スマブラ個人小説/金魚の小説/星雲児マシンナイト

Last-modified: 2014-03-12 (水) 00:45:45

金魚の小説 『星雲児マシンナイト』

前書き

  • 大会初参加となる金魚です。この大会の司会もしていますが、今回は一介の参加者として小説を書きました。さて、この小説なのですが、ある特撮を元に執筆しました。僕は特撮が大好きなのですが、その中でも特に好きな作品があり、それを参考にしたわけです。ただ、その作品を全く知らない方でも楽しめるように構成してみました。では、どうぞ。

ここはスマブラ星。沢山のファイター達が、日々大乱闘を繰り広げ、その生活を満喫している。その星で大会も開かれる大きな会場、空中スタジアム。今日はそこに、多くのファイターが集められた。この青年リンクも、その1人だ。
「一体なんだろうな、マリオ。大会ではないと言っていたぞ。」
「まあ、もうすぐ分かるだろう。」
すると、スタジアムにマスターハンドが現れた。いつも大会を主催する人物だ。
『集まったな、ファイター達。今日はお前達に、ある場所の調査を頼みたい。』
「調査?」
『実は最近、ある星がこの星とそっくりであると分かったのだ。仮に"裏スマブラ星"と呼んでいるが、ここがどんなところか、調査して欲しい。』
「よし、私の戦艦ハルバードで、みんなを乗せていこう。」
『まあ待てメタナイト。この調査だが、出来るだけ目立たないように行って欲しい。裏スマブラ星のありのままの姿を知りたいのだ。そこで、この中から1人だけを選んでもらう。磁場の関係で、この星と向こうの星では通信が出来ないようだ。心細いだろうが、誰か引き受けてくれるものはいないか?』
みんなは戸惑っていた。しかし、リンクは違っていた。ここのところ乱闘で負けることが多く、自身に試練が必要だと思っていたのだ。
「俺が行こう。」「リンク!」


こうして、リンクは単身、裏スマブラ星へ調査に出かけることとなった。すると多くのファイター達が、リンクの応援をしに来た。
「俺から、ファルコンフライヤーを貸そう。宇宙空間を移動できる。それからこのリモコンで、内部にあるブルーファルコンを呼び出せるようになっている。自由に使ってくれ。」
「これは、俺とサムスとフォックスからだ。何があるか分からない。危なくなったらこのスーパーマントブラスターで身を守るんだ。それから、サムスのメットもある。様々な機能が使えるし、装着しやすいように顔の上半分を隠す仕様に改造してもらった。」
「僕からは、リラックスビームガンを渡そう。万が一凶暴な敵が現れたら、このビームで精神を和らげるんだ。出来るだけ戦闘は避けるべきだろう。」
『リンク、普段は武器を持ち歩かないように。住んでいるものと交流することもあるかもしれないが、正体はばれないようにな。あくまでその星の一般住人として交流するんだ。それと、滞在期間は1週間くらいが目安だ。』
「分かった。みんなからの武器やマスターソードは、ブルーファルコンに隠しておくよ。じゃあ、行ってきます!!」
リンクは、仲間に見送られながら、ファルコンフライヤーに乗って裏スマブラ星に飛び立った。

数時間後…
「リンク、大丈夫かな。」「そろそろ星に着いている頃だろう。」
その時、スマブラ星を黒雲が覆った。そしてどこからか声が聞こえて来た。
「我らは亜空軍。首領タブー様がこの世界を支配する!」
「何だと!?」
ファイター達は大きな野望に立ち向かった。だがそれは、また別の話…


裏スマブラ星に到着したリンク。ファルコンフライヤーは人気のない湖に隠すことにした。そしてリンクは、歩いて住人を探すことにした。
「ここは…町だ。乱闘はないようだが、沢山の人が楽しく暮らしているのは間違いないな。」
その時リンクの前に、ある女性が現れた。
「ゼルダ姫!」
「…? 姫? 確かに私の名はゼルダだけど…どうして知っているの?」
リンクは目を疑った。顔は間違いなくゼルダだが、服装はスーツだったのだ。
「あなた見かけない顔ね。引っ越して来たの?」
「ああ、まあそんなところです…」
リンクが曖昧に応えると、ゼルダはこの町を案内してくれた。ゼルダは、カメラマンらしいのだ。今日は、ある小学校を取材に来た帰りだった。
「この小学校では、最近不思議なことが沢山起きているの。」
「不思議なこと?」
「ええ。突然教科書が真っ白になったり、女子生徒の口に髭が生えたり。」
「へえ、そんなことが。」
ゼルダに町を教えてもらい、リンクは再び1人で歩き始めた。


所変わって、ここはとあるビル。そこに住む老人タブーは、天才発明家だ。
「ふん、わしは子供が大嫌いだ。部下のロボット兵よ、コショウ爆弾を小学校に設置し、子供を苦しめるのだ!」
どうやら、この星にも悪い奴がいるようだ。


1人になったゼルダは、偶然にもその場面に遭遇した。謎の2人組が、小学校にコショウ爆弾を仕掛けようとしていたのだ。ゼルダは、手持ちのカメラで、その証拠を写真に収めた。
「あなたたち、そこで何をしているの! この写真を警察に届けます。」
「何だと、こいつ!!」
2人組は、何と合体し、不気味な姿になった。左手がドリルになっている、ドリルプリムだ。
ドリルプリムは証拠隠滅のために攻撃しようとする。ゼルダは、悲鳴を上げて逃げていた。だがドリルプリムは追い駆けてくる。


道でその悲鳴を聞いたリンク。
「今の声は… 来てくれ、ブルーファルコン!!」
リンクがリモコンを使うと、ブルーファルコンが飛んできた。そして乗り込み、声が聞こえた方へと飛んで行った。


「追いつめたぞ、殺してやる!」
空き地に追われたゼルダ。絶体絶命だ。そこに、ブルーファルコンが現れ、ドリルプリムの前に立ちはだかった。ブルーファルコンから出て来たのは、サムスのメットを被り、マリオのスーパーマントを羽織り、マスターソードとブラスターを腰に付けたリンクだ。ブルーファルコンの中で身に纏ったのだ。
「…誰?」
ゼルダは正体に気付いていないらしい。
「そこのお前、この女性を襲うなら容赦はしない。」
リンクはブラスターで攻撃した。
「くっ、何だこいつは!」
ドリルプリムの攻撃を軽々とかわし、キックを決めた。すると、ドリルプリムは透明になった。
「何処に隠れている…」
リンクはメットのサーチ機能で敵を見つけ、ブラスターを放った。
「くそ、負けるか!」
ドリルプリムはドリルを回転させ、リンクに向かって来た。
マスターソード!」
腰から抜いたマスターソードでそれに応戦。ドリルプリムはかなりのダメージを負った。そしてとどめのトライフォースラッシュ! ドリルプリムは破壊された。


「ありがとうございます、助けて頂いて。」
ゼルダが礼を言いに来た。そして名前を訊ねた。
「えっと、名前は…言えません。」
「そう。ならあなたのこと、マシンナイトって呼ばせてもらうね。凄いマシンに乗ってるから。」
リンクは少し嬉しくなった。正体は隠さなければならないが、自分はゼルダ姫そっくりなこの人を守りたい。そう思って、ファルコンフライヤーに戻ったのだった。
こうして、リンクは小さな野望に立ち向かうことになった。彼はこの星の調査もしなければならないのだが、まあ、どうにかなるだろう。
     


後書き

  • …どうだったでしょうか? 自分では、長いストーリーの「第1話」を書く感覚で執筆しました。幾つか使っていない伏線があるのもその為です。
    読んで下さってありがとうございました。また機会があれば、開催、そして参加したいと思います。