長門さんと涼宮さん (114-958)

Last-modified: 2009-08-07 (金) 01:22:13

概要

作品名作者発表日保管日
長門さんと涼宮さん114-989氏09/08/0609/08/07

作品

梅雨も明けて、そろそろ夏休みも近くなった7月。ハルヒはこんな事を言った。
「土日は親戚の結婚式に泊りがけで行くから、不思議探しはお休みにするわ」
ふむ、土日は久しぶりにフリーになるな。ここしばらくハルヒに振り回されっぱなしだったもんな。
「何か不思議な事があったら、写真付きでメールしなさいよ」
はいはい。とやる気無さげに返事をしておく。と、ハルヒは長門の方に目を向けた。
「そういえば、有希は携帯持ってないのよね」
本のページに向いていた顔を上げ、物静かな読書好きインターフェイスは答える。
「持っていない」
腕を組みながら、何かを考えるハルヒ。
「新規なら本体0円とかあるし、有希も携帯持たない?」
まぁ、あって困る物でもないし、安いプランなら負担も少ないよな。などと横で聞きながら考えていると。
「家の電話だけでも不足は感じない。優先度で言えば携帯電話は第52位に位置する」
…要らないって事だな。はい、会話終了。
 
そんなこんなで土曜日になったわけで、本格的になった暑さの中、特にする事も無くだらだらとする俺がいた。
部屋でごろごろとしながら、ふと俺の目に止まったのは長門から借りた文庫本。
そういえば読み終わって返すのを忘れていたな。などとしばし考える。
暇だし返しに行くか。思い立ったが吉日とばかりに長門の家電をコール。
…出ないな。ふむ、とりあえず家に行って会えれば返そう。会えなければその辺を散歩だな。
 
やっぱり居ねえ。コンビニに買い物にでも出てるのかね。
少し待ってみるかと、花壇のブロック部に座り、返す予定の文庫本を読み返す。
ん?気がついたら30分くらい過ぎてるぞ。もう今日は諦めるて帰るか。
俺は立ち上がってケツを払った。歩き出して角に差し掛かるとコンビニ袋をぶら下げた長門が見える。
「よう長門」
じんわりとこちらに向かってくる長門。あいかわらず休みでも制服なんだな。
「なに?」
長門は少し首を傾け俺に問いかける。
「この本を返そうと思ってな。電話したが居なかったみたいなんで、直で来てみたんだ。半分賭けだったがな」
「そう」
俺から本を受け取ると、長門は入口を指差して一言。
「来て」
「なんだ、お茶でもご馳走してくれるのか」
1ミリの頷きで返答する長門。せっかくのお誘いだ、断る理由は無いな。
部屋に上がると長門はとてとてとキッチンに姿を消した。
ふと、玄関の方を見ると黒電話がぽつんと置いてある。レトロ趣味だな長門よ。
戻ってきた時には、お盆に氷の入ったグラス2個と麦茶のポット、それとお茶菓子にお団子を持っていた。
「飲んで」
長門はこぽこぽとグラスに麦茶を注ぐ。俺はぐっと飲み干した。うまいぞ長門。
「食べて」
あっさりとした甘さのお団子だった。うん、うまいぞ長門。
「飲んで」
こぽこぽと…って前にもこんな展開があったな。
 
他愛の無い話を俺が一方的にして、長門がぽつぽつと受け答えする。そんな中長門が俺に言ってきた。
「この後買い物をしたい。あなたに付き添ってもらえると助かる」
快く引き受けて、何を買うのか問いかけると。
「携帯電話を買いたい」
要らないんじゃなかったのか。
「先日の段階で第52位だった優先度が、現在急上昇し第4位になっている。緊急を要する事態」
そりゃまた随分な上がりっぷりだな。
「携帯電話があれば、この気温の中あなたを待たせる事は無かった。わたしのミス」
俺がきっかけかよ。いや、待ったのはたまたまだし、長門のせいじゃないぞ。むしろ勝手に来た俺が悪い。
「だめ。わたしのミス」
こりゃ、おとなしく長門の意見を受け入れた方が良さそうだ。
「着替えるので待っていて」
…長門が着替えるとな。珍しい事もあるもんだ。
しばし待つ事数分。長門は真っ白なサマードレスで玄関に現れた。
揃いの色でつばの大きな帽子にひまわりの飾りが付いていて、まさに夏少女といったところか。
そよ風のふく草原で独り佇む、なんて場面が最高に似合いそうだ。
「かわいいぞ長門。普段からおしゃれすればいいのによ」
俺視点で見ると喜色を浮かばせた瞳で、長門はすすっと俺のそばに寄ってくる。
「涼宮ハルヒが選んでくれた。わたしも気に入っている」
うん、いい事だ。長門にはもっと人間らしい楽しみを味わって欲しいと俺は思った。
 
さて、街に出てさっくりと携帯電話を契約した俺たちなわけだが。あ、店員とのやり取りは俺が代行したけどな。
長門はキャリアとか端末の機能はわからんだろうし、形や色でどれがいいか選ばせた。
ついでに、ストラップを買ってあげた。ユキウサギのマスコットが付いたかわいい奴だ。
多分気のせいではないと思うが、目をキラキラさせて電話とストラップを眺めている長門。
「…ありがとう。大切にする」
その後は街を回り、なんとなく目に付いたゲーセンに立ち寄った。
長門はカーレースのゲームを指差した。これがやりたいのか?
「そう」
がま口から硬貨を出し投入する長門。俺も隣のシートに座り金を投入。
「長門。勝負だぜ」
こくんと1ミリほど頷くと、長門はステアリングを握った。
予選を終了し俺は2位、対する長門は15位。これは勝ったな。
いよいよ決勝ラウンド。俺たち以外は全車CPUだ。
スタートした途端、俺は恐ろしくも美しい長門の走りを見る事となった。
まぁ、要は俺の負けだ。どこかの走り屋漫画みたいな音を立てまくり、長門車はほぼビリからトップに躍り出た。
どうやら、予選ではどう扱えばいいのか練習していただけだったらしい。
「楽しかったか?」
長門に尋ねるとこくりと頷く。負けたとはいえ楽しいと意思表示されれば俺も嬉しいよ。
いくつかゲームをプレイして、そろそろ帰ろうかと思っていると長門がとあるコーナーを見つめていた。
「あれは、何?」
俺は長門に説明してやる。あれはプリクラだ、昔のブームは凄かったらしいぞ。格闘ゲーム一色の店が一夜にしてプリクラにすり替わったなんて話もあったらしい。それに携帯のカメラが普及している今でも、なんだかんだで生き残っているしな。
「?」
俺の説明に少しばかり首を傾げて長門はプリクラに近づく。
さらに説明をしながら、俺は長門に続いた。
「その日の思い出に記念写真を撮る機械、とでも言うのかね。まぁ記念でなくても全然かまわんのだが」
「思い出…」
長門はがま口を開けて硬貨を取り出す。撮りたいのか。
「一緒に」
女の子とプリクラとかちょっとばかし恥ずかしいが、長門の目を見たら断れないだろ。
撮影後に出てきたシートを備え付けのはさみで半分にして、長門に問いかける。
「半分もらっていいか? 今日の思い出にさ」
長門はこくりと3ミリ程頷き、俺から受け取った半分のシートを大事そうにバッグにしまいこんだ。
そんなこんなで、長門尽くしの一日は終わった。
 
日曜日。
一週間の疲れを癒す為、俺は心を閉ざし寝まくるつもりでいた。
と思ったんだが、昼近くになってじゃんじゃんメールが来る。ハルヒからだ。
何かと思えば、結婚式の事がほとんどで花嫁が綺麗だの花婿もかっこいいだのだ
披露宴の食事は味はまぁまぁだが、量が少ないとかもあった、女の子の言うせりふじゃあないね。
まとめて感想でも送ってくれば3通くらいで済みそうなもんだが、何かあるたびに送ってくるんでやたら多い。
結婚する二人の写真も添付してきたので、素直な感想を返しておいた。でももう眠い、おやすみ。
 
そして月曜日。
何事もなく授業も終わり、俺は文芸部室を目指す。
ノックの後にドアを開けると中には長門だけ。よう長門。挨拶して俺は定位置に腰掛けた。
よく見ると今日の長門は本では無く、携帯電話とにらめっこしていた。気に入ったのかね。
「使用法はほぼ習得した。あとは実際に使用するだけ」
そうか、じゃあ俺に電話してみてくれ。長門はこくんと頷く。
と、そこで派手な音を立ててドアが開き、われらが団長様が登場した。
それと同時に鳴り出す俺の電話。むろん長門からの電話だ。
この状況で出なきゃいけないのか。ええいどうにでもなれと通話ボタンを押し込む。
「も、もしもし」
「…繋がった」
ハルヒを見ると、口を開けたままこちらを見ている。そして一言。
「何やってんの、あんたたちは」
まぁ、変に動揺していらん説明をするよりは、バシっと簡潔に説明する方がよろしかろう。
「長門が電話を買ったので、試しに電話してみたいとの事だ。それだけだな」
ふーん、と言いつつしげしげと俺の顔を見ているハルヒ。
「まあ、いいわ。ねえ有希、電話見せて」
そっとハルヒに電話を差し出す長門。受け取ったハルヒは画面を見ながらぶつぶつ言っている。
「やっぱり新しい機種は画面の発色がいいわね。表示も大きいし」
ま、よくある感想だな。このまま何事も無く終わればいいが。
「あら、かわいいストラップね。ユキウサギかしら」
ちょいちょいとウサギを突付きながら、ハルヒは携帯電話を閉じた。
無言のハルヒが俺の方を向く。どうしてだろうか首が回るとギギギという音がする。なんか怖いぞ顔が。
「キョン。そこに座りなさい」
いや、もう座ってるんだが。って言ったら睨まれた。
「これは何かしら」
と、長門の電話を俺に見せる。サブディスプレイの下に見覚えのある物が貼ってある。
「あー、プリクラだな。うん」
俺と長門のツーショットのプリクラだ。こんな所に貼るとは長門。
「なんであんたと有希が一緒に写ってんのよ。しかも有希ったらこの前あたしが見立てた服着てるし」
んあー、よく似合っていたぞ。お前の見立てはバッチリだ。
「あたしと色違いのお揃いで、今度の探索でお披露目するはずだったのに」
それを聞いて長門はハルヒにぺこんと頭を下げた。
「ごめんなさい」
ハルヒの顔が赤くなったり青くなったりくるくると忙しく変化している。なんかヤバげだなこりゃ。
「…有希ばっかりずるい」
なんだずるいって? 予想外の言葉に俺はしばし思考が停止していた。
「だいたいなんでなのよ?説明しなさい。今すぐ経緯、行動、結果の全てを」
すっと長門が立ち上がり、ハルヒを見つめる。
「先日のわたしに対する携帯電話の所持を勧める会話から、わたし自身はその段階で所持する必要なしと考えていた」
「翌日、わたしの自宅への来訪者が事前に連絡を入れるも、あいにくわたしが不在だった為に直接訪問。
その結果、夏の日差しの中を待たせてしまった、これがわたしに携帯電話の契約を思い立たせるきっかけとなる」
「来訪者ってキョンの事なのね」
あの、長門よ。やっぱりあれは突然押しかけた俺が悪いんだが。
「あなたは黙って」
静かな迫力に押された俺は押し黙り、長門は事細かに先日の様子を語っていく。なんだか胃が痛くなる、そんな気分であった
ハルヒも黙って聞いている。たまに眉毛がヒクヒクしてるんだが…正直怖い。
「それって、デートじゃないの?」
長門はハルヒの問いかけを正面から受け止めて答えた。
「男女2人組による、デートと呼ばれる行動とは違う。特定の団体に所属する男女が買い物をする、これは部活動やクラス内においても、特に珍しい行動ではない」
まぁ、無くはないよな。別に変な下心があって長門を訪ねたわけじゃないし問題ない。
「でも、やっぱりずるいわよ。」
沈んだ顔でハルヒは部室のドアを開けた。
「あたし、帰る。今日は活動もお休みにするわ」
俺はこれはいかんと思いハルヒを追う態勢に入ろうとしたが、ここで長門が俺の前に立ちふさがる。
「いい。ここはまかせて」
長門は俺にここで待つよう指示し、ハルヒの後を追った。
 
で、待ちはじめてからもう1時間以上経ってるわけなんだが。俺はどうしたらいい?
 
テーブルを枕に半分寝ていた俺を起こしたのは携帯の着信音だった。発信者は長門。
「駅前公園に来て。いますぐ」
それだけ言うと電話は切れた。俺はカバンを掴んで部室を、そして学校を飛び出した。
 
俺が駅前公園に到着すると、長門が立っているのが見えた。例のサマードレスを着ている。
「あっち」
指差す先には、やわらかなイエローの同デザインの服を着たハルヒが座っている。
帽子は長門とは違ってつばの小さいタイプだ。て、おい長門、なんでぐいぐい押してくるんだ。
長門に押されてハルヒの前まで来た俺を、ハルヒは座ったまま見上げる。
「有希のはもう見て知ってるでしょ」
ああ、だがお前も似合ってるぞ。いや素直にそう思ったんだぜ俺は。お前が着ると夏の元気少女って所かな。
ギラギラとした太陽の照りつける砂浜。裸足で駆け抜ける少女って感じだ。
「ふん、似合ってて当たり前だわ。持ち上げたって何も出ないわよ」
褒めたらこれかよ。でも少し照れが入ってるみたいだし満更でもないのかね。
「来て」
長門がハルヒの手を引っ張って歩き出す。俺は後ろからついて行く事にした。
で、着いた先はゲームセンターだった。さらにプリクラのコーナーへと長門はハルヒを連れて行く。
「入って」
ハルヒをプリクラの垂れ幕の中に押し込み、さらに俺に入るよう促す長門。
「長門…ん、わかったよ」
俺は長門の意思を読み取り、いやそんな気がしただけなんだが、とにかく中に入る。
「なによ、あんたとなの?」
「まぁ、そう言うな。せっかくだから俺と一緒に撮ってくれよ」
ハルヒはなんだかぶつぶつ言いながらも、おとなしく撮影に臨んだ。
さて、じゃあ今度は長門の番だな。俺は長門を手招きして入れ替わりにハルヒの横に立たせた。
長門は撮影後に出てきたシートを半分にし、俺とハルヒの写っているのは俺達に渡した。ハルヒと長門のもそれぞれに半分ずつ。
「思い出」
長門はそう言って2枚のシートを大事そうにバッグにしまい、思い出したように片方のシートから1枚シールプリントを剥がした。
「あなたのと交換して」
俺とハルヒの写っているのとか?俺が聞き返すとこくんと3ミリほど長門は頷く。
そして俺にはハルヒと長門の写っている物を渡す。それを長門は取り出した電話に貼り付けた。
「これも思い出」
そう言うと長門はハルヒの手を取り、とてとてと出口に向かっていった。
 
夕焼けの中歩く二人。まるで似ていないが、それでも二人は仲の良い姉妹のように見える。
ま、どっかの誰かと似たような感想ってのも芸が無いが仕方ない。
ハルヒが長門の耳元で何かをささやく。長門はわずかに頷き、ハルヒが笑う。
そんな二人を見ながら、俺は自分でもわかる位ににやけた面をしていた。
「何、ニヤニヤしてるのよ。エロキョン」
俺はにやけ面を止めようともせず、ハルヒに思ったままを伝えた。
「バカね。あたしと有希は姉妹なんか超越した仲の良さなのよ」
長門を抱きしめ頬を寄せるハルヒ。その時、俺には長門も戸惑いながらも頷いているように見えたんだ。
 
翌日の文芸部室。
俺が中に入ると長門が定位置で本を読んでいる。いつも通りの日常。
よう、長門。昨日はありがとな。長門に礼を言いパイプイスに腰掛ける。
「いい。むしろ今回の件はわたしに原因がある。」
まぁ、おそらくだが、あの服を長門と買いに行き、『二人でみんなに見せましょう』とか考えたんだろうハルヒは。
それを長門が先に俺に見せてしまったから、ハルヒは『ずるい』って拗ねちまったんだな。なんでずるいなのかはわからんが。
なんて俺が考えていると、長門が俺の方をじっと見ていることに気がついた。
「あなたは…昨日わたしと涼宮ハルヒの間にどのようなやり取りがあったか、なぜ聞かない?」
部室から飛び出た後の事か…興味が無いと言えば嘘になるんだろうけどな。
「女の子同士の秘密って事で詮索はしないさ。結果としてハルヒも元通りになってるしな」
少し驚いたように長門は聞いていた。そんなに変な事言ったか俺は。
「長門。細かい事は気にすんなよ。秘密を共有する友達って事だよ。お前とハルヒは」
「涼宮ハルヒとわたしは…友達?」
首を傾けて俺に問いかける長門。俺は長門の頭に手を置くとわしわしと撫でながらこう続けた。
「ああ、そうさ。」
頭を撫で続ける俺を長門はキラキラした目で見つめてくる。ちょっとその目はヤバいです長門さん。
「ちょっとキョン。あんた何有希にセクハラしてんのよ」
うお、いつの間にかハルヒが居るし。忍者かこいつは。
「もう、有希の頭を撫でていいのは団長たるあたしだけなのよ。どきなさいこのケダモノ」
えらい言われ様だな。
「有希の綺麗な髪がぼさぼさじゃない。女の子の髪はもっとやさしく扱いなさいよ」
ハルヒは手櫛でさらさらの長門の髪を整える。それを見ていた俺は悪戯心をくすぐられハルヒの頭に手をやった。
「ふむ、こんな風にか?」
長門の髪とは違うしっとりとしたハルヒの髪を、言われた通りに優しく撫でてやった。
「ちょ、何してんの…よ」
暴れるかと思ったが何故かおとなしくなっちまった。何だ?この構図は。
長門を撫でるハルヒを俺が撫でる。傍から見ると相当変なんじゃないか、コレは。
「彼に頭部を撫でられるのは不快ではなかった。逆に解析不可能の心地良さ。あなたは?」
長門がさらっとおかしなセリフをハルヒに投げかける。
「ん、まぁ、そうね。ご、合格点をあげてもいいわ。…有希、髪の乱れも直ったわよ」
ハルヒはハルヒでおかしな回答をするし。で、俺はいつまで撫でてなきゃいかんのか。俺を止めろよハルヒ。
さて、この状況で他の二人がやってきたらと考えると震えがくるね。そろそろ止めにしておくか。
「何よ、もう少し撫でていなさいよ。ちょっと上手くなってきたみたいだし」
「わたしもやる」
長門…お前までハルヒを撫でるのか。
「有希までどうしちゃったのよ。もう」
「おかえし」
真っ赤になってもぞもぞしているハルヒと頭を撫でる長門を見て、なんだか二人の距離がさらに縮まったように思えた。
これは良い事だよなと思うと同時に、いつものセリフがつい口から出てしまう。
 
「まったく、やれやれだな」
 
長門さんと涼宮さん おわり