概要
某格闘ゲームで有名な両手首を合わせた掌で放たれる気弾…ではなく、DQ関連では漫画【ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章】およびその続編「紋章を継ぐ者達」にて登場する武術。
【アレル】の仲間、武闘家【フォン】がゾーマ討伐後に編み出した。
生命エネルギーたる「気」、すなわち真気を高め攻防に利用する。体内で練った気を射出、或いは打撃に込めて敵に叩き付ける。気の扱い方によっては味方の回復にも利用できる。
連載当時は格闘ゲームブームの真っ只中であったことから、上記格ゲーから名前を拝借したのだろう。某大乱闘で本家の方がドラクエの勇者と拳を交えられるようになるとは…
長年フォンの出身地である拳王の里(ゲーム中における【カザーブ】)に伝わってきたが、剣王の里同様【魔剣ネクロス】に操られた【サーバイン】に里を滅ぼされたため使い手は激減。里からどうにか逃げ延びた【ヤオ】とその祖父である【ファン】が使い手として残された。
紋章を継ぐものでは、ヤオと剣王【キラ】の息子である【リー】も一部の技を用いる。また、敵側の使い手も登場した。
使用された技
全てではないが、攻撃技の名称の多くに「星」が使われるのが特徴。流派に伝わる名前の付け方なのかもしれない。
- 魁星穿光脚
ヤオが初めて披露した波動拳の技。高く飛び上がり気を込めた踵落としを叩き付ける。
【アームライオン】戦で使用。
猩星魔光弾
ヤオが最も多く使用した波動拳の基本技。ファン爺も使用する場面あり。
掌に集中した気を打ち出すだけのシンプルな飛び道具。
基本技故に応用もしやすく、後半になるにつれ連射したり、振り向きざまの不安定な姿勢から撃ったり、いくつかの気弾を手元に留めてから同時に発射し複数の敵を撃ち落す、といった多彩な使い方をしていた。
また他の仲間との連携攻撃に合わせて使う事も多い。
というより他の仲間が呪文やら【幻魔剣】といったアウトレンジの攻撃が豊富な一方で波動拳はそこまで射程の長い技が少ないため、ヤオが遠距離攻撃をしたい場合は必然とこれに頼ることになる。
- 軟気功
自らの気を相手に分け与えることで傷などを癒す回復技。自然治癒力を高めることで回復できるらしい。
【ホイミ】などの回復呪文とは原理が異なるため、魔法や薬草の効果が及ばない幻魔剣の傷も癒すことができる。
また、幻魔剣による傷でなくとも、【ベホマ】ですら効果が及ばない程の瀕死の重傷をも治療した事もある。
ただし即効性はあまり高くないため、一長一短と言える。
ちなみにスーパーライトではロト紋コラボにて登場。性能は【ひかりのはどう】とまったく同じ。また星ドラコラボにはこれをモチーフにしたと思われる特技「拳王の祝福」が登場。味方一人のHPを中回復し、状態異常の毒を治す効果がある。
- 狼星魄撃掌
魔剣獣ネクロス戦でヤオが見せた技。掌底の形から波動を前方広範囲に射出する。
攻撃範囲が広く、敵を捕らえるのには向いているが、その分ダメージは落ちるだろう。
- 閃星三叉戟
爪系武器を装備し、それを薙ぎ払って3つの斬撃状の波動を飛ばす。
狼星魄撃掌で体勢を崩した魔剣獣ネクロスに見舞った。
横方向に攻撃範囲が広く、威力はともかく性能的には剣王震空呀と類似した技。
- 旋星迅風掌
【バラモスゾンビ】戦で使用。腕を旋回させ周囲の気流を操る。「逆流!」の掛け声とともに気流を自分の真正面に向けて放出することができる。
気流に相手のブレス系攻撃を巻き込み、そのまま逆流させて相手に跳ね返すことも可能。
ゲーム本編で言えばDQ6から導入された【おいかぜ】のような効果となっている。
- 竜星双撃掌
両手の掌底を敵に叩き込み、敵の内部に気を送り込んで破裂させる技。
海王【リバイアサン】戦でアメーバ状の身体に取り込まれそうになったアルスを救出するために使用。
技的には【ドラゴンクエスト ダイの大冒険】に出てくる【土竜昇破拳】と若干似ている。
- 二起星浮龍脚
逆立ちしてからの回し蹴りで帯状の波動を周囲に向け飛ばす。
魔猿将軍【エイプス】との戦いで使用。
- 燎星雷吼拳
怪鳥将軍【バークート】との戦いで使用。正拳突きの形から貫通力の高い気弾で敵を撃ち貫く。
空中の相手に当てるために将来の夫の頭を踏み台に高く跳躍してから使用した。
気弾を飛ばすタイプの技なのにわざわざ高高度の跳躍を利用するあたり、敵を身体の真正面に捉える必要があるか、または有効な間合いが短い技ではないかと推察される。
続編ではリーも使用。【ギアガの大穴】を塞いで待ち構えていた【ドラゴンゾンビ】とおぼしきモンスターを一撃で撃破した。
- 啾星殲光弾
ヤオの得意技その2。左手を反らした形で相手に向け、右手をその後ろに添えて気弾を打ち出す遠距離攻撃技。
【ジャガン】戦や【ヤマタノオロチ】戦など中盤での決め技、一斉攻撃ではよくこれが用いられた。
おそらく波動拳の技の中でもトップクラスに位置する威力があると考えられる。
ちなみに星ドラでもロト紋コラボの武器のメインスキルの補助攻撃として登場。イオ属性の4回攻撃で、低確率で相手の攻撃力を一段階下げる。
- 流星斬魔刀
両掌を胸の前で合わせて、それを突き出すことで鋭い斬撃系の波動を飛ばす。
波動の性質、威力、攻撃範囲的に閃星三叉戟の上位互換のようにも見える。爪を装備する必要もない。
ヤマタノオロチ戦で使用。首を一本破壊したが、オロチの異常な再生力により無効化されてしまった。
- (技名不明)
時間をかけて練り上げた気を撃ち出し、前方の障害物を破壊する技。
「練精化気 練精化神 練神還虚…」と詠唱した後、「啊咤~ッ!」と掛け声と共に気を練り上げ、撃ち出す。
ローラン城へと続く河に設けられていた巨大水門を、数十mは離れた場所から一撃の元に吹き飛ばした。
後にリーも【グノン】戦で使用するがノーダメージで終わった挙句、反撃を受けて左手を切断されてしまう。
威力自体は非常に強力だが、ため時間がかなり長いので、実践よりもヤオのシチュエーションのように障害物を破壊するなどの用途向きか。
後述の羅旋掌破はこれの時間短縮&威力強化版にあたるのかもしれない。
- 魁星突光脚
魁星穿光脚と同系列の飛び蹴り系の技。魁星穿光脚は踵落としだったが、こちらは飛び回し蹴り。
【竜王】戦で使用するが、片手で止められて放り投げられてしまった。
- 羅旋掌破
【異魔神】(最終形態)戦で使用した拳王奥義。膨大な量の気を螺旋状の波動にして敵に叩き付ける。
奥義と言うからには誰かから伝授されたのであろうが、拳王の里は前述通り壊滅させられ、ファン爺もアッサラームにいたため特に奥義を教わるような人はいなかったはず…。
いつどうやって習得したのだろう?
戦場に来る前はキラと拳王の里にいたため、そこで秘伝を見つけたとか……?
奥義と言うだけあって地面を大きくえぐる威力を見せつけているが、異魔神相手には(相手の回復力のせいもあるが)ノーダメージで終わってしまった。
- 飛燕烈風弾
リーが使用した技。二つの気弾を飛ばす。
- 啾星彗光弾
紋章を継ぐ者達へで登場。掌から膨大な量の気を打ち、相手を遥か後方まで押し出す。
ヤオは【ラダトーム】跡地にて使用。リーの封印を解く時間を稼ぐため、グードを遠方まで吹き飛ばした。
リーもグノン戦で使用している。
- 天地開闢破
リーが魔猿将軍ギガントエイプ戦で使用。太極拳と思われる技で気功術を打ち返した後、逆立ちからの膝蹴り、至近距離で気弾発射、踵落としを経て極太の波動を前方に向けて発射した。