクフの塔で……!?

 

Kam'lanaut : ああ、そうだ。
 30年前、ラオグリムが北の地で
 クリスタルと接触した時、
 その力の一部がここへ流れ込んできた。

 

Kam'lanaut : おかげで、ようやく我らも
 目覚めることができたというわけだ。
 長い、長い眠りから、な。今一度、神の扉を開き、
 真世界をとりもどすために……!

 

Zeid : おまえ達の時代は、
 はるか昔に終焉を迎えたはずだ。いまさら、
 真世界などというものを求めてどうなる!?

 

Kam'lanaut : ふん、今も多くの人間が
 心のどこかで信じているのではないか?
 このヴァナ・ディールのどこかに神の扉がある、
 その扉の向こうに永遠の楽園がひろがっている、と。

 

Zeid : むぅ……!

 

Kam'lanaut : クリスタルの楽園と、神々。
 傷ひとつなき、完璧な純粋さ……、永遠の
 クリスタルの輝き……。

 

Kam'lanaut : そういうビジョンもあるのだよ、
 この世界には。お前達は共有できぬような……。

 

Aldo : ふざけるな!!
 おまえはジュノのみんなを、オレ達みんなを、
 これまでずっとだまし続けて来たんだ!

 

Aldo : 結局は、神の力で世界を
 支配したいだけなんじゃないのか!?
 違うか、カムラナート公!?

 

Kam'lanaut : ククク……!

 

Kam'lanaut : ハーッハッハッ! そう、その通りだ。
 私はクリスタルの意志なのだからな。

 

Kam'lanaut : 真のクリスタルの力で、
 この星を我がものとしてやろう!
 現れよ、クリスタルの五戦士!!

 

Aldo : なんだてめぇらは?

 

Kam'lanaut : 貴様たちにはこいつらで十分だ。

 

Kam'lanaut : フッ、またも招かれざる客の
 登場か……。

 
 

 虹の祈りが反応した!

 

Kam'lanaut : ふん、愚か者が
 死にに来たか……。いいだろう、この私が
 相手をしてやる。

 

Kam'lanaut : お前達は皆ここで……、
 クリスタルのために、死ね!!

 
 

 Kam'lanaut撃破後

 

Kam'lanaut : なぜだ?
 クリスタルの意志たるこの私が……。
 どうして、ただの人間などに!?

 

Kam'lanaut : お前たち、なぜ私が倒れるのを
 黙って見ている!?

 

Eald'narche : 残念でした。
 クリスタルはおまえなんか必要じゃないってさ、
 カムラナート。

 

Kam'lanaut : エルドナーシュ!?
 な、なぜだ……? どういうことだ………

 

Eald'narche : クリスタルに選ばれた者などと
 思い込んだのが、そもそもの思い上がり
 だったんだよ、カムラナート。

 

Kam'lanaut : クリスタルは、私を
 必要としていないだと……? まさか……、
 まさか、私を見捨てると言うのか!?

 

Kam'lanaut : しかし、私がいなければ
 トゥー・リアは復活しない!

 

Eald'narche : ご心配なく。
 クリサリスの制御なら大丈夫さ。

 

Eald'narche : さぁ、舞台の準備だ。

 

Zeid : ウグッ!

 

Lion : ウッ!!

 

Aldo : フェレーナ!? 大丈夫か、フェレーナ!!

 

Eald'narche : うるさいな、おまえ。
 僕がクリサリスの鍵となる大事なこいつに、
 なんかするわけないだろ?

 

Eald'narche : だけど、拾いものだったよ、この娘は。
 まさか、こんな優れた共鳴能力を有する個体が
 現存していたなんて、ね。

 

Kam'lanaut : ま、まさか……、それでは……

 

Eald'narche : さよなら、
 クリスタルのみもとへお帰り……、哀れな弟よ。

 

Kam'lanaut : く……! どうして……?
 兄さ……ん……

 

Lion : 弟!? それじゃ、あなたが……
 ジラートの王子の、兄の方なの!?

 

Eald'narche : ああ、この姿か?
 クリスタルと接触した時点で、僕の成長は
 止まってしまったんだ。

 

Eald'narche : 1万年も待ったよ。
 最初の計画も丸つぶれさ。

 

Lion : 計画というと……神の扉を開くための!?

 

Eald'narche : そう。神の扉を開くには、
 このクリサリスの復旧が必須なのに、
 ラオグリムのヤツがノイズとして
 割り込んでどうしようもなかったんだ……。

 

Eald'narche : そんな時、運良くラオグリムが
 おまえ達の手で闇の王から開放され、ノイズは
 消えた。で、ヤツは語り部だというじゃないか?
 それで、ぴんと来た。

 

Eald'narche : 語り部だけが持つという
 失われたはるか『古の種の記憶』があれば、
 クリサリスを復活させられるぞって。

 

Zeid : 『古の種の記憶』? ラオグリムは
 そんなものを持ってはいまい。

 

Eald'narche : おまえ達は知らなくて当然だよ。
 ヤツ自身もそのことを知らないはずさ。
 遺伝子レベルで書き込まれた記憶だからね。

 

Eald'narche : 僕にとっては、ヤツの抜け殻である
 闇の王の首さえ手に入れば、負け犬なんかに
 用はないけどね。

 

Aldo : おまえがそんなものを
 手に入れたところでどうしようもないだろう!?

 

Eald'narche : ……そこで、
 おまえの妹、フェレーナの出番だ。

 

Eald'narche : あの娘は獣人どもと共鳴し、心を
 通わせていたというじゃないか。

 

Eald'narche : その共鳴能力で
 『古の種の記憶』をこのデルクフの塔に響かせれば、
 クリサリスは復活し、トゥー・リアを呼び戻せる。

 

Eald'narche : トゥー・リアを呼び出してしまえば、
 後はもう向こうですべて準備できるんだ。

 

Eald'narche : これでようやく当初の予定どおり
 ことを進められる。

 

Eald'narche : さあ、フェレーナ。

 

Aldo : やめろッ!何をするつもりだ?

 

Zeid : ム……! あれが……!?

 

Eald'narche : そうさ。見ろ、あれが神の扉
 トゥー・リアだ!

 

Lion : 神の扉……。

 

Aldo : フェレーナ!!

 

Eald'narche : さっきからうるさいな、おまえ。
 そんなに大事な返してやるよ。

 

Aldo : !!

 

Aldo : フェレーナ! しっかりしろ、フェレーナ!
 目を開けてくれッ!

 

Eald'narche : おまえ達も、神の扉を
 くぐりたくはないか? 永遠とは何なのか、
 知りたくはないかい? どうだい?
 トゥー・リアに来て、自分達で確かめなよ。

 

Eald'narche : 神の扉が開き、楽園に入れば、
 一番幸せを感じるのは、まちがいなく
 おまえ達、人間だよ。

 

Eald'narche : 人間はいつも、答えの出ない
 問いを、飽きもせず繰り返してきたからね。
 僕が、答えを与えてあげるよ。神の扉、
 トゥー・リアで。

 

Eald'narche : おまえ達の命が生きるに値しないと
 わかった時は、世界のすべてをクリスタルに
 変えてやろう。美しい、永遠の暁……、
 クリスタルの世界に……。

 

Lion : 勝手なことを……!

 

Eald'narche : そうかい?
 ならば、おまえ達もトゥー・リアへ来て、
 自分達で確かめるんだね。

 

Eald'narche : ただし、神の扉を
 くぐれるのは、クリスタルにその力を認められ、
 光の洗礼を受けた者のみだ。

 

Eald'narche : まずはロ・メーヴへ行って、
 それを証明しておいで。
 そうすれば、トゥー・リアへの道は開かれる。

 

Zeid : 待てッ!

 

Aldo : てめぇ!

 

Lion : 待ちなさい!!

 

Eald'narche : フフフ……、
 アハハハハ……!!

 

Zeid : 誰かがエルドナーシュを
 止めないと、このヴァナ・ディールの地は
 終わりの時を迎えてしまうかもしれぬ……。

 

Lion : とにかく、私はノーグに
 戻って、父にこのことを話してみるわ。


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