セターレフ・バームダーディ

「ええ、ただの夢物語です。ですが、……いえ、だからこそ。人はそれを追い求めるのでしょう。違いますか」

Setāreh Bāmdādi

外見

褐色の肌、膝まで届くプラチナブロンドの髪を三つ編みにまとめている。伏目がちで眉は下がり気味。瞳の色は青に金が混じるラピスラズリのような色。
物静かで表情を大きく変えることの方が珍しいが、感情がある程度昂揚すると瞳の色が青から金へ変色する文字通り「目の色が変わる」体質。
ベールを着け、深いスリットの入ったスカートを身に纏った中東の踊り子のような衣装。
身動きをするたびにベールの飾りがシャラシャラと音を立てる。

人物

幼少からハンツマンの父や祖父の背を見続け、武勇伝を寝物語に育つ。
ハントレスだった母は任務中の外傷により幼少時に他界。
父も現在はハンツマンとしては再起不能となっている。
娘の身を案じる父からの反対を受けるも、父祖の背を追うように初等訓練校へと入学。
その後ビーコンアカデミーに進学し、現在に至る。
住んでいた地方の風習で一般的なファミリーネームは持たず、父の名を姓の代わりに名乗っている。

性格

「状況において最善と考えられる行動や発言を」という考えから、自制的な言動を取ることが多い。
何かと大人びており、丁寧な柔らかい言葉で淡々と語るように話す。
感情を表情や言葉で露にすることは稀だが、心情が目に出やすいことを自覚しているために目を伏せがち。
「大切な者が恐怖に怯えずに済む世界を」という理想を持ち、そのために努力を怠らないが、同時にそれが夢物語であると語る。夢と現実の間を往く夢見る現実主義者。

ハンターとしての任務で不在がちな両親の代わりに幼い妹の面倒を見ることが多かったために面倒見は悪くないが、危険に晒されない限り静観することが多い。
お洒落をするのもさせるのも好きで、大量の化粧道具や装飾品を駆使してチームメイトや同級生を飾りたてては楽しんでいる。

能力

【戦闘】
時に鉄扇、時に盾、時にメテオとなる武器、鎖で繋がった一対の鉄扇「アルフ・ライラ・ワ・ライラ」を振り回し、スイングジャグリングのような動きで踊るように戦う。
付属しているランプ状の飾りには粉末状のダストが装填されている。武器自体は旧世代の物に近く、複雑な変形機構は持たない。
武器を振り回すことで周囲にダストを散布、衝撃を与えて爆発やその他の効果を引き起こすことが可能。
敵の接近を簡単に許さず、防御面に優れているが、ひとたび懐に入られてしまうと丸腰に近いため対処が遅れる等の難点がある。
普段は鎖と飾り部分は取り外して腰周辺に金具で留めている。鉄扇部分はスカートの内側にベルトで吊り下げて収納。

【センブランス：幻惑】
自分が知覚できる範囲に千変万化の幻影や幻覚を作り上げる。
セターレフは精霊のような姿形を幻に取らせ、攪乱や攻撃の目眩しに使用することが多い。
幻によって与えられた攻撃は肉体的なダメージにこそならないものの、一時的に知覚の混乱を引き起こすため相手の動きを鈍らせることが可能。
ダストによる攻撃との併用で実際に幻が攻撃しているように錯覚させることもできる。
応用で自分の周囲の物や他人を擬態させることも可能だが、自分を変化させることだけはできない。

他者のサポートや自分の背後に守る者がいる戦い、そして奇しくも対人戦で真価を発揮する戦闘スタイル。