【レディファースト】

Last-modified: 2024-03-08 (金) 10:04:19

DQ11

【シルビア】【きしどう】スキルで習得する【特技】。消費MP0。
選んだ味方1人に、そのターンの行動を譲り渡す。技名の通り、行動を譲れる相手は女性(【ベロニカ】【セーニャ】【マルティナ】)のみ。
 
元々レディファーストとは「女性の方が先に男性のために準備などを進める」というヨーロッパの上流階級におけるマナーであったが、時代の流れとともに意味合いが変わり「女性優先」の意味で使われるようになった(ウィキペディアより)。
この特技も後者の意味に近く、メッセージは

シルビアの レディファースト!
「おさきに どうぞ!
○○は おことばに あまえた!

となっている。
ただし特技の効果は上記の通りで、「おさきに」とは言うもののその後にシルビア自身が行動するのではない。
対象キャラのターンが消費される訳ではないので、対象キャラがまだ行動していなければそのターンも通常通り回ってくる。要するに対象キャラを1ターンに2手行動させるという特技。
当然、行動を譲ったシルビアはターン終了までこれ以外の行動は取れない。
 
シルビア自身【メダパニダンス】【バイキルト】が終わると手持ち無沙汰になりがちなので、活用機会は多い。
【ほしふるうでわ】とこの特技を組み合わせると、「ターンの初めの方に、任意のキャラを選んで行動させることができる」という、超便利特技となる。
 
今作の女性陣はそれぞれ物理攻撃・呪文攻撃・回復補助に特化したメンバーなので応用の幅は広い。
セーニャに掛ければ、回復の割り込みや、体力が完全回復しない【ザオリク】【ベホイム】を上乗せ、【スクルト】【キラキラポーン】【たてごと】スキルの併用などでPTの安定感が増す。
特にキラキラポーンはこの技と組み合わせてこそ本領を発揮するといっても過言ではない。
その上彼女はすばやさが低く、実質的に速く行動できるのは何かとありがたい。
攻撃面ではマルティナの【ばくれつきゃく】【ピンクサイクロン】、ベロニカの最上級呪文などを1ターンに2回使うだけでも普通に強い。
この2人の場合は単純にシルビアよりも火力があるだけでなく、マルティナは会心率の高い多段攻撃、ベロニカは【やまびこの心得】とそれぞれ運次第でダメージが増えるキャラなので、試行回数が増えるほどダメージの安定化が狙えるからだ。
もちろん【魔力かくせい】【暴走魔法陣】のように手間のかかる準備を進めるのもよい。
技の試行回数稼ぎという意味では、確率で失敗する【一閃突き】【ルカニ】【マヌーサ】などとも相性がいい。
 
注意点として、レディファーストされた側は、1ターンに2回行動する分、どうしてもMP消費が激しくなりがち。
マルティナは素のMPの低さからMP切れになりやすい。ベロニカやセーニャも最上級の呪文を1ターンに2回も使い続けるとMPがあっという間にスッカラカンになってしまう。
そのため、レディファーストを積極的に使いたいなら【めがみのゆびわ】【しあわせのぼうし】を重ねる、PS4版ならMP自動回復できる装備を用意するなど、MPを自動回復できる手段を多く用意しておきたい。
レディファーストを積極的に使いたいのにMPの自動回復手段が用意できなかったり、やり繰りが厳しかったりする場合は、【けんじゃのせいすい】【エルフののみぐすり】を多く用意する必要があるだろう。いっそのことレディファーストされた際は消費の少ない補助呪文を中心に使うのも手。
 
レディファーストに頼らずとも、シルビア自身も【ハッスルダンス】での回復能力を備えているし、攻撃面でも【ゴールドシャワー】が使い放題になっている頃。時期的にはこれらの性能は専門家達よりは劣っていても援護としては十分な場合もある。
状況によってはレディファーストせずにシルビア自身に行動させることも考え、使い分けていくのがベスト。
 
なお【連武討魔行】【ネルセンの最終試練】など手数をカウントする戦闘はこの特技の発動で1手、発動による対象のキャラの行動で1手、計2手この特技だけでカウントされるため要注意。
実質2手分の行動で3手消費してしまうので、いくら強力な2手を出せるとしても手数が嵩んでしまう。
そのため、手数の少なさを求められるバトルには向かない。
それならばレディファーストするよりも、はじめから火力のあるメンバーを出した方が良いだろう。
 
PS4版と3DS版では戦闘システムが異なる都合上、この技の挙動も異なるので、以下に機種別の特徴を示す。

PS4版

シルビアがこの技を使った後、指定者が女性だった場合その女性の行動順となる。
対象の女性が行動不能だった場合、対象の行動不能継続ターン数を減らして行動終了になる。
なので、対象キャラの行動不能ターン数を実質的に減らしたり、【1ターン休み】状態を治療することにも使える。
他にも入れ替えたばかりの女性メンバーを即時行動させるために用いることも可能。
 
行動順を譲る仕様上、行動不能ターン数だけでなく有利効果・不利効果のすべてが1ターン分消費されることになる。
つまり、ルカナンなどの弱体効果を早く切らすことができるが、バイキルトなどの強化効果も早く切れてしまうという反面を持つ。
また、【思い出のリボン】【いやしのうでわ】等による装備品の自動回復効果の恩恵も1ターンに2回得られる。
マルティナに思い出のリボンを2つ装備させておけば、毎ターンレディファーストしてもかなりMPを保ちやすくなる。
 
男性キャラにも使えるが、「しかし ○○は 男だった!」と若干シュールなメッセージが表示されるだけで何も起こらない。

3DS版

シルビアがこの技を選択すると、すぐさま指定対象の女性の行動を選択する。
この行動指定は名前の上に「レディファースト」と表示され、本来のコマンド入力とは別枠として行われる。また、この行動指定中は装備を変更することが出来ない。
実際に行動するのはシルビアに行動順が回ってきた際で、シルビアの代わりに指定者が行動する。
指定者が行動不能の場合は当然行動できないほか、シルビア自身がレディファーストを使うまでに行動不能になった場合も不発に終わる。
 
男性キャラは対象の選択肢に表示されず、選択すること自体ができない。また、コマンド入力の時点で行動不能になっている女性キャラを選択しようとすると「いまは ○○に レディファーストできない!」と表示されて選択できない。
戦闘メンバーに女性キャラがいない状態で使おうとすると「せんたくできる なかまが いない!」と表示され、使用できない。
使うとなくなるアイテムを対象の女性キャラに1個だけ持たせた状態でこの特技により2回使わせようとした場合、2回目の行動時に「どうぐを もっていない。」というレアなメッセージが表示される(同じものを2個以上持っていた場合は普通に2個目を使う)。
ちなみにこの現象は【ビーストモード】で同様の操作をした場合や、即死技を持つ敵との戦闘で【命の石】を道具として使おうとして行動前に命の石を壊された場合にも発生する。
 
なお、指定者の行動不能が【オリにとじこめる】【ゴールドアストロン】などの特殊なケースにおいては、必ずしも通常の不発(何も起こらなかった)にはならず、代わりに他のバトルメンバーの誰かを指定してしまう場合がある。ただし、それが女性であっても行動が選択されていないので、一応お言葉には甘えるがそれだけで終わる。恐らくはスタッフの意図しない不具合だろう。
また、うっかり男性キャラを指定してしまうこともある(メンバーを女性1人、シルビア含む男性3人にすれば成功しやすい)。例えば「ロウは おことばに あまえた!」と表示される。あんたら何やってんだ。
さらに、シルビアが自分自身を指定する場合もある。自分でお言葉に甘えてキラリーン→何も行動しないという、一人芝居のような光景になる。さすがは旅芸人。
これは【おうえん】でも類似の現象が発生する。
 
道具を複数回使うこともできるため、【たたかいのドラム】をマルティナに持たせて2回使うのも強力。
ただし、ターン制の都合上、コマンド入力した後に行動順が前後する可能性がある(女性キャラ本人の行動とレディファーストによる追加行動のどちらが先になるかわからない)点には注意が必要。
同じ行動を2連射するなら影響はないが、蘇生→HP回復や魔力かくせい→攻撃呪文のような行動順番に意味のあるコンボには使いにくい。
どうしてもこの手のコンボをしたい場合は、【ほしふるうでわ】などで素早さ調整し、行動順が逆になるリスクを減らすとよいだろう。
 
戦闘中のMP自動回復については、3DS版等ではターンの最後に行われるので、PS4版と違いレディファーストしても2回分の回復効果は得られない。
その代わり、2Dモードでは【しあわせのぼうし】などの「移動中にMP自動回復」の効果が大きいので、これを利用すると良いだろう。
 
PS4版とは異なり1ターン休みの治療に使えないのが難点。
1ターン休みだけでなく様々な異常状態で対象キャラが動けなくなった場合、シルビア共々動けなくなり2人分の行動が無駄になるリスクがあるので、総じてPS4版よりかは安定して使い辛いのが短所でもある。
もちろん3DS版の仕様を生かしたメリットもあり、【れんけい】技がターン開始時に発動する仕様と組み合わせると効果的。
また、れんけい技による良い状態変化(下記の「大まどうしこうりん」など)がPS4版とは異なり行動回数ではなくターン数で切れる仕様とも相性がいい。
主人公が先手れんけいで【スペクタクルショー】を発動した直後にマルティナ&レディファーストによる【雷光一閃突き】2連発をかますと【メタル狩り】が安定する。
他にも【ゆうしゃのまい】【サタンモード】【妖精たちのポルカ】などで攻撃力を上げた直後に2連続ばくれつきゃく、ベロニカ主軸なら【大まどうしこうりん】を用いて1ターンに4発【イオグランデ】【メラガイアー】といった、1ターン中での最高火力に特化した組み合わせができる。
瞬間的な火力をもって速攻でケリを付ける戦法は、一定のHPが減ると行動パターンが激化するボスや【邪神ニズゼルファ】の片腕潰し、3DS版限定の集団ボス戦【追憶の神殿】での戦いで効果的であり、特に【クロスマダンテ】だけでは焼き切ることができない追憶の神殿ではいざという時の切り札になりえる。
あらかじめ控えメンバーをゾーン状態にしておき、同じく3DS版のメリットである戦闘中の自由なメンバー入れ替えを利用すれば発動しやすい。

DQ11S

3Dモードでは【シルビア】のボイス付きで、更に譲った相手も返答をする。 
ボイスは「お先にどうぞ」と「アタシは後で」の2通り。
「アタシは後で」と言っても、そのターンにおいて後でシルビアが行動することは無く、次のターンまで行動できないのだが。
 
他の特技やアイテム同様に、3DモードではPS4版基準、2Dモードでは3DS版基準の仕様をそのまま受け継いでいる。
もともとPS4版と3DS版での仕様および有効的な使用法が違う技なので、普段3Dモードでプレイしている人だと【ヨッチ村】関連のクエストで2Dモードの戦闘を行う際、その仕様の違いに戸惑いやすいだろう。