設定/【五十年戦争】

Last-modified: 2020-07-16 (木) 12:24:53

FFT

獅子戦争の以前にあった戦争で、既に終結している。
だが、長い戦いであったために貴族・平民ならず疲弊した。
オルダリーアロマンダの2国とイヴァリースが戦争を約50年間続けたことにより、こう呼ばれる。


イヴァリースのデナムンダII世が隣国(マップから見て北東)のオルダリーアに戦争を仕掛けた。
目的はオルダリーアのゼラモニアを独立させ、オルダリーアの力を削ぐことだった。
 
戦争開始時はイヴァリース軍はオルダリーアの首都にまで攻め込んでいた。
しかしデナムンダII世が急死、その後ロマンダ(マップから見て北西の大陸)が参戦。
 
ロマンダ王はオルダリーアの王ヴァロワIV世と血縁であった。
そのこともあり要請を受けてイヴァリースに攻め入る。
イヴァリース側は背後を突かれた形になり、急激に戦況が悪化する。
が、ロマンダ内でペストが流行し、3年で戦争から撤退してしまう。
(ちなみにロマンダ戦線では あのエリディブスが活躍した)
 
イヴァリースはオルダリーアとロマンダの猛攻に疲弊し、和平協定を結ぶことになる。
戦況が不利だったイヴァリースが対等の和平が結べたのは、オルダリーアが
天騎士バルバネス雷神シド銀髪鬼エルムドアのイヴァリースの主力軍を倒せなかった事である。
即ち、オルダリーアは優位に立っていても、この3人の軍がある限り勝利は無いという事からだろう。
 
この戦争の終結直前に天騎士バルバネスは病死する。

  • 正直「主力軍が倒せなかった」どころかシドとバルバネスがいたらそれだけで戦争に勝てそうな
    印象があるんだけどな。
    それとも鴎国とかにはこれらの将軍とタメを張れるほどの勇将が居たって事なんだろうか。
    • 銃でパワーブレイク集中砲火とか兵糧攻めとか自爆覚悟の算術ガ系とか…
      ゲーム的にはともかく人間相手なんだからいくらでもやりようあるんじゃないかな
    • 内乱の獅子戦争ですら一年で数十万の死傷者が出るんだから、個人の力で戦況を覆すのは不可能だろう。
      とはいえ、いくら数に恃んでも烏合の衆じゃダメだし、シドの南天騎士団がゼルテニアで防戦一方、
      北天騎士団も畏国中央部のベスラまで押し込まれてたぐらいだから敵にも有能な指揮官がいたはず。
  • 戦争末期、銀髪鬼は敗北してランベリーは鴎国の占領下、雷神はゼルテニア領内を侵攻されて抗戦中、天騎士は病床でなんとか不毛な戦争を止めるために裏から和平工作、というかなり危うい状況にあった。
    その窮地を救った人物こそ、先王デナムンダ4世に「イヴァリースの守護神はガリオンヌにあり。ベオルブの名の下にこそ勝利がある」とまで言わしめた聖騎士ザルバッグ・ベオルブその人である。ザルバッグが北天騎士団を率いてランベリーを迅速に取り戻したことで、鴎国軍にゼルテニアから手を引かせ、次期国王ラナードの側近レオリア伯がバルバネスの和平工作に同意してくれる決め手となった。
    もしザルバッグより劣る人物が率いていれば、ランベリーが鴎国領になるような畏国にとって手痛い結末を迎えたかもしれない。

獅子戦争と違い、作中でもあまり詳しく取り上げられていない。
(オープニングデモでちょっと触れられているだけ?)
とりあえず平民・貴族が疲弊した理由であり、このさなか聖石が見つかったという話。

  • 見つかったのはドラクロワの持ってたスコーピオだけで
    後の聖石は知ってる人がいたかはともかく所在はっきりしてたと思うが。

畏国が鴎国から奪取しようとした土地はゼラモニアである。
名前が似ていて紛らわしいが、ゼルテニアはゴルターナ公の本拠地。


畏国
国王
時期詳細期間






戦前50年前鴎国国王ディワンヌ3世が跡継ぎを残さず死去。従弟のヴァロワ6世が王位継承。
緒戦ゼラモニアの要請を受けたデナムンダ2世が王位継承を口実に宣戦布告。
畏国軍がゼラモニアに進軍。そのまま鴎国の首都ブラまで侵攻。
35年前デナムンダ4世の子オムドリア3世が誕生(1月17日)。
デナムンダ2世が病死。ヴァロワ6世は畏国軍をゼラモニアまで撃退。
約2年に渡り膠着状態が続く。2年






ロマンダ国がヴァロワ6世の依頼に応じて参戦。デナムンダ4世は自ら軍を率い健闘。3年
中期【フォボハム方面】
ロマンダ軍が侵入。ユーグォの森が戦禍により死霊の森になる。リオファネス城が陥落。
【ガリオンヌ方面】
ロマンダ軍の侵攻に備えてジークデン砦が建設される。
魔道士エリディブスがロマンダ軍侵攻に抗戦。リオファネス城奪還時に行方不明。
天騎士バルバネス率いる北天騎士団と雷神シド率いる南天騎士団が戦功をあげる。
ロマンダで黒死病が大流行。ロマンダ軍撤退。
ゼルテニア地方のデスキャニオンで幻の民間兵士警備団『黒の15騎士』が全滅。
鴎国への進軍を試みるが、両国共に内政が悪化しており再び膠着状態を迎える。
15年前デナムンダ4世の実子オヴェリア王女が誕生(5月11日)。
デナムンダ4世がザルバッグを「イヴァリースの守護神」と絶賛。(約10年ほど前?)
後半エルムドアが鴎国軍相手に活躍。味方から銀の貴公子、敵から銀髪鬼と呼ばれた。
末期デナムンダ4世が病死。暗殺ともいわれている。






7年前20歳のときルーヴェリアが王家に嫁ぐ。病弱な王にかわり王妃が国政を担うようになる。
【ゼラモニア方面】
ドラクロワ枢機卿がゼラモニアの古城で聖石スコーピオを発見。
ヴァロワ6世の跡を継いだラナード王子がゼラモニアに駐留する畏国軍を一掃。
【ゼルテニア方面】
鴎国軍がゼルテニア地方に侵入。畏国が和平の道を模索しはじめる。
オーランの実父が死亡。戦友のオルランドゥ伯がオーランを引き取る。
ゲリラがネルベスカ島を重要拠点として活動。
【ランベリー方面】
鴎国軍がランベリー地方に侵入。ランベリー城陥落。ベスラ要塞が最前線基地になる。
敵に捕らえられていたアルガスの祖父が死亡。醜聞によりサダルファス家没落。
【ライオネル方面】
鴎国軍がディープダンジョンに上陸。灯台を損壊させる。
西部ツィゴリス湿原まで侵攻される。激戦の結果、一帯が毒の沼地になる。
ドラクロワ枢機卿の妻子が鴎国の異教徒に殺される。
平民からなる骸騎士団が結成される。ギュスタヴが骸騎士団に転籍させられる。
バリンテン大公がガルテナーハ一族の村を焼き払う。
4年前バルバネスが病床に伏す。2年
2年前第二王子が生後間もなく死亡したため、オヴェリアが養子として王家に迎えられる。
時を移さずに第三王子オリナスが誕生(11月20日)。
オヴェリアはオーボンヌ修道院に送られることになり、アルマと出会う。
北天騎士団がランベリー奪還。レナリオ伯が和平に賛同。
アルマが修道院からイグーロス城に移る。家族一同でバルバネスの最期を看取る。
バルバネスの遺言によりダイスダーグが北天騎士団団長の座を弟ザルバッグに譲る。
この年ラムザが学校を卒業。
1年前春、ラムザとディリータがガリランドの王立士官アカデミーに入学。
アルマとティータはイグーロスの貴族学校に入学。
和平条約を締結。鴎国軍がゼルテニアから撤退し、五十年戦争が終結する。
戦後東天騎士団の分隊長ガフガリオンが追放される。
戦争借款や賠償金の支払いにより畏国が破産寸前になる。
骸騎士団などの義勇兵が褒賞もなく解散させられる。9月頃までに骸旅団を結成。
半年
オリナス王子1歳の誕生会(11月20日)でオムドリア3世が倒れる。
骸旅団の活動が激化。年末頃、卒業を控えた士官候補生たちがガリランドを防衛。
1年目年始の白羊の月1日(3月21日)、イグーロス城警備の任を受けたラムザがガリランドを発つ。
骸旅団殲滅作戦が決行される。ジークデン砦の悲劇。1年
空位オムドリア3世が死去(享年35歳)。オリナス王子2歳の誕生日(11月20日)。
2年目元老院が王女の護衛のため近衛騎士団をオーボンヌ修道院に派遣。
王女オヴェリアを保護したゴルターナ公が上洛。獅子戦争勃発。

時期は作中の表現そのまま。期間は前後がわかるものだけ纏めた。他は順不同。
上記外だとオルランドゥ伯はゴルターナ公に仕えて二十数年とある。

モデル

モデルは言うまでもなく中世の百年戦争。
王位継承問題に端を発したというあたりもまさに百年戦争。


100年程前に併合されたのに旧ゼラモニア領の貴族や諸都市が鴎国の支配に不満を持っているあたりは、百年戦争で言えばフランドル地方とやや似た感じがする(フランドルは羊毛貿易でイギリスへの依存度が高かったため、伝統的に親イギリス勢力が強かった)。

 

鴎国の力を削ぐべくゼラモニアへ介入する口実を探していた畏国は、鴎国のディワンヌ3世が子供を残さず死んだ事で介入のチャンスを得る事となった。鴎国の王位は結局従兄弟のヴァロワ6世が継ぐ事となったが前王の叔父にあたるデナムンダ2世はそれを不服として宣戦を布告した。「前王の叔父」と言う事はデナムンダ2世の母親はディワンヌ3世の父親(ディワンヌ2世?)の妹と言う事になるのではないかと思われる。

 

こちらをベースになった100年戦争と比べてみると、実はこちらはさらに分かりにくい。死んだ王の後を
継ぐ事となったフィリップ6世(ポジション的にはヴァロワ6世)の場合、子供を残さずに死んだシャルル4世は自分の甥にあたる。29年の治世の後に亡くなったフィリップ4世(6世の叔父)の後は比較的短命な主君が続き、ルイ10世(6世の甥、2年)、ジャン1世(大甥、1年未満)、フィリップ5世(甥、6年)、それでシャルル4世(甥、6年)と続いてついに直系の男子がみな死に絶えてしまったためついにお鉢が前々々々々王(フィリップ4世)の甥にあたるフィリップ6世に回ってきたのだ。

 

文句をつけたイギリス王エドワード3世の方は母親がフィリップ4世の娘にあたるので、確かに直系と言えばこちらの方が直系に近いが女性に王位継承権が認められるかは微妙なとこなのでこちらの主張もややこじつけに近い(フィリップ6世の即位時に自分の方が相応しいと主張したがフランス諸侯に受け入れられず、諦めて一度は即位を認めている)。ちなみにシャルル4世までがカペー朝でありフィリップ6世からはヴァロワ朝だったりする。なるほど、ヴァロワ6世の名前はそこから来ているのかと妙に納得したのは俺だけじゃないと思う。

 

ちなみに戦争中にペストが流行った事も史実に沿っており(1355年頃に発生、ただし休戦の決定打にはならず)、また戦争の長期化により困窮した農民による反乱が両国(主だったものだけでもフランスではジャックリーの乱、イギリスではワット・タイラーの乱)で起こっており、確かに色々な意味でFFTのベースになっている事が伺える。ただしその反面、イギリスは必ずしもこの敗戦で困窮したわけではなくフランスと同じく戦争を通して王権が強化されて絶対王政への道を開き、この戦争を通じて国家体系と国民の帰属意識が形成される事となった。
・・・長い。文字多い。読みにくい(´-ω-`)

  • 追記すると、百年戦争の発端も領土問題によるところが大きい。畏国は鴎国からゼラモニアを奪取しようとしていたわけだが、イギリスは婚姻を通じてフランスにギュイエンヌ公領(アキテーヌ地方)に有しておりスコットランド問題のせいで英仏関係が険悪化した時にフランス王家がこのギュイエンヌ公領の没収を宣言、英国側に宣戦の理由を与える事となった。ヘンリーエドワード3世はここにきて王位継承権の話を蒸し返し、フランス王に戴冠した上でフィリップ6世に宣戦布告したわけである。
     
    そう考えると伝統的にイギリスと仲が悪かったスコットランドが呂国のポジションかな?とも思えるが(敵の敵は味方と言う事でフランスはスコットランド側を支援していた)国力の点で劣っておりイギリスを本格的に脅かす事はできなかった。しかし百年戦争を通してスコットランド独立派は活動を続け、イギリスはフランスだけではなくスコットランドの相手をする必要があった。ただFFTの場合と違い、鴎国(フランス)の要請を受けて参戦したと言うわけではなく戦争状態が継続していただけである。