休みは無し (88-528)

Last-modified: 2008-08-24 (日) 00:25:26

概要

作品名作者発表日保管日
休みは無し88-528氏08/05/0508/05/05

作品

ハルヒが嫌いかと問われたら「んなわけない」と答えるだろう。
嫌いな奴と四六時中一緒に行動する程、俺はできた人間じゃないからな。
 
ハルヒが好きかと問われたら「まぁそうだ」と答えるだろう。
やっぱりハルヒの100Wの笑顔は魅力的だからな。
 
ハルヒがいやかと問われたら「たまにはそう思う」と答えるだろう。
なぜなら今日みたいな貴重な休日もハルヒにつぶされてるからな。
 
連休だから一日くらい何も無い日があってもいいと思うのだが、なぜか俺の隣で黄色いリボンが揺れてる。
さてここはと言えばだ、なんと港が見えるハーブ園だ。たしか不思議探索でハルヒに呼び出されたと思うのだが、どうしてこんなとこにいるんだろうな……と自問自答しても答えは一つ、ハルヒが来たかっただけだ。
いつもなら俺に奢らせるであろうロープウェー代や入園料をちゃんと折半したとこ見ると本当に来たかったんだろう。
それといつもの宇宙人と未来人と超能力者は今日はお休み。あの3人の目的はハルヒの監視だから別に用事があるはずがなく、おそらく気を利かせて俺とハルヒを2人だけにさせたんだろう。
そんなとこに気を使わなくてもいいと思うのだが…
 
「キョン、ほらほら、あそこ飛行機、飛行機。」
「ああ、空港が沖にあるからな。」
「なによ、その実もふたも無い返事。何か落ちそうなくらい低く飛んでる、とか感想ないの?」
「空港がそこにあるから低く飛んでるんだろ? というかハルヒ、あまり不吉な事言うなよ。」
お前が言うと本当に飛行機が落ちかねないからな。マジやめてくれ。
「何よ、キョン。かわいくないわね。」
「俺が愛想ないのは最初からわかってることだろ、ハルヒ」
「ふん!」
「そんなことよりハーブも見ようぜ。お前、それが見たくてここに来たんだろ?」
「…あんたと一緒に来たかったのよ…」
「何だって?」
「な、何でもないわ!!それよりもキョン、ハーブ見るわよ、ハーブ!」
「わ!引っ張るなハルヒ。」
「さっさと来るの!!」
「わかったよ……さてさてこれ何だ…ジャーマンカモミール? ジャーマンスープレックスの親戚か?」
「キョン、なにアホな事言ってるの。」
「アホで悪かったな、ハルヒ。俺はハーブの事を何も知らないんだから、さ。」
「もぅ、仕方ないのね…これはね…」
 
仕方ない、と言いつつ100Wの笑顔をしてるハルヒ。
まぁこいつが楽しいならそれでいいだろう、やれやれだ。
 
 
 
僕たちの監視対象はここから見えなくなった。でも、あれはどうみてもラブラブなカップルだ。
 
「なかなか仲良くデートされてるようです。よい兆候です。」
「でもこうやって双眼鏡で下から見てるのは、何かピーピングトムしてる感じですぅ」
「これも僕の仕事というか任務ですから。それは、お二人とも同じでしょう?」
「そうですけど。せっかくの休日も結局仕事なんですよねぇ」
「まぁ前向きに考えましょう、朝比奈さん。僕たちは監視対象を直接監視できる分幸せですよ。ところで長門さん、彼らのこの後の移動パターンわかりますか?」
「涼宮ハルヒが彼を引っ張って55分34秒後にロープウェーに乗る。その後、1時間7分30秒後に駅におり異人館へ移動する。」
「じゃあその前に僕たちも下に降りましょう。姿見られるといろいろと面倒ですから。」
「まぁ仕方ありませんね、そうしましょう♪」
 
仕方がない、と言いつつ結構笑顔で話す朝比奈さんや、無表情だけど全く心配してなさそうな長門さん。
まぁこれで世界が平和であるならそれでいいでしょう、やれやれです。

おまけ

「あ~はははは♪空気読まずにSS投下!>>443を見て、つい先にSS作っちゃったにょろ」
「だだいまなのです。ラブラブでしたよ、あの二人」
「お、みくる、おかえり♪ ハーブ園はどうだったにょろ?」
「いや、私はハーブ園には入ってないんです…」
「おや、そうなのかい?」
「ということで、今度はゆっくり寄ってみたいですぅ。」
 
今回舞台のハーブ園:布引ハーブ園
アクセス:JR新神戸駅から新神戸ロープウェーで10分

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