《地名・地形・施設》/【サーフ村】

Last-modified: 2023-10-16 (月) 14:29:27

1st

プロローグで渡り鳥のロディが滞在している、実質的なはじまりの村。
馬や鶏を飼育していて、畑があって、家は木造、くらいの「村」によくある特徴しか無く、ナレーションで「辺境のサーフ村」と書かれる程度に辺境に位置している。
「お前さんはよく働いてくれるから助かるよ」と村人の覚えも良いばかりか、村の少年トニー?が村の禁を破ってベリーケイブ?へ入ってしまった案件を村長宅に居合わせたロディに聞かせて良いものか迷ったキャンベル?に対して「いいから、話を続けなさい。ここにいるものは皆、サーフ村の大切な仲間。…違うかね?」と村長に言わせるまでに一介の渡り鳥としては格別の扱いを受けていたロディだったが、トニー救出の際にARMを使用してみせたことで状況が一変。
閉鎖的空間に住み、古くからの因習を重んじる頑迷な村人たちは自分達の常識で計れないモノを決して認めず、先刻起きた地震や魔獣の封印が解けたことすらもARMの仕業と関連付け、無知からくる恐れを最大限に膨らませながら全力全開に叩き付けた挙句、ついにはロディを追放処分とする。
先ほどまで「ロディのおかげでトニーが助かった」「二人が洞窟の奥を見てきたお陰でベリーが採取できそうなのが分かった」と口々に感謝や賞賛を述べていたのに、この変わりよう、プロローグからいきなり重過ぎると困惑した人も多いかもしれない。
以後は村への進入こそ可能だが、村人は皆一様に不快感を露にして刺々しい態度を取り続け、プレイヤーのヘイトを高めることに腐心してくる。
ヴィンセント?とトニーの親子はそんな村の連中の態度を快く思っていない辺境最後の良心だが、怪我人と子供という立場上、村社会での発言権は無いに等しく、何も出来ずにいることを詫びてプレイヤーの涙腺を刺激する。


なお、無印では通常攻撃の方法が剣である都合で、戦闘中にARMを使用せずにロッティングビーストに勝つことができるが、その場合は「こいつはARMを持っている、俺はこのあいだ荷物を覗いたから知っているんだ」といった主旨の発言が飛び出す。


ちなみに、本作の瞬間移動手段、テレポートではこのサーフ村が先頭に来る。
上述の背景から来るプレイヤーの心情も伴って二度と立ち寄りたくない村であり、しかもうっかり立ち寄ったところで利用できる施設も宿しかなく、うっかり連打すると無駄な時間を食ってしまう。

F

The heart shape is drawn in the farthest village.
(心の形は、最果ての村に描かれている。)

プロローグでロディを追放して以降、村人たちは彼のお陰で採取が可能になったホーリーベリーを売り捌くことで荒稼ぎをしており、段々と畑や家畜といった周囲を顧みなくなり足が地を離れて性格が厭らしくなっていくというありがちな成金道のレールを順調に快速走行し、犬にすらもその行方を心配される始末。
案の定、封印の役目を果たしていたホーリーベリーの乱獲によって徐々に大地の力が失われ、ある日突然瘴気が村を含む辺り一帯に蔓延する最悪の事態になるが、ここでゼファー入手イベントの都合でタイミング良く登場したロディが元凶を退治して解決する。
こうして、わだかまりを超え、団結し、暗雲を払う西風が吹く奇跡を目撃した村人達は、自らの非を詫びて改心し、末永くロディの英雄的行動を語り継いでいくことを誓い、全ては教訓的昔話のように綺麗にまとまった。


この、ホーリーベリーを欲望のままに乱獲するくだりからは、Fで新たに追加された要素である。
本来はイメージが悪いまま終わってしまった「サーフ村の救済」という意図が少なからずあったと見られるが、村人による清々しいまでの熱い手のひら返しについて納得がいかない・腑に落ちない・蛇足であるとするプレイヤーも一定数おり、「救済後」にもかかわらずサーフ村風物詩の爆発音打撃音が響き渡ることもしばしばである。


1stにあった道具屋が無くなり、タウンとしての機能は村長宅での無料宿泊のみ。
レベルが上がるほど宿代が上がるFの仕様上、タダで泊まれるというのは確かにお得に思えるのだが、実際には大金を容易に稼ぐ方法があるため、存在意義はあまり無い。
まして行商人やマジックギルドといった他施設が一切無いことを併せて考えると、わざわざここに来てまで宿代をケチるかどうかはもはや趣味の問題である。