概要
若き日の【アルウェ王妃】が自身の予知に導かれて訪れた【銀の丘】にある不思議な扉から現れた【フォステイル】から与えられたノート。来歴からすればフォステイルのノートとでも呼ぶべきもの。
3つまでならなんでも願いが叶うという不思議なノートだが、3つ目の願いを書くと書いた者は破滅してしまうという。
アルウェ王妃は3つ目の願いを書いた事で悲惨な死を迎えたが、ノートは息子の【ラグアス王子】に託された。
メギストリス国内ではノートの存在がささやかれていたが、所有者であるラグアスがずっと引きこもっていた事や彼自身がフォステイルとなっていた事でその記憶を失っていたため噂レベルの域を出ておらず、【プーポッパン王】もデタラメと一蹴していた。
フィクション作品におけるこの手のものの常で「ノートそのものが増える願いや、3つ目の願いを書いたときに破滅しないようになる願いを書き込んだらどうなるのか?」と言った疑問が出されることがあるが、それらに関しては作中で説明されていないため実際どうなるのかは不明。
しかし、アルウェ王妃の3つ目の願いを見る限りノートの存在自体に関わる書き込みも願いが叶うことから、それらの書き込み内容についてももしかしたら対象に入っているのかもしれない。
また、ラグアス王子が「魔瘴がプクランド大陸から消えるように」との願いを書き込んだにもかかわらず、【けがれの谷】や【賢者の隠れ家】、【魔瘴調査区画】などから魔瘴が消えている様子が見られていないという重大な矛盾が見られる。
後者2つは地下に存在する魔瘴のため「ノートで消去された対象は地上の魔瘴のみだった」と言い張れるかもしれないが…。
けがれの谷に関しては【大いなる闇の根源】と関わりの深い土地であることが示唆されているため、もしかするとノートの効力すら受け付けなかったのかもしれない。
アルウェの書いた願い
- 「本物のお姫様になりたい」
- 「プクリポのみんなを救っちゃうようなイケメンがあたしの息子に生まれますように」
- 「いつかラグアスが3つ目の願いを書こうとした時にノートが消えてしまいますように」
ラグアスの願い
- 「フォステイルになりたい」
- 「魔瘴がぼくたちのプクランド大陸から消え去るように」
- (3つ目の願いとして父のプーポッパン王を生き返らせようとしたが、アルウェの3つ目の願いによってノートが消失した)
流浪のフォステイル(Ver.3.0)
放浪のフォステイル6回目にて、彼が各地で人助けをする理由が「人々の感謝の気持ちを集めてノートを創ること」だと判明。奇跡を体感した人はそれが周囲にも伝播するように、と無意識に願う性質を利用しているらしい。
クエスト【パクレ警部の現実】(Ver.4.5後期)
アルウェ王妃のノートのプロトタイプの「銀色のノート」が登場。
この時点ではノートに書いたことが意図せず現実化してしまう危険性があったため、銀の丘の扉に封印されていたが、扉の中に閉じ込められた【パクレ警部】が発見し書き込んでいた妄想が具現化し、【パクレ警部の事件簿】のストーリーになったという。
そしてそのことに気付いたフォステイルはパクレ警部の元へバナナを送り付け、結果的にノートはパクレがバナナの皮で滑った際にたき火の中に落ちて焼失した。
余談
命と引き換えにプクランド大陸の魔瘴を取り除くメギストリス王家の儀式と、三つの願いを叶えると破滅してしまうというこのノートの共通点は興味深いところである。
また、モチーフと思われるものに「猿の手」というものがある。
これはウィリアム・ワイマーク・ジェイコブスの短編小説のタイトル及び作中に登場したアイテムで、その後様々な創作にモチーフとして取り入れられた定番のネタである。
作品によってその扱いは様々だが、多くの場合において「三つまで願いを叶えるが、重い代償を伴ったり歪んだ形で願いを実現したりする呪いのアイテム」として描かれている。
本作におけるこのノートも、アルウェが三つ目の願いを叶えた時にその命を奪うという形で呪いを発現させており、猿の手の一種と解釈することも可能である。