No51 アリシューザ/元ネタ解説

Last-modified: 2019-01-02 (水) 17:37:00
所属Royal Navy
艦種・艦型アリシューザ級軽巡洋艦
正式名称HMS Arethusa (26)
名前の由来Ἀρέθουσα(Arethusa) ギリシア神話に登場する下級女神 オルテュギア島にあるアレトゥーサの泉に変じたことで知られる
モットーCeleriter Audax(Swiftly and audacious)
起工日1933.1.25
進水日1934.3.6
就役日(竣工日)1935.5.23
退役日(除籍後)1945.11 1949除籍(売却後1950.5.9解体)
全長(身長)154.2m
基準排水量(体重)5220英t(5304t)
出力Admiralty式重油専焼缶4基Parsons式蒸気タービン4基4軸 64000shp(64887.7PS)
最高速度32.25kt(59.72km/h)
航続距離10.0kt(18.52km/h)/12000海里(22224km)
乗員500名
装備(1944)6inch50口径Mk.XXIII連装砲3基6門
4inch45口径Mk.XVI連装両用砲4基8門
ボフォース40mm機関砲x8(2x4)
エリコン20mm機関砲x16(4x2+8x1)
21inch三連装魚雷発射管2基6門
装甲舷側:2.25inch 甲板:1.25inch 砲塔:1inch バーベット:1inch 隔壁:1inch 弾薬庫:1~3inch
建造所Chatham Dockyard, Chatham, Kent
(チャタム社 イングランド南東イングランド地域ケント州メドウェイ市チャタム町)
  • 1934年から37年に渡って4隻建造されたアリシューザ級のネームシップ。アリシューザ級はWW1の頃の初代とWW2の頃の2代があるがこちらは2代の方。
  • 大英帝国は世界各地に植民地を有しており、それらを警備するための巡洋艦が必要であった。
    そのため、アリシューザ級は長期間の航海にも耐えられるよう、居住性能や航海性能を重視した設計となっている。もう一つの島国とは正反対の設計思想である
  • 一方で武装や戦闘能力は控えめなものとなっており、後の大戦ではこの点が災いして4隻のうち2隻が撃沈される憂き目に遭っている。
    • とはいえいずれの艦も大きな損傷を乗り切った経験を持ち、決して打たれ弱かったわけではない。
  • 1番艦アリシューザは1934年3月6日に進水、翌35年の5月21日に完成。
  • 完成後、地中海へ配属されるが、39年の第二次世界大戦勃発と同時に本国艦隊へ召還され、ドイツの『ヴェーザー演習作戦』に対抗すべく、ノルウェーに出撃する。
  • 40年には、地中海を任務地域とする『H部隊』に編入され、『カタパルト作戦』に従事、ヴィシー・フランス海軍と交戦する。
  • 41年12月、再び本国艦隊に召還され、ノルウェー・ロフォーテン諸島を襲撃する『アンクレット作戦』に従事。この作戦において、英国コマンド部隊は同地のドイツ軍守備隊を制圧することに成功したが、アリシューザは作戦中に損傷したため、翌42年4月まで修理を受けることとなった。
  • その後、地中海へ戻り、マルタ島への輸送船団を支援していたが、42年11月にイタリア軍の航空雷撃により大破、死者156人を出し、アレクサンドリアへ撤退する。
  • アレクサンドリアで応急修理を行った後、完全な修復を行うべく米国サウスカロライナ州へ回航、同地で修理を行い、43年の12月にようやく英国へ帰還する。
  • その後、44年6月5日に行われた大規模空挺作戦である『トンガ作戦』と、翌6日に行われた『ノルマンディー上陸作戦』に支援艦隊として参戦する。ノルマンディーが完全に制圧された後、同地の連合軍司令部を訪問するため、英国王ジョージ6世がアリシューザに乗艦してドーバー海峡を渡った。
  • その後、45年1月に地中海艦隊に配属され、10月に予備役へ編入となる。戦後、ノルウェー海軍へ売却するという予定もあったが、これは実行されず、50年に退役、ウェールズのニューポートで解体された。