【武術大会】

Last-modified: 2024-03-29 (金) 18:02:26

DQ4

第二章に【エンドール】【コロシアム】で開催されるイベント。
主催者は【エンドール王】であり、本来は世界中から腕に覚えのある者を集め、国の戦力を増強する目的で開催したもの。しかし、あろうことか「優勝者を1人娘の【モニカ】と結婚させる」と宣言してしまったため、各地から続々と野郎どもが集まってしまっている。
当然、王様は言ってしまった後に深く後悔。
困りに困った末、女性の【アリーナ】にこの大会に出場して優勝してもらい、結婚の話を無効にするよう依頼する。
【デスピサロ】が(当然人間体で)出場しており、その圧倒的な強さと、対戦相手の息の根を止めるまで攻撃をやめないという残虐さで話題となっている。
いつでも強敵ウェルカムなアリーナ当人が出場を望んでいるとはいえ、仮にも近隣国の姫をこんな危ない奴にぶつけようとするエンドール王はいかがなものか。
 
アリーナは【ミスター ハン】【ラゴス】【ビビアン】【サイモン】と、立ちはだかる対戦相手を続々と突破。決勝進出の条件である5人目【ベロリンマン】との対決を迎える。
問題のデスピサロ自身は決勝戦も間近というところで突如失踪し、もう1人の決勝進出者が優勝と見なされる事態となる。
最後に試合放棄した理由については定かではないが、参加理由は自らの障害となりうる強者を殺害することなどが考えられる。
デスピサロと当たった出場者たちはつくづく貧乏くじである。合掌(もっとも教会は健在なので、即座に蘇生された可能性もある)。
 
一見するとトーナメント制だったようにも見えるが、試合前の説明によれば、あくまで勝ち抜き戦とのこと。
5人抜き、すなわち5連勝さえ達成すれば決勝進出の権利が得られるため、負けても何度でも挑戦できる仕組みである。
強豪であるサイモンやベロリンマンも、アリーナを破った後はさすがに5連勝はできなかったと見えて、再挑戦時も何度でも対戦できる。
また、話の流れからして決勝進出枠は2名のみであることが分かる。
アリーナが参加した時点で既にデスピサロは5連勝の条件を満たしており、1人目の決勝進出を決めている。
残り1枠の決勝進出権を賭けて、アリーナは上記5人との連戦に臨むことになる。
 
対戦相手は大扉から現れ、アリーナのところまで歩いてきてエンカウントが発生する。
DQ2のコロシアムと同様、あくまで演出だが、まるで【シンボルエンカウント】のような描写である。
そしてアリーナが倒した相手は横倒しの動かないグラフィックになり、兵士の一人が運んで大扉のほうへ退場していく。
二人で運ぶならともかく一人で連れていくので、どう見ても襟首を掴むなどして引きずっているようにしか見えない。
描写が省略されているだけで、台車のようなものに載せて運んでいるのだろうか?
ただしベロリンマンだけはこの救急搬送の描写が存在せず、倒した後には跡形もなく消えている。
他の四人とは違って、一度ベロリンマンに勝てば、次戦で負けて再戦するような機会もないので、これはこれで矛盾はしていないのだが…やはりモンスターの身体は特別なのだろうか?
 
武術大会とは言ったものの、基本的に「どんな戦法でもいいので舞台上で戦い勝てばOK」なルール。デスピサロの噂からして相手を殺してもペナルティー等はないようで、国王自ら主催したイベントにしてはかなり危なっかしい。というか国力増強の目的と矛盾してしまっているような……。
そのせいか出てくる面々はそれぞれ特徴が違い、攻略面でそれぞれ注意しなければならない点が違うばかりでなく、色々な相手が各地から集まってきたことがなんとなくわかる世界観演出の妙でもある。
いかにもな武道家であるハンと最初に戦うことで、まずはプレイヤーを「武術大会という世界観」へと導入させる。
そして、【武器】を持ったラゴスと戦うことで、「格闘で戦う者ばかりではない大会」だと気づかせ、【呪文】を扱うビビアンと戦うことで、「物理攻撃ばかりが武術大会ではない」、重装備のサイモンと戦うことで、「武術とはなにも攻撃ばかりではない。守りの得意な戦士も参加している」と世界観を広げる。
こうしてプレイヤーがなんとなくこの武術大会の全体的な雰囲気を理解したあたりで、ストーリーを急展開させる。決勝戦でのデスピサロの失踪と、まさかの【モンスター】であるベロリンマン戦という二重の困惑で「えっ?」と思わせ、さらに分身という妙技で苦しめる。「ピサロ」という名称が1章から続けて登場させることで、物語全体の構築も忘れない。
アリーナの力試し、ピサロという敵、そしてストーリーの起承転結を、この短い大会で同時に魅せているのである。
なお同大会が一日中で終わっているせいか、このようなシチュエーションでの定番である「試合外での策謀による卑劣漢系の対戦相手」は存在しない。
もし居たら第二章のボリュームは凄い事になっていただろう。
 
ちなみに、ピサロ失踪の理由について【ドラゴンクエスト4コママンガ劇場】では

  • 「エンドールのお姫様と結婚したら許さない」というロザリーから怒りの手紙が届いたため全力で誤解を解きにいった(4巻。作者:西川秀明)
  • 「もしもデスピサロが優勝したら2人で遠くに逃げよう」と話しているモニカとリックを見て、「所詮は敵国同士の叶わぬ恋だよな」と思ったところで、自身も想い人であるロザリーを思い出し、「俺も甘いな」と呟きながらアリーナを優勝させる為に颯爽と去る(6巻。作者:新山たかし)
  • 誕生日パーティ(ロザリーかピサロか、誰の誕生日なのかははっきりしない)に参加するため(6巻。作者:新山たかし)

などとネタにされていた。
 
なお一般モンスターの色違いであるサイモンとベロリンマン以外の3人は、ドット絵の元となる公式デザインが確認されていない(少なくともイラスト集にはともに収録されていない)。
一応FC版【公式ガイドブック】下巻にはイラストが掲載されている。
また【冒険活劇ボードゲーム ドラゴンクエスト デスパレス】でビビアンがモンスターカードとして、ハンの色違いの【とうぞくバコタ】がアイテムカードとして登場している。
とは言え、これらはドット絵からイラストにしたものであろうが。
3人ともリメイクでデザインが微妙に変わっているが、鳥山の具体的なデザイン画があれば、そのような変更は考えにくいのではなかろうか。
 
エンドール周辺(ついでにサントハイム国内全土)のモンスター達は、この大会に参加する際にデスピサロが引き連れてきた模様で、デスピサロの失踪とともに全く出なくなる。
エンドール国内でもその事実に気づいている人がチラホラおり、訝しんでいる。
 
とは言え、第三章の【トルネコ】が訪れるころには再びモンスターが出現するようになっている。

ルールと攻略法

第二章最後のイベントであり、アリーナ1人で上記の5連戦を突破しなくてはならない上、途中で敗れるとまた初戦からのやり直しとなってしまう。
 
対戦相手がそうであるように、アリーナも武器や防具やその他の道具の持ち込みは一切制限されない。
武器防具以外にも薬草を持ち込んで使う事ができる。ラゴス・ビビアン・サイモンも倒した後に薬草をドロップしてくれる。
大会の途中では自由な行動は一切できないが、唯一薬草だけはインターバルの間に王様が「使うかね?」と問いかけてくれるため、次の戦闘が始まる前に使う事ができる。
持てる薬草はFC版の場合、武器・服・帽子をフル装備していると最大5個までしか持てない。いかにこの貴重な薬草を消費せずに戦うかが課題となるだろう。
特に、4試合目のサイモンは攻守ともに高く薬草を浪費しがちなので、あまり戦いを長引かせるとベロリンマン戦に響く。くれぐれも注意すること。
 
戦闘でアリーナに出来ることは攻撃、防御、道具のみ。
このうち防御は、力溜めのような「来るタイミングが予め分かる強攻撃」のようなものを使ってくる相手がいないため、有効に使える場面が無い。一応ビビアンのMP切れを待つために防御する戦法もなくはないが、それよりも一気にHPを減らしてさっさとベホイミにMP使わせた方が結果的に損害は少なくて済むことが多い。
また、この時点で使用可能な道具には大したものが無く、タイマンでは無駄行動になりかねない。FC版のブーメランも全体攻撃はできないので、ベロリンマン戦の対策にはならない。そのほか役に立つ道具であっても、薬草1個と引き換えるほど役立つかどうかは微妙だったりするので、実質的には薬草しか役に立たないと考えて差支えないだろう。
従って戦略と呼べる戦略はせいぜい「どのタイミングで薬草を使うか」程度であり、運ゲーであるベロリンマン戦を除けば、勝てないなら純然たる地力不足の可能性が高い。
どうしても勝てない様なら素直に【レベル】を上げよう。幸いエンドール周辺には【メタルスライム】も出るのでさほど時間はかからない。攻略目安LVはFC版・リメイク版共に13あるといい。HPが90以上あれば大抵クリアは可能である。
装備を揃えるのも大事。控え室で【てつのつめ】が買えるので、これで攻撃力を補強し、短期決戦を挑むのがベター。そうでなくてもここでこれを買っておかないと5章での彼女の武器は当面の間大変貧弱になってしまう。
 
この大会のバトルは【HP】が0になった時に出るメッセージが特殊で、いつもの「アリーナはしんでしまった!(リメイク版は「アリーナはちからつきた!」)」ではなく「アリーナはまけてしまった」。負けた後は控室のベッドでHP1(普段なら満タンだが)で復活している。
さらに、いつもの【ゴールド】半減のペナルティもされていないので、実害は薬草代程度。
これを利用してガンガン連闘で再挑戦する手もある。もともとアリーナは呪文が使えないので、戦いに参加しない【クリフト】【ホイミ】で全回復させてやれば宿代も節約できる。
ただし、さすがにある程度のレベルがないとトータルで効率は落ちる。連闘作戦は低レベルクリア目的でなければまず必要はないだろう。
 
通常プレイでもなかなかの難関だが、【低レベルクリア】を目指す場合は難易度が高いことこの上ないイベント。
搦め手がほとんど使えないため、カジノや【ドロップアイテム】でできるだけ守備力を上げて挑むことになる。
ちなみに低レベルプレイであれば、勝っても経験値が入らず敗退してもゴールドが半減しないことを利用し、薬草のドロップだけ繰り返して金策に利用できないこともない。とは言え、不確実でもカジノで粘って景品の消費アイテムでも売り払ったほうがマシな程度ではあるが。

リメイク版

持てるアイテムの数が増え、フル装備の場合に薬草を9個まで持てるようになった。また、【カジノ】でコインを稼げば【スパンコールドレス】を手に入れることもできるようになり、難易度は下げられている。
細かい演出の変更としては、第5試合のベロリンマン戦後にも薬草を使うかどうかの確認を王様がしてくるようになり、初見プレイヤーに「この後いよいよデスピサロ戦だ!」という緊張感を持たせるような演出になっている。
優勝するとカジノのファンファーレ(最も豪華なパターン)が流れるようになった。
 
クリア後に仲間になったピサロの台詞では、参加した目的は【勇者】を探し出すことということが判明した。
また、同じくリメイク版で仲間のピサロを地下牢の「デスピサロに気をつけるんだ!」と言う男の所へ連れて行くと、ピサロはこの男について「見たこともない」「過去に私の偽物にでも痛めつけられたんじゃないのか?」などと言う。
リメイク版の仲間会話の台詞はFC版の設定と矛盾していることも多いのであまり当てにはならないが、この牢屋の男は出場者ではなかったのかもしれない。

DQ7

【ラグラーズ】では、【マーディラス】に敗戦する前は毎年武術大会を開催していたという話を聞ける。
マーディラスの問題を解決した後に立ち寄ると、武術大会が再開されるという話を聞けるが、残念ながら主人公一行が参加する事はできない。

DQ11

上述のオマージュ(ここだけ戦闘BGMもDQ4のもの)と思われる【仮面武闘会】がある。詳しくはそちらを参照。

ヒーローズ1

DLCのアリーナ&クリフト編を最後までクリアすると、【ラバトール】にて大武術大会が開催される。
DQ4と同様に5連戦となっており、参加にはアリーナをパーティに加える必要がある。
この大会はクエストにもなっており、クリアするとアリーナのオリジナル版コスチュームが手に入る。

DQM3

【鉄鋼砦の魔界】・中級をクリアして【ロザリーヒル】に戻ると【ニャーゼル】がこれの開催を伝えてくる。
勇者が参戦するだろうと言われた事でピサロもこれに参戦した。

今作では3D化にあたって残虐行為を描くのはまずかったからか「相手の息の根を 止めるまで」戦いはしていない。
なお、ピサロがエンドールの武術大会を棄権した理由はニャーゼルが「サントハイム王が地獄の帝王復活の予知夢を見、それを国民に話したこと」を伝え、口封じの為にデスパレスへサントハイムの人々を連れ去るよう進言した為だと説明されている。

ドラけし!

ダイ大イベント「最強剣はどこだ!?」の前半ステージはロモス武術大会を再現した「大武術大会」である。

ダイの大冒険

【ロモス】王国にて、国の宝である【覇者の剣】を賞品にした「ロモス武術大会」が開催されている。【エイミ】が持ち帰ったチラシでは「ロモス王国大武術大会」と銘打たれており、武闘家だけでなく全身鎧の剣士、呪文使い、鎖鉄球や鞭や弓を得物にする者まで参加できる無差別級の大会である。 
 
その頃の【ダイ】【竜の騎士】の力に本格的に目覚めたところで、並大抵の武器では紋章の全力に耐えきれず燃え尽きてしまう問題を抱えていた。
そこで【バラン】の持つ【真魔剛竜剣】と同じ【オリハルコン】で出来ているという覇者の剣に目を付け、【ポップ】と共に【ルーラ】でロモスへ急行したが、予選の受付時間に間に合わなかった。
 
仕方がなく大会の観戦をしていた最中、【武闘家】に転職した【マァム】との再会を果たし、ダイ達は腕試しに大会に参加していた彼女に覇者の剣を取って来てくれるよう頼むが、先のダイとバランとの確執を語ると「親子の殺し合いの為に使う」と判断した彼女に一度はそれを拒まれ、棄権する(新アニメ版では「優勝しても剣は受け取らない」)とまで言われてしまう。
だが「父親を倒したいのではなく、父親に勝ちたい」というダイの真意を聞き入れたマァムは、改めて大会に優勝し覇者の剣を入手することを引き受けた。
 
大会を立案したのは最近になって参謀役として登用された【ザムザ】。魔王軍に対抗しうる力自慢を世界中から募るためと言って国王の【シナナ】に大会を提案、開催させた。
ところがこのザムザ、実は魔王軍のスパイであった。彼は妖魔士団の幹部であり、開催を唆したのも【ザボエラ】が密かに研究を進めていた【超魔生物】の研究材料となる実験体を集めつつ、同時に国力を削ぐための陰謀だった。
まずは予選でベスト8を選抜し、本選での対戦相手を決める…という体でリングの周囲にある8つの宝玉を選手達に拾わせたが、宝玉にはそれぞれ「GAMEOVER」の一文字ずつが描かれていて、皆が訝しむ中ザムザが本性を表すとリングに潜ませていた【生体牢獄】で8人の選手達を一網打尽に捕獲した。
新アニメでは宝玉集めのシーンが無くなり、ザムザの口上を合図に生体牢獄が出現している。
マァムの【閃華裂光拳】で生体牢獄は破壊され、さらにダイ一行の活躍でザムザも倒されたことで魔王軍の計画は失敗に終わったが、賞品として飾られていた覇者の剣は精巧に作られた偽物で、本物は魔王軍の手に渡ってしまった。
 
剣を手に入れることは叶わなかったものの、マァムとの再会や、【チウ】とかつての勇者【アバン】の仲間である拳聖【ブロキーナ】との出会いがあった他、【ゴメス】【ラーバ】【スタングル】【フォブスター】【ヒルト】【バロリア】らベスト8の面々も、後に魔王軍との戦いに尽力してくれる事になる。目的の品こそ手に入らなかったが、彼らの冒険にとって大きな経験と足がかりとなった。

クロスブレイド

AC版では真1弾より強敵チャレンジに代わりに【トーナメント】が開催し、オリジナルストーリーも【時空の武術大会】編が始まる。
漫画版では7話よりこの武術大会編が始まった。