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Last-modified: 2018-10-11 (木) 23:22:00

FABULA NOVA CRYSTALLIS FINAL FANTASY

FABULA NOVA CRYSTALLIS FINAL FANTASY』の根幹を成す、クリスタルと神々に纏わる神話で、『クリスタル神話』『FF13神話』とも称されている。この神話を中心としてそれぞれの世界観でクリスタルと神々を巡る物語が形作られている。
2011年1月19日にYouTubeでこの神話の全容が配信された時は、各サイト内でコメントの混乱が起きるなど一時騒然となった。


それぞれの作品では主人公達と世界観がほとんど異なるが、上述通り同様の神話から物語が成り立ち、それぞれの世界に共通のキーワードが存在する。


世界ごとに神話はやや異なるものも、「クリスタル」、「ファルシ(天使・下級神に相当)」、「ルシ(使命を与えられた戦士)」が登場する。
いずれの世界でもこれらが物語に大きく食い込むことになるほか、主役は「人間」であるという点が見られる。
神話の中に出てくる範囲では、「全能神ブーニベルゼ」、「母なる神ムイン」、「大神パルス」、「守護神リンゼ」、「女神エトロ」が神として登場する。
だが神話の全容に関しては謎が多く、FF13・FF13-2・LRFF13・零式のいずれでも完全には明かされていない。
また、「可視世界」「不可視世界」など、上記以外にも多数の専門用語があり、FFシリーズでも特に用語が多い。
 
イヴァリースシリーズ同様、「一作では終わらないFF」の形態の一つと言える。

  • イヴァリースシリーズとは違うのはイヴァリースでは松野泰己および河津秋敏が中心になっているのに対し、ファブラ ノヴァ クリスタリスではシリーズごとに違うディレクター、シナリオ担当を置いている点。

神話

2011年1月19日
突如ユーチューブに『FF13神話』という映像がUPされる。
それによると、男神ブーニベルゼが女神ムインを倒すためパルス、エトロ、リンゼを生みパルスがルシを、エトロが人間と心を、リンゼがクリスタル化の解除を任された。


全能神ブーニベルゼは母ムインを倒して世界を手に入れたが、その世界が有限である(生きとし生けるものに寿命がある)のは母ムインの呪いだと考え、彼女がいるはずの「不可視世界」へと至る道を探そうとした。
その後、ファルシ=パルス、ファルシ=エトロ、ファルシ=リンゼを生み出したが、ブーニベルゼは誤ってエトロを母ムインに似せてしまった為、彼女には何の力も与えなかった。
パルスは世界を開拓するために、リンゼは世界を守護するためにそれぞれファルシとルシを生み出した。
エトロは自身の無力さを嘆き悲しみ、自らを引き裂いて黄泉(いわゆる『不可視世界』か)に下った。そのとき飛び散った血から、人間が生まれたのである。
黄泉に下ったエトロは母を慕ってムインに会いに行ったが、ムインはそのとき既に混沌に飲み込まれかけており、エトロに「世界の均衡を崩すなかれ」と説いて消滅した。エトロはその言葉の意味を理解できなかった。
いつしか、人間は寿命を迎えると黄泉=エトロの住む混沌の世界へ来るようになった。エトロは人々に喜んで混沌を分け与えてやり、人間はその自身の中にある混沌を「こころ」と呼んで大切にするようになった。
人間が心という「不可視世界」を抱えていることで、世界の均衡は辛うじて保たれているのである。
やがて人間はパルスを支配者、リンゼを守護者、エトロを死神と呼び崇め奉った。

一方ブーニベルゼは、リンゼに自身の守護を、パルスに世界の探索を任せ、自身はクリスタルと化して眠りに付いた。
永遠が終わるその日まで、神は眠り続けるのである。

(以上、2011年1月18日「SQAURE ENIX 1st Production Department Premiere」にて流された映像より。)

FF13

FABULA NOVA CRYSTALLIS FINAL FANTASYの第一作目。ここで初めて上記の神々の存在や専門用語が明確にされるが、この頃にはまだ物語の基盤となる神話の内容が明かされておらず、物語の中では断章などで断片的に語られるのみであった。そのため、まだ事情を把握しきれていなかった当時のプレイヤーからしても、まだ理解出来ない部分も多かっただろう。

FF13-2

FF13の続編。YouTubeなどで神話が明確にされてからしばらく経った後という事もあり、前作よりも神話の神々との関係が深く描写されており、主人公であったライトニング達を救った奇跡の真相もエトロの恩恵である事が明確にされた。また、今作はエトロを中核とした物語でもあるため、この時点で初めて可視世界と不可視世界の関係の一端や、(現時点では)エトロ本体は登場していないが、彼女の所在が明らかにされた。これにより、現時点では神話の内容と神々(主にエトロ)に最も近付いた物語となっている。

LRFF13

FF13-2の続編。本作はライトニング達の物語の集大成というだけでなく、物語の中核となるブーニベルゼを始めとした神々の謎と核心に迫り、神話全体の決着をつける物語となっている。

  • その結果、以前より「神話の中核を担う物語」と言われたFF15の発売前に、神話の大部分がFF13シリーズによって事実上収束したとも言える。
  • デッド・デューンの神話学者曰く「クリスタル神話の最終章はこの世界には存在しない」とのことだが果たして…?
  • 零式と関連した描写も多い。「最終日(混沌の氾濫)」はフィニスの刻、大聖堂内の四つの試練は万魔殿のそれと個数・背景(世界各地の崩壊)が相似している。
  • 開発人曰く今作でファブラ ノヴァ クリスタリスシリーズでやりたかったことは全てやり終えたとのこと。シリーズの完結よりFF15が本シリーズと連続性の無い新たな神話構成の物語であることを強調する形となった。

FF零式

今作でも独自の世界観によって、神話と神々に関する伝承が語り継がれており、それらとの関係がより密接に描写されている。また、物語の鍵を握るパルスとリンゼに連なる存在も登場し、神話の一説に触れる物語が描かれている。

  • パルス系列のファルシが人を利用して不可視世界へ至る道を探そうとし、リンゼ系列のファルシが大量の人間を殺戮して不可視世界へ至る道をこじ開けようとする図式はFF13のそれと同じであるが、規模がやたらと壮大である。