渡辺善太郎

Last-modified: 2022-03-02 (水) 17:35:27

2021.7.22 逝去。57歳。
数年前よりすい臓ガンで療養中だった。
wikipediaにないゲーム関連3作などの情報をまとめる。
(但し、不明点多数あり)

サイバーミーム (TV番組/TVK/1991~1992)

art worksとしてzentaro from Le sang de poète and power boxとクレジットあり。番組内のCG制作+BGM作曲を行なった模様。"Le sang de poète"とは「詩人の血」の仏訳で、元ネタはジャンコクトー監督の同名フランス映画から。パワーボックスはダウンタウンブギウギバンドや宇崎竜童のマネージャー、並びに竜童組のプロデュースをしていた栗田秀一(Hideichi Kurita)が独立起業した会社で、渡辺はここに所属していた。他にレコーディングエンジニアの渡辺省二郎、吉村健一、作曲家の増田俊郎らも在籍する、業界では知られた会社。この時のCG制作が次項のTVゲーム「DEPTH」に繋がったのではないだろうか。なお、ロケ技術はコスモスペース、編集/MAはクロースタジオ、番組コンセプトは宇崎竜童の事務所「ブギウギオフィス」の創設者でプラスチックスの島武実。
https://nicovideo.jp/watch/sm23333134

DEPTH(1996年/プレイステーション/開発:オーパス・スタジオ)

ZEN名義でゲーム自体をまるごとプロデュース。オーパス x SCEの音楽ゲームレーベル〈SweepStationシリーズ〉第1弾で、ちなみに第2弾は電気グルーヴ・ピエール瀧の「グルーヴ地獄V」(1998)である。海中をイルカがすいすい泳ぎ、散らばったメロディやリズムを収集。「GROOVE EDITOR」モードに入ると、集めた音ネタを組み合わせて楽曲が作れるという、シーケンスソフトの走りのような機能を搭載。音素材は600あり、すべて善太郎が用意した。5万本売れればいいだろうと低く見積もったが実際は45万本。他にテクノ音楽に乗せてイルカの生態を眺める環境ビデオのようなモードもあり、全体としてはテクノ+Amiga+水槽と、善太郎の趣味が1つにまとまったような作品と言える。オーパス鈴木隆志によると、AmigaのVideo Toasterで渡辺が自作した動画が、ゲームの根幹になっていると云う。

ディレクターは同時発売の松浦雅也:監修作「パラッパラッパー」の制作管理を行ったSCEIの支倉朋洋。制作統括にSCEI制作部サウンドグループの藤澤孝史。内蔵音源プログラミングはオーパスの山口友生。ゲストとしてDJ TA★1とマイク・ヴァン・ダイク(Mijk Van Dijk)の名があるが、楽曲提供でもしたのだろうか?
https://www.redbull.com/jp-ja/depth-which-pioneered-dtm
https://www.jp.playstation.com/software/title/jp9000npji00023_000000000000000001.html

BEAT PLANET MUSIC (2000年/ソニー・インタラクティブエンタテインメント/プレイステーション)

  • サウンドクリエイター:渡辺善太郎、山崎耕一(RAM/pentagon/SCE)
  • プロデュース:藤澤孝史
  • ディレクター:津田純(オーパス)、中井直人(現:中井ナオト)
  • サウンドプログラム:山口友生(オーパス)+中井直人(サンプラー機能周りを担当)
  • Sound Artist:渡辺/山崎以外に、Jan Hennig、Saito Hiroaki、Masaaki Kaneko、Mijk Van Gijk、DJ Toby、Yu Ogata、足立賢明
  • 中井プロフィール
    元ゲームディレクター・プランナー。1995年ソニー・コンピュータエンタテインメント入社。サウンドクリエイターとして攻殻機動隊PS版のサウンドディレクション、ポポロクロイス物語など多数。DEPTH、ビブリボン等の企画に参加。ディレクター兼プランナーとしてBeatPlanetMusic、TVDJなどを企画。2004年ゲーム業界を離れモバイルサービスのプロデュース、KDDI関連会社勤務を経て現在フリー。
  • 〈SweepStationシリーズ〉第3弾かつ最終作。

https://www.nucode.net

リモココロン?(2001年/PS2)

「DEPTH」同様、SCEIの支倉朋洋ディレクション作品。業務多忙で、biceに一部楽曲を振ったようだ。ゲーム全体では10曲ほどの音源が存在し、うち4曲がサウンドトラックCDとしてリリースされている。収録内訳はbiceと渡辺で2曲づつ。ダイキサウンドの流通を噛ませてはいるものの純粋な音楽CDではなく、レターセットに付属という変わった形態(文房具扱いになるのだろうか?)の為、発売情報すら届かなかった人も相当居たと思われる。なお、biceは2010年に38歳で急逝。死因は心筋梗塞。

本人ブログ「ever green dazed」 (2007.1.13~2010.8.12)

https://august999.exblog.jp
自作水槽日記が中心で、コンテストにも応募していた。音楽面の話題はなさそう。
ブログタイトルは、feltというUKインディーズバンドの曲名から。1982年発売作品。

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その他、参考サイト

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