坂本個人軍

Last-modified: 2023-12-13 (水) 02:37:04

2016年ポストシーズンの、あまりにも坂本勇人頼みな読売ジャイアンツ打線に付けられた呼び名。

概要

同年の巨人は2位でレギュラーシーズンを終了し、本拠地で3位・DeNAとのCS1stステージを迎える。

しかし、巨人はこの年最優秀防御率のエース・菅野智之は体調を崩し登板が難しくなり、ルイス・クルーズは怠慢プレーを繰り返し懲罰降格。また、クローザーの澤村拓一も不安定でDeNA相手にシーズン終盤で6連敗するなど、不安要素を多数抱えていた。
対するDeNAも、エース格の山口俊と中継ぎの須田幸太が故障離脱。またクローザーの山崎康晃も万全な状態とは言い難く、こちらも不安要素が満載。

万全とは言い難い両チームが対決したため、坂本(首位打者・最高出塁率)と筒香嘉智(本塁打王・打点王)の両主将を軸とする打線勝負になるのでは、と見られていた。

 

CSが開幕すると(一騒動あったが)痺れる接戦の展開が続き、2戦目終了時点で互角の1勝1敗(●巨3-5De○、○巨2-1De●)。
しかし巨人の打撃内容は

  • 坂本・・・・・・打率.714 2HR 2打点 OPS2.492
  • 坂本以外・・・打率.145 0HR 3打点 OPS.393

という有様。
CSに合わせて坂本を3番から1番に繰り上げたが、1打席を除き走者なし、その打席(唯一のチャンス)ではもちろん敬遠される有様。坂本以外の3打点も2打点は坂本がホームを踏んでおり、残りの1得点も亀井善行のバント失敗で走者が坂本と入れ替わったため、実質的に全て坂本の得点であると言える。
このように、あまりに坂本頼みな状態であったことから、読売巨人軍を捩った「坂本個人軍」という言葉が生まれた。

第3戦

パ・リーグCS1stステージはソフトバンクの2連勝で終了、また日テレが試合終了まで中継宣言しており、横浜の快進撃を目撃しようとするなんJ民の注目が集まっていた。
その期待(?)に応え、試合はシーソーゲームの延長戦。凄まじい盛り上がりを見せ幾度となくなんjは破壊された。

01表 梶谷死球交代。サーバー瀕死。
01表 ロペ報復ツーラン。サーバーまたも瀕死。
01裏 坂本に頭部スレスレの報復球。鯖落ち(1回目)
01裏 うなぎドームラン鯖落ち(2回目)
02表 内海、KO。鯖落ち(3回目)
04裏 村田悶絶。鯖落ち(4回目)
04裏 村田復活。鯖落ち(5回目)
06裏 村田ドームラン。鯖落ち(6回目)
06裏 うなぎ、ストライク。鯖落ち(7回目)
08表 倉本バント失敗後の1-5-3ゲッツー。鯖落ち(8回目)
09裏 村田内野安打。鯖落ち(9回目)
09裏 鈴木尚広牽制死。鯖落ち(10回目)
10表 澤村登板。サーバー瀕死。
11表 倉本、報復澤村強襲。鯖落ち(11回目)
11表 嶺井決勝タイムリー。鯖落ち(12回目)
11裏 坂本首位打者ヒット。鯖落ち(13回目)
11裏 橋本到らない(送りバント失敗)。鯖落ち(14回目)
11裏 うなぎドームラン未遂。鯖落ち(15回目)
結果 4-3でDeNAの勝利

と、両軍の総力を尽くした大激戦に。またテレビ中継でも能見篤史中畑清のダブル解説、副音声では大島洋平ドームラン発言などネタ方面でも大きく盛り上がり、なんJのサーバーが落ちまくった。

一方、坂本は4打数1安打と目立たず、代わりに村田修一阿部慎之助、投手では2番手でロングリリーフした大竹寛らが奮闘した事から「坂本個人軍」は影を潜めた模様。
ただし、前述の菅野・クルーズ不在が大きく影響した上に、主軸以外(2番と6番以降、代打と代走)があまりに酷過ぎてネタにされた。

坂本.500(12-6) 2本塁打 2打点
阿部.250(12-3) 1本塁打 3打点
長野.273(11-3) 2打点
村田.455(11-5) 1本塁打 1打点
小林.111(9-1)
亀.091(11-1)
他 .000(34-0)

余談

代走鈴木尚広、痛恨のミス

9回裏村田の代走として出場した鈴木尚広は、田中健二朗に逆を突かれ牽制死。鈴木はシーズン盗塁成功率10割で寄せられる期待が大きかったこと以上に、村田は4回に受けたデッドボールの痛みを押して出場を続け、6回に同点ホームラン、そしてこの直前に内野安打で塁に出るなど、この日特に奮闘していたことも鈴木批判の材料となった。
そしてこの牽制死の2日後に鈴木は現役引退を表明。

画像

suzuki.jpg


派生

ここから派生して、特定の選手が孤軍奮闘する様を「○○個人軍」と呼ぶようになった。
例えば2020年の日本シリーズの場合、巨人の取った4点のうち3点はゼラス・ウィーラーによるものだったため、当時の巨人は「ウィーラー個人軍」と呼ばれていた。


関連項目