国際連合総会

国際連合総会（こくさいれんごうそうかい、英語: United Nations General Assembly）は、基本的に全ての国際連合加盟国が参加する国際連合の議会である。

主要機関

主に、議題の別により設置された4つの委員会で構成されている。

第1委員会：紛争仲裁
第2委員会：個人保護
第3委員会 ：政治
第4委員会 ：憲章
各委員会には全国際連合加盟国のメンバーが在籍し、各会期始めに議長1名と副議長3名、報告者1名が選出される。また招待を受けた国際連合総会オブザーバーも参加することができる。

他に、一般委員会 (General Committee)、信任状委員会 (Credentials Committee)。

機能

国際連合憲章に定められた問題を討議して加盟国・安全保障理事会に対して勧告することができる。

具体的には以下の4つが挙げられる。

• 平和と安全の維持に関する一般原則の審議と勧告
• 政治的、社会的分野において国際協力を促進すること。
• 国際法の漸進的発達及び法典化を奨励すること。
• 年齢による差別なくすべての者のために人権及び基本的自由を実現するように援助すること。

権限

国際連合内部における事項に関しては、法的拘束力を有する。しかし、各国に拘束力が生じるのは、国際連合安全保障理事会決議のみで、国際連合総会決議は勧告的効力に留まる。

これに対し、現在の安全保障理事会のあり方に不満を持つ国々からは、決議に拘束力を持たせるなどの総会の権限強化を求める声がある。

構成
各国際連合加盟国はそれぞれに1票を有している。

議決は出席して投票した加盟国の過半数の賛否によって決定される。ただし、重要案件に関しては、3分の2以上の多数が必要となる。

総会開幕時には、各国首脳による一般討論演説が行われる。各国首脳が順に登壇し一人15分以内で演説を行う。

種類

通常会

• 毎年9月の第3火曜日から「通常会期」として「通常会（ regular session ）」が開かれる。
• 会期開始日はその60日以上前に事務総長から各加盟国に通達される。
• 会期終了日は各会期の初めに設定される。
• 総会は、前の総会での決定あるいは加盟国過半数の要請に従って別の場所で開かれている場合を除き、国連本部（ the Headquarters of the United Nations ）で開かれる。
• 総会は、総会を一時的に休会したり後日再開したりすることを、いかなる総会においても決定できる。

特別会

安全保障理事会の要請、または、国際連合加盟国の過半数の要請により、事務総長が各加盟国を招集し「特別会期」として「特別会（ special session ）」を開くことができる。

緊急特別会

安全保障理事会の5カ国の賛成投票による要請、または、加盟国の過半数の要請により、事務総長が各加盟国を招集し24時間以内に「緊急特別会期」として「緊急特別会（ emergency special session ）」を開くことができる。これは、総会が開かれていない時期に「平和に対する脅威」、「平和の破壊」、または、「他連盟の平和を破壊する行為」が発生し、かつ、それにもかかわらず安全保障理事会がその責務を果たしていない場合（ある常任理事国が同盟国擁護のため拒否権を発動し適切な安保理決議が不可能に見える場合）において要請できるものである。