【エンプル】

Last-modified: 2020-04-01 (水) 18:26:01

天空物語

【ドラゴンクエスト 天空物語】に登場する【エンプーサ】の名前。海賊「スカルアロウ」の頭・オーゼルグの側近。
人語を話し、オーゼルグを「オーちゃん」、シャクバを「シャっくん」、ヤグナーを「ヤっくん」と呼ぶ。
 
頭の良い人間を好み、使えない人間は容赦なく捨て去る非情な性格。
テンたちと懇意になったオーゼルグも、彼に反抗的だった副頭領のシャクバを利用してあっさり切り捨てている。
また「使える」人間についても所詮道具としか思っておらず、表向き対等に接していても常に追い落とす隙を窺っている。
その真意は「優雅な生活がしたい」という非常に俗物的なもので、オーゼルグと一緒にいたのもお宝「キングオブオーシャン」目当てである。
 
魔物であるが自分以外の魔物のことも見下しており、テンたちと行動を共にする魔物たちに至っては「魔物のくせに人間に媚びへつらっている」と見做して嫌悪すらしている。
カデシュにはその本性を見抜かれており、「魔物は大抵酷い匂いがするが、お前は特別酷い」と酷評されている。
 
戦闘能力としては、本編と同じく誘う踊りを踊る。ただし敵全体に有効である点は本編より強化されている。
他にはマホトーンを唱えることができる。
また、カデシュの声を真似して、王家の人間の声でしか開かないストロス国の封印を開くという原作ゲームを意識したような小技も持っている。
魔法や声マネについては原作のエンプーサが使うことはないが、仲間モンスターと同様に「レベルアップして新たに覚えた」ものなのかも知れない。
 
本作における実質的なラスボス的ポジションにおり、ストロス国でテン達を追い詰め一度はストロスの杖も奪うが、仲間であるはずのシャクバすら容赦なく使い捨てる態度がテンの逆鱗に触れ、【天空の剣】を召喚。
欲に駆られたエンプルはそれも奪おうとするも、直後に【ライデイン】を受けて原型すら留めない消し炭と化した。
誰も彼もを欺いて浅ましい欲望を追い求め続け、最後は誰からも(大臣に花を手向けたテンとソラにさえ)顧みられることなく因果応報な最期を遂げたその姿は、いっそ哀れですらある。
 
後に発売されたリメイク版DQ5ではエンプーサが正式に仲間として加わるようになったが、加入後の名前には「エンプル」は存在しない。
リメイク版限定の仲間モンスターの中には他の漫画作品出典の名前はあるのに……と思うかも知れないが、エンプルが本編で見せたあまりの邪悪さを考慮すれば、彼女(?)を仲間として扱いたくはないと考えるプレイヤーの方が多いと思われるので、これで良かったのだろう。