【オルカ】

Last-modified: 2022-05-17 (火) 18:50:12

DQ7

【グランエスタード】のよろず屋の一人息子。【主人公】【マリベル】とは同年代らしい。
 
名前の由来はシャチの英名「Orca」と思われ、英語版での名前はPS版ではOrka、3DS版ではPires。こちらは【海賊】を意味する「Pirate」からか。
 
いつもはよろず屋の二階にあるカウンターの中にいて仕立て屋らしきことをしているのだが詳細は不明で、なぜか看板は【武器屋】のそれ。
さすがにごっこ遊びという年でもないだろうし、古看板を暖簾代わりにでもしているのだろうか?
 
一応主人公の知り合いとはいえ、伏線が張られているわけでもなければ重要キャラの背景を演出するわけでもないのでストーリーには一切関わらないし、目立つ場所にいるわけでもない上に会う必要もない。そんなモブ同然の彼に名前が与えられているのも、島で暮らす主人公達の生活感の演出ゆえだろう。
 
物語の冒頭ではマリベルにベタ惚れであり、やたら二人っきりになりたがるなど積極的にアプローチしているが、当のマリベルはその気がないようで相手にしてない上、「あまり好きじゃない」だの「ドレスが買える唯一の店だったから仲良くしてた」だの、挙げ句には「もう世界中で買い物できるからそろそろ潮時」だの陰では酷い言われよう。しかもそんな本音を隠しつつ、本人を前にしては如才なく対応できるあたりに女の怖さが垣間見える。
マリベル曰く「オルカと主人公は正反対」らしく、彼女の毒舌抜きにしても……。
なお後述するオルカの本性についてはマリベルには(恐らく初めから)バレバレであり、見抜いているからこその上記の評価なのだろう。
 
ともあれオルカはマリベルにベタ惚れだけあって彼女とよく一緒にいる主人公を一方的にライバル視している節があり、「お前なんかがマリベルと釣り合うもんか」などとかなり強気に見下してくる。
一応客観的に見れば島1番の網元の娘であるマリベルに対し、主人公はその網元に使われる立場の漁師の息子でしかないので、裕福そうな商人の子であるオルカの方が釣り合う、というのは間違いではないが、主人公の父親のボルカノは腕の立つ漁師として名の知られた存在であるし、それを抜きにしても別にアミットはそのような身分差を気にするような人物ではないので的外れな指摘である。
意中の相手が別の異性と仲良くしてたらそりゃ穏やかではいられないだろうが、別に付き合ってるわけではないので「お前なんかが釣り合うか!」と言われる筋合いはない。なのにわざわざ本人に面と向かって言い放つ事といい、後述の様子といい、マリベルの事抜きでも既に性根がねじ曲がっている可能性が高い。
とりあえず主人公に対するライバル心(というか敵愾心)は相当なもののようで、他の大陸がいくつも解放され、主人公が魔物との戦いを何度も潜り抜けていることがエスタード島内で有名になっている状態でも一貫して見下してくる。
と思いきや、王子である【キーファ】がいると途端に掌を返して媚びだす。もちろん彼も「どうも好きになれない」と本性を見抜いているが……。
 
これぐらいならまだ嫉妬ゆえの負け惜しみと取れなくもないが、こいつの増長ぶりは止まることを知らず、むしろ悪化の一途。マリベルがパーティに不在の場合「ついにマリベルに愛想を尽かされたんだな」と決めつけ、「う…うぷぷぷ!最近お前の顔を見ると何だか笑っちゃってな」「また友達に戻れるチャンスもある」と笑いものにする場面も。
 
大方、コイツの脳内では「いつも一緒にいるマリベルがいない→さてはマリベルに絶交されたな?→ざまあ見ろ~!!」と結び付いたと思われるものの、マリベルがいない理由はそんなしょうもないものではない。マリベルの父【アミット】が病に倒れ、しかも生死を彷徨うほどの重体ということで、看病のために離れたのである(またマリベルは「良くなるまでアミットの側にいてやるべき」だとも言われた)。
そしてアミットは地元の名士であるためこの話はグランエスタードでも広く知られているにも拘わらずこの態度。
オルカがその事を知らないとも思えないが、仮にも好意を寄せる女の父親が倒れた緊急時ですらこんな有様なので仲間達からも嫌われており、【メルビン】は「こんな男にマリベル殿を渡してはならんでござるぞ」と律儀に忠告してくれるし、【アイラ】に至っては「最低だわ」とバッサリ。
キーファに媚びるのはもとより、主人公に対する態度も羨望や嫉妬の裏返しと取ればまあまだわかるが、好きな人の不幸すら全く省みない分、【ホンダラ】以上にどうしようもない男である(しかもホンダラすら改心したというのにこいつはその様子もない)。
 
なお、マリベル離脱後直後の時点で「やたら女の子を家に呼んでいる」という話が聞ける。この時マリベルは父親の看病に付きっきりなのでマリベルではない誰かなのは確定だろう。
そしてDISC2開始直後と精霊復活後には実際に別の女の子とイチャラブしている。攻撃的な態度も一途な恋心故のものであるならまだ擁護の余地もあったが、浮気性とまできたら一点の救いようもない。
マリベルが一緒にいると「これは違うんだ」と必死に弁解するが、もちろんマリベルは全く気にしていない。この時【ガボ】は血の雨が降るかと思い一瞬恐怖を覚えたらしいが、マリベル本人がどうでもよさそうな反応を見せたので安心している。
こちらを笑い者にしていたこいつ自身が笑われるようなことをやっている辺り実にお粗末だが、【ピピン】のようにあえて道化としておどけているのではなく完全な素でこれであると思われる。
 
【エンディング】では【グランエスタード】には不在だが、彼の父親が「うちのバカ息子のオルカときたら『オレも石版を探すぞ!』って飛び出していきやがった! 今さら遅いってんだ なっ、(主人公)」と呆れたように語っており、やっぱり主人公に対抗して石版を探しに行った模様。
主人公をライバル視していた割にはあまりにも動くのが遅すぎるが、もしかして魔王が倒されて安全になったから探しに出掛けたのだろうか?
まあ仮に石板を見つけられたとしても使い方や役割などまずわからないだろうし、これじゃオルカじゃなくてオロカである。
 
ちなみにゲーム中ではメダル100枚(リメイク版85枚)とコイン2000枚で手に入るものを除けば、現在彼が入手できる可能性のある石版は神さまにもらえる3つだけ。【スイフー】並みに強いなら別だが、間違いなく平和な時代を生きていただけの一般人でしかないオルカが神さまに勝てるはずがなく、そもそも会いに行けるかすら不明。
 
ちなみにオルカの母親は息子がマリベルに騙されていると思い込んでおり、マリベルのことを一方的に嫌っている。
実際にはマリベルは彼と付き合っているわけでも何でもないのだが、マリベルがパーティにいると「息子に近付かないでくれ」と言い捨て全く聞く耳を持たない。
一方で主人公のことは「あなたみたいな立派な子がオルカの友達ならいいのに」とやけに気に入っている。
父親はオルカと主人公が友達だと思っているらしく、両親とも主人公への態度は息子とは反対に好意的である。
一体家庭でどのようなやり取りをしているのだろうか…

漫画版

そんな彼だが漫画版での最終回付近ではマリベルを置いていなくなったキーファには批判的(漫画版ではマリベルとキーファはかなり親密な関係となっている)で、その事に怒ったマリベルの暴言を受け止めて、彼女の和解のつもりでの「そのドレスは素敵ね」の言葉を「お世辞でも嬉しいよ」と笑顔を見せるなど、本編とは違い良い意味で印象的な場面があり、扱いが格段に良くなっている。

実在の企業名

株式会社オルカはゲーム開発会社。2010年設立。
少年ヤンガスやドラッグオンドラグーンシリーズを制作した旧【キャビア】の系統である。
1980年代にも同名の会社が存在したが、恐らく偶然の一致と思われる。
 
DQ10、DQ11(PS4版、DQ11S)などに開発協力として携わっている。
兄弟会社にCG制作のイルカがあり、DQ10やPS4版DQ11のグラフィック面で開発協力をしている。