猫ちっく2 (32-453)

Last-modified: 2007-01-13 (土) 01:24:44

概要

作品名作者発表日保管日
猫ちっく232-453氏06/12/1307/01/13

作品

部室に入るとシャミセンを抱いたネコミミハルヒがいた。
「…聞きたいことは幾つかあるが…なんだその耳は」
「あ!キョン!ふふん、あたしは発見したわ!時代は猫よ!」
たのむから順を追って説明してくれ。
しゃしゃりでてきた古泉の説明によると事の起こりはシャミセンの我が校への侵入らしい。
数人の生徒に可愛がられている姿を見て団長様は閃きなさったんだとさ。
「そう!このSOS団をさらに広める為にネコミミを用意したの。フレンドリーさアップよ!」
バーン!と効果音が鳴った気がする。
「さあ、あんたたちもつけるの」
「ちょっと待て。俺や古泉もか?たぶん気持ち悪いだけだぞ」
「やってみなきゃわかんないじゃない。さっさとつける!」
結果…なんとなくヤバイ一団が出来上がった。
女性陣は似合ってると言えるだろう。だが男連中は…。
「…えっと、その、ゴメン」
なんとあのハルヒが謝った。これは快挙かも知れんね。まったく嬉しくないが。
とっととネコミミをはずす。古泉がちょっと残念そうなのが怖い。
しかしこう見るとウチの女性陣のレベルの高さを改めて認識する。
朝比奈さんはネコミミメイドというすさまじい萌えキャラになっている。しかも巨乳にドジ属性も装備済みだ。長門はネコミミなんて元からありましたがなにか?と言わんばかりのマッチっぷりだ。
きっとああいう猫は普段近づかない癖に気付くと近くにいたりするんだろうな。
さて我らが団長だが…言うまでもない、というか言いたくない。
客観的に、そう俺の主観の入り込む余地のない視点で見れば…似合っている。俺は一般人だと自負している。
だからこのハルヒは誰が見たって可愛いと言うだろう。断じて俺個人の意見ではない
当然だ、俺はネコミミ属性などない。だから属性関係なしに俺はハルヒを…って違う!何考えてんだ俺!
なんて思考の袋小路にはまっていると
「なによ、なんか感想はないの?」
なんて聞かれた。まさかこの俺の思考をだだ漏れさせるわけにはいかない。
「そうだな、んー、この耳よくできてるな」
「え?まあ結構高かったのよ」
触ってみると柔らかく手触りもいい。ついついしばらくいじってしまった。
「もういいでしょ。呼び込み行ってくる。行くわよ!みくるちゃん!」
その格好で出て行くつもりか…そう思ったとき俺はなぜかハルヒを止めていた。
「待て!行くな!…えーとだな。その格好はまずい」
「なんでよ」
言葉に詰まっていると古泉がなにやらハルヒに耳打ちした。嫌な予感がする…。
ハルヒはいやらしくにやーっと笑っていった。
「そうなんだー。キョンはあたしを独り占めしたいんだー」
な!なにを…。確かに人にただで見せるのは惜しいと思ったが…。言葉が出ない。
は、早く否定しないと、これじゃまるで認めているようなもんじゃないか
「え?ほんとにそうなの?じゃあこんなのどう?にゃあーん♪」
そういってくっついてきた。
「な!?や、やめろ。おい」
顔が赤くなるのが自覚できる。ヤバイ。
「ふーん、あんたネコミミ萌えなの?うりうり」
「だっ、だからはなれてくれって」
「んー?体はそうは言ってないみたいだけど?」
さらに密着してくる。身動き一つ出来ない。
あー…………

 

結局俺は散々におもちゃにされた。朝比奈さんの気分がよくわかったよ。
その後ハルヒは俺に言うことを聞かせたいときはネコミミを持ち出すことが多くなった。
だから俺はネコミミ萌えじゃない。
でもつい言うこと聞いちまうんだ。なんでだろうな?