ゲーム内で見かける専門用語のかんたんな解説を行っています。
よくある質問やまめちしきのページと併せてお読みください。
ゲームに出る海軍用語
- もくじ
このページについて
- 一部ゲーム専用の用語も併せて扱っています。
- 破線のアンダーラインがある言葉や一部の画像はマウスオーバーで補足説明が表示されます。
母港で見かける用語
- 階級に"将"のつく海軍のお偉いさん達のことです。(陸・空軍等では「将軍」といいます)
*1
提督と呼ばれる方々 - 「提督」や「○○提督」と彼らを呼ぶときの敬称としても使います。
(陸軍では「閣下」という敬称が使われていました) - 元々は『艦隊の司令官』を意味する言葉でした。
ゲーム内でもプレイヤーの皆さんは階級に関係なく艦隊の司令官として「提督」と呼ばれているようです。
ちなみにペリーさんも大佐(代将)で提督でした
- 軍隊に所属している艦(戦闘用・戦闘支援用の船)のことです。
「軍艦巻き」の語源にもなっています
- 軍隊に所属していても非戦闘用の船は「船」と名付けられ、
小型のもの(ボート)は戦闘用/非戦闘用にかかわらず「艇」と名付けられます。
- 「艦が来た」・「艦乗り」等、通常「ふね」と読む場面においては
「艦」も「艇」も「ふね」と読むようです。
- 軍艦の種類に関してはこちらをご覧ください。
- 艦隊を指揮する人のことです。艦長さん(艦の責任者)とは別の人です。
任される艦隊によって「司令」・「司令官」・「司令長官」と呼び方が変わります。 - 連合艦隊の指揮官は「連合艦隊司令長官」といいます。
指揮官のトップであり、すべての海軍士官にとってのあこがれの存在でした。
- 指揮官が座乗する艦のことです。
マストに"指揮官旗"という目印の旗を掲げることから、「旗艦」と呼ばれるようになりました。
旗艦 - 連合艦隊司令長官の座乗する艦は「連合艦隊旗艦」と呼ばれ、日本の軍艦にとって最大級の名誉とされました。
連合艦隊旗艦経験者の皆さん
- ゲーム内では各艦隊の一番目(一番上)に配備された艦娘がその艦隊の「旗艦」となります。
旗艦といっても提督がおんぶで座乗するわけではないようです
- 軍港の中にある、海軍のお偉いさん達が勤務する施設のことです。
それぞれの軍港の運営や、「海軍区」(各軍港が受け持つ守備範囲)の防衛を担当しました。
旧呉鎮守府庁舎 - 軍港と鎮守府は国内に4ヶ所、それに準ずる要港と警備府が国内に1ヶ所存在しました。
施設名 略称 所在地 よこすか
横須賀鎮守府よこちん
横鎮神奈川県横須賀市 くれ
呉鎮守府くれちん
呉鎮広島県呉市 させぼ
佐世保鎮守府さちん させちん
佐鎮/佐世鎮長崎県佐世保市 まいづる
舞鶴鎮守府まいちん
舞鎮京都府舞鶴市 おおみなと
大湊警備府- 青森県むつ市 - 現在、軍港・要港は「基地」、鎮守府・警備府は「地方総監部」、
海軍区は「地方隊」として海上自衛隊に引き継がれています。
- なおゲームにおいては艦これに関する拠点となるものは何でも「鎮守府」と呼んでいるようです。
運営チームは「運営鎮守府」と呼びます
- 船を安全に停泊させられる場所(水域)を意味します。
- 戦時中は島などに設けられた海軍の停泊地(拠点)のことも「泊地」と呼びました。
- 軍が直接経営する軍需工場のことです。兵器の開発や製造等が行われます。
- ちなみに「廠」は"壁仕切りの無いだだっ広い建物"を意味する言葉です。
- ドック(dock)のことを日本語で『船渠』といいます。
「入渠」とは船が船渠に入ること、つまり修理等のために「ドック入り」することを意味します。
- ちなみに「渠」は"人工の水路(みぞ)"を意味する言葉です。
- アルミニウムの原料となる、酸化アルミニウムを多く含んだ鉱石です。
複雑な精錬過程を経ることでアルミを精製することができます。
- 当時の航空機の機体には『ジュラルミン』というアルミ合金が主に使用されていました。
そのためゲーム内ではボーキサイトが航空機の補充用の資材として使用されているようです。
艦船や装備に関する用語
- 同じ型のシリーズの艦船は兄弟ではなく、"姉妹"に例えて呼ばれます。
こちらは暁型4姉妹 - 船は英語圏では女性名詞として扱われるため、同型の船を「sister ship」と表現します。
かつてイギリスから海軍の事を学んだことから日本でも「姉妹艦」と呼ぶようになったようです。
- 「○○型」「○○級」という船の型式の名前は、そのシリーズの1号にあたる船の名前が使われます。
そのため各型の一番艦のことを「ネームシップ」と呼びます。 - 姉妹艦でいうところの長女にあたる存在です。
ただし、一番艦=最初に完成した艦であるとは限らないようです。
吹雪型のネームシップ 吹雪 - ちなみに末っ子のことは「最終艦」といいます。
- 船を建造する際の主な工程の名前です。またそれが行われる日のことも指します。
起工
造船所でその船の建造が開始されることです。
↓ 進水
船体(ガワの部分)だけ完成させたら、ひとまず海に浮かべる工程(進水)に入ります。*2
この工程を経ることで初めて建造物が「船」として認められます。
&flash(http://www.youtube.com/v/kmXpkTSKpjI,400x255,);
進水の日は船にとっての誕生日にあたる大切な日*3ですので、航海の安全祈願を込めて、
「進水式」という式典で盛大にお祝いします(名前もこの時に付けられます)。
↓ 竣工
進水後は岸壁に係留した状態で艤装(エンジン等の取り付け)を行います。
それから必要な検査・試験を経て船が完成することを「竣工」といいます。
また軍の船として登録される「就役」も同日に行われるため、
竣工の日=就役の日とも言い換えられます。
- エンジンや舵、(軍艦なら)大砲、(マグロ漁船なら)冷凍庫など、
船の運用に必要な装備を船体に取り付けることを「艤装」といいます。*4 - また、その取り付けられる装備品自体のことも「艤装」と呼びます。
艤装のうち、軍艦や軍用機などに備える砲・爆弾・魚雷等の装備のことは「兵装」ともいいます。
艤装たっぷりの艦娘(伊勢)
- "弩"は1906年に誕生したイギリスの戦艦「ドレッドノート」の名前の略です。
ドレッドノートはかつてない全く新しいシステム*5が取り入れられ、
それ以前の戦艦では全く歯が立たないとして世界中に衝撃を与えた傑作戦艦でした。
ドレッドノート - それ以降、ドレッドノートと同様のシステムで作られた戦艦は「弩級戦艦」と呼ばれ、
弩級戦艦より更に巨大な主砲を積んだものを「超弩級戦艦」と呼ぶようになりました。 - 現在の「すごい」と言う意味の「超ド級」という言葉はここから来ています。
ゲーム内に登場する戦艦は全て超弩級戦艦です
- 指揮や操縦を行うためのスペースのことです。(普通の船では艦橋ではなく「船橋」と呼びます)
英語で「bridge」とも呼びます。 - 名前の由来は、外輪船が主流の時代、両側の外輪カバーの上が最も見晴らしのよい場所だったので、
両外輪カバーの上をつなぐ橋のようなものを渡して、そこで船の操縦や指揮を行っていたことに由来します。
外輪船と船橋 - 檣楼(タワー状の帆柱)の上部など、通常最も見晴らしのよい場所に設置されます。
(しばしば混同されますが、タワーそのものが艦橋というわけではありません。)
前檣楼(武蔵) 檣楼のない場合(龍驤)
- 船の床の部分のことです。
通常、「甲板」といえば最上部(表面)の床の「上甲板」のことを指します。 - 船体内部の床は「○階」とは呼ばず、上から順に「第二甲板、第三甲板、…」と呼びます。
(なお船底の部分は「船底」と呼び、床になっていても甲板とは呼びません) - 英語で「デッキ」とも言います。デッキブラシやデッキシューズ等の名前もここから来ています。
木製の甲板(写真は戦艦 三笠)
- 上甲板が航空機を運用するための平らなスペースとなっているもののことです。
- 空母の飛行甲板は「全通甲板」と呼ばれる艦首から艦尾まで貫いた滑走路となっているため、
あまり軍艦っぽくは見えないかもしれません。
空母(鳳翔)
- 艦載機を強力なパワーで射出して離陸させる装置です。
- 全通甲板(滑走路)が無くても航空機を発艦できるため、様々な軍艦に搭載されました。
なお空母以外は発艦しても帰る滑走路が無いため、水面に着水できる"水上機"が使用されました。
何と潜水艦にまで搭載されました
- 『軍艦に搭載する航空機』の略です。
狭いスペースで運用できるよう、主翼が折りたたみ式になっているのが主な特徴です。
折りたたみ式 - 日本海軍では、空母に搭載する(滑走路を使う)航空機は「艦上機」と呼び、
空母以外に搭載する水上機のことだけを「艦載機」と呼ぶ、としていました。
艦上機 艦載機 (水上機)
- その名の通り、内部が小塔のような構造になっている大砲のことです。
土台を回転し、砲身(筒の部分)を上下し、中の人を保護するための仕組となっています。
表から見えない部分がけっこう下まであります - 砲塔は「1基、2基、…」と数えます。
また前から積んである順に「第一砲塔、第二砲塔、…」と呼びます。
- 1基の砲塔に砲身(筒の部分)が2門以上ついているものの呼び方です。
2門の場合のみ「連装砲」と呼び、3門以上は頭に数字を付けて「三連装砲」等と呼びます。
- 1門だけのものは「単装砲」と呼びます。
単装砲 連装砲 三連装砲 - 1隻に複数の砲塔が積んである場合、「○基○門」と表現します。
連装砲が4つであれば「4基8門」といいます。
- 大砲の大きさを表す単位として、 「口径」 と 「口径長」 というものが使われます。
こうけい
口径大砲の口の広さ(直径)のことです。
ミリ・センチやインチ等で表します。こうけいちょう
口径長÷ 砲身(筒の部分)の長さが
口径何個分かを示す数値です。
(砲身長 ÷ 口径)- 口径(△△cm)は扱う弾丸の大きさ(直径)を意味します。
- 口径長は「口径○○個分の長さ」という意味で、 『○○口径』 と表現します。
ちょっとまぎらわしいですね
- 口径(△△cm)は扱う弾丸の大きさ(直径)を意味します。
- 口径と口径長を掛け合わせることで、砲身の長さがわかります。
大砲の種類 口径と口径長 砲身の長さ
20.3cm(2号)連装砲口径:20.3cm
口径長:50口径20.3cm × 50 ≒ 約10m
20.3cm(3号)連装砲口径:20.3cm
口径長:55口径20.3cm × 55 ≒ 約11m - 弾丸は大砲が大きければ大きいほど遠くまで飛んで行く性質があるため、
口径や砲身の長さは戦いの有利不利を決める非常に大事な要素でした。
- 「雷」とは爆弾のことで、水上・水中で使用する爆弾を「水雷」といいます。
(同様に地上・地中で使用する爆弾を「地雷」といいます。) - 水雷には主に「魚雷」・「機雷」・「爆雷」の3種類があります。
- 魚雷 : エンジンとスクリュー等が取り付けられた、自力で海中を進んでいく水雷です。
水中を進むスピード自体は遅かったので、相手に接近して撃つ必要がありました*6が、
当たれば戦艦をも撃沈するほど強力な武器でした。(魚雷を撃つことを「雷撃」といいます)
こちらは訓練用の魚雷(先端が赤)
- 機雷 : 地雷のようにあらかじめ水上・水中に設置しておく水雷です。
触れると自動的に爆発します。(機雷に触れることを「触雷」といいます)
なおゲーム内には登場しません
- 爆雷 : 水中に投下して爆発させる水雷で、潜水艦を攻撃するために使用されます。
「爆雷投射機」からスポ~ンと投下します
- 魚雷 : エンジンとスクリュー等が取り付けられた、自力で海中を進んでいく水雷です。
- 魚雷を使用するには、水中でエンジンを燃焼させるための酸素が必要でした。
通常は圧縮した空気が使われましたが、日本海軍では圧縮した『酸素』を使いました。
- 酸素オンリーなので燃焼がパワフルでスピードが速くなり、射程が飛躍的に延びました。
また燃焼後も二酸化炭素しか発生しないので、全て水に溶けて雷跡が見えないというメリットもありました。*7 - 当時開発に成功したのは日本だけだったので、「酸素を使っている」というのは秘密(禁句)だったそうです。
(酸素)の部分はナイショでした。
- 名前の通り、魚雷を発射するための管状の装置です。
圧縮空気の力でシュパッと発射します。
- 魚雷発射管は砲塔のように土台の数を「○基」、管の数を「○門」と数えます。
水上艦タイプ 潜水艦タイプ
- 魚雷は重量が3トン近くあったため、海上では魚雷発射管に装填ができませんでした。
そのため1発撃ったらお終いで、たくさん撃つには魚雷発射管を増やすしかありませんでした。
- 魚雷発射管を増やすにはスペースにも限界がありますので、
一つの魚雷発射管でもう1発撃てるよう、「次発装填装置」が開発されました。
これにより、従来の2倍の数の魚雷を発射できるようになりました。
後ろからズボッと魚雷を差し込みます - 酸素魚雷と同様に、こちらも日本独自の技術でした。
- 「ダメージコントロール」の略で、応急処置のことです。軍事以外にも様々な分野で使われます。
- 海の軍事においては主に、艦船が攻撃を受けた際、開いた穴をふさぐ等の応急修理を施すことで、
沈没や火災などへの被害の拡大を防ぐことを意味します。 - ゲーム内ではアイテムとして装備することでダメコンを行い、艦娘の沈没を防ぐことができます。
※ただし消耗品です。
出撃時に見かける用語
- 出航のために錨を巻き上げることです。
錨の爪が水底の土に突き刺さって船を停めていることから、このように表現します。 - 錨は通常艦首部分に取り付けられ、船の大きさによって数が1~3個と変わります。
錨を下ろすことは「投錨」といいます
- 船や航空機用のコンパス(方位磁針)のことです。現在の方位や進路などを測定します。
船の場合は「羅針儀」と呼ばれる装置の中に収められています。
- ゲーム内では「羅針盤娘」と呼ばれる4匹の妖精さん達がグルグルと回して進路を決めてしまいます。
羅 針 盤 娘
- 戦いの際、空における味方の戦力が相手よりも上回っている状態のことです。「航空優勢」とも言います。
制空権がある=敵機からの攻撃を受けにくく大きな損害を受けずに行動できる、ということになります。 - 敵空母を撃破・撃沈したり、戦闘機で敵の航空機を撃墜したりすることで制空権を確保*8します。
- 偵察機などで発見した敵を気付かれないように監視し続けることを「触接」といいます。
- ゲーム内では触接を行うことで戦闘開始時の航空攻撃をサポートします。
接触(せっしょく)じゃないよ!
- 「砲戦」は大砲を用いた遠距離戦のことで、「雷撃戦」は魚雷を用いた近距離戦(魚雷戦)のことを意味します。
- ゲーム内では2つ合わせて「砲雷撃戦」と呼んでおり、砲戦が終了した後に雷撃戦が始まります。
- 大戦当時は砲戦、雷撃戦共に行う場合は「砲雷同時戦」と呼んでいたようです。
©東北新社
「砲雷撃戦」という造語はアニメ『宇宙戦艦ヤマト』が元ネタのようです
- 水平線の彼方にいる相手に大砲の弾を当てるのは非常に難しい*9ため、
弾がどの辺りに飛んでいったかを観測(弾着観測)して砲身の向きや角度を修正する必要がありました。 - そこで効率よく弾着観測を行うため、水上機が用いられました。
「どっちにどのくらいズレてたよ」というのを遠方から中継してもらいます。
- ゲーム内でも水上機を搭載した艦は強力な『弾着観測射撃』を行うことができます。
(但し「航空優勢」または「制空権確保」の状態である必要があります)
- 文字通り夜間戦闘のことです。
夜は暗くて見通しが悪いことから、レーダーが発達する以前は必然的に接近戦が行われました。
- かつて日清・日露戦争で夜戦での水雷戦隊による奇襲が大成功を収めたことから、
日本海軍は夜戦に入れ込み、「日本海軍のお家芸」とまで呼ばれていました。
- 日本海軍が行った、駆逐艦で夜間に輸送物資を運ぶ輸送作戦のことです。
夜になるとコソコソと行列を作って運んだことから、「鼠輸送」「東京急行」*10などとあだ名されました。
ドラム缶に食料などを積んだりしました - 戦時中、南方の島周辺の海域は制空権を連合軍側に奪われてしまっていたため、
足の遅い輸送艦では敵の航空機に簡単に見つかって撃沈されてしまいました。
そのため仕方なく、あまり積めないけれど足の速い駆逐艦で夜のうちに輸送を行いました。 - ちなみに潜水艦を用いた輸送作戦のことは「モグラ輸送」と呼ばれました。
「モグラじゃないもん。」
- 平たく言うと、「撃沈」(攻撃によって船が沈没すること)を強調した言葉です。*11
- ゲーム内では、戦闘中に艦娘が死んでしまうこと(ロスト)を意味します。
- 同じ艦娘は何度でも手に入りますが、死んでしまったその艦娘が生き返ることはありません。
轟沈を回避すること自体はとても簡単*12ですので、うっかりに気をつけましょう。
- 元々は「帰港投錨」の略で、艦船が基地に帰ること&帰ってきたことを意味する言葉でした。
転じて航空機や兵隊さんが基地に帰る&帰ったを表すときにも使われるようになりました。
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