所属 | United States Navy |
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艦種・艦型 | ネバダ級戦艦 |
正式名称 | USS Nevada (BB-36) |
名前の由来 | State of Nevada アメリカ合衆国ネバダ州 |
愛称 | Cheer Up Ship |
起工日 | 1912.11.4 |
進水日 | 1914.7.11 |
就役日(竣工日) | 1916.3.11 |
退役日(除籍後) | 1946.8.29 1948.8.12除籍(1948.7.31標的艦任務にて沈没) |
全長(身長) | 178.0m |
基準排水量(体重) | 27500英t(27941t)→1942年30500英t(30989t) |
出力 | Yarrow式重油専焼12基Brown-Curtis式蒸気タービン2基2軸 24800shp(25144.0PS) →Bureau Express式6基Brown-Curtis式蒸気タービン2基2軸 24800shp(25144.0PS)(1930) |
最高速度 | 20.5kt(37.96km/h) |
航続距離 | 10.0kt(18.52km/h)/8000海里(14816km)→10.0kt(18.52km/h)/15700海里(29076.4km)(1943) |
乗員 | 864名(建造時) 2220名(1945) |
装備(1929) | 14inch45口径三連装砲2基・連装砲2基 計10門 5inch51口径単装砲12門 5inch25口径単装高角砲8門 3inch50口径単装高角砲2門 21inch魚雷発射管x4 艦載機x2 |
装備(1942) | 14inch45口径三連装砲2基・連装砲2基 計10門 5inch38口径Mk.12連装両用砲8基16門 ボフォース40mm機関砲x32(8x4) エリコン20mm機関砲x40 艦載機x2 |
装甲 | 舷側:8~13.5inch 甲板:1.5~3inch 砲塔:5~18inch バーベット:13inch 艦橋:11.5inch |
建造所 | Bethlehem Shipbuilding Corporation, Fore River Shipyard, Quincy, Massachusetts (ベスレヘム造船フォアリバー造船所 アメリカ合衆国マサチューセッツ州クインシー市) |
勲章 | World War I Victory Medal(ATLANTIC FLEET and GRAND FLEET clasps) American Defense Service Medal(FLEET clasp) American Campaign Medal Asiatic-Pacific Campaign Medal(5 stars) European-African-Middle Eastern Campaign Medal(2 stars) World War II Victory Medal Navy Occupation Medal(ASIA clasp) |
- ネバダ級戦艦1番艦として1916年就役。艦名ネバダは36番目の戦艦であるBB-36と36番目の州ネバダをひっかけたもの。
ネバダはその革新的な設計思想によりドレッドノートに次ぐ戦艦の重要な進化点の一つであった。
その設計とはオール・オア・ナッシングとまで呼ばれた極端な装甲の集中防御方式、すなわち主砲・機関といった重要区画を守る装甲に重点を置き、その他は装甲を捨てて軽量化を図るというものであった。
またドレッドノートの設計思想である長射程の「斉射」は砲弾が側面ではなく落下して上面から命中する確率が高いため、甲板装甲を二重にするなど当時としては革新的な装甲配置であった。 - ネバダは第一次世界大戦に参加し、主に連合軍の補給線の防衛を担った。
戦後アメリカ海軍内で最も旧式の戦艦として改修を受けつつも主力の一翼を担っていたいたネバダだったが、1941年12月8日、真珠湾攻撃で殺到する日本海軍機の攻撃を受け大破する。
これはネバダの革新的な装甲配置が、航空爆弾と魚雷という新しい兵器に対する防御としてはもはや不充分であることを証明してしまったのだった。 - しかしネバダはしぶとかった。
乗員の機転により浅瀬へわざと座礁してそれ以上の損害を食い止めたネバダは2ヶ月後応急修理された後、1年がかりの本格的な修復と近代化改修を受け、1944年にはノルマンディーの上陸作戦を支援。その後シェルブールで沿岸砲台と激闘を繰り広げた後南フランスへ周り、トゥーロンで再び沿岸砲台と撃ち合った。
一連の支援で摩耗した主砲身の交換を済ませると、1945年からは太平洋に展開し硫黄島の上陸を支援。その後沖縄への砲撃中、陸軍特攻機による被害を受けるも終戦まで無事生き残った。 - 戦後ネバダは核実験の標的艦となることが決まり、船体を真っ赤に塗って投下目標とされた。
ネバダを中心に6隻の船が配置され、ネバダの右前方には戦艦長門、右後方には空母インディペンデンス、左前方に巡洋艦ペンサコーラ、左後方には巡洋艦酒匂が配置されていた。
投下された原子爆弾は風に流されてネバダから逸れてしまい、爆心地に一番近かった酒匂が沈没した。
二発目の標的は別の位置となったため離れていたネバダは結局2発の原爆を生き残り、思い出の真珠湾に戻って調査を受けた後、ハワイ沖で標的艦として最期を終えた。 - ネバダの沈没地点は1948年以来、長らく不明だったが、2020年5月15日に、ハワイ沖4700mの海底で船体が発見された。