スマブラ個人小説/Shaillの小説/スマブラキャラの毎日 5

Last-modified: 2013-10-20 (日) 14:53:27

始めに

オリジナルキャラクター

名前:???
日本の妖怪である「座敷わらし」の人見知りの女の子。名前はない
姿を消したり正体を眩ませられるなど、便利な特性がある
ただし戦いは得意じゃないらしい
解明しているのは一部だけで、まだ謎は多いようだ
容姿は想像に任せよう
想い人がいる

 

第19話 夏だ!休みだ!海水浴だ! 第1編

もう我慢出来ん
マスター「・・・何が?」
もうそろそろ、これはやっていいと思う。もう暑いし
クレイジー「?」
夏だ、海だ、海水浴だ、ピチピチギャr、口が滑った
マスター「夏?確かに暦では夏の季節だが、私たちの感覚で云えばまだ春後半。浜辺は早いと思うが」
クレイジー「実際問題、六月入りたてだし」
だーかーらー
タイトルに第一編ってあるだろ?
マスター「聖杯戦争では幕だったな」
それは、第二編もあるってこった
今のうちから始める方が、後々季節と合うんだって
マスター「・・・なるへそ」




というわけで


蒼い大きな海!ギラギラの赤い太陽!熱い砂浜!
マリオ「来たぜ!海ー!」
ダッパーン
???「これが海ですか・・・私、初めて見ました」
晴天でなによりだ。爽快壮快蒼海
リンク「姫様・・・これはまた奇抜な物を・・・」
ゼルダ「折角海に来たんだから、ビキニじゃないと。ねえ?ピーチ」
ピーチ「え?あ、うん。まぁ・・・そうね」
リンク「・・・面倒な事にならないと祈っておこうか」
マリオ「そうだな」
スネーク「酒だ酒。酒飲むぞ」
家で飲んでろ
CF「俺はボート飛ばしに行こうかな」
ソニック「俺も」
出たなスピード狂
マスター「これからは自由時間だ。何やっても構わん」
アイク「よし、バーベキューしようぜ。材料は、ファルコと肉と肉と・・・」
ファルコ「・・・ちょっと頭冷やしにいくわ」

 

マリオ「よーし、泳ぐぞー」
???「・・・私カナヅチなんです」
マリオ「あ・・・泳いだことないもんな」
???「はい・・・」
マリオ「いいよ。じゃあ俺が教えてやるよ!」
???「え!?」
マリオ「大丈夫。遠慮すんなって!」
???「・・・」(///)

 

CF「ひゃっほー!やっぱ気持ち良いなー!」ブオオン
ソニック「・・・遅すぎだぜ」
CF「え?」
ソニックが海へダイブ!
CF「おい!危ないぞ!」
ソニック「秘技・水上走行!」シュタタタタタタ
CF「なんだとォ!?」

 

浜辺
ビーチパラソルを立てて、シーツを敷いた上には・・・
スネーク「・・・」ぐびぐび
マスター「・・・お前、飲み過ぎだぞ」
スネーク「知るかバーロオ。この時代、酒なくして何が出来る・・・ヒック
マスター「ただのそこらへんの酔っぱらいだな」

 

同じく浜辺
リンク「・・・」
メタナイト「お前は水着に着替えないのか?」
リンク「・・・それはお互い様だろ」
メタナイト「私は衣服を着る必要がないからだ」
リンク「・・・俺は姫様のお守をするために此処へ来たんだ。遊びに来たのではない」
メタナイト「確かに一般の人もいるが、一国の姫と絡むような馬鹿者は・・・」
リンク「いたぞ」
メタナイト「・・・おい」
リンク「男性二人。姫様に手を出すような奴は、叩きのめせとの御命令だ」
メタナイト「・・・マズい」
リンクがゆっくりと腰を上げた

 

サムス「何よ、アンタたち」
ナンパ男A「あ?」チャラチャラ
すげーチャラさだな。音に出てるわ
ゼルダ「ホント。下餞な形が見てられません」
ナンパ男B「普通の水着だろーがよ!」チャラチャラ
すると人差し指を突き立て
ゼルダ「私は貴方たち自身に対して言っているのです。外見で弱いと判断した女性に、執拗に声を掛ける」
サムス「外見、ねえ・・・。弱いのはアンタたちでしょうが」
コンパ男A「何だと!」
おお、激高。加えて切れやすいのか
多分次の行動はグーパン・・・
サンバ男B「おらああ!」
やっぱしな!
サムス「・・・」
サムスは、拳を返そうと身構えた
しかし
男性の腕がサムスに止められるより先に、
パシッ
参考男B「!?」
サムス「あっ」
ゼルダ「リンク・・・!」
リンク「・・・止めておけ」
その拳は、突然割って入ったリンクの掌で受け止められた
健康男A「何だテメエ。そいつのコレか?」チャラチャラ
そう言って小指を立てた
リンク「何だ、それは?」
観光男A「あ?そんなのも知らねえのか、彼氏さんよ」
リンク「彼氏・・・?」
ゼルダ「・・・リンクが切れるわよ」
乱交男B「知らねえよ、そんなこと」チャラチャラ
リンク「彼氏、ということは・・・私と姫様が恋愛関係にある、ということか?」
軟膏男A「姫様?お前夢見ちゃってるんですか!?」チャラチャラ
ゼルダ「・・・」
リンク「その言葉・・・冗談とは言わせんぞ」
反抗男A「はぁ?」
リンク「・・・騎士として度し難い屈辱だ」
そう言うといなや、男性Aの腹に強烈な外門頂肘が打ち込まれた
炭坑男A「!!」
瞬く間に卒倒する
開墾男B「あ、相方!?」
相方って・・・
リンク「幸いだな。動きが鈍いお陰で急所は外れた。だが下手したら死んでるかもな」
回航男B「テメエ何しやがった!」
肘打ちしただけだ
リンク「先に手を出したのは貴様らだろうが」
改装男B「・・・!」ぐあっ
またしてもグーパン!
だが再び受け止める
リンク「・・・その程度か」
くるりと腕を回すと、空中に持ち上げられ一回転する男
鮮やかな回転とは裏腹に、着地は背中から砂浜へと突っ込んだ
感想男B「!」
リンク「死ね・・・」
降り下ろされる靴底
リンクの震脚が頭骸に届くよりも一手早く・・・
ゼルダ「もういいわ、リンク。やめて」
リンク「姫様・・・」
サムス「・・・」
リンク「・・・・行け」

 

マルス「ほら、アイク。餌焼けたぞ。ほいっ」
アイク「わんわん・・・って餌とか言うんじゃねえ!肉と言え肉と!」
マルス「はいはい」
バーベキューか。良い香りだな、煙たいけど
マルスは肉食べないのか
マルス「野菜しか食べれないからね、アイクの責で」
アイク「それが草食だと揶揄される結末だ」
マルス「君のせいだよ」
こっち側は楽しそうだな
アイク「は?」
いや、ちょっとトラブルがあってな
アイク「リンクか」
・・・何で判るんだ
アイク「俺には未来が見えるからな」
マルス「そうなの!?」
アイク「嘘だ。ただ、彼奴は一般人には解りようもないものがある。それを傷つけられたら喧嘩の開始だ。どっかズレてんだよ、彼奴」
マルス「嘘かよ・・・」
つまり、アイクは一般人なのか?
アイク「んーそうだと思っていたいがな」
マルス「よく喧嘩するもんね」
アイク「あれは俺がちょっかい出すからだ」
判ってんじゃねえか
アイク「まあな・・・」
マルス「あれ?アイク、さっき焼いてた肉は?」
アイク「俺はこんがり派だ。生肉は食べないゾ」
マルス「っかしーな。焼いたばかりなんだが・・・」
・・・おい
また男性二名がトラブル起こしたぞ。さっきとは別の
しかも人の肉盗むって・・・低レベルな
暴食男A「関係ねーだろ」もぐもぐチャラチャラ
アイク「・・・中まで火通してから食えよな。いや、それよりも」
マルス「肉の恨みは恐ろしいってな」
暴食男B「?」
アイク「ちょっと殴り飛ばそうか」
完食男A「なんだ?やんのかよ」
アイク「ああ。やるともさ」
刹那
アイクの拳がAをぶっ飛ばした
2、3メートル程ぶっ飛んだ
貫禄男B「あ、相方!?」
また相方かい
アイク「こちとら遊びに来たんだがな。邪魔立てするなら容赦なくぶっ飛ばす」
観察男B「お、俺は肉なんか盗ってないぞ!?コイツがちょっと酔って・・・!」
マルス「そのようだけど、アイクどうする?」
アイク「・・・肉喰って殴られるか、アイカタ担いでノコノコ帰るか。どっちかにしろ。あと、肉返せ

 

同じく浜辺
メタナイト「・・・ご苦労だった」
リンク「・・・」
さっきと同じ場所に腰を下ろす
そこ定位置かよ
メタナイト「・・・なぁ・・・・お前」
リンク「なんだ・・・?」
メタナイト「あのチンピラ男・・・本当に殺す気でいただろ」
リンク「そうだ」
悪びれた様子もなく
リンク「何が悪い・・・」
メタナイト「殺人は犯罪だろ」
リンク「こっちの世界では違うのだ」
メタナイト「・・・」
リンク「ハイラルもプププランドも王政だ。王族に刃向かう奴は殺す。殺して構わない」
メタナイト「反抗する方が、殺人よりも罪が重いということか・・・?」
リンク「考えてみろ。今までの時代、いくつの人間が殺されたと思う?何故殺されたか。大半は王に刃向かったからだ。それと同義だ」
メタナイト「・・・お前はどこまで冷酷に成り果てる気だ」
リンク「俺は俺の信念を貫き通す。たとえ冷血なやり口でも、だ。私はあのお方に尽くすと、そう決めたのだから」
メタナイト「その信念がさらなる誤解を招くぞ」
リンク「誤解?そんなもの・・・」
一度言葉を切ると、立ち上がりざまに
リンク「とっくの昔に、慣れているさ」

 

アイク「ちぇ、彼奴ら逃げやがった。肉返せよな・・・」
追わないのか?
アイク「追ってどうするんだ?」
パシリに行かせる
アイク「俺はそんな無粋な真似はしない。一発は一発だ。逃げたんだったらしょうがないさ」
肉食われたのと殴ったのでか
アイク「本心は買いに行ってもらいたかったんだがな・・・そうだ!スーパーまで肉買いに行ってくれよ、マルス」
マルス「・・・無粋な真似はしないんじゃなかったっけ?」

 

マスター「残りのメンバーでビーチボール大会~」
オリマー「やっぱり僕は余りか・・・」
ガノンドロフ「ボールごと叩き潰す」
クッパ「ボールごと引き裂く」
マスター「クッパとガノンドロフで分けようか。二列を作ってくれ」
チームクッパ
クッパ、オリマー、ロボット、ヨッシー、ルカリオ、ピカチュウ
チームガノンドロフ
ガノンドロフ、レッド(フシギソウ)、ネス、GW、ピット、ディディー
マスター「じゃあ最初はボール取りじゃんけんだ」
さいしょはグー
じゃんけん
ロボット「Pon」グー
GW「・・・」グー
マスター「あいこで」
ロボット「Sho」グー
GW「・・・」グー
マスター「・・・」
ルカリオ「腹の音がするな」
お前ら駄目だ。グーしか出せないじゃんか


クッパチームからになりました
オリマー「じゃあ、サーブいくよー。ほいっ」
ぽーん
ディディー「そらっ、一つ」ぽん
ネス「二つ」ぽん
ガノンドロフ「よしきた」
いけガノンドロフ!ATTACKだ!
ガノンドロフ「・・・三つ!」ドコシャア!
アタック決まったー!
さて、クッパチームは・・・?
クッパ「あれ?ボールは?」
なんと!消える魔球だったか!?
ガノンドロフ「そんなに凄かったか・・・」
ルカリオ「・・・いや・・」
GW「・・・」
ヨッシー「・・・おぇっ」ぺっ
ああ!?ボール!
クッパ「何で食べてンだよ!」
ヨッシー「でっでぃう」
ガノンドロフ「・・・」
仕方ねえな・・・
新しいボール用意するから・・・
ネス「あのサッカーボールは駄目だよ」
ピット「今度はこっちからだ。それっ」ぽーん
クッパ「一・・・あ」ブスッ
パーン!
こらー!引き裂くなよ!
クッパ「だって爪があるもん」
切れ
クッパ「切ったら乱闘出来なくなる」
屁理屈言うなー!
クッパ「仕方無いだろ!」
ピカチュウ「ピカ?」
フシギソウ「フシフシ」
ルカリオ「ふん、そうだな」
ネス「・・・?」
ヨッシー「・・・」リカイデキナイ

 

スネーク「・・・」ぐびぐび

 

ぶくぶくぶくぶくぶく
マリオ「・・・」
ぶくぶくぶく
???「・・・ぷはぁっ!」
マリオ「取りあえず、水面には顔つけられるようにはなったね」
???「はい、ありがとうございます」
マリオ「いや。俺は何もしてないから」
???「そんなことはありません!・・・ところで、マリオさん」
マリオ「何だ?」
???「ピーチさんと一緒じゃなくて、いいんですか?」
マリオ「ああ・・・ピーチ姫は女性同士でいるほうが良いみたいだし」
???「でも私ばっかり気に掛けてもらって・・・」
マリオ「面倒みるって言ったのは俺だしな。でも賛成してたリンクはゼルダ姫専属だから仕方無いとして、アイは・・・」 ???「向こうでバーベキューしてますよ」
マリオ「不平、とは言わないけど、無責任と言うかなんと言うか・・・」
???「・・・」
マリオ「・・・そうだ、彼奴らんトコ行って来なよ!」
???「え、私ですか?」
マリオ「他に誰がいる。もしかしたら、お肉分けてもらえるか、だぞ?」
???「い・・・いや、私はそんな・・・!」
マリオ「大丈夫、彼奴らはそんな野暮な事しないって。俺が保証する」
???「はうぅ・・・」

 

マルス「こらアイク。それは君の取り分じゃない」
アイク「いいじゃんか。たらふく肉喰ったし」
マルス「それ反論になってないよ!って・・・?」
アイク「あ・・・」
???「こ・・・こんにちは」
マルス「あれ?お嬢さんが何の用かな?」
アイク「おめーそんなの聞いてどうすんだよ。バーベキューに参加しに来たに決まってンだろ」
マルス「違うかもしれないだろ!」
コントかこれは
???「あの・・・わ、挨拶に来ただけなので」
マルス「ほれ見ろ」
アイク「お前分かってないな。バーベキューに参加しに来たに決まってんだろ。なあ?」
???「え?いや・・・」
アイク「ほら」
マルス「何がほらだよ!全然賛同してなかったじゃないか!」
アイク「なにをいっている?なぁ、肉欲しいよな?」
???「えっ、あ・・・!」


マリオ「お肉とか分けてもらえるかも、だぞ?」


???「・・・・・じゃあ、頂戴します」
心の中でマルスに謝った
アイク「よし!じゃあ新しい皿と箸を・・・」
マルス「ちょっと待てよ!納得いかないよ。って無視?全無視?全無視かよ!?」
アイク「じゃあ肉と野菜と野菜と野菜と野菜。ほい」
???「あ、ありがとうございます」
マルス「野菜ばっかりじゃん!しかもそれ僕の取り分ー・・・!」




こうして、肉取り合戦に勝利した私の楽しい一日は終わりを告げたのだった
ばきゅーん

第20話 騎士の在処

~遠のく意識の中、~
光の壁に囲まれ、斬り合う二人の姿
それは稽古など生易しいものではなく、本気の殺し合い
鉄を打ち合う音がいつまでも連呼する・・・

 

そこで目が醒める
部屋の片隅に設けられたベッドに、うずくまるように寝付いていた
上体をもたげ、インテリアで飾られた高貴な部屋を見渡す
変わりはない
ただ、胸を締め付けるようなこの違和感は・・・
不安、だろうか?
その類に当てはまる
夢が告げる未来予測は
ゼルダ「今日はきっと、良くない事が起こるわ・・・」




翌朝
マリオ「あ~、焼けたな・・・」
アイク「俺はそうでもないな。服のままだったし」
???「誰が一番焼けましたか?」
「「・・・」」
GW「・・・」ピコピコピコ
フォックス「・・・お前は元から黒いだろ。何音出してアピールしてんだよ」
GW「ーーー」
フォックス「露骨にテンション下がったな・・・」
マリオ「最後はバーベキュー大会になったみたいじゃないか。えぇ?」
マルス「うん・・・まあね。どんどん集まっちゃって」
アイク「ハイエナの集団みたいだったぞ」
そのたとえやめろ
アイク「いいじゃんかよ別に・・・ん?」
リンク「だから言っているでしょう。何があったのです」
ゼルダ「・・・何でもないわよ」
リンク「それは嘘だ。姫様は今日はご乱心なさっている。私には解ります」
ゼルダ「乱心?」
リンク「ええ。一年375日ずっと共にしているからこそ解るのです。悩みの種があると。包み隠さず話してください」
リンクがゼルダ姫の片腕を掴む
ゼルダ「・・・そんなのはただの直感よ」
リンク「第六感ですぞ、姫様」
・・・365日じゃないのか?
マスター「こっちの世界ではそうなのだ。それより・・・」
ゼルダ「もういい加減にして!あんまりしつこく私に付きまとわないで!」
腕を激しく振って振り払うと、
ゼルダ「私、貴方とは暫く口利かないわ」
その場から立ち去ってしまった
リンク「・・・」
・・・怒らせちゃったな
リンク「何故話してくださらない・・・」
マリオ「今回ばかりはしつこかったか」
リンク「答えるまで問い質す。そう教わったのだ」
アイク「・・・」
ピーチ「リンクって、女心解ってないわよね・・・」ひそひそ
サムス「彼奴に下心なんてあるわけないわよ・・・」ひそひそ
ピーチ「でもゼルダはゼルダで、何で打ち明けないのかしら・・・?」ひそひそ
サムス「言ったらいけないようなことなんじゃないの?姫じゃないから分かんないわよ・・・」ひそひそ
リンク、お前これからどうするんだよ
リンク「どうするも・・・奉仕を続ける」
・・・ゼルダ姫怒ってただろ
リンク「怒られたから騎士を捨てる?それこそどうかしているだろう」
マリオ「お前もお前だ。あそこまでしつこいと、そりゃ怒るだろ」
リンク「怒られて手を引くのは間違いだ。悩みを抱えているのは間違いないのだが・・・」
マスター「聞き方ってのもあるだろ」
リンク「・・・」
アイク「なんだかねぇ・・・」
取り合えずリンク。ゼルダ姫との仲は回復しなくちゃならない
お前から謝るのが常識だ
リンク「・・・何故私が謝罪せねばならんのだ」
それはもう子供の言い訳だ
お前は自分の信念を貫いた上での結果なんだろうが、ゼルダ姫を傷つけたに変わりはない
リンク「・・・」
つまり、お前が謝りに行け。昔から男が謝るってのは決まり事なんだから
リンク「・・・無駄だ」
マリオ「・・・何で」
リンク「それでは何の解決にもつながらない」
だから・・・
リンク「姫様が話さない限りは、騎士の責務を果たしたとは到底言えない」
いや、だからゼルダ姫との仲を・・・
アイク「放っとけ」
リンク「・・・」
マリオ「アイク?」
アイク「そいつに何言っても無駄だ。余計な反論喰らうだけだ。絶対に自分の信念を曲げようとしねえからな」
リンク「そう言う貴様はどうなのだ?」
アイク「・・・」
彼はリンクに歩み寄り、直接耳に告げるように隣合う
アイク「ちょっとは柔軟になれ。そうすりゃゼルダ姫の荷も軽くなる」
リンク「たわけ。姫様の何を知って大口を叩く?」
アイク「・・・別に、何も知らねえよ」
リンク「・・・よくそれで騎士奉行が務まるな・・・」
リンクが出口まで向かい、足を鳴らす
リンク「もはや貴様とは語り合うことなどない。あとは、剣を交えるだけだ。よく覚えとけ」
一端立ち止まり、アイクを一瞥する
アイク「・・・」
互いに背を向け合い、沈黙の時が過ぎて行く
リンク「・・・判ったな」
先に痺れを切らしたリンクが、出口エントランスへと消えて行った
アイク「・・・」
いよいよ険悪になっていく
”彼”と”彼”では絶対に相容れないと
~ただ答えは一つしかない~




翌朝食
リンク「・・・」
???「?」
アイク「・・・」
???「どうしたんですか?お二人は?」
マリオ「・・・なんて言うか・・・人徳の相違と言うか・・・」
???「はぁ・・・」
彼らは悪態をつくこともしていない
ただ終始無言のまま。目すら合わせようとしない
???「喧嘩、ですか?」
マリオ「まぁ、それの行き過ぎたとこかな・・・」
朝食を終えるまで、場は気不味い雰囲気のままだった

 

ゼルダ「・・・」
夢の中でみた未来
あの姿は、リンクとアイク。間違えようもない
目に涙を溜め、自室のベッドに潜り込む
言い過ぎなのは分かっている。ただ話せば済むことだ
だがそれは出来ない
彼らの対立が余計に深まるだけだから・・・
ゼルダ「もう、どうしたらいいの・・・?」




昼食
リンク「ごちそうさま・・・」ガタン
マリオ「おい、まだ残ってるぞ。最後まで食えよ」
リンク「結構だ」
???「・・・」
マリオ「待てよ、ちゃんと最後まで・・・」
アイク「おい!!」
リンク「・・・何だ」
アイク「食い物を粗末にするなよ」
リンク「言ったはずだ。貴様に掛ける言葉など無いと」
アイク「それとこれとでは別件だ!」ガタンッ
水面が波紋を描くように、ざわめきが広がる
リンク「・・・生憎と、食欲が沸かなくてね」
アイク「嘘だ。ふざけんじゃねえぞ」
リンク「ふざけているように見えるか?」
アイク「見える。ゼルダ姫に嫌われたぐれえで拗ねてんじゃえぞ!!
リンク「・・・・・言ったな」
マリオ「おい・・・!」
リンク「言ってくれたな、外道。・・・忘れてねえよな、剣を交えるしかないと!」
一閃
リンクの左腿に隠されていた何がが風を切る
アイク「!?」
咄嗟に首を捻ってそれを躱す
アイクの青髪を掠め、数本抜け落ちた
アイク「テメエ・・・!」
アイクの目が驚愕に見開かれた
壁に突き刺さったのは、小刀
明らかにアイクの喉笛を突き刺していた
殺す気だったぞ、今のは・・・!
リンク「・・・」
突如、光で構成された壁がアイクを囲む
マリオ「おい!何の真似だ!」
壁を叩きながら、大声を張り上げる
リンク「無駄だ。それは力でどうこう出来ない」
マスター「止めるんだ、リンク!」
リンク「やめない」
束縛された空間には、リンクとアイク
アイク「・・・何のつもりだ」
リンク「テメェを斬り殺す。死して贖罪しろ」
アイク「お前・・・おかしいんじゃねえか?」
リンク「うるせえ!!」
言葉が、荒れている・・・暴走
鞘から剣を取り出すと、情け容赦なく斬り掛かった
アイク「反撃する・・・!」
アイクもラグネルを取り出すと、
ガィンッ!
剣を剣で受け止める。摩擦により火花を散らす
アイク「・・・鍔迫り合いなら負けねえぞ」
リンク「・・・」
リンクの脚が動いた
内股を抉るように足払いをかます
そして仰向けに倒れるアイクに刃を向ける
アイク「くっ・・・!」
手を床に着き、反動で後方反転を決め、ものの見事に避ける
それでも剣を振るい続け
リンク「はああぁぁあ!!」
体勢を整え
アイク「うおおぉぉお!!」
助走をつけてぶつかり合い、跳ね返し、草薙を跳んでかわし、剣を弾く
アイク「お前はズレてんだよ!理解されないし、理解させようともしない!」
リンク「騎士とはただ命令を実行するためだけの物だ。それ以外など必要としない筈だ」
アイク「そこに忠義は存在するのか!あったとしても、そんな忠義は機械仕掛けの仮初めだ!!」
リンク「貴様は忠節の騎士などではない!そんな屑にとやかく言われる筋合いはねえんだよ!」
アイク「俺とお前だって根本は同じだった筈だ!騎士として忠義を尽くすと」
リンク「俺と貴様は正反対だ!それを同じだと抜かすなら、やはりお前は騎士ではない!!」
アイク「うおおぉぉお!!」
アイクの渾身の力づくの一撃が、
リンクの手からマスターソードを吹き飛ばした




マリオ「くっそぉ!開けろよ!」
壁を殴り続けるも、手ごたえはない
ガノンドロフ「リンクの言う通り、力では何も出来やしない」
マリオ「じゃあどうしろって!」
ガノンドロフ「・・・この壁は、以前余が張ったものだ。リンクはそれをそのまま複製したんだな。そんな魔力がどこにあったのかは知れんが」
マリオ「じゃあお前ならなんとか出来るのか?」
ガノンドロフ「それは・・・無理だ」
マリオ「・・・何でなのさ?」
ガノンドロフ「理由は簡単だ。余は他人の回路に入り込むほど手練ではないからな」
マリオ「じゃあ、どっちかが死ぬまで、ここで見届けろって?」
ガノンドロフ「いや・・・何もないって言ったら嘘になる」
マリオ「はっきり言え」
ガノンドロフ「・・・リンクの魔術に対抗出来るのは、同じ魔術しかない。しかも、他者の回路に介入するような高度な魔術を扱えるのは、一人しかいない」
それはこの中で唯一無二の存在
マリオ「ゼルダ姫か!」
ガノンドロフ「彼女なら、この壁を打ち払える」
マリオ「それが分かれば・・・スピード狂!」
ソニック「OK」
CF「連れて来ればいいんだな?」




リンク「・・・」
マスターソードは空中を回転し、リンクの背後に突き立たれた
アイク「・・・剣無しでどう戦う?」
リンク「粋がるなよ屑。この程度で勝ち気になっちゃ、性癖を疑う」
アイク「まったく、口の減らないやつだな」
リンクは手を、腕を、頭の前で交差させた
その形は、まるで武術家のそれに近かった
否。武術家そのものなのだ
アイク(素手で殺る気か・・・)
だとしたら、勝機は僅かにこちらを味方するだろう
殺傷能力に勝り、リーチで勝る
リンク「・・・起動改竄・・・」
アイク「?」
今度は、何だ。左手を前に突き出す
トライフォースの紋章が光を放つ
リンク「・・・第2戦だ、屑」
リンクの脚が地を蹴った
刹那・・・
右小指が引きちぎれた
アイク「なん、だと・・・!?」
苦悶に顔を歪める
リンクの左手には、右腿に隠し持っていた小刀
リンク「浅はかだったな」
それにせよ、速い
常軌を逸脱した速度で迫っていた
リンク「俺はトライフォースの力を借りて、より効率よく魔力を運搬する術を身に付けた」
アイク「それで速度を速めたのか・・・」
リンク「馬鹿、違えよ。俺の周囲の空気、温度、大気諸々を操作してんだよ」
飛行機の後ろは真空になっている。それと同じだと
リンク「さあ、死ねよ・・・」
再び脚を踏みならした。その瞳に色はない
アイク「!」
応戦
しかし、手数で圧倒される
リンク「どうした?そんな大振りな剣で受けきれるわけねえだろ」
もはや残像としか見えない刃に、
アイク「っー!」
腹部、腕を斬られる
リンク「くっふふふ・・・おかしいな。貴様はそんに愚かだったのか?」
アイク「お前・・・!」
暴走して、精神までもが壊れはじめている
アイクは腹に蹴りを入れ、リンクを振り払う
アイク「お前はもはや騎士などではない。ただの挙動不審の障害者だ」
リンク「いいなぁ、どうとでも言ってろ」
リンクの影がゆらりと靡く
今度は片手に三本、もう片手にも三本。計六本の刃をどこからか取り出した
アイク「・・・っ」
リンク「ふふん、よいぞ。なかなかに愉しいな。本気で剣を交える、というのは」
アイク「リンク。お前、このままだと壊れるぞ」
リンク「黙ってろよ。人の悦びの邪魔するな」
ー悦ー
リンクは今快楽に溺れている
何故かは・・・


&br:
ゼルダ姫部屋前
CF「おーい!ゼルダ姫!」ドンドンドン
ソニック「開けろ」ドンドンドン
・・・・・・
CF「居ないのか・・・」
ソニック「・・・何処行った」
CF「・・・よし。スゥーー・・・」
ソニック「?」
CF「ファンコン・・・!」
ソニック「お前・・・!」
CF「パーンチ!!」
バキバキメキバキ!
CF「よし」
ずかずかと土足で上がり込む
ソニック「ドアが・・・」
CF「ゼルダ姫!多分ベッドで・・・」
ゼルダ「Zzz・・・」
ソニック「いた!」
CF「寝ていた!」
すかさずベッドに飛び付く
CF「ゼルダ姫!起きてください!」
・・・頬が赤く腫れているのは、何故だろう
それに私服姿だ
ゼルダ「むぅ・・・何ですか・・・」
CF「しっかりしてくれ!大変なんだ!」
ゼルダ「・・・って・・・土足、ですか・・・?」
CF「ああ、脱ぐ暇なんてないんだ。それよりもリン・・・」
ゼルダ「無礼者ぉ!!」
バチコーン!!
CF「ぶふう!何で・・・」
ゼルダ「王の御前に土足で上がり込むとは、どういう了見ですか!?」
ソニック「落ち着いて」
CF「ちゃんと話を聞いてくれよ・・・」
ゼルダ「・・・分かりました。納得いかなければ、もう一発いきます」




もう一発平手が飛ぶことはなかった






顔を蒼白にして、話に聞き入る
CF「と、いうわけで、ゼルダ姫の力が必要なんだ。手伝ってくれるよな?」
ゼルダ「・・・承諾しました。貴公の口調には嫌気が差しますが、リンクの為です。早速向かいましょう」
ソニック「やったな」
CF「ああ」
ゼルダ「では、外に出てもらえませんか?」
ソニック「何で?」
ゼルダ「・・・着替えなければなりませんから」

 

ソニック「追い出された」
CF「なーにが早速向かいましょう、だ。マイペースも程々にしろってんだ」

 

ゼルダ「・・・リンク・・・」
服を外しながら、思いに耽る
ゼルダ「貴方はずっと我慢してきた。喜びも、悲しみも、憎しみも妬みも恨みも、全部・・・」
吊るしてある普段着に手を伸ばす
ゼルダ「そうやって感情を押し殺して、自分でも抑えきれないほど耐え続けて・・・そして爆発、暴走してしまったのね」
スカートを下ろし、新調したそれを腰に提げる
ゼルダ「このままでは本当に壊れてしまう。身体も精神も・・・ボロボロに朽ち果てて」
髪を束ね、
ゼルダ「感情なんかに負けては駄目よ、リンク。だって貴方は・・・」
装飾も付け、
ゼルダ「・・・私の騎士だもの」
そこには、一筋の涙が伝っていた




二本の小刀が飛ぶ
アイクはラグネルを地面に突き立て、両手でそれを受け止めた
アイク「これで同等・・・とは言えないが、二本対四本だな」
リンク「・・・」
リンクは背中をまさぐると、
リンク「・・・一本対六本だよ」
アイク「なんだ、お前。どんだけ隠し持ってんだよ」
それと同時に
アイク「それに・・・俺のが一本消えてるのは、何でなんだ」
リンク「・・・」
返ってきたのは刀。その後に続いて駆けている
ただ、魔法を使っていないのか、加速していない
アイクはラグネルを引っこ抜くと、その長刃で小刀を弾いた
二本とも防ぐ。が、リンクがもう一本投擲する
左手にはあと一本、右手には二本
そしてこっちはラグネルと、奪った小刀が一本
それを弾くと、リンクが左手の刃を撃ち尽くした
アイク「もう持ってねえよな・・・」
四本とも弾くと、アイクもリンクに向けて駆ける
ラグネルを振るえば、小さな刀では受け切れない
そう大きく踏み込んだのだ
絶えず飛んでくる刃をかわしながら、リンクに剣を向ける
もう小刀は両手とも撃ち尽くした。ラグネルを受け止めることは出来ない
アイク「うおおぉ!」
その地点では、アイクはまだリンクの驚異についてまだ知らなかった




CF「何で俺がお姫様抱子しながら走んなきゃならないんだよ!」
寮から食堂まで、とゼルダ姫のわがままだ
なんでも、ワープ魔法は魔力を沢山喰うとか
ゼルダ「リンクは不平一つこぼさずにやり遂げていましたわ」
CF「・・・!」
・・・リンク
きっと、今の貴方にとって戦いは愉悦・・・
それはきっと・・・きっと、今までは感情というものが無いに等しかったから
ただ目的を遂行する物として、感情をオフにしていた
そして溜め込んできた感情が、リンクにとってあまりにも衝撃的で
しばらく味わっていなかった感情に、酔っているのだと
ゼルダ「こんなところね・・・」
ソニック「・・・」
CF「とにかく、一刻も早くやめさせないと・・・」




がっちりと
アイク「・・・お前・・・!!」
ラグネルは受け止められた
リンクは右手を突きだしただけだ
白羽取りもしていない。ただ、剣に向けて手を差し出すだけ
アイク「お前、どんな身体してんだ・・・!剣で斬れないほど丈夫な人間がいるわけねえだろ・・・!」
ラグネルの刃は、確かにリンクに届いている
だが硬くて斬れないのだ
リンク「何を勘違いしてるのかは知らねえけど・・・」
リンクの左手がゆっくりと移動する
リンク「剣を受け止めるには、接触部に硬化の魔法をかけてやればいい。それだけで剣は意味を失う」
アイク「・・・!」
剣を引っ張るが、離れない
小刀は・・・何時の間にか奪われている
・・・窮地に追いやられた
リンク「人を殺すには、片手だけで十分なのさ」
恐らく八極拳を繰る
アイク「くっ・・・!」
やむを得ない。剣を手放すしか逃れる術はない
リンク「・・・何だ。諦めたのかよ」
アイク「・・・!」
斬られた痕が疼く。血がわんさか溢れ出る
リンク「俺がお前を殺すのが、どれだけ簡単なことか解ってるだろうな?」
ラグネルを投げ捨てる
アイク「・・・」
リンク「喋れよ・・・まぁ、いい。お前とはまだ楽しめそうだ。そうでないと、殺しているしな」
アイク「・・・理解出来ねえよ。何故あそこまで追い詰めておきながら、なお生かす?」
リンク「愉しいからだ。貴様と殺し合うのが、愉しくて仕方がないんだよ!」
アイク「・・・っ」
もはや回復は望めない。完全に崩壊してしまった
アイク「正気を取り戻せ、リンク。誰もそんな姿は望んでいない」
リンク「俺は俺の好きに生っているんだ。余計なこと口出すな」
アイク「・・・怒りを通り越して、楽しみまで辿り着いたか」
リンク「フフフ・・・さあ、最後の勝負だ」
アイク「ただの殴り合いだ!」




CF「連れて来たぜ!ゼルダ姫!」
マリオ「遅いぞ」
ソニック「色々あった」
ゼルダ「これ、ですね・・・」
ファルコンの腕から降りると、光の壁に手を翳す
時折聞こえる狂者の笑い声
聞くに、耐えない・・・
ゼルダ「・・・リンクの回路に介入して、ハッキングします。そして使用されている回路を見つけて、手当たり次第に強制的にシャットアウトするんです」
マリオ「よく分かんないが・・・やってみてくれ」
ゼルダ「やってみます」




距離を置いて睨み合う
どちらとなく詰め寄り、殴り、殴られ
リンク「ぺっ・・・」
口から血玉を吐く
アイク「・・・」
刃物で斬りつけられた傷が痛む
リンク「・・・我慢するなよ。吐き出せよ、全部」
アイク「・・・・断る」
リンク「・・・!」
声もなく飛び掛かり、取っ組み合いになる
アイク「俺は絶対、お前のようにはならない・・・」
リンク「何だと?」
アイク「絶対に堕ちない、ってな!」
リンクがアイクを押し倒し、合掌した
リンク「大八招、立地通天砲・・・今度は殺す」
アイク「・・・」
リンク「死期を視ろ・・・!」
掌が、心肺を停止させる




ゼルダ「ハッキング、完了しました!」




リンク「・・・・・」
アイク「・・・?」
ゆっくりと体位を崩し、アイクと重なるように倒れる
アイク「どうしたんだ、お前?」
同時に壁も消える
マスター「アイク!」
アイク「あ・・・ああ。コイツを頼む」
リンクの体をどかせるが、それに飛び付くように
ゼルダ「リンク!」
力一杯抱き締めている。のだろうか
大粒の涙が次から次へと・・・
アイク「・・・急にリンクはどうしたんだ」
ゼルダ「・・・強引にシャットアウトされたせいで、反動を喰らって気絶したんです・・・」
アイク「・・・」
がしがしと頭を掻く
アイク「よく解んねえけどよぉ・・・」
とにかく、これで一件落着、か
マスター「アイク。お前の怪我も尋常じゃない。手当するぞ」
アイク「うぃ」
ゼルダ「リンクは私が治します」
マスター「・・・・・そうか、しっかりやれよ」
リンク「・・・」




医療室
アイク「しっかしこんな物が役に立つのかねえ」
包帯を眺めながら、アイク
マリオ「無いよりマシだ。でもこれじゃ、ミイラ男になるかもな。なんつって」
アイク「・・・」
マスター「・・・」
神様「・・・」
マリオ「・・・」
・・・神様って誰だよ
マリオ「作者!今ごろ出てきやがって!」
ん、まあな。いろいろあった
マリオ「こっちは大変だったんだぞ!」
知ってるよ
でもな、マリオ。お前は大したことしてないだろ
マリオ「・・・!」
マスター「まあまあ」
アイク「まあまあ」
まあまあ
マリオ「まあまあうるせえな!」
まあまあうるさかったか?
マリオ「そのまあまあじゃなーい!」
アイク「・・・」




リンク「・・・」
ゼルダ「リンク・・・ごめん、なさい・・・わたしが・・・」
事の発端は、自分
二人の仲を悪くすまいと思って、未来視を黙ったことがいけなかった
結果、それが返って引き金になって仲が険悪になり、こんな事態を引き起こしたのだ
ゼルダはリンクの胸にうずくまり、本日三度目の涙を流す
ゼルダ「ぐすっ・・・!」
リンク「・・・」
リンクは、ゼルダ姫が寝てしまうまで'終始無言のままだった'




翌朝
「「リンクがいない!!?」」
朝の食堂に奇跡のハモリをみせた声が響く
昨日の戦場だった所は、血がこびり付いていたり、穴が空いていたりとなかなか食欲を失う
それでも今まで通りの活気に溢れている
ゼルダ「はい・・・朝起きたときからもぬけの殻でして・・・」
アイク「まぁ、当然っちゃあそうだけど・・・」
フォックス「敷地内は探したのか?」
ゼルダ「はい。探したっていうより、魔法で感知したんです」
マスター「まぁ、今はそっとしておこう。時が経てば戻るだろう」
マリオ「・・・無責任なこと言うよな」

 

アイク「ふん・・・何だか飯が不味くなるぜ」
マリオ「人一人いないだけでな・・・」
???「・・・」
ゼルダ「でも・・・この味はいつもと全然違うわ。まぁ、私もここの食事はあまりしないんですが」
クレイジー「気付いたか」
マリオ「クレイジー!久しいな」
出番ないもんな
クレイジー「orz」
ゼルダ「それよりも、気付いたか、って・・・?」
クレイジー「ああ。ここの食堂で出される飯は、大抵・・・誰が作ってると思う?」
アイク「・・・マスター?」
ブッブー!不 正 解 !
アイク「腹立つな」
マリオ「じゃあ、まさか・・・」
ゼルダ「リンクが!?」
クレイジー「ピンポーン!」
アイク「ええ!!じゃあ今まで彼奴の料理食ってたのか!?」
ゼルダ「リンクったら、料理も得意だったの・・・?」
???「万能ですね・・・」
マリオ「え、じゃあさ。子供の日の焼き魚は!?」
クレイジー「あれは俺たち」
アイク「なんだよ」
まぁそういうことだ
スマブラのメンバーは一人でも欠くことは出来ない
リンクがいないと美味しい食事が食べれない、かもだぞ?アイク
アイク「ちぇ・・・」
ゼルダ「リンクは恐らく迷いの森で野宿しているわ。朝食は、野ウサギとインスタントスープとそこらへんで採れた木の実かしら?」
マリオ「朝食はどうでもいいよ。迷いの森かぁ・・・探すのは難しいか」
アイク「探さなくても戻って来るって、言ってたじゃんかよ」
マリオ「でも、もし戻ってこなかったら?」
アイク「大丈夫だ。奴は絶対帰って来る」
マリオ「理由は?」
アイク「理由は・・・奴だって騎士のはしくれだ。主に忠義を尽くすのが鉄則。今は・・・何だ、休暇をもらっただけだ」
クレイジー「・・・・・ぷ」
マリオ「だっははは!何だアイク。お前も真面目なこと言えるじゃないか!」
アイク「なんだよ!俺を幼児扱いすんじゃねえよ!」
ゼルダ「そうですね・・・そう信じて待ちましょうか・・・ww」




そして
午後6時 烏も鳴く夕暮れ時
マリオ「帰ってこねえな・・・」
アイク「・・・」
???「もうすぐ夕食ですね・・・」
アイク「・・・いや、帰ってくる!・・・はずだ」
はずか
ゼルダ「リンク・・・」
マリオ「そろそろマスターたちが料理を始める時間帯だな。それまでに帰ってこなかったら、今日は諦めようか」
リンク「・・・誰が帰ってこなかったら、何を諦めるんだ?」
マリオ「どわぁい!後ろからいきなり話すんじゃねえ!」
アイク「お前・・・どの面下げて・・・」
リンク「姫様、この度は」
ゼルダ「いいのよ。私が悪かった・・・」
アイク「無視・・・?」
???「リンクさん・・・すごく、怖かった」
リンク「・・・心配かけたな」
???「いつもと全然違って・・・うわあぁん!」
泣きながらリンクに抱きつく
リンク「・・・?」
マリオ「・・・慰めてやれよ」
リンク「・・・」
そっと少女の頭に手をあてがう
???「リンクさんの手・・・温かいです・・・」
リンク「・・・」
アイク「おい・・・なんか言うことねえのかよ」
リンク「・・・」
リンクがアイクに向き直る
リンク「お前の在り方が理解出来ないし、理解しない。だがな・・・」
アイク「・・・」
リンク「この一日間考え込んで得た結論だ。皮肉だが・・・お前みたいな奴がいてもいいんじゃないかと思ってな」
アイク「・・・」
リンク「業腹ながら、自分はこの考えに貼っとくいかないのだが・・・。まぁ仕方ない」
アイク「・・・以上か」
リンク「以上だ」
アイク「・・・まったく不器用な奴だ。迷いの森で野兎とインスタントスープとそこらへんの木の実を食べるまでそれに至らなかったのか?」
リンク「な・・・何でそれを知っている!?」
めっちゃビックリしてんな
アイク「まあどうでもいいじゃねえか。俺も、言葉遣いには気を遣う。その代わり・・・」
リンク「・・・?」
アイク「・・・飯作ってくれ」
リンク「・・・」
マリオ「・・・」
???「・・・」
ゼルダ「・・・」
マスター「・・・」
リンク「・・・愉快な奴だ。やはり、お前は何も変わっちゃいない・・・」
口元を引き吊らせて微笑を作る
リンク「マスター、エプロンだ」
マスター「あいよ」
渡されたエプロンを付け、厨房に向かう
それを呼び止める声が
アイク「ちょっと待て」
リンク「・・・」
アイク「・・・・お前も、あんまり変わってねえよ」
リンク「・・・」
左手を軽く振り、そのまま厨房の奥へと消えた
アイク「さってとー!肩の荷も下りた気分だし、たらふく肉喰うか!」
マスター「今日の献立に肉はないぞ」
アイク「マジか!ちょっとコンビニ行ってくる」
リンク「ある物から食え!」

 



何が変わったと聞かれると、何も変わっていない


何が変わっていないと聞かれると、何もかもが変わった


中身のない空っぽの自分


その中に注ぎ込まれるのは、新しい自分か


それとも、いつもと同じ自分か・・・












この意味とは・・・?
リンク「・・・俺の詩か?これは」


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