【伝説の竜】

Last-modified: 2024-04-27 (土) 18:48:06

アベル伝説

本作における最大のキーワード。
この世の守り神と信じられており、本作のストーリーはこの伝説の竜にまつわる【竜伝説】の謎を解き明かしながら進んでいき、【アベル】【ティアラ】【大魔王バラモス】を倒すためこれを甦らせることが目的となる。
 
神々が世界を支配していたはるか昔、善良な神々と悪の神々との戦いにより世界は荒れ果て、それに激しく怒った全能の神が遣わした竜。
この竜によって神々の戦いは静まったものの、今度はこの竜が暴れ続けたことによって世界は滅亡の危機に瀕した。
そこで善良の神が二つの珠を創り出し、そのチカラを合わせることで竜は封印された。
 
―以上は【海峡の門】の「記憶の泉」によってアベルに語られた内容である。
封印された竜を甦らせる珠が【赤き珠】、再び封印させる珠が【青き珠】であり、その使い手はそれぞれ「赤き珠の聖女」「青き珠の勇者」と呼ばれる。
そしてその資格があるのは「青銅の年 赤の月 竜の日」に生まれた者であり、アベルが青き珠の勇者、ティアラが赤き珠の聖女である。
 
伝説の竜は【死せる水】を浄化する能力を持つが、一方で【聖剣】でその身体を傷つけ、その生き血を【聖杯】に溜めて飲むことで不老不死になると言われており、バラモスがティアラを攫ったのはこれが目的である。
 
第一部のオープニングでは海面が隆起して竜の形になる演出があり、物語中盤の25話ではまさにそれと同じような竜が生まれるが、これは【水竜】であって伝説の竜ではない。
本当の伝説の竜は【アリアハン】の竜神湖に眠っており、それはアベルたちにとってお馴染みの場所であった。
 
その湖に隠されていた祭壇にて、心身ともに成長したティアラは聖剣と聖杯を捧げて赤き珠を掲げ、

天より賜りし 赤き珠よ
聖なる竜を 深き眠りより 目覚めさせ
そのチカラをもって
邪悪なる者を 討ち倒さん
我 今 愛する者の 名を呼びて
その封印を 解かん

と呪文を唱え、最後に愛する者の名―「アベル」を叫ぶと、見事伝説の竜が現れた。
この時の竜は予想に反してかなり小さくて可愛い身体を持ち、後のDQ作品で言えば【ドラゴンキッズ】に近い容姿である。身体は緑色。
持っていた黄金の果実をかじり、死せる水に侵されていた竜神湖を浄化させた。
そして召喚した本人であるティアラに懐いたが、間もなくそれを狙うバラモスが現れる。
ティアラは【モコモコ】とともに不死鳥【ラーミア】で竜を聖域である【モーラ】に避難させようとするがバラモスに撃ち落とされる。モコモコの弟メコメコが何とか竜を逃そうとするも捕まってしまい、とうとうその血が聖杯に溜められてしまうが、モコモコの決死の行動によって不老不死は阻止された。
 
その後、傷つけられた竜は怒り狂い巨大化し、凶暴な竜に変化する。東洋風の龍の形だった水竜に対してこの竜は西洋風のドラゴンの風貌である。
伝説の竜は水竜以上の破壊力で敵味方の区別なく破壊の限りを尽くし、バラモスが対抗しようとするも全く敵わず、アベルの青き珠も効果が無かった。
青き珠を奪う作戦に出たバラモスとそれを守るアベルたちとの戦いの中、アベルの青き珠とティアラの赤き珠が触れ合ったその時、暴れていた竜はそれに吸い寄せられる。そしてアベルの体内に竜が取り込まれ、【大勇者装備】が生まれる。
大勇者装備のおかげでアベルはバラモスを圧倒したが、バラモスが道連れにしようと死に際に発動させた「黒い宝石」に飲み込まれ、その中でティアラの言葉を聞いたアベルは竜のチカラを開放して見事生還し、黒い宝石も消え去った。
 
戦い終えた後、竜は元の可愛い姿となってアベルとともにみんなの前に現れた。
最終回最後のカットではティアラに抱きかかえられ、アベルや仲間たちとともに平和になった世界を巡っている様子が描かれている。