概要
作品名 | 作者 | 発表日 | 保管日(初) |
無題(妻に愛してると言ってみる) | 22-774氏 | 06/10/13 | 06/11/05 |
作品
付き合って4年、ケコーンしてから3年。
お互いにツンの要素が強いせいか、付き合ってる頃から甘い言葉のささやきなんてものとは縁遠い。
セクロスのときも布団に入って何となくが多かった。
お互いに趣味が合っているせいか、特に不満は感じないんだが何というか、男と女じゃなくて、同居人+趣味友+親友の様な感じ。
子供もいないから、気楽と言えば気楽。
それでいいのかなと思っていたんだが、ここ1週間いろいろ考えた。
プロポーズも何となく「するか?」だったし、セクロスも雰囲気も何もない。
そんな女もいるよなって思っていたから、特に求めなかった。
でも、今まで変にかっこつけなくて済む事に胡座かいてたのかなって。
ひょっとして、ハルヒもたまには女性として愛してるって言われたいのかなって。
そんな訳で、今日は昼当番の俺。ハルヒの好きなナポリタンと卵サラダを作る。その間、ハルヒは洗濯機とベランダを行ったり来たり。
ハ「休みに、ここまで晴れるとありがたいわね。生乾きはクサイ」
とか、のんきな事言ってる。
俺「そうだな~気持ちいいけど、今日はかんかん照りで激暑じゃないか?」
心臓バクバクなんだが何とか話を繋ぐ……。
昼も出来たところで、ハルヒの洗濯も終わり食卓へ……。
とりあえず、他愛もない話とTVでやってるディズニーNaviを見ながら、食べ進む。
ハ「暑いから今はいいけど、涼しくなったらたまにはディズニーリゾート行ってみようか?」
ハルヒはそんなところ興味ないって言っていたはず。恐る恐る…
俺「いいけど、珍しいな。あんまり、興味ないって話していたよな」
ハ「これからは、行く機会があるかななんて思って」
俺「ふーん、俺はハルヒが行きたいならもちろんいいぞ」
ハ「じゃあ、決まりね。計画よろしく!」
結婚してからは、旅行計画は全て俺の役目。
そろそろ、言わないと心臓破裂しそうだ。
なんかいい繋ぎないか、必死で考える俺。
俺「じゃあ、せっかくだしディズニーシーにある、ホテル………」
ハ「ミラコスタ」
俺「そこに、俺が招待する。いつも、お世話になってるし、ずっと、ハルヒにいろんな面で助けられたり、笑顔もらったりしてるからな。
ハルヒのこと心から愛してるぞ。ありがとう」
ハ「…………」
(号泣)
俺「あtzsfdjgfdjgdfkgjdf」
大パニックな俺、目から滝のような涙で泣きまくりのハルヒ。
俺「すまんすまん。柄にもない事言ったし、おかしいよな。やましいこととかないから」
訳分からん言い訳する俺。
やっぱり、ヘタレだわ。
(落ち着くまでしばらくお待ち下さい)
ハ「ううん、すごい嬉しいの。嬉しい、嬉しいの」
ハルヒ壊れた?
俺「急に言って驚かせてごめん。でも、今の気持ちはホントだ。
今まで言ってあげられなくてすまん。」
ハ「あ~、すごく幸せ。
付き合ってるときも、結婚の時も、一言も言ってくれないから。
まあ、キョンはそういう人なんだなって、あたしもこんな性格だし、態度で分かる部分あるからいいかって思ってた」
俺「うん」
ハ「でも、言われると、ホントに幸せで暖かい気持ちになるわね。ありがとう。
あたしも愛してる、子供もきっとそう言ってるよ。愛してるって。」
俺「ありがとう…って、ええええええええええええええええええええええええええーーーー!!!?」
ハ「実はね、今日の夕食の時に話そうと思ったんだけど月のものがないから先週病院行ったら3ヶ月に入った所だって」
俺「何で早く言わないんだ?
最高のタイミングかもしれないけど、すぐに聞きたかったぞ」
ハ「何となく話す機会逃しちゃった。木・金って出張だったでしょ。
だから、今日の夜にと思ったの」
なんか、嬉しいことなのにすぐに聞けなかったから何となくいらいらした。でも、せっかくの雰囲気壊したくないし当たり前だけど嬉しかった。
俺「俺も来年にはパパかよ。体だけは大事にしてな。」
ハ「うん」
結局、とんでもない「愛してる」になった。
ホントは、もっといろいろ話したり、キスとかあわよくばセクロスと考えていたんだが…………
ハルヒは、ご飯の後、長門と買い物があるとのことで出かけました。
よく玄関見たら、ミュールとかが全部奥地に追いやられて真新しいスニーカーが置いてあったよ。全然気づかなかった。
「愛してる」って言うだけでいろんな事変わるんだな
って思いました。いいパパになるよ。