◆忍◆ ニンジャ名鑑#(未掲載) 【バッカス】 ◆殺◆
登場エピソード
「再び目覚めたのが今ならば、この狩り暮らしも天の采配に違いない。できるだけ多くの酩酊者を喰らうが我が定めと見た」
人物
- ニンジャスレイヤーがニンジャ案件と見込み、捜査していた「しこたま酔っ払ったやつの酩酊意識に来訪する死神」の正体。
- 事件の当事者、目撃者、語り部が揃いも揃って飲んべえであったためマトモな証言が得られず、「ピンクの象」だとか「うすらオバケ」「ディオニュソス」だとか散々な呼ばれ方をした。
- その実態は、もはや自分が何者であったかも忘れ、ひたすら欲望のままに無防備な酩酊者を攫って精神エネルギーを吸い取るオバケじみたニンジャ存在であった。
- あくまでもニンジャネームは「バッカス」である。ディオニュソスでもサテュロスでもない。
- あくまでもニンジャネームは「バッカス」である。ディオニュソスでもサテュロスでもない。
- ナラク・ニンジャ曰く、そのニンジャソウルは「泥酔者の夢に逃れた数奇者」とのこと。その特性により認知する者も稀で平安時代当時においても名すら知られず、ナラクもそれ以上の情報は持っていないようである。
- 通常のディセンション(ニンジャソウル憑依)ニンジャであるはずだが、その自我は完全に「呑まれ」ており、はっきりと生前のソウル自身の記憶を意識した言動を取る。ここまでソウルに乗っ取られる例は作中でも他にナラクやごく一部のアーチ級ソウルなどほんの数例に留まっており、同様の極めて強力なソウルであることが伺える。
- あるいは後述のジツの特異性に耐えきれず、憑依先本来の自我が擦り減って発狂してしまったのかもしれないが。
- ニンジャスレイヤープラスのN-FILES【ザ・ドランクン・アンド・ストレイド】にて、「ダイモン・ニンジャ」のソウル憑依者であることが明かされた。
外見
- 超自然のメンポ、煮えたぎる混沌めいた顔面を持つ人間離れした風貌。その声は歪み、幽鬼じみたアトモスフィアを放つ。
元ネタ・考察
- バッカス(Bacchus)とは、ローマ神話の酩酊の神。
- ギリシャ神話に登場するディオニュソスの別名でもある。ローマ神話のバッカスの名前も元はディオニュソスの別名に由来するものであり、両者は対応関係にあるとされる。
ワザ・ジツ
- 酩酊状態のニンジャスレイヤーを苦戦させるだけのカラテは備えている模様。
酩酊の世界(仮)
- 我々の世界に隣接するオヒガンの一側面である位相空間から物理干渉を行うジツ。
- どういう仕組みによるものか、通常では人間はおろかニンジャですら一切知覚出来ず、触ることも不可能。ただし、バッカスが物理干渉出来るのは酩酊者のみで、酔いが醒めた人間に攻撃してくることはない。
- バッカスの知覚と相互物理干渉を実現するには、アルコールを摂取し酩酊状態に陥る必要がある。しかもはっきりと認識するためには嘔吐寸前のような重篤な泥酔状態でなければならず、精神的・肉体的にほぼ無防備と化す。ニンジャでさえまともにカラテを行うことすら覚束なくなる。
- 対してバッカス自身はしらふであり、ほとんど一方的なイクサを展開出来る。読者視点では奇抜でトンチキめいたジツにも見えるが、酔わない者は何の手出しも出来ず泥酔した者は戦うことすらままならない、敵対者にとっては極めて厄介な代物。泥酔者を狩り喰らうだけの存在であるバッカスにとってはこの上ない理想的なフーリンカザンであろう。
- 酩酊者・非酩酊者が同じ位置座標を「バッカスがいる(いた)位置」と認識できているため、キリングフィールド・ジツやコトダマ空間のような「全く違う場所」に飛ばされているわけではない模様。あくまで通常の空間認識に「酩酊」のフィルターを重ねた時に見えてくるものと考えるのが良いのかもしれない。
- クナイを投擲している描写があるものの、酩酊界で生成したものか、はたまた酩酊界に任意の物体を持ち込むことが可能なのかは実際不明。また、バッカス自身が酩酊界から出てくることはない。本人の言から察するに、出られなくなった可能性がある。
ストーリー中での活躍
- 失踪事件にニンジャが絡んでいると睨んだニンジャスレイヤーは、辛くもバッカスの手を逃れたヨコジの搜索を開始する。コミュニティに明るいレッドハッグの協力によりディオニュソスに先んじてヨコジ、ではなくヨコギとの接触に成功。だがその瞬間、ヨコギは何もない虚空を見つめ、「ニンジャナンデ!」と絶叫する。やはり都市伝説の正体はニンジャだったのだ。
- しかし、ニンジャスレイヤーにもレッドハッグにもその姿は知覚出来ない。「酩酊者の無意識に現れる」……電撃的な閃きを発揮したニンジャスレイヤーはヨコギの酒瓶をもぎ取り、呷る。すると不可視のニンジャ、バッカスがその正体を現したのだった。
- 感覚が狂い、通常のカラテを振るえないニンジャスレイヤーが出した結論は「毒食う虫は皿も大好き」……ドランク・ドラゴン、酔拳である。不規則なリズムで一気に畳み掛けられたバッカスは、行方不明の泥酔者達にまつわるエクトプラズムめいた何かを吐き出し(彼はしらふだ)爆発四散した。
一言コメント
- 今更だが、憑依ソウルはアーチ級だと思う。暗黒空間に干渉できたマイニユ・ニンジャのように酩酊の世界があって干渉できたのか、ミツカド・ニンジャやコロス・ニンジャのように異世界を作り出しているのかは分からないが… -- 2020-08-03 (月) 00:17:02
- ↑7 ドーモ、ディオゲネス=サン -- 2020-09-15 (火) 22:21:31
- 基本的に相互不干渉状態かつバッカス=サンから現実世界が見えているのなら偵察にはめちゃくそ便利だろなぁ、と。読み返してふんわり思った -- 2020-09-29 (火) 02:08:57
- 過去のコメントにもあるが、バッカスはシラフでも、バッカスから偵察された情報を受け取る担当が泥酔してないといけないので、情報の精度がね…また、コロス・ニンジャクランとかのジツ封じ系のジツなんかで対策は出来るんでしょう、多分 -- 2020-09-29 (火) 08:11:04
- ダイモン・ニンジャはギリシア系アーチニンジャかな -- 2021-02-06 (土) 13:52:07
- ↑俺も響き的にダイモーンがパッと思いついたけど、酒とは関連性が無いんだよな。あとありそうなのは日本神話における酒の神、大物主を 大物→おおもの→だい(大)もの→だいもん と読み換えた、とか…強引すぎるか -- 2021-02-06 (土) 17:05:15
- だが待ってほしい、カイデン時は普通に強大なニンジャだったが、その後のジツの研究で泥酔の世界に踏み出して帰ってこなかっただけかもしれない。問題はナラクは何故そのことを知っていたかだが・・・ -- 2021-02-06 (土) 18:00:36
- ギリシャ語で超自然的・霊的存在者を表す言葉だそうなのでそこじゃないだろうか。ちなみにデーモンの語源とのこと -- 2021-02-06 (土) 18:00:54
- あるいはナラク・ニンジャやグエン・ニンジャのように酩酊モータル意識の集合体という側面も持ち合わせているのかもしれない。 -- 2022-04-14 (木) 03:56:36
- Wikipediaに「ダイモンは不可視の存在とされ、普通その姿が描かれることはなかったが、例外的に、ディオニュソスの儀式で献酒されるアガトダイモンは蛇の姿で表現された」(大意)とあるので、これを「ダイモンは酒の力を借りなければ知覚できない」と捻ったのがダイモン・ニンジャと思われる -- 2023-10-22 (日) 22:35:37