【クリスタルパレス】

Last-modified: 2022-09-06 (火) 23:17:40

DQ7

終盤に入ってイベントで訪れる、豪奢で巨大な宮殿であり塔。神の住居として建造された。
 
【グランエスタード】から北北西にいつの間にか出現した島にあり、世界中から何人もの職人を呼んで作らせた美しい外観に、天をも貫く高さと、まさに神の名に相応しい造りである。
城内には選任の神官や警備隊がおり、主人公の仲間である【メルビン】も聖戦士長として在籍している。宮殿の完成した暁には神託を授けると称して世界中から国王や大神官といった支配者クラスの人間を招待していた。
主人公達は【グランエスタード王】のお付きとしてパレスを訪れ、最初は待機所で待つように言われるが、メルビンの知り合いであることが知られた結果、神が降臨する祭壇のある部屋に入って神の声を聞くことを許されるのだが…。
 
地上から上は厳かな空気に包まれた清浄な空間で、働いている人々にも特に不審な点は見られないのだが、地下にある宝箱には【バーサカヘルム】という呪われた装備があり、牢獄には、魔物を殺してはいけないということで【ケルベロス】【デーモンレスラー】【デスクリーチャー】が入れられている。「なぜ神の城なのに呪いの防具や魔物が?」と疑問に感じ、この時点で何か不吉な予感を抱いた人もいるかもしれない。
魔物達に話しかけても無言だが、神との謁見後に再度話しかけると笑い声を上げている…。
 
また外観にいるシスターと会話すると池の水である【せいすい】をくれる。貴重なものなので1人1回といわれるが市販されてるものとの違いはない。
この後の展開を知っているクリア済みのプレイヤーは貰ってすぐ投げ捨てるらしい。
 
しばらく後の【四精霊】復活後、なんとクリスタルパレスはまがまがしい雰囲気を帯びる【ダークパレス】に変貌。
実際は神の居城なんかではなく、神も実は魔王が化けた偽物だということが後に判明する。結局ここは魔王の本拠地だったのだ。
 
そう言われてみれば内観も攻め込まれること前提の設計であり、戦いがここで起こることを示唆している。守りを重視した作りにするよう依頼されていたことを疑問視する建築職人の会話も伏線だったのだ。
まあ【ネビラ】の傍若無人な態度からして神に仕える者にはてんで似つかわしくなかったのだが。

聖戦士長メルビン

ここでメルビンと再会したときにメルビンは主人公達に「殿」をつけず、呼び捨てにしている。
この辺のセリフについて違和感を覚える人もいるようだが、彼は勤務中でもあり、聖戦士長としてここでは警備上も責任上も重要な立場に就いている関係上、知人とはいえ、部下達の前で王の付き人として来ていただけの主人公達に対して特別扱いはできなかったからだろう。
その証拠に主人公たちがバーンズ王と共に帰国する際、押しかけてきた【ホンダラ】と押し問答する羽目になるのだが、そのときは周りに部下がいないため、近くにいた主人公には「殿」を付けて呼んでいる。
彼の責任感の強い一面が見て取れる描写である。
リメイク版においてもこの点は同じである。

構造

三角柱に近い、横浜ランドマークタワーを三角形にしたような外観で、内部外部ともに回廊が張り巡らされた複雑な構造になっているのは、美しく守りもしっかりしている必要があるためらしい。地上階はフロア断面が四角形ではないため何も考えずに歩き回ると迷いやすいかもしれない。
 
ただし地下や脇の控室に行こうと思うと迷いやすいものの、謁見の間へまっすぐ行くだけなら逆に簡単でわかりやすい構造。
こういった構造は戦略上割とよくあるやり方で、一番肝心なルートをわかりやすい一本道にすることで、侵入した敵の進路を限定して迎撃しやすくするという狙いがある(もちろん中枢に攻め込まれやすくもなるので、十分な防衛戦力があっての話である)。
そもそも、本作においても長年平和だったグランエスタードでさえも中央を真っ直ぐ進めば玉座になっている構造になっている。
ただ、歴代のDQの城では【サマルトリア】【キングレオ城】【ラインハット】【グランバニア】【サザンビーク】など、そうでない複雑な造りも割と多いので、これらに関しては防衛戦術が関係しているのかは不明である。
 
建築に携わった職人たちは完成後にそれぞれの国に帰っているといわれる。
しかし、謁見の間で会えるエンゴウの村長は、未だ大工が帰ってこないとも話しており、果たして大工たちが本当に帰してもらえたのか、不明である。
 
余談だが、強固な外郭に反して内部は一本道の構造はダイの大冒険【バーンパレス】にも通じ、【アバン】がその構造の意図を語っている。

注意点

神の声を聞くイベントが終了する前には宝箱の中身を回収しよう。なぜなら、その後のイベントでしばらく【エスタード島】とそこから行ける四精霊の封印された土地以外訪れることができなくなり、再び来られるようになったときには魔物が出現するようになっていて回収が煩わしくなるからである。
貴重なアイテム、特に地下の宝物庫にある【さいごのカギ】の回収は忘れないように。これがあれば、帰還後すぐにグランエスタードで【王者のつるぎ】を回収することができる。
 
PS版では部屋の入口に兵士が立っていて入れないように見える部屋があるが、近づいて角度を変えてみると実はガバガバであり、兵士の脇から問題なく入れることがわかる。
この兵士は宝物庫の見張りなのだが、「神の城で盗みを働く者などいるはずがない」と昔どこかで聞いたようなセリフを吐いて高をくくっている。何のためにいるんだ、こいつ?
リメイク版は立ち位置をずらされ、もはや「持っていけ」と言わんばかりに扉の横に立っている。
 
また、同じフロアの牢獄の壷は、クリスタルパレスのときには種などが入っているが、ダークパレスに変貌後は全部ツボックになってしまう(リメイク版ではそのまま)。こちらも回収しておこう。