ワイルドアームズ

Last-modified: 2024-04-03 (水) 20:37:46

全てはここから始まった。記念すべきWAシリーズ第一作目。
この作品が世に出なければ後発のシリーズは勿論、本Wikiも存在していなかったであろう。


1996年12月20日発売。
スーパーファミコンの一強支配時代が終焉に差し掛かり、当時次世代ハード機としてセガサターンと鎬を削り合っていたプレイステーションがロールアウトしてはや三年目、正統派のRPGが未だ少なかった本ハードにおいて「西部劇風味を前面に出した、旧来の王道を行くRPG」として年末の目玉の一つに数えられていた。
折悪しく翌月末に発売を控えていた、あの『ファイナルファンタジーⅦ』の陰に隠れてしまった感は否めないものの、それでも口コミによる好評によりハーフミリオン近いセールス(約41万本)を達成したのは快挙に値するだろう。

  • 実際、今は亡き『ザ・プレイステーション』の読者投稿ランキングでは常に50位圏内をキープしていた唯一のPSソフトとなり、根強い人気を誇っていたことが窺える。
  • その『FF7』にしても当初の発売予定は本作と同じ1996年12月であったのが一月延期になったのが実情であり、もしあちらが予定通り同月に販売されていればもっと惨憺たる売上になった可能性もある。
    そういった意味ではむしろ僥倖だったとも取れるだろう。
    • 経営陣としても『FF7』とのバッティングは避けたいと思っていたらしく、WA1stは急遽リリースを1ヶ月前倒しすることになったそうな(引用:金子氏のX
      開発チームが相当なデスマーチに見舞われたのは想像に難くないだろう。

コンシューマRPGとしては当時初めて3Dフルポリゴンによる戦闘グラフィックを取り入れたことが祟って若干バトルのテンポに難がある、戦闘システム自体旧来のコマンド選択のみでキャラの強化もレベルアップや各種ドーピング・アビリティ修得のみで少々寂しいなど問題点も指摘されたが、それでも以後シリーズの恒例となった各種グッズを用いたダンジョンの仕掛け解除や謎解きといったアクション・パズル要素を含むギミックの魅力、インフィールドにおけるローディングラグの少なさ(マップの切り替わりがほぼ一瞬で行われるのは後にも先にも本作だけ)に見られる動作の軽快さ、そして本作から4thまでメインミュージックコンポーザーを務めることになるなるけみちこによる世界観や雰囲気にマッチしたBGMなどは概ね好評であった。

  • 「マップ上で何もしないでいるとキャラがイライラした仕草を見せる」「水たまりを過ぎると足跡が残り、それが徐々に消える」など、本作だけのこだわりな演出も楽しい。

後発の2ndが大好評を博した為、そちらから「2ndをやったからこっちもやってみるか」と好奇心を持たれて再評価された節もあるとされる。


2018年8月現在、電撃でメモリアル企画が組まれている。
http://dengekionline.com/sp/wildarms/


2018年現在ではアーカイブで発売しているため対応機種は多く、PS1、PS2、PS3、PSP、PS Vita(及びそれぞれの派生機種)で遊ぶことができる。

  • 2021年にPS3/VITAのゲームアーカイブス終了の告知がされるも後に撤回され、現在でも上記の機種でプレイ可能。ただしWEB上からの購入とクレジットカードの使用は不可になってしまった。
  • 更に2024年現在でもPlaystationPlus限定サービスの「クラシックスカタログ」にて2ndとともにHDリマスターされ配信されており、PS4/PS5でプレイ可能になっている。PS2作品が続くことを祈りたい。