21-224 無題

Last-modified: 2007-02-07 (水) 00:24:12

概要

作品名作者発表日保管日(初)
無題(古泉くんという呼び名)21-224氏06/10/0206/10/04

作品

ハルヒ「さあ!今日もはりきって探索行くわよ!」
キョン(やれやれ……)
ハルヒ「キョン!みくるちゃん!有希!それから、古泉くんもついてらっしゃい!」
古泉「…………」
ハルヒ「ん?どうしたの?古泉くん、珍しく真面目な顔して」
古泉「珍しく、ですか……いえ、その『古泉くん』という呼び名に少し違和感を感じまして」
ハルヒ「へ?あたし何かおかしなこといった?」
みくる「いえ~」
キョン「べつに……いつもどおりだが、なあ」
長門「…………」
古泉「いえ、『キョン』『みくるちゃん』『有希』ときて、『古泉くん』だからおかしいんです」
ハルヒ「どこが?」
古泉「僕だけニックネームじゃないんですよ」
キョン「何言ってんだ?朝比奈さんだって『みくるちゃん』って、名前に『ちゃん』付けしただけじゃないか」
古泉「違います。彼女は『みくるちゃん』で一つの名詞であり、それがニックネームになっているのです!」
みくる「なるほど~、私もそっちの方が安心します~」
キョン「そういうもんなのか?」
ハルヒ「たしかにそう言う感覚はあるわ」
古泉「でしょう?もう付き合いも1年になろうとしているのに、何となく疎外感です」
ハルヒ「わかったわ、要するに古泉くんは寂しがりやさんだったのね」
古泉「いやまあ、そこまで極端ではありませんが……」
ハルヒ「で?じゃあ、何て呼んだらいいの?」
古泉「そうですねぇ……べつにこだわりがあるわけでもありませんので、『一樹』と名前の方でいかがでしょう?」
ハルヒ「わかったわ!じゃあ、あなたは今から『ヒロシ』ね!よろしくね、『ヒロシ』」
古泉「はい?」
キョン「よろしくな!『ヒロシ』」
みくる「よろしくですぅ~『ヒロシ』?さん?」
長門「…………ひろし」
古泉「え?何故?なにがどういう……」
ハルヒ「やーねぇ、『一樹(いつき)』だから『ヒロシ』なんじゃないの。やっぱり、こう一捻り無いとね」
古泉「えぇーーーー!」

 

キョン(甘いな、古泉、いや、ヒロシ。ハルヒが思うとおりに動くもんかよ)

 

みくる「うふふ~、ところで、何で『いつき』さんが『ヒロシ』さんなんですかぁ~?」(未来人)

 
 
 

そして、『ヒロシ』は案外定着してしまった。
2年生以降、後輩にすら本名で呼ばれなくなった彼がいた。
これも、ハルヒの成せる業か……