とある休日の二人 (13-715)

Last-modified: 2023-01-23 (月) 18:46:09

概要

作品名作者発表日保管日(初)
とある休日の二人13-715氏06/08/0706/08/19

作品

俺の足が言うことを聞かない。
俺の記憶を司る大脳細胞は全神経を酷使して、足の運動神経に緊急停止命令を
出しているが、俺の自転車は、いつもの駅に向かって暴走を続けている。
約束の時間まで、まだ一時間ある。そんなに急いでどうするつもりだ?
My右足くん、左足くん。
なぜか、いつもよりペダルが軽い気もするがそんなに、焦ることもないだろ?

 

だが、たまには、我が団長様の鼻をあかしてやるのもいいかもしれないな。
今日こそはおごって貰うぜハルヒ。

 

しかし、その考えはチョコを砂糖でコートし大福餅に入れたくらい甘かったようで、
我が団長様は、例の場所でいつものように腕組みをし仁王立ちで待っていたのだ。

 

「遅い! 罰金! 大体あんたが誘ったんでしょ?
 それを待たせるなんて、どういう神経してんのよ!まったく」

 

何となく予想はしてたけどな、約束の時間の一時間前だ。俺は遅刻はしていない。
しかし何だ?その格好は?どこかのいいとこのお嬢様みたいだぞ。
それにその髪型がだな……いや、まあいい。

 

「ん? なに? もう一度言ってみて?」

 

2回も言わん。しかしいつの間にそんなに髪が伸びたんだ?
昨日までいつものショートカットにカチューシャだったはずだ。

 

「付け髪よ。こう言うのもあるの。でも自然な感じにするのに手間がかかんのよね。
 どう、似合う? ね?」

 

そう言うとハルヒは、うなじを見せつけるように体をひねってポーズをとった。
馬のしっぽがふわりと揺れる。

 

あーもう二度と言わないと言ったが、もうやけだ、あらん限りの装飾語を付けて
何度でも言ってやるぜこんちくしょう。

 

ところで、いまのこの状況を詳しく説明しておこう。
俺とハルヒは二人きりで、不思議探索特別パトロール市外編を敢行しようとしている。

 

こういう状況になった元凶は、数日前、谷口、国木田、それとニヤケ面の古泉が
なぜか共同戦線を張り、生徒会を巻き込んだ大波乱の末、全校生徒の前でハルヒに
告白させられるという、かつて無い恥辱的かつ屈辱的な真似をさせられ、はれて
全校公認のカップルという永劫地獄行きの烙印を押しつけさせられたためなのだ。
全校というか、おそらくは全世界、全宇宙、全時空公認なんだろうが、とにかく
思い出しただけでも顔から火が出る。どこかの宇宙人対策チームから記憶消去装置を
借りたいくらいだ。忌々しい、ああ忌々しい忌々しい。

 

この話はまた別の機会にするとして、その日の夜に古泉が突然俺の家に訪ねてきた。

 

「まさかあなたが本当に告白するとは思いませんでしたよ。
 しかし、恋人同士なら、出来るだけ二人きりの時間を持ちたいと考えるのは当然の
 事です。涼宮さんがあなたと二人きりで休日を過ごし甘い時間を得たいと考え、
 それを もしあなたが無視するような事があれば、僕のアルバイトの時間が増えて
 今月の 給料がアップしそうなんですよ。
 できれば、そうならないように、あなたにも協力して欲しいのですが」

 

とニヤニヤしながら忠告してきた。
俺としてはお前が過労死して機関が労働基準局に訴えられる事になってくれた方が
ありがたいがな。

 
 

しかしなんだかんだと言っても、特製閉鎖空間にまた二人きりで閉じこめられるより、
ごく普通にこの世界で二人きりでいられる方がまだましだと考えた俺は、
ハルヒに不思議探索特別パトロール市外編を提案したというわけだ。

 

ハルヒへの告白込みで、これもすべて世界の平和のためなのだ。仕方がない事だ。
断じて、デートなんかではないことをあらかじめ強調しておく。

 

それから俺とハルヒは、某映画テーマパークに電車で向かう事にした。
予定より1時間ほど早いが、開園前に並んでいた方が、人気のアトラクションに
すぐに入れると考えたからだ。
しかし、ごく普通のテーマパーク行きをハルヒがあっさり了承するとは思わなかった。
いったい、どういう心境の変化だ?

 

「キョンがそこに行きたいって言うなら、あたしはどこでもいいわよ。」
なんて言う幻聴も聞こえたが、気のせいだ。たぶん。

 

電車内はいつもなら通勤客でごったがえしている時間だが、そんなに込んではいない。
俺たち二人は車両の真ん中の出口付近に位置していたのだが、次の駅で突然車内は満員に
なり、俺とハルヒは窓際に押しつけられたのだ。

 

甚だ不本意だが、我が団長様がまったく知らない男に、準痴漢行為のごとく体を密着
させる事など許されるはずがない。団員の雑用係として俺がそれを身を挺して守って
やろうとしているために、ハルヒを抱きしめているような格好になっているのだが、
あくまでも事故である。俺が望んでこうしているのではない事をさらに強調しておく。

 

「ちょっ、ちょっとキョン……何でそんなにくっつくのよ!離れなさい!」

 

仕方がないだろ。これは事故だ。文句を言うなら他の乗客に言ってくれ。
俺はまったくもって悪くない。全面的に悪くない。

 

「もう、バカ……」

 

ハルヒは小さく呟いて、俺の胸に自分の頭を押しつけてきた。
ほのかなシャンプーの香りで何か血迷った一言を言った気もするが幻聴だ。
今日は幻聴が良く聞こえる。耳鼻科か、精神科に行った方がいいかもしれない。
ハルヒが真っ赤になってジタバタしているがこれは幻覚だ。眼科も追加しよう。

 

それからしばらくして、某大都市の銀河鉄道終着駅を思わせる巨大な駅のホームに
降り立った俺たちは、休日の朝早い時間のくせに辟易する程の人通りの多さに、
ハルヒと離ればなれになってはいけないので、渋々嫌々ながらにあいつの手を
引っ張って、テーマパーク直通の電車がある別の駅に向かい、ちょうどやってきた
ばかりのその電車に乗り込んだ。

 

電車の中でも迷子になったら困るので手を離してはいない。突如として次元断層
とかそういう超宇宙的現象が起こり二人が引き裂かれるかもしれないからな。
おいそこ!このバカップルがというような目で睨んでいるお前。
俺たちはそう言う関係ではないのでくれぐれも誤解のないように!

 
 

電車はその後約10分ほどで、不可思議な現象にも巻き込まれることなく
無事に目的地に到着した。
さすがに連休の初日と言うこともあって、開園までまだ1時間近くあるというのに
入場ゲート前は、人、人、人でごった返している。

 

「ね、ね、キョン!あのでっかい地球儀の前で写真撮らない?!」

 

ハルヒが煌々とした瞳で俺に訴えかけてくる。
そうだな、心霊写真が写るかもしれないからな、たまたま持ってきているデジカメで
写真を撮ってみるとしよう。

 

ハルヒは適当な男を拉致し、俺のデジカメで二人を写すように脅迫する。
拉致された男が、俺を視線だけで殺そうと努力しているようだが気のせいだ。

 

男に礼を言い、ちゃんと取れたか確認してみると、残念ながら心霊写真は撮れず、
なんか知らんが、俺のニヤケ面と見たことがないハルヒの表情とが液晶画面に表示された。
心霊写真よりこっちの方が怖いぜ。
おれは見ないふりをして、俺たちは入場待ちの列に並らぶのだった。

 

並びながら待ち時間を活かして同じくあらかじめ購入してある公式ガイドブックで
どのアトラクションに向かうか二人で計画を立てはじめる。
宇宙人と自転車に乗ったりするアトラクションとか、未来人が立体映画で暴れ回る
アトラクションとか、超能力蜘蛛男のアトラクションとか。
そう言えば緑色の異世界人の4Dアドベンチャーなんてのもあるな。

 

ハルヒ……ここのは本物じゃないけどな、お前の会いたがっていたやつらに、
ここなら会えるんだ。とびきりのバツゲームを思いついたときの、あのキラキラした
瞳を見せている今のお前を見れば、俺と同じくらいワクワクしているのは解るけどな。
だが、ここで本物の宇宙人、未来人、超能力者を出すのはやめてくれよ。

 

「あたしはね、やっぱり基本としては『蜘蛛男』ね。『宇宙人』も捨てがたいんだけど」

 

「『宇宙人』はやめておけ期待はずれという噂だ。
 俺も『蜘蛛男』は見たいが、やっぱ『未来へ帰れ』だな。
 それと『終端機2』は抑えておきたい。」

 

ふと、朝比奈(大)さんが革ジャンにサングラスをかけ機関銃をぶっ放して
「I'll be back」と言うところが脳裏に浮かんだが無かったことにする。

 

「あとね、『水世界』も面白いって聞いたわ。『恐竜園』も。
 もうどれにしようか迷っちゃうわ!あーもう、並ばないで全部まわって見てみたーい!!」

 

そうこうしているうちに、開園のアナウンスがはじまり、ゲートが開いて人々が前に進み始める。
俺たちも前に前に押されるように歩を進め、ゲートをくぐると、
突如として走り出す人々につられるように俺たちも走り出していた。

 

手をつないで走り出す俺とハルヒ。
あの閉鎖空間で《神人》からにげだしたあのときの事が一瞬、フラッシュバックした。
だが今はそんな緊迫した場面じゃない。
だが俺は、あのときみたいに急に手をふりほどかれないように俺はぎゅっとハルヒの
手を握りしめた。
しかしその行為は、この混雑で離れないようにするためだ。誤解の無いように!

 
 

「よーし!次行ってみましょー!」

 

俺は、ハルヒに手を引っ張られながら、9つめのアトラクションに向かっている。

 

奇跡的というか、変態的能力のおかげというか、俺たちはなぜか、どんな人気アトラクションでも
待ち時間0分という驚異のスケジュールによって、午前中にもうすでに8つのアトラクションを
こなしているわけだ。

 

ただ問題が次々と発生している。
『蜘蛛男』では、なぜか俺の頭に蜘蛛の巣が付いていたり、
『恐竜園』では、恐竜の唾液らしきものが俺の膝の上にべったり落ちていたり、
『巨大鮫』では、水の中からやたらとリアルな血しぶきが上がったり、
『宇宙人』では、どう考えてもレールが無いところでリアルな無重力を経験したり
『終端機2』では、気が付けば俺の席の背もたれに弾痕があったり、
『未来に帰れ』では、実際に感電したりもした。

 

そのたびに俺はハルヒに

 

「いいな!ハルヒ!これは映画の中の世界をリアルに再現したあくまでも”偽物”の
 テーマパークだ!これは現実じゃないんだぞ!」

 

と言い聞かせ

 

「なにいってんの。当たり前じゃない」

 

とハルヒが言い返す。

 

だが、どう考えても時々映画の中の世界に無意識にトリップしているようだ。
まさかハルヒでも……と安易に考えていたいたんだが、俺は無事に生きて帰れるのだろうか?

 

「次は、『水世界』がいいわね!いくわよキョン!」

 

まさか、『水世界』では観客席を含めて水没したりしないよな?
それとも、大爆発に巻き込まれて漫画的に頭髪がパンチパーマになったりするのか?
俺はそう考え身震いすると、おれは、少しでも俺の命が生き長らえるようにハルヒに提案してみた。

 

「なあ、ハルヒ、そろそろお昼だ。
 どこかで昼飯にしないか?当然俺のおごりだ。」

 

「それもそうね」

 

とあっさり、承諾したハルヒと、そのあと30分にわたってどこで食べるかもめることになるのだが……。

 

結局、ハルヒが選んだ所で昼食を取り、午後からも本来のアトラクションと違うスリルを
俺が、さんざん楽しんだあと、二人で場内のショップ巡りをしている。

 

休日にここの全てのアトラクションを楽しんだのは俺たちだけだろうな。
ハルヒがぬいぐるみを物色している間に、外のベンチでマターリとして体力を回復させ
ながらぼんやりと考えていた。
しかし、なんだこの違和感は?ハルヒの能力とは違う別の違和感。 

 

俺は咄嗟に、そして何気なしに後ろを振り向いたとき「きゃうん」という声とともに
ずっここけたらしき人の足が一瞬ちらっと見えた。
それを引き込むジャケットの片腕と、さんざん見飽きた例の服の裾も。

 

まさかあいつらが居たりしないよな……

 
 

「あーーー!ほんと!すっごくたのしかったわ!
 こんな近くにこんな楽しいところがあるなんて、ホント灯台もと暗しね。」

 

たぶん、普通に来た人たちはお前の半分以下しか楽しめてないような気がするぜ。

 

ハルヒは、俺に無理矢理買わせた白と黒のツートンカラーの犬のぬいぐるみを、
妹がシャミを抱きかかえるように、うれしそうに抱いたままニコニコしている。
その笑顔があまりにもめずらしかったので、また写真に撮っておく。あとでハルヒに
見せて「あたしこんな顔していないわ!」と嫌がるところを見てやるか。

 

そのあと、俺は、山盛りの荷物を抱えて、名残惜しそうなハルヒと外に出たのだが……

 

やはり、あの3人は付いてきている。気のせいじゃない。
古泉に超能力者として機関に推薦して貰ってもいいくらいの鋭い俺の勘が、妙に
とぎすまされている。あの3人がそんなことをするのだろうか?

 

いやしかし、ハルヒが観察対象と言っていた事を考えるのなら上からの命令で仕方が無く
ここにいる可能性もある。
ついに本物の宇宙人、未来人、超能力者たちのおでましなのか……やれやれ。

 

3人ののぞき行為を朝比奈さんと長門は許すとして、古泉お前だけはゆるさんぞ。
古泉が俺たちを見失ったことを上司らしい森さんに報告しこっぴどくしかられているところ
を想像した。さて、どうやって3人を巻いてやろうか。

 

「ねえ、キョン?さっきからなんだかへんよ?
 ひょっとして、私と一緒じゃ面白くなかった?」

 

不安そうにハルヒは俺に訪ねてくる。
あーそうだな、後ろにいる長門や朝比奈さんと一緒の方が少なくとも命が縮む思いを
しなくてよかったかもな。

 

「ふん……バカキョン。そんなセリフあんたらしくないわよ!」

 

会話がかみ合っていないような気がするのは気のせいだ。
どうしても気になるなら眼科に行くことをおすすめする。
悪態を付いたつもりだったのだが、ハルヒは真っ赤になって俺の腕に絡んできやがった。
荷物もあるんだ、重い。出来れば離れてくれ。しかも3人が見ている。

 

ハルヒの柔らかい何かの感触がすごく気になるが、とにかく、なんとか3人を
振り切る方法を考えねば。
何となく刺すような二つ――いや三つか?――の視線を感じながら、俺は考えを巡らせた。

 

「なあハルヒ。今から言うことをだまって聞いてくれ。これは冗談じゃない。まじめな話だ。」

 

絡んでいるハルヒの両手の力がかすかに強くなった。

 

「実はな、今俺たち二人を狙っている悪の3つの組織が俺たちを尾行しているっぽいんだ。」

 

「はぁ……?なによそれ……ンーモグモゴ……」

 

後半は俺が口手でふさいだ。
たぶん勘違いさせて期待を裏切ったんだろうがすまない。今はそれどころじゃない。

 

「だから黙ってそのままで聞いてくれ。やつらに気取られるわけにはいかない。」

 

ハルヒが事情を理解したのかコクコクとうなずいた。

 

「わかった。スパイごっこね?」
若干違うがまあいい。そのまま勘違いしててくれ。

 
 

俺は、尾行をまくプランをハルヒに説明した。

 

やつらはまだ、俺たちが尾行に気づいていることを知らない。
ならば、出来るだけ油断させて少しでも引き離し、人通りの多い雑踏で二手に分かれて一気に巻けばいい。
機関のメンバーがこの件に絡んでいたとしても確実に巻く自信はある。

 

そして待ち合わせ場所は、あるビルの屋上の展望台なんてどうだ?
展望台からは一階からの直通エレベーターしかない。それ以上あとについて来れないって訳だ。
もし付いてきたとしても、今の俺なら二人で隣のビルまでダイブしてやるぜ。

 

大都市の某駅に着くまで出来るだけ平静を装い、そして出来るだけ人通りの多そうな地下街の
通路を選んだ俺たちは、その地下街の雑踏で突如として駆けだした。

 

「じゃあね!!キョン!また会いましょ!」

 

ハルヒの声が、地下街に響いた。
ああ!今度は遅刻しないぜ!ハルヒ!

 

周りはカップルだらけでやたらいちゃいちゃしているが、俺は全く気にならない。
展望台からみる大都会の夜空は、満天の星空とは全く無縁だが、きれいな満月が浮かんでいた。
たまには待つっていうのもいいもんだな。
月にはウサギが居るのかかぐや姫が居るのか前世では宇宙人が居たのか、そんなことは
俺にはわからないが、やたら大きく見える地球の唯一の衛星『月』を一人眺めていた。

 

ふと振り返ると、ハルヒがたっていた。

 

「遅いぜ。ハルヒ。罰金だ。」

 

ふくれっ面で俺をみているが、かまうもんか。
なぜかおとなしいハルヒは、そのまま黙っておれに近づき腕にしがみついてきた。
眼前には100万ドルとはいわないが、今までみたことのないくらいのたくさんの小さな光が
きらめいている。

 

あの光一つ一つに人それぞれの生き様がありドラマがある。
楽しそうに笑いあう家族もいればその光の下で涙に泣き濡れる人も居るのだろう。
昔ハルヒが感じた、たくさんの人の中にいる自分というちっぽけな存在を
俺も今、感じているのかもな。

 

でもな、本当にちっぽけな自分でも俺は俺でハルヒはハルヒだ。
一生懸命自分なりに生きようとすればきっと、ほかの光に負けないくらいの明るく自分だけの
光を放つことが出来るんだぜ。
おまえは自分の光に自信がなくなって、あがいてもがいて生きてきたんだろうけど、
俺だけが、おまえの光に気づいてやれる。いままでも、これからもな。

 

俺はそう思っただけなんだが、何となくハルヒに伝わったようだ。
俺にはくさい台詞は似合わない。「やれやれまったく」といっている方がお似合いだが、
何なんだろうね。急にハルヒを抱きしめたくなっちまった。

 

これは狼男が変身する際に必要な月の光に含まれる興奮作用がそうさせたのだろう。
ああそうだきっとそうだ。

 

俺たちはは現実世界で初めて、そっとふれあった……。

 

だが、これも気の迷いで、月の光のせいで、世界を救うためなのだ!
貴殿らの耳から何か脳汁がでたとか、お前なんか死んじまえ!などという苦情は
一切受け付けない!  これはあくまでもifの世界だ! 
この話はもうおわりだ終わり!!以上!